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第一章 燻る火種と冒険の始まり
第十話 おれの戦い
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目の前の鳥野郎の眼光が鋭く光る。あの鳥野郎からはとんでもない殺気が放たれている。どうやらおれを喰いたいってよりかは、おれを捻りつぶしたいといったところだ。食事場の長机を挟んだ状態でいつこちらに飛びかかろうか狙っている。どちらに避けようか見極めていると鳥野郎は再びこちらに向かって突っ込んできた。おれが咄嗟に屈んで避けると鳥野郎が突っ込んできたせいで後ろの窓ガラスが粉々に砕けてそのまま外まで突き抜けていった。おれは急いで机の下を四つん這いで這って反対側まで逃げる。なんとか机から顔を出して立ち上がると鳥野郎は部屋に戻ってこようとしている。このままだと埒が明かない。いい加減反撃に出ないと!不意打ちするなら今しかない。おれはレイが炎を放った後に受け取っていた魔法の小瓶を調理場の食器棚に向ける。
「”スワロウ”‼」
おれが呪文を唱えると魔法の小瓶は食器棚の皿やフォーク、ナイフなどのカトラリーが次々と吸い込まれていく。魔法の小瓶が吸い終わったタイミングで鳥野郎が自ら突き破った窓から部屋の中に戻ってきた。おれは狙いを定めて魔法の小瓶の中身を鳥野郎に向けて解き放つ。
「こいつは痛いぞ。名付けて【食器連弾】だ!”ボミット”‼」
魔法の小瓶から解き放たれた無数のカトラリー弾が鳥野郎を襲う。しかし、鳥野郎は翼で自らの身体を覆い隠してガードする。翼にカトラリー弾が直撃し、ナイフやフォークが突き刺さっている。相手にとっては痛手のはずだ。
「あらまぁあらまぁ。なんで橙色の子供が持ってたビンをお前が持っているのかしらぁ?」
「さっき受け取っておいたんだよ。それより、そんなに刺さってたら随分と痛そうだな!」
「ググググ……よくも痛めつけてくれたねぇ。でも、まだ私に勝てる気でいるのかい?いま許しを乞えば痛みを感じさせずに一撃で頭から喰ってあげるよ!」
「それはこっちのセリフだぜ鳥野郎!内心ビビってるんじゃないのか?ここまで反抗してきた子供なんていなかっただろ」
「もう許さないわよぉ。お前のハラワタを引きずり出して苦しませた末に喰ってやるわよォォッ!」
鳥野郎は完全に頭に血が上ってるようだ。目は血走っている。自らの翼にカトラリー弾が刺さっているのも気にせずにまた鉤爪を前にして狭い中で降下して突っ込んでくる。さっきよりも速くなっていたため回避が間に合わず鳥野郎に肩を掴まれてしまった。物凄い力で鉤爪が肩に食い込んでしまっている。飛び上がりそうな程の痛みに思わず声をあげてしまう。
「グッ……痛ってぇぇ――!」
鳥野郎はおれを掴んだまま食事場からホールの二階の吹き抜けになっている高所へと運んでいく。肩を掴まれてしまい腕を使うことができない。
「放せよ!鳥野郎!何する気だ」
「あらまぁあらまぁ。お前にとどめを刺そうって所なのよぉ。内臓をぶちまけて醜く死になさい!」
「うわぁぁ⁉」
鳥野郎の勢いをつけた一撃によって一階のホールの床へと投げつけられた結果、おれは思い切り背中から床に衝突してしまった。想像を絶するほどの痛みが全身を駆け巡る。視界や思考が痛みのせいでぼやけているが鳥野郎の不気味な笑い声が聞こえてくる。次の攻撃を受ければ流石に身体がもたない。今すぐ動かなければならないのに身体が上手く動かない。
「あらまぁあらまぁ。まだ息があるようだねぇ。これで終わりよぉ!」
鳥野郎がこちらに向かってまた急降下で速度をつけて突っ込んできた。おれは何とかして鳥野郎がぶつかる直前に体を動かして横に転がり回避した。鳥野郎は鉤爪が床に突き刺さっていて身動きが取れないでいる。そのうちにおれは立ち上がってふらつく足を抑えながら浴室に移動する。浴室に入り浴槽に溜められている熱湯を魔法の小瓶で吸い込む。すると、鳥野郎の唸り声が聞こえてくる。おれは急いで浴室から出ると、狭い廊下を鳥野郎が歩いて近づいてくる。
「”ボミット”……」
大量の熱湯が一直線に鳥野郎へと向かっていき身体に直撃したが、何かしたか?って感じでそのまま近づいてくる。
「あらまぁあらまぁ。私には炎が効かないのにこんなぬるいお湯が効くと思ったのかしらぁ?」
「知ってるよ。ただし……そいつがただのお湯じゃないなら話は別のはずだぜ」
「何を言ってるのかしらねぇ?悪あがきはよしな……さ……?!何、身体が痺れて……?!」
「事前に準備しておいたんだよ。食べたり、傷口に入ると身体を麻痺させる成分を含む野草”オオツラぺセリ”通称”痺れ草”は温水に浸すと最大限に麻痺成分が染み出す。だから多めに浴槽に入れて作っておいたんだよ。名付けて【特製麻痺熱湯砲】だ!」
「いつの間に……そんな……ものを」
仕組みは簡単だ。レイがトイレで遅れていると嘘をついて時間を稼いでいる間に用意してもらっていただけだ。
◆◇◆
レイが食事場に顔を出す数十分前。
昨晩、応接室での会話の際にレイが自らのことを話している内容の中にいつも朝風呂に入っていることを伝えると老夫婦が朝風呂を用意しておくという約束をしてくれていたのだった。それが頭の中にあったディールは策の一つとして麻痺熱湯を考案していた。
「いやぁ偶然とはいえ昨日の会話の中で僕が朝にお風呂に入ることを言っておいたおかげでしっかりと準備されてあるよ。浴槽にディールが森で間違えていっぱい採ってきた”痺れ草”を入れておこう。あとは……火の回収だけだね」
◆◇◆
「どうだよビリビリに痺れてる感想は?」
「……あらまぁ……あらまぁ。私がこの程度で止まるとでも思っているのかしらぁ……」
「そろそろケリつけてやるよ!」
おれは肩に掛けているズタ袋の中からゴブリンの手作り棍棒を取り出して構える。まだ痺れている鳥野郎の腹目掛けて思い切り手作り棍棒を振り切って重たい一撃を与える。鳥野郎は呻き声をあげている。おれは再び背中側に回って連続で叩く。
「イッタイわねぇ!」
攻撃に夢中になりすぎていて鳥野郎が動けることに気づけずそのまま鳥野郎の翼で吹き飛ばされて壁に叩きつけられる。駄目だ……モロに食らってしまった。立ち上がりこそするが手作り棍棒を握っている手に力が入らない。おれは体勢をたてなおすために再び食事場へと逃げる。おれはこれまでの痛みでかなり限界が近くふらつきが抑えられないが、鳥野郎の方もこれまでのダメージに加えて無理な突進を続けていたせいで予想に反してふらついている。あと少しだ!もう何発か入れることが出来れば倒せるはずだ。
「……いい加減にしなさいよぉ……まだまだ終わりじゃないわよぉ……」
「まだ動けるのかよ……どんだけタフな魔物なんだ……」
「ハハッハハハッハハハ!」
「何がおかしいんだよ……」
鳥野郎は突然高らかに笑い始める。あまりにも不気味に笑うもんだからおれは驚いて後退りする。
「私たちがただの魔物だと思っているのかしらぁ?そんな下級種族と同一視されたくないわねぇ」
「お前たちが魔物じゃないなら何だっていうんだ?」
「特別に教えてあげるわよぉ。私たちは魔族の中でも特異な存在であり特別な希少種でもある”煌魔族”《こうまぞく》なのよぉ‼」
煌魔族だって?そんな魔族は聞いたことがないし図鑑にも載っていなかったはずだ……。あいつらの言ってることは理解できないが、とにかく今は戦わなければ……。
おれは手作り棍棒で殴りかかろうとしたがその前に鳥野郎の攻撃で仰向けに倒されてしまった。鉤爪で左腕と胴体を押さえつけられて身動きが取れない。
「どうやらここまでのようねぇ」
「……動け……ねぇ」
「潰れてしまいなさい!」
鳥野郎が左腕を抑える足を上げた瞬間におれは近くに落ちていたナイフを拾って鳥野郎の下腹部目掛けて力を振り絞って突き刺す。
「ギャァァァ――――ッ!!!」
鳥野郎がおれから離れた隙におれは急いで手作り棍棒を構えて先ほど突き刺したナイフに向かって釘を刺すように打ち込む。鳥野郎の傷口からは多量の魔物特有の紫色の血が流れている。あと一押しだ!
「そんなに腹が減ってるならこれでも食っとけ化け物!!!」
おれは悲鳴をあげている鳥野郎の口にズタ袋から取り出した”グルグル茸”を突っ込んだ。鳥野郎が”グルグル茸”を飲み込むとフラフラと飛び回りホール中にぶつかっている。
「そんなに動かれたらとどめを刺せないじゃないか。おい!飛ぶのやめろよ鳥野郎」
おれの声など届くはずもなく鳥野郎はまだあちこちにぶつかっている。おれが狙いを定めて叩こうとしたその時、寝室の壁が吹き飛び中から猿野郎とレイが出てきた!
「レイ!猿野郎!何が起きたんだ?」
「ディール!一気に決めよう!」
どうやらレイも上手く戦ったらしい。後は作戦の最終段階を決めるだけだ!
「”スワロウ”‼」
おれが呪文を唱えると魔法の小瓶は食器棚の皿やフォーク、ナイフなどのカトラリーが次々と吸い込まれていく。魔法の小瓶が吸い終わったタイミングで鳥野郎が自ら突き破った窓から部屋の中に戻ってきた。おれは狙いを定めて魔法の小瓶の中身を鳥野郎に向けて解き放つ。
「こいつは痛いぞ。名付けて【食器連弾】だ!”ボミット”‼」
魔法の小瓶から解き放たれた無数のカトラリー弾が鳥野郎を襲う。しかし、鳥野郎は翼で自らの身体を覆い隠してガードする。翼にカトラリー弾が直撃し、ナイフやフォークが突き刺さっている。相手にとっては痛手のはずだ。
「あらまぁあらまぁ。なんで橙色の子供が持ってたビンをお前が持っているのかしらぁ?」
「さっき受け取っておいたんだよ。それより、そんなに刺さってたら随分と痛そうだな!」
「ググググ……よくも痛めつけてくれたねぇ。でも、まだ私に勝てる気でいるのかい?いま許しを乞えば痛みを感じさせずに一撃で頭から喰ってあげるよ!」
「それはこっちのセリフだぜ鳥野郎!内心ビビってるんじゃないのか?ここまで反抗してきた子供なんていなかっただろ」
「もう許さないわよぉ。お前のハラワタを引きずり出して苦しませた末に喰ってやるわよォォッ!」
鳥野郎は完全に頭に血が上ってるようだ。目は血走っている。自らの翼にカトラリー弾が刺さっているのも気にせずにまた鉤爪を前にして狭い中で降下して突っ込んでくる。さっきよりも速くなっていたため回避が間に合わず鳥野郎に肩を掴まれてしまった。物凄い力で鉤爪が肩に食い込んでしまっている。飛び上がりそうな程の痛みに思わず声をあげてしまう。
「グッ……痛ってぇぇ――!」
鳥野郎はおれを掴んだまま食事場からホールの二階の吹き抜けになっている高所へと運んでいく。肩を掴まれてしまい腕を使うことができない。
「放せよ!鳥野郎!何する気だ」
「あらまぁあらまぁ。お前にとどめを刺そうって所なのよぉ。内臓をぶちまけて醜く死になさい!」
「うわぁぁ⁉」
鳥野郎の勢いをつけた一撃によって一階のホールの床へと投げつけられた結果、おれは思い切り背中から床に衝突してしまった。想像を絶するほどの痛みが全身を駆け巡る。視界や思考が痛みのせいでぼやけているが鳥野郎の不気味な笑い声が聞こえてくる。次の攻撃を受ければ流石に身体がもたない。今すぐ動かなければならないのに身体が上手く動かない。
「あらまぁあらまぁ。まだ息があるようだねぇ。これで終わりよぉ!」
鳥野郎がこちらに向かってまた急降下で速度をつけて突っ込んできた。おれは何とかして鳥野郎がぶつかる直前に体を動かして横に転がり回避した。鳥野郎は鉤爪が床に突き刺さっていて身動きが取れないでいる。そのうちにおれは立ち上がってふらつく足を抑えながら浴室に移動する。浴室に入り浴槽に溜められている熱湯を魔法の小瓶で吸い込む。すると、鳥野郎の唸り声が聞こえてくる。おれは急いで浴室から出ると、狭い廊下を鳥野郎が歩いて近づいてくる。
「”ボミット”……」
大量の熱湯が一直線に鳥野郎へと向かっていき身体に直撃したが、何かしたか?って感じでそのまま近づいてくる。
「あらまぁあらまぁ。私には炎が効かないのにこんなぬるいお湯が効くと思ったのかしらぁ?」
「知ってるよ。ただし……そいつがただのお湯じゃないなら話は別のはずだぜ」
「何を言ってるのかしらねぇ?悪あがきはよしな……さ……?!何、身体が痺れて……?!」
「事前に準備しておいたんだよ。食べたり、傷口に入ると身体を麻痺させる成分を含む野草”オオツラぺセリ”通称”痺れ草”は温水に浸すと最大限に麻痺成分が染み出す。だから多めに浴槽に入れて作っておいたんだよ。名付けて【特製麻痺熱湯砲】だ!」
「いつの間に……そんな……ものを」
仕組みは簡単だ。レイがトイレで遅れていると嘘をついて時間を稼いでいる間に用意してもらっていただけだ。
◆◇◆
レイが食事場に顔を出す数十分前。
昨晩、応接室での会話の際にレイが自らのことを話している内容の中にいつも朝風呂に入っていることを伝えると老夫婦が朝風呂を用意しておくという約束をしてくれていたのだった。それが頭の中にあったディールは策の一つとして麻痺熱湯を考案していた。
「いやぁ偶然とはいえ昨日の会話の中で僕が朝にお風呂に入ることを言っておいたおかげでしっかりと準備されてあるよ。浴槽にディールが森で間違えていっぱい採ってきた”痺れ草”を入れておこう。あとは……火の回収だけだね」
◆◇◆
「どうだよビリビリに痺れてる感想は?」
「……あらまぁ……あらまぁ。私がこの程度で止まるとでも思っているのかしらぁ……」
「そろそろケリつけてやるよ!」
おれは肩に掛けているズタ袋の中からゴブリンの手作り棍棒を取り出して構える。まだ痺れている鳥野郎の腹目掛けて思い切り手作り棍棒を振り切って重たい一撃を与える。鳥野郎は呻き声をあげている。おれは再び背中側に回って連続で叩く。
「イッタイわねぇ!」
攻撃に夢中になりすぎていて鳥野郎が動けることに気づけずそのまま鳥野郎の翼で吹き飛ばされて壁に叩きつけられる。駄目だ……モロに食らってしまった。立ち上がりこそするが手作り棍棒を握っている手に力が入らない。おれは体勢をたてなおすために再び食事場へと逃げる。おれはこれまでの痛みでかなり限界が近くふらつきが抑えられないが、鳥野郎の方もこれまでのダメージに加えて無理な突進を続けていたせいで予想に反してふらついている。あと少しだ!もう何発か入れることが出来れば倒せるはずだ。
「……いい加減にしなさいよぉ……まだまだ終わりじゃないわよぉ……」
「まだ動けるのかよ……どんだけタフな魔物なんだ……」
「ハハッハハハッハハハ!」
「何がおかしいんだよ……」
鳥野郎は突然高らかに笑い始める。あまりにも不気味に笑うもんだからおれは驚いて後退りする。
「私たちがただの魔物だと思っているのかしらぁ?そんな下級種族と同一視されたくないわねぇ」
「お前たちが魔物じゃないなら何だっていうんだ?」
「特別に教えてあげるわよぉ。私たちは魔族の中でも特異な存在であり特別な希少種でもある”煌魔族”《こうまぞく》なのよぉ‼」
煌魔族だって?そんな魔族は聞いたことがないし図鑑にも載っていなかったはずだ……。あいつらの言ってることは理解できないが、とにかく今は戦わなければ……。
おれは手作り棍棒で殴りかかろうとしたがその前に鳥野郎の攻撃で仰向けに倒されてしまった。鉤爪で左腕と胴体を押さえつけられて身動きが取れない。
「どうやらここまでのようねぇ」
「……動け……ねぇ」
「潰れてしまいなさい!」
鳥野郎が左腕を抑える足を上げた瞬間におれは近くに落ちていたナイフを拾って鳥野郎の下腹部目掛けて力を振り絞って突き刺す。
「ギャァァァ――――ッ!!!」
鳥野郎がおれから離れた隙におれは急いで手作り棍棒を構えて先ほど突き刺したナイフに向かって釘を刺すように打ち込む。鳥野郎の傷口からは多量の魔物特有の紫色の血が流れている。あと一押しだ!
「そんなに腹が減ってるならこれでも食っとけ化け物!!!」
おれは悲鳴をあげている鳥野郎の口にズタ袋から取り出した”グルグル茸”を突っ込んだ。鳥野郎が”グルグル茸”を飲み込むとフラフラと飛び回りホール中にぶつかっている。
「そんなに動かれたらとどめを刺せないじゃないか。おい!飛ぶのやめろよ鳥野郎」
おれの声など届くはずもなく鳥野郎はまだあちこちにぶつかっている。おれが狙いを定めて叩こうとしたその時、寝室の壁が吹き飛び中から猿野郎とレイが出てきた!
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