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夜会から一夜明けた、ロースト公爵邸。
私は朝から、テラスで優雅に「二日酔い覚ましスープ」を飲んでいた。
昨夜はカカオ男爵令嬢と意気投合し、ついつい深酒をしてしまったのだ。
「……頭が痛い」
「お嬢様。飲み過ぎです。昨夜はカカオ様と二人でワインボトルを三本空けていました」
ソルトが冷ややかな視線と共に、追加の水を注いでくれる。
「だって、彼女の話が面白かったんだもの。『アーモンド公爵の奇行ベスト10』とか、笑いすぎて腹筋が割れるかと思ったわ」
「特に第3位の『燻製器の中に閉じ込められて燻されかけた事件』は衝撃でしたね」
「あれは事故らしいけど、普通は気づくでしょ」
そんな他愛のない会話をしていると、ペッパー執事が現れた。
銀盆の上に、一通のカードが載っている。
「カシュー様。旦那様より、今宵の『晩酌』への招待状でございます」
「晩酌?」
「はい。とっておきのヴィンテージワインを開けるので、ぜひカシュー嬢と共に味わいたい、と」
私はスープを飲み干し、ふう、と息をついた。
「ただの飲み会のお誘いね。いいわよ、昨日の酒も抜けてきたところだし」
「かしこまりました。……ただ、旦那様は『人生に関わる重要な話がある』と仰っておりましたので、多少の覚悟をしておいた方がよろしいかと」
「重要な話?」
嫌な予感がする。
カカオの話によれば、この公爵の「重要な話」は、大抵ろくなことではない。
『新しいチーズの熟成具合について』か、『理想のビールの泡の比率について』のどちらかだ。
「わかったわ。適当に聞き流す準備をしていくわね」
* * *
夜。
案内されたのは、屋敷の最上階にあるサンルームだった。
ガラス張りの天井からは満天の星空が見え、部屋の中央にはキャンドルが灯されたテーブルが置かれている。
雰囲気だけは、最高にロマンチックだ。
そこに、アーモンド公爵が座っていた。
彼は私が部屋に入ると、大袈裟な仕草で立ち上がり、椅子を引いた。
「待っていたよ、我が愛しのカシューナッツ」
「愛しの、は余計です。こんばんは、公爵様」
「アーモンドと呼んでくれと言っただろう? ……さあ、座ってくれ」
勧められるままに席に着く。
テーブルには、見たことのない高級そうなワインと、数種類の生ハム、オリーブ、そしてチーズが並んでいた。
「今日は君のために、私のコレクションの中から最高の赤ワインを用意した。『情熱の血潮』と呼ばれる銘柄だ」
「名前が重いです」
「味も重厚だ。君のその、人生を悟りきったような重たい性格にぴったりだ」
「褒めてます?」
「最大限の賛辞だ」
彼はグラスにワインを注ぎ、乾杯の合図をした。
カチン、とグラスが触れ合う。
一口飲むと、芳醇な香りが広がった。
確かに美味しい。
悔しいけれど、この公爵の選ぶ酒とつまみにハズレはないのだ。
「……で? 重要な話とは?」
私がオリーブを齧りながら尋ねると、アーモンド公爵は真剣な表情になった。
彼はワイングラスを揺らしながら、私の目をじっと見つめる。
「カシュー。単刀直入に言おう」
「はい」
「私の『専属おつまみ』になってくれないか」
「……は?」
思考が停止した。
専属おつまみ。
人生で一度も聞いたことがない単語だ。
「意味がわかりません。私を調理して食べるおつもりで?」
「違う。比喩だ。……いいか、酒というのは一人で飲んでも美味い。だが、極上のつまみがあれば、その味は何倍にも膨れ上がる」
「はあ」
「私にとっての人生は、長い長い晩酌のようなものだ。だが、これまでの私のテーブルには、皿が一つ足りなかった」
彼は芝居がかった口調で語り続ける。
「甘い砂糖菓子はいらない。すぐに溶けてなくなるようなスフレもいらない。私が求めていたのは、噛みごたえがあり、味わい深く、酒の味を引き立てる……そう、君のような存在だ!」
彼は身を乗り出し、私の手を取った。
その手は熱く、瞳は真剣そのものだ。
「カシュー。君と共にいれば、どんな安酒でも極上の美酒に変わるだろう。だから、私の晩酌に一生付き合ってくれ!」
沈黙が流れた。
キャンドルの炎がゆらゆらと揺れる。
私はゆっくりと、握られた手を引き抜いた。
そして、冷静に問い返した。
「つまり、翻訳すると『結婚してください』ということですか?」
「そうだ! 君を私の妻として迎えたい!」
「……プロポーズの言葉が『つまみになってくれ』というのは、人類史上初かもしれませんね」
「そうか? 最上級の愛の告白だと思ったのだが」
「0点です」
私が即答すると、彼はガーンとショックを受けた顔をした。
「な、なぜだ!? 君だって、私の用意する酒とつまみを気に入っているだろう!?」
「それはそれ、これはこれです。公爵様、貴方は勘違いをしています」
私はワインを一口飲み、ため息交じりに言った。
「私は人間です。貴方の晩酌の付属品ではありません。それに、もし結婚したら、貴方は毎日私を『今日のつまみは~』と紹介する気でしょう?」
「……ダメなのか?」
「ダメに決まってるでしょう。社交界で『こちらが私の妻、兼、スルメです』とか紹介されたら、私は貴方を刺して実家に帰ります」
「スルメとは言わない! せめて『高級珍味』と……」
「もっと悪いです」
私は呆れて立ち上がった。
この男、顔と家柄と味覚はいいのに、思考回路が致命的にバグっている。
「お話はそれだけですか? でしたら、私は部屋に戻ります。明日は早起きして市場に行く予定ですので」
「ま、待ってくれ! まだデザートの『激辛チョコレート』が出ていない!」
「いりません。……というか、なんでチョコまで辛くするんですか」
私は背を向け、サンルームの出口へと向かった。
しかし、ドアノブに手をかけたところで、一度だけ振り返る。
アーモンド公爵は、捨てられた子犬(大型犬)のような目をして、しょんぼりと座っていた。
その姿が、ほんの少しだけ、可愛く見えてしまった。
「……公爵様」
「なんだ? 気が変わったか!?」
パッと顔を上げる彼に、私は苦笑しながら言った。
「プロポーズはお断りですが……このワインは美味しかったです。また『飲み友達』としてなら、付き合ってあげてもいいですよ」
「飲み友達……!」
「それでは、おやすみなさい」
私は部屋を出て、パタンと扉を閉めた。
廊下に出ると、心臓が少しだけ早く脈打っているのがわかった。
「……飲み友達、か」
自分で言っておきながら、妙な言葉だと思った。
けれど、彼の隣で飲む酒が美味しかったのは事実だ。
ピーナン殿下の隣では、どんな高級ワインも泥水のように感じたのに。
「お嬢様、顔が赤いです。酔いが回りましたか?」
いつの間にか控えていたソルトが、またしても冷静なツッコミを入れてくる。
「……ワインのせいよ。度数が高かったの」
「そうですか。旦那様の『熱烈なおつまみ勧誘』のせいではなく?」
「うるさいわね。さっさと帰って寝るわよ」
私は赤くなった頬を両手で包み、足早に廊下を歩いた。
背後でソルトが「春ですねえ(まだ冬ですが)」と呟いたのが聞こえたが、聞こえないふりをした。
こうして、アーモンド公爵の渾身のプロポーズは撃沈した。
だが、この「おつまみ求婚」が、二人の距離を微妙に、しかし確実に縮めたことは間違いなかった。
この後、彼が諦めずに「第二回・おつまみ選考会」を企画し始めるのは、また別の話である。
私は朝から、テラスで優雅に「二日酔い覚ましスープ」を飲んでいた。
昨夜はカカオ男爵令嬢と意気投合し、ついつい深酒をしてしまったのだ。
「……頭が痛い」
「お嬢様。飲み過ぎです。昨夜はカカオ様と二人でワインボトルを三本空けていました」
ソルトが冷ややかな視線と共に、追加の水を注いでくれる。
「だって、彼女の話が面白かったんだもの。『アーモンド公爵の奇行ベスト10』とか、笑いすぎて腹筋が割れるかと思ったわ」
「特に第3位の『燻製器の中に閉じ込められて燻されかけた事件』は衝撃でしたね」
「あれは事故らしいけど、普通は気づくでしょ」
そんな他愛のない会話をしていると、ペッパー執事が現れた。
銀盆の上に、一通のカードが載っている。
「カシュー様。旦那様より、今宵の『晩酌』への招待状でございます」
「晩酌?」
「はい。とっておきのヴィンテージワインを開けるので、ぜひカシュー嬢と共に味わいたい、と」
私はスープを飲み干し、ふう、と息をついた。
「ただの飲み会のお誘いね。いいわよ、昨日の酒も抜けてきたところだし」
「かしこまりました。……ただ、旦那様は『人生に関わる重要な話がある』と仰っておりましたので、多少の覚悟をしておいた方がよろしいかと」
「重要な話?」
嫌な予感がする。
カカオの話によれば、この公爵の「重要な話」は、大抵ろくなことではない。
『新しいチーズの熟成具合について』か、『理想のビールの泡の比率について』のどちらかだ。
「わかったわ。適当に聞き流す準備をしていくわね」
* * *
夜。
案内されたのは、屋敷の最上階にあるサンルームだった。
ガラス張りの天井からは満天の星空が見え、部屋の中央にはキャンドルが灯されたテーブルが置かれている。
雰囲気だけは、最高にロマンチックだ。
そこに、アーモンド公爵が座っていた。
彼は私が部屋に入ると、大袈裟な仕草で立ち上がり、椅子を引いた。
「待っていたよ、我が愛しのカシューナッツ」
「愛しの、は余計です。こんばんは、公爵様」
「アーモンドと呼んでくれと言っただろう? ……さあ、座ってくれ」
勧められるままに席に着く。
テーブルには、見たことのない高級そうなワインと、数種類の生ハム、オリーブ、そしてチーズが並んでいた。
「今日は君のために、私のコレクションの中から最高の赤ワインを用意した。『情熱の血潮』と呼ばれる銘柄だ」
「名前が重いです」
「味も重厚だ。君のその、人生を悟りきったような重たい性格にぴったりだ」
「褒めてます?」
「最大限の賛辞だ」
彼はグラスにワインを注ぎ、乾杯の合図をした。
カチン、とグラスが触れ合う。
一口飲むと、芳醇な香りが広がった。
確かに美味しい。
悔しいけれど、この公爵の選ぶ酒とつまみにハズレはないのだ。
「……で? 重要な話とは?」
私がオリーブを齧りながら尋ねると、アーモンド公爵は真剣な表情になった。
彼はワイングラスを揺らしながら、私の目をじっと見つめる。
「カシュー。単刀直入に言おう」
「はい」
「私の『専属おつまみ』になってくれないか」
「……は?」
思考が停止した。
専属おつまみ。
人生で一度も聞いたことがない単語だ。
「意味がわかりません。私を調理して食べるおつもりで?」
「違う。比喩だ。……いいか、酒というのは一人で飲んでも美味い。だが、極上のつまみがあれば、その味は何倍にも膨れ上がる」
「はあ」
「私にとっての人生は、長い長い晩酌のようなものだ。だが、これまでの私のテーブルには、皿が一つ足りなかった」
彼は芝居がかった口調で語り続ける。
「甘い砂糖菓子はいらない。すぐに溶けてなくなるようなスフレもいらない。私が求めていたのは、噛みごたえがあり、味わい深く、酒の味を引き立てる……そう、君のような存在だ!」
彼は身を乗り出し、私の手を取った。
その手は熱く、瞳は真剣そのものだ。
「カシュー。君と共にいれば、どんな安酒でも極上の美酒に変わるだろう。だから、私の晩酌に一生付き合ってくれ!」
沈黙が流れた。
キャンドルの炎がゆらゆらと揺れる。
私はゆっくりと、握られた手を引き抜いた。
そして、冷静に問い返した。
「つまり、翻訳すると『結婚してください』ということですか?」
「そうだ! 君を私の妻として迎えたい!」
「……プロポーズの言葉が『つまみになってくれ』というのは、人類史上初かもしれませんね」
「そうか? 最上級の愛の告白だと思ったのだが」
「0点です」
私が即答すると、彼はガーンとショックを受けた顔をした。
「な、なぜだ!? 君だって、私の用意する酒とつまみを気に入っているだろう!?」
「それはそれ、これはこれです。公爵様、貴方は勘違いをしています」
私はワインを一口飲み、ため息交じりに言った。
「私は人間です。貴方の晩酌の付属品ではありません。それに、もし結婚したら、貴方は毎日私を『今日のつまみは~』と紹介する気でしょう?」
「……ダメなのか?」
「ダメに決まってるでしょう。社交界で『こちらが私の妻、兼、スルメです』とか紹介されたら、私は貴方を刺して実家に帰ります」
「スルメとは言わない! せめて『高級珍味』と……」
「もっと悪いです」
私は呆れて立ち上がった。
この男、顔と家柄と味覚はいいのに、思考回路が致命的にバグっている。
「お話はそれだけですか? でしたら、私は部屋に戻ります。明日は早起きして市場に行く予定ですので」
「ま、待ってくれ! まだデザートの『激辛チョコレート』が出ていない!」
「いりません。……というか、なんでチョコまで辛くするんですか」
私は背を向け、サンルームの出口へと向かった。
しかし、ドアノブに手をかけたところで、一度だけ振り返る。
アーモンド公爵は、捨てられた子犬(大型犬)のような目をして、しょんぼりと座っていた。
その姿が、ほんの少しだけ、可愛く見えてしまった。
「……公爵様」
「なんだ? 気が変わったか!?」
パッと顔を上げる彼に、私は苦笑しながら言った。
「プロポーズはお断りですが……このワインは美味しかったです。また『飲み友達』としてなら、付き合ってあげてもいいですよ」
「飲み友達……!」
「それでは、おやすみなさい」
私は部屋を出て、パタンと扉を閉めた。
廊下に出ると、心臓が少しだけ早く脈打っているのがわかった。
「……飲み友達、か」
自分で言っておきながら、妙な言葉だと思った。
けれど、彼の隣で飲む酒が美味しかったのは事実だ。
ピーナン殿下の隣では、どんな高級ワインも泥水のように感じたのに。
「お嬢様、顔が赤いです。酔いが回りましたか?」
いつの間にか控えていたソルトが、またしても冷静なツッコミを入れてくる。
「……ワインのせいよ。度数が高かったの」
「そうですか。旦那様の『熱烈なおつまみ勧誘』のせいではなく?」
「うるさいわね。さっさと帰って寝るわよ」
私は赤くなった頬を両手で包み、足早に廊下を歩いた。
背後でソルトが「春ですねえ(まだ冬ですが)」と呟いたのが聞こえたが、聞こえないふりをした。
こうして、アーモンド公爵の渾身のプロポーズは撃沈した。
だが、この「おつまみ求婚」が、二人の距離を微妙に、しかし確実に縮めたことは間違いなかった。
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