1 / 248
序章 リバーシとミチル
1.ミチル、無いものねだりをする。
しおりを挟む
時間がもっとあればいいのに‥
睡眠をとらないで済むのなら、もっと仕事もはかどるのに‥。
だけど
実際には寝ない‥ってことは肉体的にも精神的にも不可能だし、眠気に堪えて自分のキャパを超えた仕事を連続でするのって、凄く非能率だ。眠いと集中力が保てない。そんな時は、ちょっとでも寝ることによって作業効率があがったりする。
眠っている間に見る夢にも意味がある。
夢は、本人の意識していない「イヤな記憶」を場合によっては消し去ったり整理したりして‥本人の精神の安寧を助けたりするし、学習の記憶の定着を助けたりする。(‥って言われてるけど、睡眠学習を俺は信用していない。「睡眠学習」って言いながら昼寝ばっかりしてた近所の兄ちゃんは‥絶対サボってただけだったと思う‥余談だけど)
眠りは、肉体を休める‥疲労回復の役割をするとともに、精神面の健康にも必要なのだ。
眠りは、必要不可欠な生命活動だし
(聞くところによると)‥人生の最上の娯楽だ。
寒い日は布団から出られない‥。このまま、お布団の国の住人になってしまいたい‥って思うらしい。
‥なにそれ、楽しそう。
憧れしか、ない。なんなら、遊園地より魅力的に聞こえる。
普通の人間なら当たり前にとっている睡眠について、自分は知識でしか知り得ない。
眠ったことがない自分が、いつしか眠るということに強い憧れを抱くようになったとしても何の不思議もないだろう。
といっても、自分が「普通とは違う」と気付いたのは、物心ついて随分経ってからだった。
眠りに憧れを抱くようになったのは‥それより更に経ってからかな。
子供のうちは、
眠るより遊んでいる方がいい。
寝る間も惜しんで遊んでいたい。
子供ならみんなそう思うだろう。(だけど勿論そんなことは不可能で、遊んでいるうちに寝落ちしちゃうんだ。なぜって、子供だから)←だけど、本人は「寝てしまった! 惜しいことした! 」って思うんだ。
子供に「一晩中起きている」ことは許されない。
大人は子供を当たり前に寝かし付ける。
「寝て起きたら、明日はもっといい日が来ますよ」
とか
「寝ないと大きくなれませんよ」
って言い聞かせて。
睡眠中に出る成長ホルモンが、心身を育てる、らしい。
成長ホルモンは身長を伸ばすし、筋肉も付けるし、免疫力アップ‥だとかのいっぱいのいい「お仕事」をしてくれるらしい。
‥じゃあ「眠らない」俺を育てたのは、何なんだろう。
寝たくないんじゃない。さっきも言ったように‥寧ろ睡眠に対する憧れは他の誰よりも強い。
幸せそうに眠る家族の顔を見ながら羨ましさと憎らしさを、何度募らせたことか。
目を瞑ってれば自然に寝れるって皆は言うけど、‥それは俺には当てはまらなかったようだ。
寝れない程の悩みがある訳でも、病気でもない。
‥生まれつき俺には「眠る」っていう生理的な「常識」がなかった。
呼吸をする。食べ物を摂取する‥。それくらい自然に‥俺は一晩中起きていられた。
それこそ‥生れた時からだ。
ある程度物が分る様になれば、適当に上手くやれる。
親が部屋から出る迄寝た振りしてればそれでいい。
だけど、
赤ん坊にはそれが分からない。
ただ、今まで自分を構ってくれていた大人が「おやすみ、いい夢を見ようね」って話しかけて‥それ以来自分と話さなくなる。目を瞑って動かなくなる。
困惑する。
‥不満でしかない。
なんなら恐怖心すら感じる。
え。なに、どうしたの??
遊んでよ。話しかけてよ。
伝える術を持たない自分はただ泣いた。
母親は「夜泣きする」しにくい赤ん坊だったって、未だに言う。「今では笑い話だけど、当時は辛かったわ~」って笑って。
母は強し。‥ありがたいね。(それとも、夢が「イヤな記憶」を整理及び消去してくれたのかな? )
母は更に、
「1歳になって、いろんなことがちょっとだけ分かる様になるまで‥貴方はずっと泣いてたわ。きっと、分からないことが不安な、賢い子供だったのよね~」
って言う。
‥なんてことは無い。
ちょっと悟ったんだ。
このままでは、母親に嫌われる‥って。
別にうちの母親が特別悪いってわけじゃないよ。普通の母親だ。だけど、持続的な疲労と睡眠不足って、一番「キツイ」よね。だから、その原因である子供の事、少なからず憎く思うことって‥普通だって思うんだ。そうならないために、周りのサポートだとかが必要だって思うけど、なかなか難しいよね。
少なくともうちの母さんには、あんまり周りのサポートが無かった。
‥その中で、母さんは頑張ってたと思うよ。
だけど、体力は気力で100%どうにかできるってもんじゃないじゃん?
わが子だから‥わが子なのに‥なんで‥
わが子だから可愛い。‥わが子なのに、なんで‥こんなに苦しいんだろう。
わが子なのに‥なんで自分はこんなこと思ってしまうんだろう‥。
母親の愛情だとか、悩みだとか‥苦しみだとか‥葛藤だとか‥
そういうの、赤ん坊だって本能で察知するんだ。
だから‥このままではいけないって‥。
自分が「目を瞑って動かないで、泣かないで朝まで我慢していればそれで済むんだ。
自分が、夜「寝ない」ことは母親たちにとって、迷惑なんだ。‥このまま、その迷惑行為を続けていたら、いずれ自分は嫌われて‥捨てられてしまうかもしれない。(捨てられるってのはオーバーだし、ないだろうけど、少なくともあの頃は本気でそんなこと考えた)
そんな時、不思議な体験をするようになった。
気がつけば、見たことも無い景色の場所に居るんだ。
ただそれだけ。
朝その話を母親に伝えたら(子供の頃の話だから、当時の自分が「ちゃんと」伝えられたかは不明)
「いい夢を見たのね! よかったわね! 」
って笑顔で言われた。
夢?
これが、夢?
自分は、眠れるようになったの?
‥果たしてそうなんだろうか?
不思議には思ったが、母さんたちは俺が朝まで「眠っていた」ことで、嬉しそうだったし、「ならいいかな」って思ったくらい。それ以上、気にもかけなかった。
ちょっと年上の遊び友達にその話を何となくしたら、「それ、前世で住んでたとこじゃね? 」っとか(ちょっと興奮気味に)言われた。‥オカルト好きだったんだろう。
俺は前世とかって信じないっつの!
夢とも違うし、勿論、前世とかいうのとも違う。
だって、「夢」って「現実とは違う」ってことでしょ? 前世は‥つまり「記憶」で、これもまた「現実とは違う」。だけど、自分にとって、あの世界は確実にもう一つの現実だったんだ。
確実に「現実」だって分かっているんだ。
睡眠をとらないで済むのなら、もっと仕事もはかどるのに‥。
だけど
実際には寝ない‥ってことは肉体的にも精神的にも不可能だし、眠気に堪えて自分のキャパを超えた仕事を連続でするのって、凄く非能率だ。眠いと集中力が保てない。そんな時は、ちょっとでも寝ることによって作業効率があがったりする。
眠っている間に見る夢にも意味がある。
夢は、本人の意識していない「イヤな記憶」を場合によっては消し去ったり整理したりして‥本人の精神の安寧を助けたりするし、学習の記憶の定着を助けたりする。(‥って言われてるけど、睡眠学習を俺は信用していない。「睡眠学習」って言いながら昼寝ばっかりしてた近所の兄ちゃんは‥絶対サボってただけだったと思う‥余談だけど)
眠りは、肉体を休める‥疲労回復の役割をするとともに、精神面の健康にも必要なのだ。
眠りは、必要不可欠な生命活動だし
(聞くところによると)‥人生の最上の娯楽だ。
寒い日は布団から出られない‥。このまま、お布団の国の住人になってしまいたい‥って思うらしい。
‥なにそれ、楽しそう。
憧れしか、ない。なんなら、遊園地より魅力的に聞こえる。
普通の人間なら当たり前にとっている睡眠について、自分は知識でしか知り得ない。
眠ったことがない自分が、いつしか眠るということに強い憧れを抱くようになったとしても何の不思議もないだろう。
といっても、自分が「普通とは違う」と気付いたのは、物心ついて随分経ってからだった。
眠りに憧れを抱くようになったのは‥それより更に経ってからかな。
子供のうちは、
眠るより遊んでいる方がいい。
寝る間も惜しんで遊んでいたい。
子供ならみんなそう思うだろう。(だけど勿論そんなことは不可能で、遊んでいるうちに寝落ちしちゃうんだ。なぜって、子供だから)←だけど、本人は「寝てしまった! 惜しいことした! 」って思うんだ。
子供に「一晩中起きている」ことは許されない。
大人は子供を当たり前に寝かし付ける。
「寝て起きたら、明日はもっといい日が来ますよ」
とか
「寝ないと大きくなれませんよ」
って言い聞かせて。
睡眠中に出る成長ホルモンが、心身を育てる、らしい。
成長ホルモンは身長を伸ばすし、筋肉も付けるし、免疫力アップ‥だとかのいっぱいのいい「お仕事」をしてくれるらしい。
‥じゃあ「眠らない」俺を育てたのは、何なんだろう。
寝たくないんじゃない。さっきも言ったように‥寧ろ睡眠に対する憧れは他の誰よりも強い。
幸せそうに眠る家族の顔を見ながら羨ましさと憎らしさを、何度募らせたことか。
目を瞑ってれば自然に寝れるって皆は言うけど、‥それは俺には当てはまらなかったようだ。
寝れない程の悩みがある訳でも、病気でもない。
‥生まれつき俺には「眠る」っていう生理的な「常識」がなかった。
呼吸をする。食べ物を摂取する‥。それくらい自然に‥俺は一晩中起きていられた。
それこそ‥生れた時からだ。
ある程度物が分る様になれば、適当に上手くやれる。
親が部屋から出る迄寝た振りしてればそれでいい。
だけど、
赤ん坊にはそれが分からない。
ただ、今まで自分を構ってくれていた大人が「おやすみ、いい夢を見ようね」って話しかけて‥それ以来自分と話さなくなる。目を瞑って動かなくなる。
困惑する。
‥不満でしかない。
なんなら恐怖心すら感じる。
え。なに、どうしたの??
遊んでよ。話しかけてよ。
伝える術を持たない自分はただ泣いた。
母親は「夜泣きする」しにくい赤ん坊だったって、未だに言う。「今では笑い話だけど、当時は辛かったわ~」って笑って。
母は強し。‥ありがたいね。(それとも、夢が「イヤな記憶」を整理及び消去してくれたのかな? )
母は更に、
「1歳になって、いろんなことがちょっとだけ分かる様になるまで‥貴方はずっと泣いてたわ。きっと、分からないことが不安な、賢い子供だったのよね~」
って言う。
‥なんてことは無い。
ちょっと悟ったんだ。
このままでは、母親に嫌われる‥って。
別にうちの母親が特別悪いってわけじゃないよ。普通の母親だ。だけど、持続的な疲労と睡眠不足って、一番「キツイ」よね。だから、その原因である子供の事、少なからず憎く思うことって‥普通だって思うんだ。そうならないために、周りのサポートだとかが必要だって思うけど、なかなか難しいよね。
少なくともうちの母さんには、あんまり周りのサポートが無かった。
‥その中で、母さんは頑張ってたと思うよ。
だけど、体力は気力で100%どうにかできるってもんじゃないじゃん?
わが子だから‥わが子なのに‥なんで‥
わが子だから可愛い。‥わが子なのに、なんで‥こんなに苦しいんだろう。
わが子なのに‥なんで自分はこんなこと思ってしまうんだろう‥。
母親の愛情だとか、悩みだとか‥苦しみだとか‥葛藤だとか‥
そういうの、赤ん坊だって本能で察知するんだ。
だから‥このままではいけないって‥。
自分が「目を瞑って動かないで、泣かないで朝まで我慢していればそれで済むんだ。
自分が、夜「寝ない」ことは母親たちにとって、迷惑なんだ。‥このまま、その迷惑行為を続けていたら、いずれ自分は嫌われて‥捨てられてしまうかもしれない。(捨てられるってのはオーバーだし、ないだろうけど、少なくともあの頃は本気でそんなこと考えた)
そんな時、不思議な体験をするようになった。
気がつけば、見たことも無い景色の場所に居るんだ。
ただそれだけ。
朝その話を母親に伝えたら(子供の頃の話だから、当時の自分が「ちゃんと」伝えられたかは不明)
「いい夢を見たのね! よかったわね! 」
って笑顔で言われた。
夢?
これが、夢?
自分は、眠れるようになったの?
‥果たしてそうなんだろうか?
不思議には思ったが、母さんたちは俺が朝まで「眠っていた」ことで、嬉しそうだったし、「ならいいかな」って思ったくらい。それ以上、気にもかけなかった。
ちょっと年上の遊び友達にその話を何となくしたら、「それ、前世で住んでたとこじゃね? 」っとか(ちょっと興奮気味に)言われた。‥オカルト好きだったんだろう。
俺は前世とかって信じないっつの!
夢とも違うし、勿論、前世とかいうのとも違う。
だって、「夢」って「現実とは違う」ってことでしょ? 前世は‥つまり「記憶」で、これもまた「現実とは違う」。だけど、自分にとって、あの世界は確実にもう一つの現実だったんだ。
確実に「現実」だって分かっているんだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
主人公の義兄がヤンデレになるとか聞いてないんですけど!?
玉響なつめ
恋愛
暗殺者として生きるセレンはふとしたタイミングで前世を思い出す。
ここは自身が読んでいた小説と酷似した世界――そして自分はその小説の中で死亡する、ちょい役であることを思い出す。
これはいかんと一念発起、いっそのこと主人公側について保護してもらおう!と思い立つ。
そして物語がいい感じで進んだところで退職金をもらって夢の田舎暮らしを実現させるのだ!
そう意気込んでみたはいいものの、何故だかヒロインの義兄が上司になって以降、やたらとセレンを気にして――?
おかしいな、貴方はヒロインに一途なキャラでしょ!?
※小説家になろう・カクヨムにも掲載
幼い頃に、大きくなったら結婚しようと約束した人は、英雄になりました。きっと彼はもう、わたしとの約束なんて覚えていない
ラム猫
恋愛
幼い頃に、セリフィアはシルヴァードと出会った。お互いがまだ世間を知らない中、二人は王城のパーティーで時折顔を合わせ、交流を深める。そしてある日、シルヴァードから「大きくなったら結婚しよう」と言われ、セリフィアはそれを喜んで受け入れた。
その後、十年以上彼と再会することはなかった。
三年間続いていた戦争が終わり、シルヴァードが王国を勝利に導いた英雄として帰ってきた。彼の隣には、聖女の姿が。彼は自分との約束をとっくに忘れているだろうと、セリフィアはその場を離れた。
しかし治療師として働いているセリフィアは、彼の後遺症治療のために彼と対面することになる。余計なことは言わず、ただ彼の治療をすることだけを考えていた。が、やけに彼との距離が近い。
それどころか、シルヴァードはセリフィアに甘く迫ってくる。これは治療者に対する依存に違いないのだが……。
「シルフィード様。全てをおひとりで抱え込もうとなさらないでください。わたしが、傍にいます」
「お願い、セリフィア。……君が傍にいてくれたら、僕はまともでいられる」
※糖度高め、勘違いが激しめ、主人公は鈍感です。ヒーローがとにかく拗れています。苦手な方はご注意ください。
※『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる