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「カシュー・ナッツ! 貴様との婚約は、今この瞬間をもって破棄する!」
王城のきらびやかな舞踏会場。
オーケストラの優雅な演奏を切り裂くように、その声は響き渡った。
声の主は、この国の第二王子であるピーナン・ツー殿下だ。
金髪をこれでもかと巻き上げ、豪奢な衣装に身を包んだ彼は、まるで舞台役者のように右手を突き出している。
その指先が向く先に立っているのは、私、カシュー・ナッツ侯爵令嬢だ。
周囲の貴族たちがざわめきと共に、蜘蛛の子を散らすように距離を取る。
私は扇子を閉じて、ゆっくりと瞬きをした。
「……はい?」
口から出たのは、極めて平坦な一言だった。
驚きもなければ、悲しみもない。
ただ、目の前の男が何を言っているのか、その意図を確認するための単なる音だ。
ピーナン殿下は、私の反応が気に入らなかったらしい。
顔を真っ赤にして、さらに声を張り上げた。
「聞こえなかったのか!? 婚約破棄だと言っているんだ! 貴様のような可愛げのない、まるで岩塩のように硬い女は、私の妃にはふさわしくない!」
岩塩。
なかなかの言われようである。
私は心の中で、今日の夕食のメニューを思い出していた。
確か、メインは鴨のローストだったはずだ。
早く帰らないと、肉が冷めてしまう。
「殿下。岩塩は料理の味を引き締める、なくてはならないものですわ」
「口答えをするな! そういうところが可愛くないと言っているんだ!」
ピーナン殿下は地団駄を踏みそうな勢いだ。
そして、彼がおもむろに背後から一人のか弱い少女を引き寄せた。
ピンク色のふわふわしたドレスを着た、小柄な令嬢。
男爵家の娘、マシュ・マロだ。
彼女は殿下の腕にまとわりつくようにして、潤んだ瞳で私を見上げている。
「カシュー様……ごめんなさい。でも、私と殿下は、真実の愛で結ばれてしまったのですぅ」
語尾が伸びている。
そして甘い。
見ているだけで胸焼けがしそうなほどに甘ったるいオーラを放っている。
ピーナン殿下は、マシュ・マロの腰に手を回し、勝ち誇ったように鼻を鳴らした。
「見ろ、このマシュの愛らしさを! 触れればとろけるような柔らかさ、砂糖菓子のような甘い微笑み! これこそが、私が求めていた癒しなのだ!」
「はあ」
「貴様には逆立ちしても真似できまい! 貴様はいつも冷静沈着で、私が公務の書類で計算ミスをした時も『殿下、三桁ずれています』と無表情で指摘しただろう!」
「……それは、指摘しなければ国庫が破綻するからですが」
「うるさい! そこは『うふふ、殿下ったらドジなんだからぁ』と笑って流すべきところだ!」
無茶を言う。
三桁のズレを笑って流せるほど、我が国の財政は豊かではない。
私はこめかみを軽く押さえた。
「つまり殿下は、私の実務能力よりも、マシュ男爵令嬢の……その、綿飴のような柔らかさを選ぶと?」
「そうだ! 貴様と一緒にいると、歯が欠けそうだ!」
「歯が」
「精神的な意味だ! とにかく、私はもう我慢の限界なのだ。貴様のような『おつまみ』みたいな女は願い下げだ!」
会場中が静まり返っている。
皆、固唾を飲んで私の反応を待っているのだろう。
婚約破棄を突きつけられた悪役令嬢。
普通なら、ここで泣き崩れるか、あるいは怒り狂って修羅場を演じるのが定石だ。
しかし。
私は扇子で口元を隠し、小さく息を吐いた。
(……やっと終わった)
正直に言おう。
私も限界だったのだ。
ピーナン殿下との婚約は、王家からの要請で決まった政略結婚だった。
だが、この王子、とにかく手がかかる。
書類は読まない、数字には弱い、そのくせプライドだけはエベレスト級に高い。
私が裏で必死に根回しをして、彼の失態をカバーしてきたことは数知れず。
それが「可愛げがない」「硬い」と言われるのなら、もう知ったことではない。
私は姿勢を正し、マシュ・マロにしがみつかれている殿下を真っ直ぐに見据えた。
「承知いたしました」
会場の空気が、ピキリと凍る。
ピーナン殿下が、ぽかんと口を開けた。
「……は?」
「ですから、承知いたしましたと申し上げております。婚約破棄の件、謹んでお受けいたします」
私は流れるような動作でカーテシー(礼)をした。
あまりにもあっさりとした了承に、殿下の思考が追いついていないようだ。
「ま、待て。泣いて縋らないのか? 『どうしてですか殿下!』とか、『私が悪うございました!』とか」
「殿下のご判断は絶対ですもの。それに、愛し合うお二人の邪魔をするほど、私は野暮ではありませんわ」
「いや、しかし……普通はもっとこう……」
「マシュ男爵令嬢」
私は殿下の言葉を遮り、ピンク色の少女に視線を向けた。
彼女はビクリと肩を震わせる。
「は、はいぃ?」
「殿下は少々、胃腸が弱くていらっしゃいます。甘いものを食べすぎるとすぐに胸焼けを起こされますから、そのあたりの健康管理、しっかりとお願いしますね」
「え……あ、はい……?」
「それと、殿下は寝る時に枕が変わると眠れない繊細な方です。遠征の際は必ずいつもの枕を持参させてください」
「は、はい……」
「最後に。殿下は数字を見ると蕁麻疹が出る体質ですので、予算の管理は貴女が全責任を持って行ってくださいませ」
マシュ・マロの顔から、サーッと血の気が引いていくのが見えた。
予算管理。
それがどれほど過酷な業務か、男爵家の娘である彼女には想像もつかないだろう。
けれど、もう私には関係のないことだ。
私は満足げに頷くと、踵を返した。
「な、待てカシュー! 話はまだ終わっていないぞ!」
背後でピーナン殿下が何か喚いている。
しかし、私は振り返らなかった。
「いえ、終わりました。正式な書類は、後日我が家の弁護士を通じて王宮へ送らせていただきます。慰謝料の請求書と共に」
「い、慰謝料だと!?」
「当然でしょう? 有責はそちらにありますもの。……ああ、それと」
私は一度だけ足を止め、肩越しに振り返った。
ニッコリと、営業用の完璧な笑みを浮かべる。
「私、そろそろお腹が空きましたので。これにて失礼いたします」
「なっ……!?」
「それでは皆様、ごきげんよう」
私は優雅に手を振り、堂々と会場の出口へと歩き出した。
背後からは、殿下の「ふざけるな!」という叫び声と、マシュ・マロの「で、殿下ぁ……予算ってなんですかぁ?」という不安げな声が聞こえてくる。
知ったことではない。
重厚な扉を開け、廊下に出た瞬間。
私は大きく伸びをした。
「……あー、すっきりした」
肩の荷が下りるとは、まさにこのことだ。
重たいドレスの裾を翻し、私は足早に馬車止めへと向かう。
専属の御者が、私が一人で出てきたことに驚いた顔をした。
「お嬢様? 夜会はまだ始まったばかりでは?」
「終わったのよ、私の役目はね」
「は?」
「それより、急いで屋敷に戻って。お父様と一緒に晩酌するわ」
御者は首を傾げながらも、恭しく馬車の扉を開けた。
シートに身を沈めると、どっと疲れが押し寄せてくる。
けれど、それは決して不快な疲れではなかった。
窓の外を流れる夜景を眺めながら、私はふふっと笑い声を漏らす。
「さあ、これからは自由の身よ。誰に気兼ねすることなく、美味しいものを食べて、好きなだけ寝るの」
私の人生は、ここからが本番だ。
そう思っていた。
この時はまだ、自分が「おつまみ狂」の変人公爵に目をつけられていることなど、知る由もなかったのである。
王城のきらびやかな舞踏会場。
オーケストラの優雅な演奏を切り裂くように、その声は響き渡った。
声の主は、この国の第二王子であるピーナン・ツー殿下だ。
金髪をこれでもかと巻き上げ、豪奢な衣装に身を包んだ彼は、まるで舞台役者のように右手を突き出している。
その指先が向く先に立っているのは、私、カシュー・ナッツ侯爵令嬢だ。
周囲の貴族たちがざわめきと共に、蜘蛛の子を散らすように距離を取る。
私は扇子を閉じて、ゆっくりと瞬きをした。
「……はい?」
口から出たのは、極めて平坦な一言だった。
驚きもなければ、悲しみもない。
ただ、目の前の男が何を言っているのか、その意図を確認するための単なる音だ。
ピーナン殿下は、私の反応が気に入らなかったらしい。
顔を真っ赤にして、さらに声を張り上げた。
「聞こえなかったのか!? 婚約破棄だと言っているんだ! 貴様のような可愛げのない、まるで岩塩のように硬い女は、私の妃にはふさわしくない!」
岩塩。
なかなかの言われようである。
私は心の中で、今日の夕食のメニューを思い出していた。
確か、メインは鴨のローストだったはずだ。
早く帰らないと、肉が冷めてしまう。
「殿下。岩塩は料理の味を引き締める、なくてはならないものですわ」
「口答えをするな! そういうところが可愛くないと言っているんだ!」
ピーナン殿下は地団駄を踏みそうな勢いだ。
そして、彼がおもむろに背後から一人のか弱い少女を引き寄せた。
ピンク色のふわふわしたドレスを着た、小柄な令嬢。
男爵家の娘、マシュ・マロだ。
彼女は殿下の腕にまとわりつくようにして、潤んだ瞳で私を見上げている。
「カシュー様……ごめんなさい。でも、私と殿下は、真実の愛で結ばれてしまったのですぅ」
語尾が伸びている。
そして甘い。
見ているだけで胸焼けがしそうなほどに甘ったるいオーラを放っている。
ピーナン殿下は、マシュ・マロの腰に手を回し、勝ち誇ったように鼻を鳴らした。
「見ろ、このマシュの愛らしさを! 触れればとろけるような柔らかさ、砂糖菓子のような甘い微笑み! これこそが、私が求めていた癒しなのだ!」
「はあ」
「貴様には逆立ちしても真似できまい! 貴様はいつも冷静沈着で、私が公務の書類で計算ミスをした時も『殿下、三桁ずれています』と無表情で指摘しただろう!」
「……それは、指摘しなければ国庫が破綻するからですが」
「うるさい! そこは『うふふ、殿下ったらドジなんだからぁ』と笑って流すべきところだ!」
無茶を言う。
三桁のズレを笑って流せるほど、我が国の財政は豊かではない。
私はこめかみを軽く押さえた。
「つまり殿下は、私の実務能力よりも、マシュ男爵令嬢の……その、綿飴のような柔らかさを選ぶと?」
「そうだ! 貴様と一緒にいると、歯が欠けそうだ!」
「歯が」
「精神的な意味だ! とにかく、私はもう我慢の限界なのだ。貴様のような『おつまみ』みたいな女は願い下げだ!」
会場中が静まり返っている。
皆、固唾を飲んで私の反応を待っているのだろう。
婚約破棄を突きつけられた悪役令嬢。
普通なら、ここで泣き崩れるか、あるいは怒り狂って修羅場を演じるのが定石だ。
しかし。
私は扇子で口元を隠し、小さく息を吐いた。
(……やっと終わった)
正直に言おう。
私も限界だったのだ。
ピーナン殿下との婚約は、王家からの要請で決まった政略結婚だった。
だが、この王子、とにかく手がかかる。
書類は読まない、数字には弱い、そのくせプライドだけはエベレスト級に高い。
私が裏で必死に根回しをして、彼の失態をカバーしてきたことは数知れず。
それが「可愛げがない」「硬い」と言われるのなら、もう知ったことではない。
私は姿勢を正し、マシュ・マロにしがみつかれている殿下を真っ直ぐに見据えた。
「承知いたしました」
会場の空気が、ピキリと凍る。
ピーナン殿下が、ぽかんと口を開けた。
「……は?」
「ですから、承知いたしましたと申し上げております。婚約破棄の件、謹んでお受けいたします」
私は流れるような動作でカーテシー(礼)をした。
あまりにもあっさりとした了承に、殿下の思考が追いついていないようだ。
「ま、待て。泣いて縋らないのか? 『どうしてですか殿下!』とか、『私が悪うございました!』とか」
「殿下のご判断は絶対ですもの。それに、愛し合うお二人の邪魔をするほど、私は野暮ではありませんわ」
「いや、しかし……普通はもっとこう……」
「マシュ男爵令嬢」
私は殿下の言葉を遮り、ピンク色の少女に視線を向けた。
彼女はビクリと肩を震わせる。
「は、はいぃ?」
「殿下は少々、胃腸が弱くていらっしゃいます。甘いものを食べすぎるとすぐに胸焼けを起こされますから、そのあたりの健康管理、しっかりとお願いしますね」
「え……あ、はい……?」
「それと、殿下は寝る時に枕が変わると眠れない繊細な方です。遠征の際は必ずいつもの枕を持参させてください」
「は、はい……」
「最後に。殿下は数字を見ると蕁麻疹が出る体質ですので、予算の管理は貴女が全責任を持って行ってくださいませ」
マシュ・マロの顔から、サーッと血の気が引いていくのが見えた。
予算管理。
それがどれほど過酷な業務か、男爵家の娘である彼女には想像もつかないだろう。
けれど、もう私には関係のないことだ。
私は満足げに頷くと、踵を返した。
「な、待てカシュー! 話はまだ終わっていないぞ!」
背後でピーナン殿下が何か喚いている。
しかし、私は振り返らなかった。
「いえ、終わりました。正式な書類は、後日我が家の弁護士を通じて王宮へ送らせていただきます。慰謝料の請求書と共に」
「い、慰謝料だと!?」
「当然でしょう? 有責はそちらにありますもの。……ああ、それと」
私は一度だけ足を止め、肩越しに振り返った。
ニッコリと、営業用の完璧な笑みを浮かべる。
「私、そろそろお腹が空きましたので。これにて失礼いたします」
「なっ……!?」
「それでは皆様、ごきげんよう」
私は優雅に手を振り、堂々と会場の出口へと歩き出した。
背後からは、殿下の「ふざけるな!」という叫び声と、マシュ・マロの「で、殿下ぁ……予算ってなんですかぁ?」という不安げな声が聞こえてくる。
知ったことではない。
重厚な扉を開け、廊下に出た瞬間。
私は大きく伸びをした。
「……あー、すっきりした」
肩の荷が下りるとは、まさにこのことだ。
重たいドレスの裾を翻し、私は足早に馬車止めへと向かう。
専属の御者が、私が一人で出てきたことに驚いた顔をした。
「お嬢様? 夜会はまだ始まったばかりでは?」
「終わったのよ、私の役目はね」
「は?」
「それより、急いで屋敷に戻って。お父様と一緒に晩酌するわ」
御者は首を傾げながらも、恭しく馬車の扉を開けた。
シートに身を沈めると、どっと疲れが押し寄せてくる。
けれど、それは決して不快な疲れではなかった。
窓の外を流れる夜景を眺めながら、私はふふっと笑い声を漏らす。
「さあ、これからは自由の身よ。誰に気兼ねすることなく、美味しいものを食べて、好きなだけ寝るの」
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