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「お嬢様、お客様がお見えです」
翌日の昼下がり。
私が自室で優雅に「激辛揚げ煎餅」を齧っていたところに、専属メイドのソルトが声をかけてきた。
ソルトは名前の通り、塩対応がデフォルトの優秀なメイドだ。
その彼女が、珍しく顔をしかめている。
まるで、腐った果実でも見たような表情だ。
「誰?」
「マシュ・マロ男爵令嬢です」
私は持っていた煎餅を取り落としそうになった。
「……なんで?」
「『カシュー様が可哀想で、いてもたってもいられなくてぇ』とのことです。門前で泣き真似を始めたため、近所迷惑になると判断し、応接間に通しました」
「泣き真似って言っちゃったわね」
「目薬をさしているのが見えましたので」
さすがはソルトだ。
観察眼が鋭い。
私はため息をつき、煎餅のカスを払って立ち上がった。
「追い返すわけにもいかないわね。湿気った煎餅みたいに粘着されても困るし」
「毒消しのハーブティーをご用意しておきます」
「助かるわ」
私は気を引き締め、応接間へと向かった。
扉を開けると、そこにはピンク色の塊がいた。
マシュ・マロだ。
彼女はソファに浅く腰掛け、フリルのついたハンカチを目元に押し当てていた。
「うぅ……カシュー様……」
私が部屋に入ったことに気づくと、彼女はバネ仕掛けのように飛び上がった。
そして、両手を広げて突進してくる。
「カシュー様ぁぁぁ! 昨日はごめんなさいぃぃ!」
甘い。
部屋の空気が一瞬で砂糖水に変わった気がした。
私は反射的にサイドステップを踏み、彼女の抱擁を回避する。
マシュは勢い余って、誰もいない空間を抱きしめた。
「あら?」
「マシュ男爵令嬢。いきなり抱きつくのはやめていただけますか」
私は冷ややかに告げ、対面のソファに座った。
彼女はきょとんとした顔で私を見る。
「どうして避けるんですかぁ? 私たちはもう、ある意味で姉妹みたいなものじゃないですかぁ」
「生物学的な分類から疑わしい発言ですね。貴女と姉妹になった覚えはありません」
「酷いですぅ! 殿下の元婚約者と、今婚約者ですよ? 仲良くしましょうよぉ」
思考回路がポジティブすぎて怖い。
昨日の今日で、よくものこのこと私の家に来られたものだ。
ある意味、メンタル最強かもしれない。
「それで? 用件は謝罪だけですか?」
私が単刀直入に尋ねると、マシュは「はっ」として、またハンカチを目元に当てた。
「そうなんですぅ。私、カシュー様が可哀想で……。あんな大勢の前で婚約破棄されちゃうなんて、きっと枕を濡らして泣いているんじゃないかって」
「ぐっすり眠れましたわ。おかげで肌の調子もいいくらい」
「強がらないでください! 女の幸せを失ったんですよ!?」
マシュが身を乗り出す。
その拍子に、彼女から漂う甘ったるいバニラの香水が鼻をついた。
私は扇子を開き、パタパタと空気を仰ぐ。
「湿度が上がりますので、あまり寄らないでください。私はカシューナッツです。湿気は大敵なの」
「またナッツの話……」
「それに、女の幸せとおっしゃいますが、貴女はこれから地獄を見るのですよ?」
「え?」
マシュの動きが止まる。
私はテーブルに出されたハーブティーを一口飲み、諭すように言った。
「昨夜も申し上げましたが、ピーナン殿下の管理は想像を絶する重労働です。貴女、今朝の『おはようの儀式』は済ませましたか?」
「お、おはようの儀式……?」
「殿下は朝起きた瞬間、一番に『今日の僕は昨日より輝いているか?』と聞いてきます。それに対して、最低でも三つの比喩表現を使って褒め称えなければなりません」
マシュが口をあんぐりと開けた。
「な、なんですかそれ……」
「ちなみに昨日の正解は『朝露に濡れる薔薇よりも美しく、太陽よりも眩しく、焼き立てのパンのように芳ばしいです』でした」
「意味がわかりません!」
「わからなくていいのです。とにかく褒めないと、殿下は一日中不機嫌になり、公務の書類に八つ当たりしてインク壺を倒します」
「子供ですか!?」
「ええ、子供です。大きな子供の世話をする覚悟はできていますか? マシュ男爵令嬢」
私はニッコリと微笑んだ。
マシュの顔色が、ピンク色から徐々に青ざめていく。
「そ、そんなの聞いてないですぅ……。殿下は、ただ私を愛してくれて、甘やかしてくれる王子様だって……」
「愛されるには対価が必要です。貴女の場合、それは『無限の忍耐』と『嘘を吐き続ける演技力』ですね」
「うっ……」
「それと、予算管理の話もしましたわね。殿下の浪費癖は国庫を揺るがすレベルです。来月からは貴女の私財を切り崩すことになるかもしれませんわ」
「し、私財!? うちは貧乏男爵家ですよ!?」
「あら、それは大変。では、愛の力でなんとかするしかありませんね。頑張ってください」
突き放すように言うと、マシュは震え出した。
勝ち誇りに来たはずが、とんでもない不良債権を掴まされたことにようやく気づき始めたらしい。
だが、ここで引くような彼女ではなかった。
「で、でもっ! 私には殿下の愛がありますからっ! カシュー様みたいに、可愛げのない女にはわからないでしょうけどっ!」
彼女は立ち上がり、私を指差した。
「負け惜しみを言っても無駄ですぅ! 殿下は私を選んだんです! カシュー様みたいな『おつまみ女』じゃなくて、甘くて可愛い私を!」
「おつまみ女」
その単語が出た瞬間。
ガチャリ、と応接間の扉が開いた。
現れたのは、私の父、ピスタチオ侯爵だ。
父は片手にワインボトル、もう片手にグラスを持っている。
昼間からだ。
「騒がしいな。なんだ、ピンク色の饅頭が跳ねているのか?」
「お父様、お客様です。マシュ・マロ男爵令嬢」
「ああ、昨日の泥棒猫か」
父の言葉選びは、私以上に直球だ。
マシュが「ど、泥棒猫!?」と顔を赤くする。
父はマシュをちらりと一瞥し、興味なさそうに鼻を鳴らした。
「甘ったるい匂いだ。酒が不味くなる」
「ひどっ!」
「カシュー。こいつはいつ帰るんだ? いい加減にしないと、塩漬けにして樽に詰めるぞ」
「ひぃっ!?」
マシュが悲鳴を上げた。
ピスタチオ侯爵の眼光は鋭い。
戦場で数々の武功を上げてきた元将軍の殺気は、温室育ちの男爵令嬢には刺激が強すぎたようだ。
「し、失礼しますぅぅぅ!」
マシュは脱兎のごとく部屋を飛び出し、廊下を走って去っていった。
遠くから「覚えてらっしゃい!」というテンプレのような捨て台詞が聞こえる。
静寂が戻った応接間で、私はほっと息を吐いた。
「助かりました、お父様」
「ふん。あんな砂糖菓子、うちの敷居を跨がせるんじゃない」
父は私の向かいのソファにどかりと座り、ワインをグラスに注いだ。
「それよりカシュー。昨日の今日でなんだが、話がある」
「はい?」
「隣国のロースト公爵から、手紙が届いた」
父が懐から一通の封筒を取り出し、テーブルに放る。
そこには、見慣れない紋章が押されていた。
「ロースト公爵……? 確か、隣国きっての変人と噂の?」
「そうだ。その変人が、なぜかお前を指名して招待したいと言ってきている」
「私を?」
「ああ。『至高の歯ごたえを求めて』とか書いてあった。意味がわからんが、断る理由もないだろう」
父はワインを一口飲み、ニヤリと笑った。
「傷心旅行にはちょうどいい。行ってこい。ついでに美味い干し肉でも買ってきてくれ」
「……お父様、娘が売られるかもしれないのに、随分と軽くないですか?」
「お前なら大丈夫だ。どこに行っても逞しく生き残るだろう。なんせ、ナッツ家の女だからな」
父の信頼が重いのか軽いのかわからない。
けれど、確かにこのまま国にいても、マシュや殿下の雑音に悩まされるだけだ。
隣国への招待。
それは、まさに渡りに船だった。
「わかりました。お受けします」
私は手紙を手に取り、不敵に微笑んだ。
「せっかくですから、隣国の美食を食べ尽くしてきますわ」
こうして、マシュの襲撃を撃退した私は、新たなトラブルの予感を抱えつつ、隣国へと旅立つことになったのである。
まさかその招待が、私の人生を大きく変える「おつまみ溺愛生活」の始まりだとは、この時の私はまだ知るよしもなかった。
翌日の昼下がり。
私が自室で優雅に「激辛揚げ煎餅」を齧っていたところに、専属メイドのソルトが声をかけてきた。
ソルトは名前の通り、塩対応がデフォルトの優秀なメイドだ。
その彼女が、珍しく顔をしかめている。
まるで、腐った果実でも見たような表情だ。
「誰?」
「マシュ・マロ男爵令嬢です」
私は持っていた煎餅を取り落としそうになった。
「……なんで?」
「『カシュー様が可哀想で、いてもたってもいられなくてぇ』とのことです。門前で泣き真似を始めたため、近所迷惑になると判断し、応接間に通しました」
「泣き真似って言っちゃったわね」
「目薬をさしているのが見えましたので」
さすがはソルトだ。
観察眼が鋭い。
私はため息をつき、煎餅のカスを払って立ち上がった。
「追い返すわけにもいかないわね。湿気った煎餅みたいに粘着されても困るし」
「毒消しのハーブティーをご用意しておきます」
「助かるわ」
私は気を引き締め、応接間へと向かった。
扉を開けると、そこにはピンク色の塊がいた。
マシュ・マロだ。
彼女はソファに浅く腰掛け、フリルのついたハンカチを目元に押し当てていた。
「うぅ……カシュー様……」
私が部屋に入ったことに気づくと、彼女はバネ仕掛けのように飛び上がった。
そして、両手を広げて突進してくる。
「カシュー様ぁぁぁ! 昨日はごめんなさいぃぃ!」
甘い。
部屋の空気が一瞬で砂糖水に変わった気がした。
私は反射的にサイドステップを踏み、彼女の抱擁を回避する。
マシュは勢い余って、誰もいない空間を抱きしめた。
「あら?」
「マシュ男爵令嬢。いきなり抱きつくのはやめていただけますか」
私は冷ややかに告げ、対面のソファに座った。
彼女はきょとんとした顔で私を見る。
「どうして避けるんですかぁ? 私たちはもう、ある意味で姉妹みたいなものじゃないですかぁ」
「生物学的な分類から疑わしい発言ですね。貴女と姉妹になった覚えはありません」
「酷いですぅ! 殿下の元婚約者と、今婚約者ですよ? 仲良くしましょうよぉ」
思考回路がポジティブすぎて怖い。
昨日の今日で、よくものこのこと私の家に来られたものだ。
ある意味、メンタル最強かもしれない。
「それで? 用件は謝罪だけですか?」
私が単刀直入に尋ねると、マシュは「はっ」として、またハンカチを目元に当てた。
「そうなんですぅ。私、カシュー様が可哀想で……。あんな大勢の前で婚約破棄されちゃうなんて、きっと枕を濡らして泣いているんじゃないかって」
「ぐっすり眠れましたわ。おかげで肌の調子もいいくらい」
「強がらないでください! 女の幸せを失ったんですよ!?」
マシュが身を乗り出す。
その拍子に、彼女から漂う甘ったるいバニラの香水が鼻をついた。
私は扇子を開き、パタパタと空気を仰ぐ。
「湿度が上がりますので、あまり寄らないでください。私はカシューナッツです。湿気は大敵なの」
「またナッツの話……」
「それに、女の幸せとおっしゃいますが、貴女はこれから地獄を見るのですよ?」
「え?」
マシュの動きが止まる。
私はテーブルに出されたハーブティーを一口飲み、諭すように言った。
「昨夜も申し上げましたが、ピーナン殿下の管理は想像を絶する重労働です。貴女、今朝の『おはようの儀式』は済ませましたか?」
「お、おはようの儀式……?」
「殿下は朝起きた瞬間、一番に『今日の僕は昨日より輝いているか?』と聞いてきます。それに対して、最低でも三つの比喩表現を使って褒め称えなければなりません」
マシュが口をあんぐりと開けた。
「な、なんですかそれ……」
「ちなみに昨日の正解は『朝露に濡れる薔薇よりも美しく、太陽よりも眩しく、焼き立てのパンのように芳ばしいです』でした」
「意味がわかりません!」
「わからなくていいのです。とにかく褒めないと、殿下は一日中不機嫌になり、公務の書類に八つ当たりしてインク壺を倒します」
「子供ですか!?」
「ええ、子供です。大きな子供の世話をする覚悟はできていますか? マシュ男爵令嬢」
私はニッコリと微笑んだ。
マシュの顔色が、ピンク色から徐々に青ざめていく。
「そ、そんなの聞いてないですぅ……。殿下は、ただ私を愛してくれて、甘やかしてくれる王子様だって……」
「愛されるには対価が必要です。貴女の場合、それは『無限の忍耐』と『嘘を吐き続ける演技力』ですね」
「うっ……」
「それと、予算管理の話もしましたわね。殿下の浪費癖は国庫を揺るがすレベルです。来月からは貴女の私財を切り崩すことになるかもしれませんわ」
「し、私財!? うちは貧乏男爵家ですよ!?」
「あら、それは大変。では、愛の力でなんとかするしかありませんね。頑張ってください」
突き放すように言うと、マシュは震え出した。
勝ち誇りに来たはずが、とんでもない不良債権を掴まされたことにようやく気づき始めたらしい。
だが、ここで引くような彼女ではなかった。
「で、でもっ! 私には殿下の愛がありますからっ! カシュー様みたいに、可愛げのない女にはわからないでしょうけどっ!」
彼女は立ち上がり、私を指差した。
「負け惜しみを言っても無駄ですぅ! 殿下は私を選んだんです! カシュー様みたいな『おつまみ女』じゃなくて、甘くて可愛い私を!」
「おつまみ女」
その単語が出た瞬間。
ガチャリ、と応接間の扉が開いた。
現れたのは、私の父、ピスタチオ侯爵だ。
父は片手にワインボトル、もう片手にグラスを持っている。
昼間からだ。
「騒がしいな。なんだ、ピンク色の饅頭が跳ねているのか?」
「お父様、お客様です。マシュ・マロ男爵令嬢」
「ああ、昨日の泥棒猫か」
父の言葉選びは、私以上に直球だ。
マシュが「ど、泥棒猫!?」と顔を赤くする。
父はマシュをちらりと一瞥し、興味なさそうに鼻を鳴らした。
「甘ったるい匂いだ。酒が不味くなる」
「ひどっ!」
「カシュー。こいつはいつ帰るんだ? いい加減にしないと、塩漬けにして樽に詰めるぞ」
「ひぃっ!?」
マシュが悲鳴を上げた。
ピスタチオ侯爵の眼光は鋭い。
戦場で数々の武功を上げてきた元将軍の殺気は、温室育ちの男爵令嬢には刺激が強すぎたようだ。
「し、失礼しますぅぅぅ!」
マシュは脱兎のごとく部屋を飛び出し、廊下を走って去っていった。
遠くから「覚えてらっしゃい!」というテンプレのような捨て台詞が聞こえる。
静寂が戻った応接間で、私はほっと息を吐いた。
「助かりました、お父様」
「ふん。あんな砂糖菓子、うちの敷居を跨がせるんじゃない」
父は私の向かいのソファにどかりと座り、ワインをグラスに注いだ。
「それよりカシュー。昨日の今日でなんだが、話がある」
「はい?」
「隣国のロースト公爵から、手紙が届いた」
父が懐から一通の封筒を取り出し、テーブルに放る。
そこには、見慣れない紋章が押されていた。
「ロースト公爵……? 確か、隣国きっての変人と噂の?」
「そうだ。その変人が、なぜかお前を指名して招待したいと言ってきている」
「私を?」
「ああ。『至高の歯ごたえを求めて』とか書いてあった。意味がわからんが、断る理由もないだろう」
父はワインを一口飲み、ニヤリと笑った。
「傷心旅行にはちょうどいい。行ってこい。ついでに美味い干し肉でも買ってきてくれ」
「……お父様、娘が売られるかもしれないのに、随分と軽くないですか?」
「お前なら大丈夫だ。どこに行っても逞しく生き残るだろう。なんせ、ナッツ家の女だからな」
父の信頼が重いのか軽いのかわからない。
けれど、確かにこのまま国にいても、マシュや殿下の雑音に悩まされるだけだ。
隣国への招待。
それは、まさに渡りに船だった。
「わかりました。お受けします」
私は手紙を手に取り、不敵に微笑んだ。
「せっかくですから、隣国の美食を食べ尽くしてきますわ」
こうして、マシュの襲撃を撃退した私は、新たなトラブルの予感を抱えつつ、隣国へと旅立つことになったのである。
まさかその招待が、私の人生を大きく変える「おつまみ溺愛生活」の始まりだとは、この時の私はまだ知るよしもなかった。
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