30 / 38
第二章 魔法の衆と禁じられた書
第十五話 エルフの生活
しおりを挟む
おれたちが魔法の習得に励んでいる間にレイはエルフの生活について観察していたらしい。おれは気になってしまいレイが書いたメモ書きを見せてもらうことにした。
◆◇◆
――エルフの里の観察日記。
エルフの朝はとても早い。朝と言えるのかも怪しい時間からエルフは活動を始めている。エルフの里は基本的に女性が警備や狩りに勤しんでおり、男性は農作業を主にしていて植物薬またの名を魔法薬に精通している。話を聞いてみるとこれは女性の方が生まれつき弓の技術が高くて逆に男性の方は生真面目な性格が影響してか植物の栽培が得意なのだそうだ。しかし、女性のエルフ曰く男性のエルフも弓は使えるがそれ以上に土をいじるのが大好きでたまらないらしい。
僕はまず警備がどのようなものかが気になったので警備隊長のメレスさんに話を聞こうとしたが森の中でのエルフはとても素早く簡単に置いていかれてしまい話を聞くどころではなかった。諦めて農作業の方に注目してみることにした。
畑は人間のものとあまり大差なかったが一つだけ決定的に違う場所があった。それは自動で水をあげる仕組みがあることだった。畝と畝の間にサボテンのようなものが生えている。そのサボテンがパカッと開いて天辺から水が噴き出し、周りの作物に満遍なく水分を与えている。
このサボテンはスプリングサボテンという名前の植物で地中深くから水分を吸いだして定期的に噴射する植物だというのを教えてもらった。
僕は次にネウィロスさんの所へ向かった。そこへ行くとネウィロスさんは快く出迎えてくれた。植物薬の調合の仕方などを教えてもらったが複雑すぎて一度で理解することはできなかった。僕は話題を変えて仙郷の大図書館について聞いた。そこで植物薬について調べたそうだがなんと100年もの間そこで研究していたというんだからびっくりだ。流石は500年以上生きると言われている種族。しかし、そんな永遠ともいえる時を過ごす彼でさえリッパとベイランドのことは知らないらしく、多分仙郷の図書館に身を寄せていたから会えなかったと語っていた。
僕はならばと思いエルメネル女王に話を聞きに行くことにした。エルメネル女王はリッパとベイランドについて聞くといくつか答えてくれた。まず、300年以上前のことだから女王自身も当時はまだ幼くあまり覚えていないということ。遠い記憶の中で覚えている限りでは人間とは思えない程の強さをしていたというのを教えてくれた。
話を聞き終えた僕は里の中を見て回ることにした。どこかで買い物をしようと思ったけどサンアスリム地方とアルテザーン地方とでは使用している硬貨が違うので商品をただ羨ましそうに見てることしかできなかった。このアルテザーンで旅を続けるうえで金銭問題はかなり重要な課題になりそうだ。
今日、ようやく補助呪文を習得することができた。これが戦闘の役に立てばいいんだけど。エルリシアンの話によるとそれぞれの適正魔法はいくつもあるらしく今でも新しい魔法が創られているそうだ。
まだまだエルフの里の全てを見たわけじゃないけど少しはエルフについて知ることできた気がする。
◆◇◆
これを読んでおれは改めてエルフの里に来たことを実感した。今まで絵本の中でしか知ることのできなかった世界をおれはこの目で見ることが出来ている。これからも起きる出来事の全てをこの目と記憶に焼き付けておこうと思った。
◆◇◆
――エルフの里の観察日記。
エルフの朝はとても早い。朝と言えるのかも怪しい時間からエルフは活動を始めている。エルフの里は基本的に女性が警備や狩りに勤しんでおり、男性は農作業を主にしていて植物薬またの名を魔法薬に精通している。話を聞いてみるとこれは女性の方が生まれつき弓の技術が高くて逆に男性の方は生真面目な性格が影響してか植物の栽培が得意なのだそうだ。しかし、女性のエルフ曰く男性のエルフも弓は使えるがそれ以上に土をいじるのが大好きでたまらないらしい。
僕はまず警備がどのようなものかが気になったので警備隊長のメレスさんに話を聞こうとしたが森の中でのエルフはとても素早く簡単に置いていかれてしまい話を聞くどころではなかった。諦めて農作業の方に注目してみることにした。
畑は人間のものとあまり大差なかったが一つだけ決定的に違う場所があった。それは自動で水をあげる仕組みがあることだった。畝と畝の間にサボテンのようなものが生えている。そのサボテンがパカッと開いて天辺から水が噴き出し、周りの作物に満遍なく水分を与えている。
このサボテンはスプリングサボテンという名前の植物で地中深くから水分を吸いだして定期的に噴射する植物だというのを教えてもらった。
僕は次にネウィロスさんの所へ向かった。そこへ行くとネウィロスさんは快く出迎えてくれた。植物薬の調合の仕方などを教えてもらったが複雑すぎて一度で理解することはできなかった。僕は話題を変えて仙郷の大図書館について聞いた。そこで植物薬について調べたそうだがなんと100年もの間そこで研究していたというんだからびっくりだ。流石は500年以上生きると言われている種族。しかし、そんな永遠ともいえる時を過ごす彼でさえリッパとベイランドのことは知らないらしく、多分仙郷の図書館に身を寄せていたから会えなかったと語っていた。
僕はならばと思いエルメネル女王に話を聞きに行くことにした。エルメネル女王はリッパとベイランドについて聞くといくつか答えてくれた。まず、300年以上前のことだから女王自身も当時はまだ幼くあまり覚えていないということ。遠い記憶の中で覚えている限りでは人間とは思えない程の強さをしていたというのを教えてくれた。
話を聞き終えた僕は里の中を見て回ることにした。どこかで買い物をしようと思ったけどサンアスリム地方とアルテザーン地方とでは使用している硬貨が違うので商品をただ羨ましそうに見てることしかできなかった。このアルテザーンで旅を続けるうえで金銭問題はかなり重要な課題になりそうだ。
今日、ようやく補助呪文を習得することができた。これが戦闘の役に立てばいいんだけど。エルリシアンの話によるとそれぞれの適正魔法はいくつもあるらしく今でも新しい魔法が創られているそうだ。
まだまだエルフの里の全てを見たわけじゃないけど少しはエルフについて知ることできた気がする。
◆◇◆
これを読んでおれは改めてエルフの里に来たことを実感した。今まで絵本の中でしか知ることのできなかった世界をおれはこの目で見ることが出来ている。これからも起きる出来事の全てをこの目と記憶に焼き付けておこうと思った。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
無能妃候補は辞退したい
水綴(ミツヅリ)
ファンタジー
貴族の嗜み・教養がとにかく身に付かず、社交会にも出してもらえない無能侯爵令嬢メイヴィス・ラングラーは、死んだ姉の代わりに15歳で王太子妃候補として王宮へ迎え入れられる。
しかし王太子サイラスには周囲から正妃最有力候補と囁かれる公爵令嬢クリスタがおり、王太子妃候補とは名ばかりの茶番レース。
帰る場所のないメイヴィスは、サイラスとクリスタが正式に婚約を発表する3年後までひっそりと王宮で過ごすことに。
誰もが不出来な自分を見下す中、誰とも関わりたくないメイヴィスはサイラスとも他の王太子妃候補たちとも距離を取るが……。
果たしてメイヴィスは王宮を出られるのか?
誰にも愛されないひとりぼっちの無気力令嬢が愛を得るまでの話。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」にも掲載しています。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
最弱弓術士、全距離支配で最強へ
Y.
ファンタジー
「弓術士? ああ、あの器用貧乏な最弱職のことか」
剣と魔法が全てを決める世界において、弓は「射程は魔法に及ばず、威力は剣に劣る」不遇の武器と蔑まれていた。
若き冒険者リアンは、亡き叔父から譲り受けた一振りの弓「ストーム・ウィスパー」を手に、冒険者の門を叩く。周囲の嘲笑を余所に、彼が秘めていたのは、世界をナノ単位で解析する「化け物じみた集中力」だった。
リアンの放つ一矢は、もはや単なる遠距離攻撃ではない。
風を読み、空間を計算し、敵の急所をミリ単位で射抜く精密射撃。
弓本体に仕込まれたブレードを操り、剣士を圧倒する近接弓術。
そして、魔力の波長を読み取り、呪文そのものを撃ち落とす対魔法技術。
「近距離、中距離、遠距離……俺の射程に逃げ場はない」
孤独な修行の末に辿り着いた「全距離対応型弓術」は、次第に王道パーティやエリート冒険者たちの常識を塗り替えていく。
しかし、その弓には叔父が命を懸けて守り抜いた**「世界の理(ことわり)」を揺るがす秘密**が隠されていた――。
最弱と笑われた少年が、一張の弓で最強へと駆け上がる、至高の異世界アクションファンタジー、開幕!
公爵令嬢アナスタシアの華麗なる鉄槌
招杜羅147
ファンタジー
「婚約は破棄だ!」
毒殺容疑の冤罪で、婚約者の手によって投獄された公爵令嬢・アナスタシア。
彼女は獄中死し、それによって3年前に巻き戻る。
そして…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる