28 / 28
28
しおりを挟む
あれから、五年という月日が流れた。
北の辺境、『常闇の城』。
かつては雷雲に覆われ、魔王の住処として恐れられていたこの場所は、今や大陸で最も平和で、そして最も『静かな』領地として知られていた。
「……セバスチャン、本日のスケジュールは?」
「午前中は領内の視察、午後は隣国の外交官との会談。そして十五時から十七時までは……」
「『聖なるお昼寝タイム』ですね。了解しました」
執務室で、私は手元の書類にサインをしながら頷いた。
五年の歳月は、私を少しだけ変えた。
かつての『悪役令嬢』としての尖った雰囲気は(多少)鳴りを潜め、今は『公爵夫人』としての貫禄と、母としての強さが加わっている。
「お嬢様……いえ、奥様。視察の前に、あちらの『怪獣たち』を鎮圧する必要がありますが」
セバスチャンが苦笑しながら、中庭の方角を指差した。
そこからは、ドカーン! バリバリッ! という、戦場のような爆発音が響いていた。
「……またですか。父親に似て魔力が有り余っているのね」
私はため息をつき、ペンを置いた。
「行きましょう。業務命令、『ママの雷(お仕置き)』を投下します」
***
中庭では、二人の子供と、一人の大男が追いかけっこをしていた。
「待てー! パパに捕まったらコチョコチョの刑だぞー!」
「きゃはは! パパ遅いー!」
「ボクの『風魔法』からは逃げられないよー!」
走り回っているのは、四歳になる双子の兄妹。
銀髪に赤い瞳を持つ兄の『レム』と、黒髪に私の瞳を受け継いだ妹の『シエスタ』だ。
そして、彼らを追いかけているのは、相変わらず健康優良児のような肌艶をした夫、シルベスターである。
「ふっ、甘いなレム! その程度の風魔法、パパの『魔王バリア』で……ぐわっ!?」
ドスッ!
シエスタが放った『重力魔法(小)』が、シルベスターの足をすくった。
魔王公爵、盛大に芝生に転がる。
「やったー! シエスタの勝ちー!」
「連携プレーだね! パパ、弱ーい!」
子供たちが無邪気に笑う。
この子たちは、恐ろしいことに両親の才能をハイブリッドで受け継いでしまった。
シルベスターの膨大な『魔力』と、私の『効率的な魔法運用術』。
結果、四歳にして城の庭師を泣かせるほどの破壊力を持つ『魔王予備軍』が誕生したのである。
「……こら。パパをいじめてはいけません」
私が庭に出ると、空気がピリッと引き締まった。
「「あ、ママだ!」」
双子が駆け寄ってくる。
「ママ! 聞いて! 今日こそパパに勝ったよ!」
「パパったら、ボクたちのフェイントにすぐ引っかかるんだもん」
「あら、すごいわね。でも、芝生を焦がしたのは誰かしら?」
私が視線を向けると、二人はサッと目を逸らした。
「……パパがやった」
「……うん、パパのせいにしよ」
「聞こえているぞ、小悪魔ども」
シルベスターが起き上がり、泥を払いながら苦笑した。
「カモミール、助けてくれ。こいつら、体力が底なしだ。俺の昼寝時間を削り取っていく」
「それは貴方が甘やかすからです。『高い高い』と言って成層圏まで飛ばすから、変な度胸がつくんですよ」
私はハンカチでシルベスターの顔を拭いてあげた。
「でも、いい運動になったでしょう? これで子供たちも疲れて……」
「全然! まだ遊ぶー!」
「眠くなーい!」
双子は目を爛々と輝かせている。
恐るべきスタミナだ。
これが『魔王の血』というやつか。
「……仕方ありませんね。セバスチャン、例のものを」
「はっ」
セバスチャンがワゴンを押して現れた。
そこに載っていたのは、プルプルと揺れる黄金色の物体。
「あ! 『夢見屋』のプリンだ!」
「わーい! 食べるー!」
子供たちの目が釘付けになる。
そう、これは私が開発し、王都の店にレシピを提供した『子供用・熟睡プリン(魔力消費促進成分入り)』だ。
「食べたら、ちゃんと歯を磨いてお昼寝すること。約束できる?」
「「はーい!」」
二人は競うようにプリンを平らげた。
そして、数分後。
「……ふわぁ……」
「……なんか……眠く……」
コテン。
二人は折り重なるようにして、芝生の上でスヤスヤと眠り始めた。
「……勝った」
私はガッツポーズをした。
「さすがだ、カモミール。完璧な手際だ」
シルベスターが感心したように拍手する。
「さあ、怪獣たちは鎮圧されました。私たちも『業務』に戻りましょうか」
「業務? ……ああ、あれか」
シルベスターはニヤリと笑い、眠る二人を軽々と抱き上げた。
「部屋へ運ぶぞ。……俺たちの寝室へ」
***
広大な寝室にある、特注の『ファミリーサイズ・ベッド』。
そこに、レムとシエスタを寝かせ、その両脇を私とシルベスターが挟む。
これが、ナイトメア公爵家の『川の字』スタイルだ。
「……ふぅ。やっと静寂が訪れたわ」
私は枕に頭を沈め、至福の吐息を漏らした。
「ああ。この瞬間のために生きていると言っても過言ではない」
シルベスターが私の手を握る。
その手には、結婚式の時に私が贈った銀の指輪が光っている。
「……幸せか? カモミール」
彼が小声で尋ねてきた。
私は天井を見上げた。
かつて、書類の山に埋もれ、王子の尻拭いに奔走していた日々。
「悪役令嬢」と呼ばれ、誰からも理解されず、孤独だった日々。
それが今ではどうだ。
愛する夫がいて、可愛い(けど手のかかる)子供たちがいて、そして何より――毎日八時間の睡眠が保証されている。
「……ええ。悔しいくらいに幸せです」
私は答えた。
「貴方はどうですか? 不眠症は?」
「完治した。……お前という特効薬のおかげでな」
シルベスターは子供たちの頭を撫で、そして私を見た。
「感謝している。俺に『眠り』を、そして『家族』をくれて」
「……お礼を言うのは私の方です。私に『居場所』をくれて」
私たちは微笑み合った。
サイドテーブルには、一通の手紙が置かれている。
差出人は『とある木工職人』。
中身は、『レム様とシエスタ様へ。新作の揺り木馬を送ります。元気に育ってください』という下手くそな字の手紙だった。
アレック元王子だ。
彼はあれから真面目に働き、今では街で評判の木工職人として、ささやかながらも充実した生活を送っているらしい。
ミナの方は……まあ、鉱山で『地下アイドルの女王』として君臨しているという噂を聞いたが、関わりたくないので忘れることにしている。
「……平和だな」
シルベスターがあくびをした。
「ええ。とても」
私もつられてあくびをする。
窓の外から、秋の柔らかな日差しが差し込み、部屋全体を黄金色に染めていく。
子供たちの規則正しい寝息。
シルベスターの温かい体温。
ふかふかの布団。
完璧だ。
これ以上の幸福など、この世に存在しない。
「……ねえ、シルベスター」
「ん?」
「私たちが死んだら、どうなるのかしら」
ふと、そんなことを口にした。
「天国でも、こうして一緒に寝られるかしら」
シルベスターは少し考えて、ニヤリと笑った。
「天国だろうが地獄だろうが、関係ない。俺は魔王だぞ?」
彼は私の手を強く握った。
「死神を脅してでも、お前の隣のベッドを確保してやる」
「……ふふっ。頼もしいわね」
「だから安心しろ。……永遠に、お前は俺のものだ」
「ええ。……永遠に、貴方の抱き枕でいてあげます」
意識が遠のいていく。
甘く、優しく、重たい睡魔が、私たちを包み込んでいく。
「……おやすみ、カモミール」
「……おやすみなさい、シルベスター」
そして、二人の可愛い天使たちにも。
「……おやすみ」
私の意識は、そこで途切れた。
そこにあるのは、闇ではない。
温かくて、安らかで、どこまでも続く『幸せな夢』の世界。
悪役令嬢カモミールと、魔王公爵シルベスター。
二人の物語は、これにて幕を閉じる。
だが、彼らの安眠の日々は、これからもずっと、ずーっと続いていくのである。
北の辺境、『常闇の城』。
かつては雷雲に覆われ、魔王の住処として恐れられていたこの場所は、今や大陸で最も平和で、そして最も『静かな』領地として知られていた。
「……セバスチャン、本日のスケジュールは?」
「午前中は領内の視察、午後は隣国の外交官との会談。そして十五時から十七時までは……」
「『聖なるお昼寝タイム』ですね。了解しました」
執務室で、私は手元の書類にサインをしながら頷いた。
五年の歳月は、私を少しだけ変えた。
かつての『悪役令嬢』としての尖った雰囲気は(多少)鳴りを潜め、今は『公爵夫人』としての貫禄と、母としての強さが加わっている。
「お嬢様……いえ、奥様。視察の前に、あちらの『怪獣たち』を鎮圧する必要がありますが」
セバスチャンが苦笑しながら、中庭の方角を指差した。
そこからは、ドカーン! バリバリッ! という、戦場のような爆発音が響いていた。
「……またですか。父親に似て魔力が有り余っているのね」
私はため息をつき、ペンを置いた。
「行きましょう。業務命令、『ママの雷(お仕置き)』を投下します」
***
中庭では、二人の子供と、一人の大男が追いかけっこをしていた。
「待てー! パパに捕まったらコチョコチョの刑だぞー!」
「きゃはは! パパ遅いー!」
「ボクの『風魔法』からは逃げられないよー!」
走り回っているのは、四歳になる双子の兄妹。
銀髪に赤い瞳を持つ兄の『レム』と、黒髪に私の瞳を受け継いだ妹の『シエスタ』だ。
そして、彼らを追いかけているのは、相変わらず健康優良児のような肌艶をした夫、シルベスターである。
「ふっ、甘いなレム! その程度の風魔法、パパの『魔王バリア』で……ぐわっ!?」
ドスッ!
シエスタが放った『重力魔法(小)』が、シルベスターの足をすくった。
魔王公爵、盛大に芝生に転がる。
「やったー! シエスタの勝ちー!」
「連携プレーだね! パパ、弱ーい!」
子供たちが無邪気に笑う。
この子たちは、恐ろしいことに両親の才能をハイブリッドで受け継いでしまった。
シルベスターの膨大な『魔力』と、私の『効率的な魔法運用術』。
結果、四歳にして城の庭師を泣かせるほどの破壊力を持つ『魔王予備軍』が誕生したのである。
「……こら。パパをいじめてはいけません」
私が庭に出ると、空気がピリッと引き締まった。
「「あ、ママだ!」」
双子が駆け寄ってくる。
「ママ! 聞いて! 今日こそパパに勝ったよ!」
「パパったら、ボクたちのフェイントにすぐ引っかかるんだもん」
「あら、すごいわね。でも、芝生を焦がしたのは誰かしら?」
私が視線を向けると、二人はサッと目を逸らした。
「……パパがやった」
「……うん、パパのせいにしよ」
「聞こえているぞ、小悪魔ども」
シルベスターが起き上がり、泥を払いながら苦笑した。
「カモミール、助けてくれ。こいつら、体力が底なしだ。俺の昼寝時間を削り取っていく」
「それは貴方が甘やかすからです。『高い高い』と言って成層圏まで飛ばすから、変な度胸がつくんですよ」
私はハンカチでシルベスターの顔を拭いてあげた。
「でも、いい運動になったでしょう? これで子供たちも疲れて……」
「全然! まだ遊ぶー!」
「眠くなーい!」
双子は目を爛々と輝かせている。
恐るべきスタミナだ。
これが『魔王の血』というやつか。
「……仕方ありませんね。セバスチャン、例のものを」
「はっ」
セバスチャンがワゴンを押して現れた。
そこに載っていたのは、プルプルと揺れる黄金色の物体。
「あ! 『夢見屋』のプリンだ!」
「わーい! 食べるー!」
子供たちの目が釘付けになる。
そう、これは私が開発し、王都の店にレシピを提供した『子供用・熟睡プリン(魔力消費促進成分入り)』だ。
「食べたら、ちゃんと歯を磨いてお昼寝すること。約束できる?」
「「はーい!」」
二人は競うようにプリンを平らげた。
そして、数分後。
「……ふわぁ……」
「……なんか……眠く……」
コテン。
二人は折り重なるようにして、芝生の上でスヤスヤと眠り始めた。
「……勝った」
私はガッツポーズをした。
「さすがだ、カモミール。完璧な手際だ」
シルベスターが感心したように拍手する。
「さあ、怪獣たちは鎮圧されました。私たちも『業務』に戻りましょうか」
「業務? ……ああ、あれか」
シルベスターはニヤリと笑い、眠る二人を軽々と抱き上げた。
「部屋へ運ぶぞ。……俺たちの寝室へ」
***
広大な寝室にある、特注の『ファミリーサイズ・ベッド』。
そこに、レムとシエスタを寝かせ、その両脇を私とシルベスターが挟む。
これが、ナイトメア公爵家の『川の字』スタイルだ。
「……ふぅ。やっと静寂が訪れたわ」
私は枕に頭を沈め、至福の吐息を漏らした。
「ああ。この瞬間のために生きていると言っても過言ではない」
シルベスターが私の手を握る。
その手には、結婚式の時に私が贈った銀の指輪が光っている。
「……幸せか? カモミール」
彼が小声で尋ねてきた。
私は天井を見上げた。
かつて、書類の山に埋もれ、王子の尻拭いに奔走していた日々。
「悪役令嬢」と呼ばれ、誰からも理解されず、孤独だった日々。
それが今ではどうだ。
愛する夫がいて、可愛い(けど手のかかる)子供たちがいて、そして何より――毎日八時間の睡眠が保証されている。
「……ええ。悔しいくらいに幸せです」
私は答えた。
「貴方はどうですか? 不眠症は?」
「完治した。……お前という特効薬のおかげでな」
シルベスターは子供たちの頭を撫で、そして私を見た。
「感謝している。俺に『眠り』を、そして『家族』をくれて」
「……お礼を言うのは私の方です。私に『居場所』をくれて」
私たちは微笑み合った。
サイドテーブルには、一通の手紙が置かれている。
差出人は『とある木工職人』。
中身は、『レム様とシエスタ様へ。新作の揺り木馬を送ります。元気に育ってください』という下手くそな字の手紙だった。
アレック元王子だ。
彼はあれから真面目に働き、今では街で評判の木工職人として、ささやかながらも充実した生活を送っているらしい。
ミナの方は……まあ、鉱山で『地下アイドルの女王』として君臨しているという噂を聞いたが、関わりたくないので忘れることにしている。
「……平和だな」
シルベスターがあくびをした。
「ええ。とても」
私もつられてあくびをする。
窓の外から、秋の柔らかな日差しが差し込み、部屋全体を黄金色に染めていく。
子供たちの規則正しい寝息。
シルベスターの温かい体温。
ふかふかの布団。
完璧だ。
これ以上の幸福など、この世に存在しない。
「……ねえ、シルベスター」
「ん?」
「私たちが死んだら、どうなるのかしら」
ふと、そんなことを口にした。
「天国でも、こうして一緒に寝られるかしら」
シルベスターは少し考えて、ニヤリと笑った。
「天国だろうが地獄だろうが、関係ない。俺は魔王だぞ?」
彼は私の手を強く握った。
「死神を脅してでも、お前の隣のベッドを確保してやる」
「……ふふっ。頼もしいわね」
「だから安心しろ。……永遠に、お前は俺のものだ」
「ええ。……永遠に、貴方の抱き枕でいてあげます」
意識が遠のいていく。
甘く、優しく、重たい睡魔が、私たちを包み込んでいく。
「……おやすみ、カモミール」
「……おやすみなさい、シルベスター」
そして、二人の可愛い天使たちにも。
「……おやすみ」
私の意識は、そこで途切れた。
そこにあるのは、闇ではない。
温かくて、安らかで、どこまでも続く『幸せな夢』の世界。
悪役令嬢カモミールと、魔王公爵シルベスター。
二人の物語は、これにて幕を閉じる。
だが、彼らの安眠の日々は、これからもずっと、ずーっと続いていくのである。
30
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
《完結》「パパはいますか?」ある日、夫に似た子供が訪ねて来た。
ヴァンドール
恋愛
嫁いですぐに夫は戦地に赴いた。すると突然一人の男の子が訪ねて来た「パパはいますか?」
その子供の顔は戦地に行った夫にそっくりだった。
旦那様。私が悪女ならば、愛人の女は何になるのかしら?
白雲八鈴
恋愛
我が公爵家主催の夜会の最中。夫が愛人を連れてやってきたのです。そして、私を悪女という理由で離縁を突きつけてきました。
離縁して欲しいというのであれば、今まで支援してきた金額を全額返済していただけません?
あら?愛人の貴女が支払ってくれると?お優しいわね。
私が悪女というのであれば、妻のいる夫の愛人に収まっている貴女は何なのかしら?
婚約破棄から50年後
あんど もあ
ファンタジー
王立学園の卒業パーティーで、王子が婚約者に婚約破棄を宣言した。王子は真に愛する女性と結ばれ、めでたしめでたし。
そして50年後、王子の孫の王子は、婚約破棄された女性の孫と婚約する事に。そこで明かされた婚約破棄の真実とは。
不貞の子を身籠ったと夫に追い出されました。生まれた子供は『精霊のいとし子』のようです。
桧山 紗綺
恋愛
【完結】嫁いで5年。子供を身籠ったら追い出されました。不貞なんてしていないと言っても聞く耳をもちません。生まれた子は間違いなく夫の子です。夫の子……ですが。 私、離婚された方が良いのではないでしょうか。
戻ってきた実家で子供たちと幸せに暮らしていきます。
『精霊のいとし子』と呼ばれる存在を授かった主人公の、可愛い子供たちとの暮らしと新しい恋とか愛とかのお話です。
※※番外編も完結しました。番外編は色々な視点で書いてます。
時系列も結構バラバラに本編の間の話や本編後の色々な出来事を書きました。
一通り主人公の周りの視点で書けたかな、と。
番外編の方が本編よりも長いです。
気がついたら10万文字を超えていました。
随分と長くなりましたが、お付き合いくださってありがとうございました!
幼い頃、義母に酸で顔を焼かれた公爵令嬢は、それでも愛してくれた王太子が冤罪で追放されたので、ついていくことにしました。
克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
設定はゆるくなっています、気になる方は最初から読まないでください。
ウィンターレン公爵家令嬢ジェミーは、幼い頃に義母のアイラに酸で顔を焼かれてしまった。何とか命は助かったものの、とても社交界にデビューできるような顔ではなかった。だが不屈の精神力と仮面をつける事で、社交界にデビューを果たした。そんなジェミーを、心優しく人の本質を見抜ける王太子レオナルドが見初めた。王太子はジェミーを婚約者に選び、幸せな家庭を築くかに思われたが、王位を狙う邪悪な弟に冤罪を着せられ追放刑にされてしまった。
政略結婚の約束すら守ってもらえませんでした。
克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
「すまない、やっぱり君の事は抱けない」初夜のベットの中で、恋焦がれた初恋の人にそう言われてしまいました。私の心は砕け散ってしまいました。初恋の人が妹を愛していると知った時、妹が死んでしまって、政略結婚でいいから結婚して欲しいと言われた時、そして今。三度もの痛手に私の心は耐えられませんでした。
冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。
両親に溺愛されて育った妹の顛末
葉柚
恋愛
皇太子妃になるためにと厳しく育てられた私、エミリアとは違い、本来私に与えられるはずだった両親からの愛までも注ぎ込まれて溺愛され育てられた妹のオフィーリア。
オフィーリアは両親からの過剰な愛を受けて愛らしく育ったが、過剰な愛を受けて育ったために次第に世界は自分のためにあると勘違いするようになってしまい……。
「お姉さまはずるいわ。皇太子妃になっていずれはこの国の妃になるのでしょう?」
「私も、この国の頂点に立つ女性になりたいわ。」
「ねえ、お姉さま。私の方が皇太子妃に相応しいと思うの。代わってくださらない?」
妹の要求は徐々にエスカレートしていき、最後には……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる