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「ワン、ツー、スリー。右足、角度三十度。旋回速度、秒速〇・五メートル……」
「ジョアンナ、口に出ているぞ」
ワルツの音楽が流れる中、私はアレクセイ公爵のリードに合わせてステップを踏んでいた。
ただし、優雅さとは程遠い。
私の頭の中は、ダンスフロアを座標平面に見立てた計算式で埋め尽くされていたからだ。
「申し訳ありません、閣下。久しぶりのダンスなもので、物理演算をしないと足が絡まります」
「ダンスは計算でするものではない。……もっと力を抜け」
公爵の手が、私の背中を優しく、しかし確実に支える。
彼のリードは完璧だった。
私が重心を崩しそうになると、絶妙なタイミングでサポートが入る。まるで私の動きを数秒先まで予知しているかのようだ。
「閣下のリードこそ、精密機械のようですが」
「私は相手の呼吸と筋肉の動きを読んでいるだけだ。……君は体が硬いな。書類仕事のしすぎだ」
「誰のせいだと思っているのですか」
軽口を叩き合いながらも、私たちは回転を続ける。
周囲の貴族たちが、ため息混じりに私たちを見つめていた。
「すごい……なんて洗練された動きなの」
「氷の公爵が、あんなに優しく女性をエスコートするなんて……」
「二人の世界だわ……誰も入れない……」
実際には「足を踏んだら減給」「踏ませません」という労使交渉の真っ最中なのだが、外野にはロマンチックな光景に見えているらしい。
曲が終わり、私たちは優雅に一礼した。
会場から拍手が湧き起こる。
「ふう……。ノルマ達成ですね」
「ああ。これで『公爵のパートナー』としての既成事実は完成した」
公爵は満足げに私の手を取り、フロアの端へとエスコートした。
「疲れただろう。何か取ってこよう」
「あ、ではあそこのローストビーフを……」
「酒だ。君に肉を与えると、骨付きのまま食らいつきそうな顔をしている」
「失礼な。ナイフとフォークくらい使います」
公爵は笑いながら、ドリンクコーナーへ向かった。
私は一人、壁際で待機することになった。
ふと、肩の力を抜く。
やれやれ、なんとかボロを出さずに済んだ。
ダンスなんて数年ぶりだったが、公爵の完璧な操縦のおかげで、私が上手いかのように錯覚させることができたようだ。
「……ふん。随分と楽しそうじゃないか」
突然、背後から声をかけられた。
この、無駄に甘ったるくて、どこか自信過剰な響き。
振り返らなくてもわかる。
「ごきげんよう、エドワード殿下。まだいらしたのですか」
「『まだ』とはなんだ! ここは僕の城だぞ!」
振り返ると、案の定、エドワード殿下が顔を赤くして立っていた。
隣にはリリーナ嬢もいるが、彼女は私のドレスの裾を睨みつけている。
「ジョアンナ。さっきの『黒字』発言……あれはどういう意味だ」
殿下が詰め寄ってくる。
「言葉通りの意味です。経済的に潤っています」
「嘘をつくな! 僕は考えたんだ。君があんな強がりを言った理由を!」
また始まった。
私は天井を仰いだ。公爵、早く戻ってきてください。
「君はそのドレス……ミッドナイトブルー、いや、ほとんど黒に近い色を選んだ。それは『喪服』の意味もあるが、同時に『何色にも染まらない』という拒絶の意志……そうだろう?」
「いいえ。単に閣下の趣味です」
「隠すな! そして君は、わざと冷酷な『悪役令嬢』を演じているんだ!」
殿下の瞳がキラキラと輝き始めた。
嫌な予感がする。
「君は、僕に嫌われようとしているんだろう? 僕がリリーナと結ばれるのに、君という存在が邪魔になる。だから、自分から悪役になって、僕の罪悪感を消そうとしている……。なんて健気なんだ!」
「……」
開いた口が塞がらない。
ここまで来ると才能だ。脚本家としてデビューすれば大成するかもしれない。
「殿下、あいにくですが私はそこまで暇ではありません。それに、悪役を演じているわけでもありません」
「じゃあ、なんだその暗いドレスは! 昔の君は、僕が褒めたパステルピンクばかり着ていたじゃないか!」
「あれは殿下の好みに合わせていただけです。本当は汚れが目立つので嫌いでした」
私はドレスの裾を摘んで見せた。
「この色はいいですよ。インクをこぼしても目立ちませんし、コーヒーを飛ばしてもバレません。仕事着として最適です」
「し、仕事着……!?」
殿下が絶句する。
「夜会用のドレスを、仕事着だと言うのか……?」
「はい。このまま執務室に戻っても違和感がありません。合理的です」
「そ、そんな……。夢がない! 可愛くない!」
「可愛さで給料は上がりませんので」
私がバッサリ切り捨てると、横からリリーナ嬢が口を挟んできた。
「嘘ですわ! エドワード様、騙されてはいけません!」
リリーナ嬢は扇をパチンと閉じた。
「ジョアンナ様は、エドワード様の気を引こうと必死なんです! 今までと違う『クールな女』を演じて、エドワード様に『おっ』と思わせようという、浅はかな作戦に決まってます!」
「な、なるほど……! 『ギャップ萌え』というやつか!」
殿下がポンと手を打つ。
「そうだったのか! いやあ、危ない危ない。すっかり騙されるところだった」
殿下はニヤリと笑い、私に一歩近づいた。
「素直じゃないな、ジョアンナ。そんなに僕が好きか」
「……」
殺意が湧くというのは、こういう感情だろうか。
私は無意識に右手の拳を握りしめた。
その時だった。
「――おやおや。私のパートナーに、何か御用かな?」
冷ややかな声と共に、温度が急激に下がった。
アレクセイ公爵が戻ってきたのだ。
片手にシャンパン、もう片手には……なんと、山盛りのローストビーフを乗せた皿を持っている。
「あ、閣下! お肉!」
私の目が輝いた(肉に)。
「待たせたな。……少し目を離した隙に、害虫が寄ってきたようだが」
公爵は私に皿を渡しつつ、殿下たちを冷徹な目で見下ろした。
「お、叔父上! 害虫とはひどい!」
「私の大事な『計算機』の周りで騒音を撒き散らすなら、害虫と同じだ。……それで? 彼女がまだ君を好きだとか、寝言を言っていたようだが」
「事実です! 彼女はこのドレスで僕の気を引こうと……」
「ふん」
公爵は鼻で笑った。
「めでたい奴だ。……ジョアンナ、言ってやれ」
「はい?」
私は肉を一枚口に入れたところだった。
もぐもぐと咀嚼し、飲み込んでから答える。
「殿下、訂正します。このドレスは閣下の瞳の色に合わせたものです」
「なっ……!?」
殿下が息を呑む。
「閣下が『私の隣に立つのなら、私の色を纏え』と仰ったので。……いわば、ユニフォームのようなものです」
「ゆ、ユニフォーム……? 公爵家の……?」
「はい。ですから、殿下へのアピール要素は皆無です。強いて言えば、『公爵領(ここ)』は立入禁止区域だという警告色ですね」
私は淡々と事実を告げた。
殿下の顔が引きつる。
「そ、そんな……。僕のためじゃないのか……?」
「違います(即答)」
「……」
殿下はガックリと肩を落とした。
リリーナ嬢が慌てて支える。
「エ、エドワード様! 元気を出して! あんな可愛げのない女、忘れてしまいましょう!」
「うぅ……リリーナ……。やっぱり僕を癒やしてくれるのは君だけだ……」
二人は肩を寄せ合い、よろよろと去っていった。
「……撃退完了ですね」
私は最後の一切れのローストビーフを口に運んだ。
「ああ。だが、あのしぶとさは賞賛に値するな。ある意味、メンタルが鋼だ」
公爵が感心したように言う。
「全くだわ。……でも、少しスッキリしました」
「それは何よりだ。……さて」
公爵は空になった私の皿を見て、楽しそうに笑った。
「燃料補給も済んだことだし、次はダンスではなく、あちらの古株貴族たちへの挨拶回りだ。……彼らの不正経理の証拠を突きつけて、予算案を通しに行くぞ」
「えっ、夜会ってそういう場でしたっけ?」
「私にとってはな。……手伝え、ジョアンナ。君の『笑顔(脅迫)』が必要だ」
「……別料金ですよ」
「タルト二個だ」
「交渉成立です」
私はドレスの裾を翻し、公爵と共に新たな戦場(おじさまたちの輪)へと向かった。
遠くで、リリーナ嬢が私を睨みつけている視線を感じたが、今の私にはタルトと予算案の方が重要だった。
だが、この時の私はまだ知らなかった。
リリーナ嬢の嫉妬が、単なる「嫌がらせ」レベルを超えて、私の「事務員生命」を脅かす事件へと発展することを。
「ジョアンナ、口に出ているぞ」
ワルツの音楽が流れる中、私はアレクセイ公爵のリードに合わせてステップを踏んでいた。
ただし、優雅さとは程遠い。
私の頭の中は、ダンスフロアを座標平面に見立てた計算式で埋め尽くされていたからだ。
「申し訳ありません、閣下。久しぶりのダンスなもので、物理演算をしないと足が絡まります」
「ダンスは計算でするものではない。……もっと力を抜け」
公爵の手が、私の背中を優しく、しかし確実に支える。
彼のリードは完璧だった。
私が重心を崩しそうになると、絶妙なタイミングでサポートが入る。まるで私の動きを数秒先まで予知しているかのようだ。
「閣下のリードこそ、精密機械のようですが」
「私は相手の呼吸と筋肉の動きを読んでいるだけだ。……君は体が硬いな。書類仕事のしすぎだ」
「誰のせいだと思っているのですか」
軽口を叩き合いながらも、私たちは回転を続ける。
周囲の貴族たちが、ため息混じりに私たちを見つめていた。
「すごい……なんて洗練された動きなの」
「氷の公爵が、あんなに優しく女性をエスコートするなんて……」
「二人の世界だわ……誰も入れない……」
実際には「足を踏んだら減給」「踏ませません」という労使交渉の真っ最中なのだが、外野にはロマンチックな光景に見えているらしい。
曲が終わり、私たちは優雅に一礼した。
会場から拍手が湧き起こる。
「ふう……。ノルマ達成ですね」
「ああ。これで『公爵のパートナー』としての既成事実は完成した」
公爵は満足げに私の手を取り、フロアの端へとエスコートした。
「疲れただろう。何か取ってこよう」
「あ、ではあそこのローストビーフを……」
「酒だ。君に肉を与えると、骨付きのまま食らいつきそうな顔をしている」
「失礼な。ナイフとフォークくらい使います」
公爵は笑いながら、ドリンクコーナーへ向かった。
私は一人、壁際で待機することになった。
ふと、肩の力を抜く。
やれやれ、なんとかボロを出さずに済んだ。
ダンスなんて数年ぶりだったが、公爵の完璧な操縦のおかげで、私が上手いかのように錯覚させることができたようだ。
「……ふん。随分と楽しそうじゃないか」
突然、背後から声をかけられた。
この、無駄に甘ったるくて、どこか自信過剰な響き。
振り返らなくてもわかる。
「ごきげんよう、エドワード殿下。まだいらしたのですか」
「『まだ』とはなんだ! ここは僕の城だぞ!」
振り返ると、案の定、エドワード殿下が顔を赤くして立っていた。
隣にはリリーナ嬢もいるが、彼女は私のドレスの裾を睨みつけている。
「ジョアンナ。さっきの『黒字』発言……あれはどういう意味だ」
殿下が詰め寄ってくる。
「言葉通りの意味です。経済的に潤っています」
「嘘をつくな! 僕は考えたんだ。君があんな強がりを言った理由を!」
また始まった。
私は天井を仰いだ。公爵、早く戻ってきてください。
「君はそのドレス……ミッドナイトブルー、いや、ほとんど黒に近い色を選んだ。それは『喪服』の意味もあるが、同時に『何色にも染まらない』という拒絶の意志……そうだろう?」
「いいえ。単に閣下の趣味です」
「隠すな! そして君は、わざと冷酷な『悪役令嬢』を演じているんだ!」
殿下の瞳がキラキラと輝き始めた。
嫌な予感がする。
「君は、僕に嫌われようとしているんだろう? 僕がリリーナと結ばれるのに、君という存在が邪魔になる。だから、自分から悪役になって、僕の罪悪感を消そうとしている……。なんて健気なんだ!」
「……」
開いた口が塞がらない。
ここまで来ると才能だ。脚本家としてデビューすれば大成するかもしれない。
「殿下、あいにくですが私はそこまで暇ではありません。それに、悪役を演じているわけでもありません」
「じゃあ、なんだその暗いドレスは! 昔の君は、僕が褒めたパステルピンクばかり着ていたじゃないか!」
「あれは殿下の好みに合わせていただけです。本当は汚れが目立つので嫌いでした」
私はドレスの裾を摘んで見せた。
「この色はいいですよ。インクをこぼしても目立ちませんし、コーヒーを飛ばしてもバレません。仕事着として最適です」
「し、仕事着……!?」
殿下が絶句する。
「夜会用のドレスを、仕事着だと言うのか……?」
「はい。このまま執務室に戻っても違和感がありません。合理的です」
「そ、そんな……。夢がない! 可愛くない!」
「可愛さで給料は上がりませんので」
私がバッサリ切り捨てると、横からリリーナ嬢が口を挟んできた。
「嘘ですわ! エドワード様、騙されてはいけません!」
リリーナ嬢は扇をパチンと閉じた。
「ジョアンナ様は、エドワード様の気を引こうと必死なんです! 今までと違う『クールな女』を演じて、エドワード様に『おっ』と思わせようという、浅はかな作戦に決まってます!」
「な、なるほど……! 『ギャップ萌え』というやつか!」
殿下がポンと手を打つ。
「そうだったのか! いやあ、危ない危ない。すっかり騙されるところだった」
殿下はニヤリと笑い、私に一歩近づいた。
「素直じゃないな、ジョアンナ。そんなに僕が好きか」
「……」
殺意が湧くというのは、こういう感情だろうか。
私は無意識に右手の拳を握りしめた。
その時だった。
「――おやおや。私のパートナーに、何か御用かな?」
冷ややかな声と共に、温度が急激に下がった。
アレクセイ公爵が戻ってきたのだ。
片手にシャンパン、もう片手には……なんと、山盛りのローストビーフを乗せた皿を持っている。
「あ、閣下! お肉!」
私の目が輝いた(肉に)。
「待たせたな。……少し目を離した隙に、害虫が寄ってきたようだが」
公爵は私に皿を渡しつつ、殿下たちを冷徹な目で見下ろした。
「お、叔父上! 害虫とはひどい!」
「私の大事な『計算機』の周りで騒音を撒き散らすなら、害虫と同じだ。……それで? 彼女がまだ君を好きだとか、寝言を言っていたようだが」
「事実です! 彼女はこのドレスで僕の気を引こうと……」
「ふん」
公爵は鼻で笑った。
「めでたい奴だ。……ジョアンナ、言ってやれ」
「はい?」
私は肉を一枚口に入れたところだった。
もぐもぐと咀嚼し、飲み込んでから答える。
「殿下、訂正します。このドレスは閣下の瞳の色に合わせたものです」
「なっ……!?」
殿下が息を呑む。
「閣下が『私の隣に立つのなら、私の色を纏え』と仰ったので。……いわば、ユニフォームのようなものです」
「ゆ、ユニフォーム……? 公爵家の……?」
「はい。ですから、殿下へのアピール要素は皆無です。強いて言えば、『公爵領(ここ)』は立入禁止区域だという警告色ですね」
私は淡々と事実を告げた。
殿下の顔が引きつる。
「そ、そんな……。僕のためじゃないのか……?」
「違います(即答)」
「……」
殿下はガックリと肩を落とした。
リリーナ嬢が慌てて支える。
「エ、エドワード様! 元気を出して! あんな可愛げのない女、忘れてしまいましょう!」
「うぅ……リリーナ……。やっぱり僕を癒やしてくれるのは君だけだ……」
二人は肩を寄せ合い、よろよろと去っていった。
「……撃退完了ですね」
私は最後の一切れのローストビーフを口に運んだ。
「ああ。だが、あのしぶとさは賞賛に値するな。ある意味、メンタルが鋼だ」
公爵が感心したように言う。
「全くだわ。……でも、少しスッキリしました」
「それは何よりだ。……さて」
公爵は空になった私の皿を見て、楽しそうに笑った。
「燃料補給も済んだことだし、次はダンスではなく、あちらの古株貴族たちへの挨拶回りだ。……彼らの不正経理の証拠を突きつけて、予算案を通しに行くぞ」
「えっ、夜会ってそういう場でしたっけ?」
「私にとってはな。……手伝え、ジョアンナ。君の『笑顔(脅迫)』が必要だ」
「……別料金ですよ」
「タルト二個だ」
「交渉成立です」
私はドレスの裾を翻し、公爵と共に新たな戦場(おじさまたちの輪)へと向かった。
遠くで、リリーナ嬢が私を睨みつけている視線を感じたが、今の私にはタルトと予算案の方が重要だった。
だが、この時の私はまだ知らなかった。
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