今世は『私の理想』の容姿らしいけど‥到底認められないんです! 

文月

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今世は『私の理想』の容姿らしいけど‥到底認められないんです! 

‥からの、大逆転。

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「今までは‥そうだった。でも、貴女に‥ハヅキさんに会って、俺は初めて‥美しいって思った‥」
 ボソリ、とオズワルドさんが言う。
「今まで何の話してたんだ。
 急にこの話かって思うかもしれない。俺もそう思う。俺は‥話すのが下手なんだ。
 つまり何が言いたいのかというと‥
 俺は‥絶対にハヅキさんとの縁を「なかったこと」にしたくないって話だ」
 真っ赤な顔をして、オズワルドさんが言う。聞いてるあたしも真っ赤になっていると思う。顔がやたら熱いからきっとそうだろう。
 美しい? あたしが?
 聞き返したいが、‥そんなことできるわけがない。(いや、だってそうでしょ?? 「私のこと美しいって言いました? 」って聞き返せる?? )
 動揺しているあたしを置いてけぼりにして、オズワルドさんも動揺しまくっていた。
「だから何を言っているのかって言うと‥
 ああ! でも、
 お涙頂戴で同情引きたかった、‥とかじゃない。
 だけど、そうしてでも‥ハヅキさんが俺のこと可哀そうって思ってくれて同情で‥でもいい。
 俺は‥
 ああ!
 本当に俺は一体何言ってんだろ! 」
 ‥いや、ホントに何言ってるんだろ。
 だけど‥
 一生懸命言おうとしてくれてるってことはわかる。
 不器用で、だけど今まで聞いた中で一番真っすぐな言葉。
 あたしの心があったかくなるのを感じた。
 ‥顔はもう、あったかいどころか熱いんだけどね。
 ひ~顔が熱くって沸騰しそうだよ!!
 オズワルドさんは、一度大きく深呼吸すると、あたしを真っすぐ見つめて
「つまり‥
 俺は‥ハヅキさんが俺を治してくれた時からハヅキさんのことが好きなんだ」 
 って言ってくれた。
 あたしの心臓が一つバクンって大きく跳ねた。
 真っ赤な顔で、あたしの顔を見ながら‥でも、視線がちょっと逸らされた。流石に恥ずかしかったようだ。
 分かります。
 あたしも恥ずかし過ぎてどうにかなりそうです。
 あと‥嬉し過ぎて‥。
 オズワルドさんはもう一度大きく息を吐くと、
「あと‥その顔も好きだ。
 美しいって思う。
 世間一般はよくわからないけど‥俺は初めて見た時からハヅキさんのことが‥
 今まで見た誰よりも美しいって思った」
 そう言って、今度はあたしの目をしっかり見つめてくれた。
 あたしもオズワルドさんを見る。
 ‥ダメ。
 ホントカッコイイ‥。
 言い方変だけど‥鼻血でそう‥。
 出ないで鼻血。
 し‥幸せ過ぎる。
 そんなことを思いながらオズワルドさんと見つめ合っていると、ゴホンって小さな咳払いが聞こえた。
「オズ‥俺たち入ってもいいだろうか‥」
 ‥ランドルフさんとカイトさん! ええ!? もう朝ですか!? 一晩中語り明かしてしまった!!
「‥ハヅキ。お前その服昨日のままだな。もしかして一晩中話してたのか? 」
 ランドルフさんの後ろにはダン先輩もいた。ランドルフさんたちの身長がかなり高いから‥隠れて見えなかったよ‥。横幅は‥そう変わんないんだよね。
 かたや筋肉(ランドルフさんとカイトさん)でかたや脂肪(ダン先輩はちょっとぽっちゃり)だけどね☆
 そりゃあそうと‥。
 マズいわ~。
 ダン先輩の呆れ顔。呆れ顔と‥ちょっと怒ってる? 確かにね~結婚前の男女が同じ部屋で一夜を明かしたとか、問題でしかないよね。
 普段から「両親から預かっている」って言ってくれているダン先輩だから、こういう態度にもなるだろう。 
 だけど、「何かあった」とは絶対に思っていないようだ。
 あたしの事信用してくれているのが嬉しい。
 ダン先輩は、はあ‥と小さくため息をつくと、
「結婚前の娘がすることじゃないだろう。全く、今日はもういいから帰って両親に謝って来い。さっき、リュックがハヅキの家にお詫びの連絡を入れたから」
 って言った。
 あたしは黙って頷く。「ごめんなさい」は、リュック先輩が来てからだ。
 連絡を入れ終わったらしいリュック先輩が部屋に入って来る。ダン先輩同様凄い呆れ顔をしている。
 二人は、ここでのあたしの保護者だから。(有難いね)
 だから
 あたしは二人に
「ごめんなさい! 」
 って謝った。
 横で同じ様にオズワルドさんが
「ごめんなさい! 」 
 って謝ってくれた。
 なんか‥くすぐったい。
 そんなあたしたちをランドルフさんとカイトさんが生暖かいような‥呆れたような顔で見ている。
 ‥恥ずかしい。
 オズワルドさんが真っ赤な顔で二人を睨む。
 その顔が、凄く‥嬉しそうであたしも嬉しくなる。
「で、二人は付き合うってこと? 」
 って言ったのはランドルフさんだ。
 ダン先輩とリュック先輩がギッとランドルフさんを睨む。ランドルフさんは「え~!? 怖いんだけど~」って苦笑いだ。
 ダン先輩はすぐぷいっとランドルフさんから視線を外すと、
「許さん! ‥いや、それは俺が言うことじゃないな‥」
 とかブツブツ言ってる。リュック先輩は
「まあ‥それはハヅキが決めることだから‥」
 って‥こっちもブツブツ。
「う~ん。つまり、ハヅキさんは皆に愛されてるってわけだね☆
 タイヘンダネ。そんな皆様に納得してもらわないとお付き合いさせてもらえない感じだよ? オズ」
 ランドルフさんが苦笑いして言った。
 そのいたずらっ子みたいな顔、可愛い‥どっちかというと童顔だけど、この人はきっとあたしより年上。そういえば‥カイトさんはランドルフさんより一つ上の先輩で、オズワルドさんは二人の後輩にあたる‥みたいなこと聞いたような。(定かじゃないけど‥)
 オズワルドさんって一体いくつ位なんだろ? 
 いや~でも、見た感じはランドルフさんってオズワルドさんより年下に見える‥。(※ 実際は、ランドルフとオズワルドは同じ年。カイトだけが一つ年上なんだ。職場での立場は先輩だけど年齢は年下とか同じ年って結構あるでしょ? )
 童顔羨ましい。(若く見えるのはいくつになっても羨ましいものです。‥男の人の場合だと違うのかな? )
「それにしても‥
 ハヅキさんって‥」
 ランドルフさんがあたしを見てる。
 あ。
 フード外してた。
 見られちゃったよ‥。
 う~ん。まあ‥見られて困るもんでもないからいいんだけど‥見ても面白いもんじゃないわな~。
 って思ってヘラって笑ったら、ダン先輩がフードを被せてくれた。
 ぼそってランドルフさんに言った言葉は
「他言無用だ」
 だった。
 ‥いや、そんな「国家秘密だ」みたいな顔で念を押さんでも‥。ランドルフさんびびってんじゃん‥。 
 そんなに大した秘密じゃ無いとは思うけど、まあ‥ここにいる治療師の中でもあたしの顔知らない人もいるしね?(※ 同期や同じ治療チームのダン、リュック以外ハヅキの顔を知らない。勿論、ヨハネさんたちは例外だが)今さら公開するのとか変だし‥この際隠したままにしておこう‥。
 そんなこんなで最後はバタバタだったけど、
 あたしとオズワルドさんは無事お付き合いすることが決まったのだった。(え!? 決まったよね!? 「なんか勢いでそういうことになっちゃったけど、忘れて」「寝てないと変なこと言ったりするよね? 、忘れて」とかじゃないよね?? ) 
 ベタだけど、顔をぎゅってひねって「夢じゃない‥」って呟いたハヅキだった。
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