今世は『私の理想』の容姿らしいけど‥到底認められないんです! 

文月

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今世は『私の理想』の容姿らしいけど‥到底認められないんです! 

治療師協会は聖女協会をぎゃふんと言わせたい‥らしい。

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「なにもさ、君を聖女協会に引き渡したいわけじゃないんだよ」
 幹部は言った。
「君、聖魔法を持ってるみたいだね。
 だけど、聖女を選ばず治療師になった。
 何故? いや、純粋に聞きたかっただけで怒ってるわけでも疑ってるわけでもないよ? 」
「‥治療師は、聖女より‥
 治療に対する情熱が‥」
 しどろもどろ言うと幹部は凄くイイ笑顔で
「そうだろう! 」
 って言った。
「聖女は、その立場に胡坐をかきすぎてると君も思うよね。
 その点治療師は治療の技術発展のために飽くなき追及心を‥」
 ‥語り始めた。長くかかるんだろうか‥もう帰りたいんだけど‥
 でも‥
 治療経過を偽ったこと(と、無許可治療← 寧ろ、こっちの方がヤバい)を怒っているわけではなさそう‥? 
 その点についてはよかった‥かな?
 そう思いかけた時、キラリと協会幹部の目が光った。
「君、随分と熱心で‥優秀な治療師らしいじゃない? 」
 ‥何、何でそこで笑顔? 
「君さ、 
 新しい治療法見つけてよ。
 聖魔法じゃない、魔力譲渡。
 魔石とか使ってもいいし。
 その為には‥君にはすぐに上級治療師になってもらう。普通の上級じゃない。S級上級治療師だ。
 それ位しないと、聖女に勝てないでしょ。‥インパクト的に。
 最年少上級治療師。そして、新しい治療法を発見して、更にランクを上げて最年少‥そして、超レアなS級上級治療師になる! これで話題を全てかっさらえる! 
 ‥拒否権なんてないよ?
 これを拒否するってんなら、君を無免許治療で司法に突き出さなければいけなくなる。
 私としては優秀な君にそんなことをしたくはないんだよ」
 いかにも優しい口調で言ったが‥
 目が不穏。
 最悪、これは脅迫だ。 
 そうだろうね‥
 果たしてあたしは通常業務に加えて「新技術」開発の仕事が加わることが余儀なくされた。
「あ、勿論皆に手伝ってもらっても構わないからね。その際、ちゃんと口止めしといて? よそでペラペラしゃべったら「機密事項漏洩罪」で司法に容赦なく突き出すよ? 」
 最後まで怖いことを言いながら幹部は帰って行った。

 ‥バレてたけど、怒られなくて済んでよかった‥って思うべきかな??

 苦笑いしたハヅキだった。
 どうせS級(最終目的はSS級! )になるつもりだったから、背中を押してもらえたと思ったらいいかな?
 ポジティブに(無理やり)考えて、でも苦笑いで帰り支度をして幹部が帰って行った扉を開けるとオズワルドさんが待っていた。
「ごめんね。‥俺のせいで」
 オズワルドさんが困り顔で謝ってくれた。
 ‥この顔もカッコイイ。
 ホント‥カッコイイ。
「俺は獣人だから、普通の人より丈夫だから回復が早かったって言ったんだけど、信じてもらえなかったんだ」
 ‥あたしの事かばおうとしてくれたんだ‥優しい。
「何かを俺に聞き出そうとしてるんだろうなって思ったから慎重に話したつもりだけど‥君の不利になることを言ってしまったかもしれない。 
 すまなかった」
 困り顔オズワルドさん、ホント‥レア。カッコイイ。優しい‥
 結婚して欲しい。
「大丈夫です! 別に悪いこと言われたわけじゃないし、あの人は最初っから私に言うことを決めてたんですよ。
 帳尻合せるために新技術を開発しろってね。 
 私が最年少上級治療師になって世間に治療師の凄さをアピールすることも‥全然私にとって損なことは何もないです。寧ろ、時期が早まってよかったって思ってます。
 これから更に忙しくなるけど‥
 自分の好きなことだから全然苦にはなりません」
 上機嫌を隠せない口調で言ったら、オズワルドさんが笑顔になった。 
 ‥やっぱり笑顔の方が‥好き。
 ほわっとなったあたしは‥
「‥やっぱり、オズワルドさんは笑顔が一番素敵です」
 気が付くと、つい口に出して呟いてしまっていた。
「え? 素敵? 」
 オズワルドさんがちょっと目を見開いてあたしを見る。
 言っちゃった。
 でも、ここで胡麻化したら‥
 きっと一生‥もう二度と告白する機会なんかなくなる。
 あたしは勇気を出してばっとローブを脱ぐと
「オズワルドさん! あたし‥あたし、オズワルドさんが好きです。結婚してください! 」
 って言った。
 一気に血が下がる。
 さーって顔色がなくなったのが分かった。
 やってもた!! やってもた! 
 一気に‥結婚してくださいまで言っちゃった! まずは「付き合って下さい」だろうが!?? それで慎重に仲を深めて‥そこで告白だろうが!! これって今、「結婚は無理」って断られちゃったら、もう可能性、接点全てゼロになっちゃう奴!!
 オズワルドさん、あたしの前で固まってる。

 ‥やってもた~!!
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