26 / 28
26
しおりを挟む
「……お嬢様。屋敷が見えてきました」
ソルトの声で窓の外を見ると、懐かしきナッツ侯爵邸が夕闇の中に浮かび上がっていた。
ただし、その雰囲気は「お化け屋敷」一歩手前だ。
塩不足による生気の低下で、屋敷全体がどよんと澱んでいる。
「相変わらず湿気ってるわね」
「カシュー。君の実家はいつもあんなにドクロのオーラが出ているのか?」
隣でアーモンド公爵が興味深そうに尋ねる。
「今は非常時だからよ。……さあ、急ぎましょう。お父様がビーフジャーキーになる前に」
* * *
屋敷に到着すると、玄関ホールには父・ピスタチオ侯爵と、母・クルミ夫人、弟・マカダが並んで待っていた。
全員、頬がこけ、目が虚ろだ。
完全に塩分欠乏症の末期症状である。
「……カシューか……。水……いや、岩塩をくれ……」
父がゾンビのように手を伸ばす。
私はため息をつき、アーモンドに目配せをした。
彼はニカっと笑い、指をパチンと鳴らした。
「ペッパー! 例のものを!」
「はっ!」
後ろの馬車から、ペッパー執事と従者たちが、木箱を抱えて走り込んでくる。
ドン! ドン! ドン!
玄関に積み上げられたのは、ロースト公爵領から緊急輸送させた「最高級岩塩」と「熟成ベーコンの塊」だ。
「さあ、ピスタチオ侯爵! 補給物資だ! 思う存分舐めてくれ!」
「おおお……!」
父の目がカッと見開かれた。
彼は岩塩の塊に飛びつき、愛おしそうに頬ずりをした。
「塩だ! 本物の塩だ! しょっぱい! 硬い! 最高だ!」
「あなた! 私にはベーコンを!」
母がベーコンにかじりつく。
弟のマカダも「これで生き延びた……!」とサラミをポケットに詰め込んでいる。
地獄絵図のような、しかしナッツ家にとっては至福の光景だ。
私はやれやれと肩をすくめた。
「お父様。復活したところで報告があります」
「むぐっ(肉を食っている)……なんだ、カシュー」
「王宮へ行って、塩の供給契約を正常化させてきました。これからは定期的に届きます。あと、慰謝料もふんだくってきたので、当分は左団扇ですよ」
「でかした! さすが我が娘! ナッツ家の鑑だ!」
父は口の周りを脂だらけにして立ち上がった。
そして、ようやく私の隣にいる人物に気づいたようだ。
「……ん? そちらの派手な男は誰だ? 新しい塩の行商人か?」
「違います。行商人だったら、こんな偉そうなマントはつけません」
私はアーモンドを紹介しようとした。
しかし、アーモンドは自ら一歩前に出た。
彼はマントを翻し、優雅に、かつ堂々と一礼した。
「お初にお目にかかります、お義父さん」
「……誰がお義父さんだ」
「隣国ロースト公国の領主、アーモンド・ローストです。……この度は、カシューさんをいただきに参りました」
直球すぎる。
玄関ホールが一瞬、静まり返った。
父は岩塩を片手に、アーモンドをじろじろと値踏みした。
「ロースト公爵……? ああ、あの『変人』と噂の?」
「はい。変人です」
「否定せんのか」
「カシューさんには『かっこいい変人』と褒めていただきました」
「言ってません」
私が横からツッコミを入れるが、アーモンドは気にしない。
彼は真剣な眼差しで、父を見据えた。
「ピスタチオ侯爵。私はカシューさんを愛しています。彼女の、岩塩のように硬い意志も、スルメのように噛みごたえのある性格も、全て含めて」
「ほう」
「彼女なしでは、私の人生のレシピは完成しません。どうか、彼女を私にください。……一生、美味しいものを食べさせると誓います!」
なんて食い意地の張ったプロポーズだ。
しかし、ナッツ家の家長には効果的だったようだ。
父はニヤリと笑い、齧りかけの岩塩を置いた。
「……一生、美味いものを?」
「はい。私の領地は美食の宝庫です。彼女の舌を飽きさせることはありません」
「ふむ。……カシュー、お前はどうなんだ? この変人でいいのか?」
父に振られ、私は少し躊躇った。
家族の前で惚気(のろけ)るのは、キャラじゃない。
でも、ここで誤魔化すのは、ここまでしてくれた彼に失礼だ。
私は覚悟を決めて、顔を上げた。
「……ええ。いいわ」
「理由は?」
「……食の好みが合うからよ。それに……」
私はちらりとアーモンドを見た。彼は期待に満ちた(尻尾を振る犬のような)目で私を見ている。
「……一緒にいて、飽きないの。彼となら、お酢のように酸っぱい日も、唐辛子のように辛い日も、なんとなく笑って過ごせそうな気がするから」
言い終わった瞬間、顔がカッと熱くなった。
ああ、恥ずかしい。
なにポエムみたいなこと言ってるのよ、私。
「へへっ」
アーモンドが嬉しそうに笑う。
父は私たちを交互に見て、満足げに頷いた。
「よかろう! 合格だ!」
「本当ですか!?」
「ああ。カシューがそこまで言うなら本物だ。それに……」
父はアーモンドの肩をバンと叩いた。
「娘を『いただきに来た』と言ったな? 返品は不可だぞ? こいつは一度機嫌を損ねると、三日は口を利かないし、寝室にバリケードを築くぞ?」
「望むところです。バリケードごと愛します」
「よし、気に入った! 持ってけ泥棒!」
「泥棒とはなんだ! 正規の手続きだ!」
わっと笑いが起こる。
母も弟も、口々に「おめでとう」「やっと売れたね」と祝福してくれた。
「……あのぉ。私の紹介はまだですかぁ?」
空気の読めない声が足元からした。
縄で縛られたまま放置されていた、マシュ・マロだ。
「あら、忘れてたわ」
「ひどいですぅ! 私も家族の一員みたいに扱ってくださいよぉ!」
「お父様。こいつは『労働力』として連れてきました。元スパイです」
「スパイ!?」
父が驚く。
「こいつが塩を止めた張本人です。……罰として、今日からナッツ家のメイドとして働かせます。給料はスルメの足一本です」
「鬼ぃぃぃ! 最低賃金法違反ですぅ!」
マシュが泣き叫ぶ。
父はマシュを見て、ニカっと笑った。
「いい度胸だ。我が家の塩を止めた罪は重いぞ? ……まずは塩田での水汲みからだ。死ぬ気で働け」
「いやぁぁぁ! お嫁に行けなくなっちゃいますぅ!」
騒がしい夜だ。
でも、この騒がしさが、ナッツ家の日常だ。
アーモンドが私の耳元で囁く。
「……カシュー。いい家族だな」
「そう? 変人ばかりよ」
「類は友を呼ぶ、だ。……私も、この家族の一員になれて嬉しいよ」
彼はそっと私の腰に手を回した。
家族の視線が集まる。
「あ、こら。人前で……」
「いいじゃないか。公認の仲だ」
彼は私の頬に、チュッと音を立ててキスをした。
「キャー!」と母が黄色い声を上げる。
私は茹でダコのように真っ赤になり、無言でアーモンドの足を踏んづけた。
「いったぁ!」
「……罰金よ。スモークチーズ10個」
「喜んで払う!」
こうして、私たちは正式に婚約者となり、ナッツ家公認のカップルとなった。
結婚式は来月。
場所はもちろん、ロースト公爵領。
史上最高に「美味しくて」「騒がしい」結婚式になることは、誰の目にも明らかだった。
ソルトの声で窓の外を見ると、懐かしきナッツ侯爵邸が夕闇の中に浮かび上がっていた。
ただし、その雰囲気は「お化け屋敷」一歩手前だ。
塩不足による生気の低下で、屋敷全体がどよんと澱んでいる。
「相変わらず湿気ってるわね」
「カシュー。君の実家はいつもあんなにドクロのオーラが出ているのか?」
隣でアーモンド公爵が興味深そうに尋ねる。
「今は非常時だからよ。……さあ、急ぎましょう。お父様がビーフジャーキーになる前に」
* * *
屋敷に到着すると、玄関ホールには父・ピスタチオ侯爵と、母・クルミ夫人、弟・マカダが並んで待っていた。
全員、頬がこけ、目が虚ろだ。
完全に塩分欠乏症の末期症状である。
「……カシューか……。水……いや、岩塩をくれ……」
父がゾンビのように手を伸ばす。
私はため息をつき、アーモンドに目配せをした。
彼はニカっと笑い、指をパチンと鳴らした。
「ペッパー! 例のものを!」
「はっ!」
後ろの馬車から、ペッパー執事と従者たちが、木箱を抱えて走り込んでくる。
ドン! ドン! ドン!
玄関に積み上げられたのは、ロースト公爵領から緊急輸送させた「最高級岩塩」と「熟成ベーコンの塊」だ。
「さあ、ピスタチオ侯爵! 補給物資だ! 思う存分舐めてくれ!」
「おおお……!」
父の目がカッと見開かれた。
彼は岩塩の塊に飛びつき、愛おしそうに頬ずりをした。
「塩だ! 本物の塩だ! しょっぱい! 硬い! 最高だ!」
「あなた! 私にはベーコンを!」
母がベーコンにかじりつく。
弟のマカダも「これで生き延びた……!」とサラミをポケットに詰め込んでいる。
地獄絵図のような、しかしナッツ家にとっては至福の光景だ。
私はやれやれと肩をすくめた。
「お父様。復活したところで報告があります」
「むぐっ(肉を食っている)……なんだ、カシュー」
「王宮へ行って、塩の供給契約を正常化させてきました。これからは定期的に届きます。あと、慰謝料もふんだくってきたので、当分は左団扇ですよ」
「でかした! さすが我が娘! ナッツ家の鑑だ!」
父は口の周りを脂だらけにして立ち上がった。
そして、ようやく私の隣にいる人物に気づいたようだ。
「……ん? そちらの派手な男は誰だ? 新しい塩の行商人か?」
「違います。行商人だったら、こんな偉そうなマントはつけません」
私はアーモンドを紹介しようとした。
しかし、アーモンドは自ら一歩前に出た。
彼はマントを翻し、優雅に、かつ堂々と一礼した。
「お初にお目にかかります、お義父さん」
「……誰がお義父さんだ」
「隣国ロースト公国の領主、アーモンド・ローストです。……この度は、カシューさんをいただきに参りました」
直球すぎる。
玄関ホールが一瞬、静まり返った。
父は岩塩を片手に、アーモンドをじろじろと値踏みした。
「ロースト公爵……? ああ、あの『変人』と噂の?」
「はい。変人です」
「否定せんのか」
「カシューさんには『かっこいい変人』と褒めていただきました」
「言ってません」
私が横からツッコミを入れるが、アーモンドは気にしない。
彼は真剣な眼差しで、父を見据えた。
「ピスタチオ侯爵。私はカシューさんを愛しています。彼女の、岩塩のように硬い意志も、スルメのように噛みごたえのある性格も、全て含めて」
「ほう」
「彼女なしでは、私の人生のレシピは完成しません。どうか、彼女を私にください。……一生、美味しいものを食べさせると誓います!」
なんて食い意地の張ったプロポーズだ。
しかし、ナッツ家の家長には効果的だったようだ。
父はニヤリと笑い、齧りかけの岩塩を置いた。
「……一生、美味いものを?」
「はい。私の領地は美食の宝庫です。彼女の舌を飽きさせることはありません」
「ふむ。……カシュー、お前はどうなんだ? この変人でいいのか?」
父に振られ、私は少し躊躇った。
家族の前で惚気(のろけ)るのは、キャラじゃない。
でも、ここで誤魔化すのは、ここまでしてくれた彼に失礼だ。
私は覚悟を決めて、顔を上げた。
「……ええ。いいわ」
「理由は?」
「……食の好みが合うからよ。それに……」
私はちらりとアーモンドを見た。彼は期待に満ちた(尻尾を振る犬のような)目で私を見ている。
「……一緒にいて、飽きないの。彼となら、お酢のように酸っぱい日も、唐辛子のように辛い日も、なんとなく笑って過ごせそうな気がするから」
言い終わった瞬間、顔がカッと熱くなった。
ああ、恥ずかしい。
なにポエムみたいなこと言ってるのよ、私。
「へへっ」
アーモンドが嬉しそうに笑う。
父は私たちを交互に見て、満足げに頷いた。
「よかろう! 合格だ!」
「本当ですか!?」
「ああ。カシューがそこまで言うなら本物だ。それに……」
父はアーモンドの肩をバンと叩いた。
「娘を『いただきに来た』と言ったな? 返品は不可だぞ? こいつは一度機嫌を損ねると、三日は口を利かないし、寝室にバリケードを築くぞ?」
「望むところです。バリケードごと愛します」
「よし、気に入った! 持ってけ泥棒!」
「泥棒とはなんだ! 正規の手続きだ!」
わっと笑いが起こる。
母も弟も、口々に「おめでとう」「やっと売れたね」と祝福してくれた。
「……あのぉ。私の紹介はまだですかぁ?」
空気の読めない声が足元からした。
縄で縛られたまま放置されていた、マシュ・マロだ。
「あら、忘れてたわ」
「ひどいですぅ! 私も家族の一員みたいに扱ってくださいよぉ!」
「お父様。こいつは『労働力』として連れてきました。元スパイです」
「スパイ!?」
父が驚く。
「こいつが塩を止めた張本人です。……罰として、今日からナッツ家のメイドとして働かせます。給料はスルメの足一本です」
「鬼ぃぃぃ! 最低賃金法違反ですぅ!」
マシュが泣き叫ぶ。
父はマシュを見て、ニカっと笑った。
「いい度胸だ。我が家の塩を止めた罪は重いぞ? ……まずは塩田での水汲みからだ。死ぬ気で働け」
「いやぁぁぁ! お嫁に行けなくなっちゃいますぅ!」
騒がしい夜だ。
でも、この騒がしさが、ナッツ家の日常だ。
アーモンドが私の耳元で囁く。
「……カシュー。いい家族だな」
「そう? 変人ばかりよ」
「類は友を呼ぶ、だ。……私も、この家族の一員になれて嬉しいよ」
彼はそっと私の腰に手を回した。
家族の視線が集まる。
「あ、こら。人前で……」
「いいじゃないか。公認の仲だ」
彼は私の頬に、チュッと音を立ててキスをした。
「キャー!」と母が黄色い声を上げる。
私は茹でダコのように真っ赤になり、無言でアーモンドの足を踏んづけた。
「いったぁ!」
「……罰金よ。スモークチーズ10個」
「喜んで払う!」
こうして、私たちは正式に婚約者となり、ナッツ家公認のカップルとなった。
結婚式は来月。
場所はもちろん、ロースト公爵領。
史上最高に「美味しくて」「騒がしい」結婚式になることは、誰の目にも明らかだった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】白い結婚はあなたへの導き
白雨 音
恋愛
妹ルイーズに縁談が来たが、それは妹の望みでは無かった。
彼女は姉アリスの婚約者、フィリップと想い合っていると告白する。
何も知らずにいたアリスは酷くショックを受ける。
先方が承諾した事で、アリスの気持ちは置き去りに、婚約者を入れ換えられる事になってしまった。
悲しみに沈むアリスに、夫となる伯爵は告げた、「これは白い結婚だ」と。
運命は回り始めた、アリスが辿り着く先とは… ◇異世界:短編16話《完結しました》
《完結》愛する人と結婚するだけが愛じゃない
ぜらちん黒糖
恋愛
オリビアはジェームズとこのまま結婚するだろうと思っていた。
ある日、可愛がっていた後輩のマリアから「先輩と別れて下さい」とオリビアは言われた。
ジェームズに確かめようと部屋に行くと、そこにはジェームズとマリアがベッドで抱き合っていた。
ショックのあまり部屋を飛び出したオリビアだったが、気がつくと走る馬車の前を歩いていた。
【完結】薔薇の花をあなたに贈ります
彩華(あやはな)
恋愛
レティシアは階段から落ちた。
目を覚ますと、何かがおかしかった。それは婚約者である殿下を覚えていなかったのだ。
ロベルトは、レティシアとの婚約解消になり、聖女ミランダとの婚約することになる。
たが、それに違和感を抱くようになる。
ロベルト殿下視点がおもになります。
前作を多少引きずってはいますが、今回は暗くはないです!!
11話完結です。
この度改編した(ストーリーは変わらず)をなろうさんに投稿しました。
私ってわがまま傲慢令嬢なんですか?
山科ひさき
恋愛
政略的に結ばれた婚約とはいえ、婚約者のアランとはそれなりにうまくやれていると思っていた。けれどある日、メアリはアランが自分のことを「わがままで傲慢」だと友人に話している場面に居合わせてしまう。話を聞いていると、なぜかアランはこの婚約がメアリのわがままで結ばれたものだと誤解しているようで……。
あなたのことなんて、もうどうでもいいです
もるだ
恋愛
舞踏会でレオニーに突きつけられたのは婚約破棄だった。婚約者の相手にぶつかられて派手に転んだせいで、大騒ぎになったのに……。日々の業務を押しつけられ怒鳴りつけられいいように扱われていたレオニーは限界を迎える。そして、気がつくと魔法が使えるようになっていた。
元婚約者にこき使われていたレオニーは復讐を始める。
【完結】ずっと、ずっとあなたを愛していました 〜後悔も、懺悔も今更いりません〜
高瀬船
恋愛
リスティアナ・メイブルムには二歳年上の婚約者が居る。
婚約者は、国の王太子で穏やかで優しく、婚約は王命ではあったが仲睦まじく関係を築けていた。
それなのに、突然ある日婚約者である王太子からは土下座をされ、婚約を解消して欲しいと願われる。
何故、そんな事に。
優しく微笑むその笑顔を向ける先は確かに自分に向けられていたのに。
婚約者として確かに大切にされていたのに何故こうなってしまったのか。
リスティアナの思いとは裏腹に、ある時期からリスティアナに悪い噂が立ち始める。
悪い噂が立つ事など何もしていないのにも関わらず、リスティアナは次第に学園で、夜会で、孤立していく。
セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
もう散々泣いて悔やんだから、過去に戻ったら絶対に間違えない
もーりんもも
恋愛
セラフィネは一目惚れで結婚した夫に裏切られ、満足な食事も与えられず自宅に軟禁されていた。
……私が馬鹿だった。それは分かっているけど悔しい。夫と出会う前からやり直したい。 そのチャンスを手に入れたセラフィネは復讐を誓う――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる