23 / 28
23
しおりを挟む
愛の告白から一夜明けて。
アースガルド公爵邸の朝食は、かつてないほどの「糖度」を記録していた。
「……ノエル。あーん」
「閣下。自分で食べられます」
「ダメだ。……恋人ごっこがしたい」
「ごっこではなく、契約上の正式なパートナーシップに基づく行動ですね。……はい、あーん」
「……美味い」
ルーク様は幸せそうにオムレツを咀嚼している。
周囲の給仕たちは「尊い……」「ついに春が来た……」と涙ぐみながら壁の花と化していた。
平和だ。
地下牢(労働施設)から聞こえてくる、「筋肉痛で体が動かないぃぃ!」という元王子の悲鳴さえなければ、完璧な朝だった。
「さて、閣下」
私はナプキンで口元を拭い、モードを切り替えた。
「本日は来客予定があります。……王都より、宰相閣下が到着されます」
「……宰相?」
ルーク様の眉間に、スッとシワが寄る。
「あのタヌキ爺か。……何しに来た」
「決まっています。先日の『王位継承権の買い取り』と『借金肩代わり』についての事実確認でしょう。……国としては、王子が人身売買されたとあっては体面に関わりますから」
「……面倒だ。氷漬けにして送り返せ」
「外交問題になります。……きちんと法的手続きを踏んで、正式にクレイス殿下を『労働者』として確定させねばなりません」
私は書類の束を用意した。
「私が作成した『債務弁済契約書』および『王族籍離脱届』です。これに宰相の承認印をもらえば、全て完了です」
「……お前、仕事が早すぎるな」
「愛の力です(棒読み)」
「……照れる」
「照れてません」
***
一時間後。応接間。
そこには、脂汗をダラダラと流しながらソファに座る、小太りの老紳士の姿があった。
この国の宰相、バロン伯爵だ。
彼は目の前に座る「魔王と魔女(カップル)」の威圧感に、胃薬を飲みたくて仕方がない様子だった。
「あ、あのぅ……アースガルド公爵閣下。そしてノエル嬢……」
宰相が震える声で切り出した。
「単刀直入にお伺いしますが……クレイス殿下を『買った』というのは、事実で……?」
「事実だ」
ルーク様が即答した。
彼は私の腰に手を回し(※通常運転になりました)、ふんぞり返っている。
「五十億だ。……キャッシュで払った」
「ご、五十億……!」
宰相がゴクリと唾を飲む。
「確かに、王家の借金は綺麗になくなっておりました。陛下も『奇跡だ! 神風だ!』と踊っておられましたが……」
「神風ではない。俺の財布だ」
「は、はい。……ですが、その対価として『王位継承権』と『殿下の身柄』を要求されたと」
「契約通りだ。……文句があるなら、金を返してもらおうか。今すぐに」
ルーク様が目を細めると、室温が五度下がった。
「ひぃっ! めッ相もございません!」
宰相はブンブンと首を振った。
「むしろ、陛下はこう仰っておりました。『五十億で厄介払ら……いや、息子が自立できるなら安いものだ』と」
「……親も親なら子も子ですね」
私がボソリと呟くと、宰相は苦笑いで汗を拭った。
「と、というわけで、王家としては今回の件、全面的に承認いたします。……クレイス殿下は本日をもって廃嫡。平民として、公爵家にて更生プログラムを受けていただくことになります」
「賢明な判断だ」
ルーク様が頷く。
これで、法的にもクレイス殿下はただの「借金まみれの平民クレイス氏」となったわけだ。
「……ところで」
宰相が、チラリと私を見た。
その目には、探るような色が混じっていた。
「ノエル嬢。……貴女の処遇についても、陛下が気に病んでおられました」
「私ですか?」
「はい。元婚約者とはいえ、殿下の不始末で傷つけられた被害者だ。……王家としては、何らかの詫びをせねばならぬ、と」
宰相は言葉を選びながら続けた。
「例えば……王都に戻り、新たな縁談を用意するとか。……あるいは、王宮の財務官として正式に登用するとか」
「ほう」
私は眉を上げた。
財務官。
それはかつて私が実質的にこなしていた仕事だが、正式なポストとして提示されるのは破格の待遇だ。
「年俸は弾みますぞ。……なにせ、貴女がいなくなってから、経理課が全員鬱病になってしまいましてな。即戦力が必要なのです」
宰相は揉み手をしながら、私に微笑みかけた。
「どうです? 公爵家の事務官も良いですが、国の中枢で働くというのは。……女性初の財務大臣も夢ではありませんぞ?」
「……」
私は少し考えたふりをした。
条件は悪くない。
私の能力を正当に評価し、地位と名誉を約束してくれる。
仕事人間としては、心が揺れる提案だ。
……しかし。
ガシッ。
私の肩を抱く手に、力が込められた。
「……断る」
地を這うような低い声。
ルーク様だ。
サングラス(室内用)の奥の瞳が、青白い炎を上げて燃えている。
「か、閣下?」
「彼女はやらん」
ルーク様は宰相を睨みつけた。
「財務大臣? 年俸? ……ふざけるな。そんな端金で、彼女が動くと思っているのか」
「い、いや、しかし……これは国のための……」
「国がなんだ。……彼女は、俺の事務官であり、俺の通訳であり、俺の管理栄養士であり……」
ルーク様は言葉を溜めて、宣言した。
「……俺の、婚約者だ」
ドーン。
衝撃発言が投下された。
「こ、婚約者ぁぁぁぁ!?」
宰相がひっくり返った。
「えっ、い、いつの間に!? 元婚約者の叔父上と!? いや、年齢的には釣り合いますが、その……手続きは!?」
「手続きなど後だ。……事実はここにある」
ルーク様は私の左手を持ち上げ、宰相に見せつけた。
そこには、昨夜こっそりと(ルーク様が宝物庫から引っ張り出してきた)嵌められた、巨大なブルーダイヤモンドの指輪が輝いていた。
「アースガルド家の家宝、『氷雪の指輪』……!」
宰相が絶句する。
「本気……でございますか?」
「本気だ。……彼女以外の女など、一生視界に入れるつもりはない」
ルーク様は断言した。
そして、私の方を見て、少し不安そうに(でもドヤ顔で)言った。
「……だよな?」
「……はい、ボス」
私は苦笑しながら頷いた。
「財務大臣の椅子は魅力的ですが……こちらの職場の方が、福利厚生(主におやつと、ボスの顔面偏差値)が良いもので」
「ノエル……!」
ルーク様が感激して抱きついてきそうになるのを、私は肘で制した。
「業務中です」
「……ぐすん」
そのやり取りを見て、宰相は深く、長いため息をついた。
「……完敗です。まさか、あの『氷の公爵』をここまで骨抜きにするとは」
宰相は立ち上がり、深々と頭を下げた。
「わかりました。陛下には『ノエル嬢は北の地で、公爵夫人として幸せに暮らす』と報告しておきます。……これにて、王家からの干渉は一切行いません」
「ああ。二度と来るな」
「ははは……手厳しい。では、失礼いたします」
宰相は逃げるように去っていった。
去り際に、「ああ、これでまた経理課が泣くぞ……」とボヤいていたのが聞こえたが、それは私の知ったことではない。
***
応接間に静寂が戻る。
ルーク様は、ふう、と息を吐いてサングラスを外した。
「……終わったな」
「はい。これで名実ともに、クレイスさんは当家の所有物。そして私は閣下の婚約者として公認されました」
「……長かった」
ルーク様はしみじみと言った。
「これでやっと、邪魔者がいなくなった」
「そうですね。……では、仕事に戻りましょうか」
「……ノエル」
「はい?」
「……今日は、休まないか?」
ルーク様が、珍しく甘えたような声を出した。
「天気もいい。……ピクニックに行きたい」
「ピクニック?」
「ああ。……お前の作ったサンドイッチが食いたい」
私は少し驚いた。
仕事の鬼であるルーク様が、平日に休暇を申請するなんて。
でも。
窓の外を見ると、北国には珍しい、柔らかな陽光が降り注いでいた。
庭では、元王子と元令嬢が、監視員に怒鳴られながら必死に草むしりをしているのが見える。
平和だ。
「……いいですね」
私は手帳を閉じた。
「有給休暇を消化しましょう。……ただし、サンドイッチの具は私が決めますよ」
「卵サンドがいい」
「却下。栄養バランスを考えて、野菜たっぷりにします」
「……肉も入れろ」
「検討します」
私たちは笑い合い、部屋を出た。
だが。
私たちは忘れていた。
物語には「大団円」の前に、必ずと言っていいほど「最後の試練」が訪れることを。
そしてその試練は、外部からではなく、内部から――私自身の「ある思い込み」によって引き起こされることを。
数日後。
私は実家からの手紙を受け取り、ふと冷静になってしまったのだ。
『婚約おめでとう。……ところで、結婚式の準備のため、一度実家に戻りなさい』
その手紙を見て、私の「現実主義」が鎌首をもたげた。
(……待って。私、ここにいていいの?)
(公爵夫人になるということは、事務官としての仕事は辞めるということ?)
(……無職になるの?)
仕事人間特有の、「働いていないと不安になる病」が、幸せの絶頂で発症しようとしていた。
アースガルド公爵邸の朝食は、かつてないほどの「糖度」を記録していた。
「……ノエル。あーん」
「閣下。自分で食べられます」
「ダメだ。……恋人ごっこがしたい」
「ごっこではなく、契約上の正式なパートナーシップに基づく行動ですね。……はい、あーん」
「……美味い」
ルーク様は幸せそうにオムレツを咀嚼している。
周囲の給仕たちは「尊い……」「ついに春が来た……」と涙ぐみながら壁の花と化していた。
平和だ。
地下牢(労働施設)から聞こえてくる、「筋肉痛で体が動かないぃぃ!」という元王子の悲鳴さえなければ、完璧な朝だった。
「さて、閣下」
私はナプキンで口元を拭い、モードを切り替えた。
「本日は来客予定があります。……王都より、宰相閣下が到着されます」
「……宰相?」
ルーク様の眉間に、スッとシワが寄る。
「あのタヌキ爺か。……何しに来た」
「決まっています。先日の『王位継承権の買い取り』と『借金肩代わり』についての事実確認でしょう。……国としては、王子が人身売買されたとあっては体面に関わりますから」
「……面倒だ。氷漬けにして送り返せ」
「外交問題になります。……きちんと法的手続きを踏んで、正式にクレイス殿下を『労働者』として確定させねばなりません」
私は書類の束を用意した。
「私が作成した『債務弁済契約書』および『王族籍離脱届』です。これに宰相の承認印をもらえば、全て完了です」
「……お前、仕事が早すぎるな」
「愛の力です(棒読み)」
「……照れる」
「照れてません」
***
一時間後。応接間。
そこには、脂汗をダラダラと流しながらソファに座る、小太りの老紳士の姿があった。
この国の宰相、バロン伯爵だ。
彼は目の前に座る「魔王と魔女(カップル)」の威圧感に、胃薬を飲みたくて仕方がない様子だった。
「あ、あのぅ……アースガルド公爵閣下。そしてノエル嬢……」
宰相が震える声で切り出した。
「単刀直入にお伺いしますが……クレイス殿下を『買った』というのは、事実で……?」
「事実だ」
ルーク様が即答した。
彼は私の腰に手を回し(※通常運転になりました)、ふんぞり返っている。
「五十億だ。……キャッシュで払った」
「ご、五十億……!」
宰相がゴクリと唾を飲む。
「確かに、王家の借金は綺麗になくなっておりました。陛下も『奇跡だ! 神風だ!』と踊っておられましたが……」
「神風ではない。俺の財布だ」
「は、はい。……ですが、その対価として『王位継承権』と『殿下の身柄』を要求されたと」
「契約通りだ。……文句があるなら、金を返してもらおうか。今すぐに」
ルーク様が目を細めると、室温が五度下がった。
「ひぃっ! めッ相もございません!」
宰相はブンブンと首を振った。
「むしろ、陛下はこう仰っておりました。『五十億で厄介払ら……いや、息子が自立できるなら安いものだ』と」
「……親も親なら子も子ですね」
私がボソリと呟くと、宰相は苦笑いで汗を拭った。
「と、というわけで、王家としては今回の件、全面的に承認いたします。……クレイス殿下は本日をもって廃嫡。平民として、公爵家にて更生プログラムを受けていただくことになります」
「賢明な判断だ」
ルーク様が頷く。
これで、法的にもクレイス殿下はただの「借金まみれの平民クレイス氏」となったわけだ。
「……ところで」
宰相が、チラリと私を見た。
その目には、探るような色が混じっていた。
「ノエル嬢。……貴女の処遇についても、陛下が気に病んでおられました」
「私ですか?」
「はい。元婚約者とはいえ、殿下の不始末で傷つけられた被害者だ。……王家としては、何らかの詫びをせねばならぬ、と」
宰相は言葉を選びながら続けた。
「例えば……王都に戻り、新たな縁談を用意するとか。……あるいは、王宮の財務官として正式に登用するとか」
「ほう」
私は眉を上げた。
財務官。
それはかつて私が実質的にこなしていた仕事だが、正式なポストとして提示されるのは破格の待遇だ。
「年俸は弾みますぞ。……なにせ、貴女がいなくなってから、経理課が全員鬱病になってしまいましてな。即戦力が必要なのです」
宰相は揉み手をしながら、私に微笑みかけた。
「どうです? 公爵家の事務官も良いですが、国の中枢で働くというのは。……女性初の財務大臣も夢ではありませんぞ?」
「……」
私は少し考えたふりをした。
条件は悪くない。
私の能力を正当に評価し、地位と名誉を約束してくれる。
仕事人間としては、心が揺れる提案だ。
……しかし。
ガシッ。
私の肩を抱く手に、力が込められた。
「……断る」
地を這うような低い声。
ルーク様だ。
サングラス(室内用)の奥の瞳が、青白い炎を上げて燃えている。
「か、閣下?」
「彼女はやらん」
ルーク様は宰相を睨みつけた。
「財務大臣? 年俸? ……ふざけるな。そんな端金で、彼女が動くと思っているのか」
「い、いや、しかし……これは国のための……」
「国がなんだ。……彼女は、俺の事務官であり、俺の通訳であり、俺の管理栄養士であり……」
ルーク様は言葉を溜めて、宣言した。
「……俺の、婚約者だ」
ドーン。
衝撃発言が投下された。
「こ、婚約者ぁぁぁぁ!?」
宰相がひっくり返った。
「えっ、い、いつの間に!? 元婚約者の叔父上と!? いや、年齢的には釣り合いますが、その……手続きは!?」
「手続きなど後だ。……事実はここにある」
ルーク様は私の左手を持ち上げ、宰相に見せつけた。
そこには、昨夜こっそりと(ルーク様が宝物庫から引っ張り出してきた)嵌められた、巨大なブルーダイヤモンドの指輪が輝いていた。
「アースガルド家の家宝、『氷雪の指輪』……!」
宰相が絶句する。
「本気……でございますか?」
「本気だ。……彼女以外の女など、一生視界に入れるつもりはない」
ルーク様は断言した。
そして、私の方を見て、少し不安そうに(でもドヤ顔で)言った。
「……だよな?」
「……はい、ボス」
私は苦笑しながら頷いた。
「財務大臣の椅子は魅力的ですが……こちらの職場の方が、福利厚生(主におやつと、ボスの顔面偏差値)が良いもので」
「ノエル……!」
ルーク様が感激して抱きついてきそうになるのを、私は肘で制した。
「業務中です」
「……ぐすん」
そのやり取りを見て、宰相は深く、長いため息をついた。
「……完敗です。まさか、あの『氷の公爵』をここまで骨抜きにするとは」
宰相は立ち上がり、深々と頭を下げた。
「わかりました。陛下には『ノエル嬢は北の地で、公爵夫人として幸せに暮らす』と報告しておきます。……これにて、王家からの干渉は一切行いません」
「ああ。二度と来るな」
「ははは……手厳しい。では、失礼いたします」
宰相は逃げるように去っていった。
去り際に、「ああ、これでまた経理課が泣くぞ……」とボヤいていたのが聞こえたが、それは私の知ったことではない。
***
応接間に静寂が戻る。
ルーク様は、ふう、と息を吐いてサングラスを外した。
「……終わったな」
「はい。これで名実ともに、クレイスさんは当家の所有物。そして私は閣下の婚約者として公認されました」
「……長かった」
ルーク様はしみじみと言った。
「これでやっと、邪魔者がいなくなった」
「そうですね。……では、仕事に戻りましょうか」
「……ノエル」
「はい?」
「……今日は、休まないか?」
ルーク様が、珍しく甘えたような声を出した。
「天気もいい。……ピクニックに行きたい」
「ピクニック?」
「ああ。……お前の作ったサンドイッチが食いたい」
私は少し驚いた。
仕事の鬼であるルーク様が、平日に休暇を申請するなんて。
でも。
窓の外を見ると、北国には珍しい、柔らかな陽光が降り注いでいた。
庭では、元王子と元令嬢が、監視員に怒鳴られながら必死に草むしりをしているのが見える。
平和だ。
「……いいですね」
私は手帳を閉じた。
「有給休暇を消化しましょう。……ただし、サンドイッチの具は私が決めますよ」
「卵サンドがいい」
「却下。栄養バランスを考えて、野菜たっぷりにします」
「……肉も入れろ」
「検討します」
私たちは笑い合い、部屋を出た。
だが。
私たちは忘れていた。
物語には「大団円」の前に、必ずと言っていいほど「最後の試練」が訪れることを。
そしてその試練は、外部からではなく、内部から――私自身の「ある思い込み」によって引き起こされることを。
数日後。
私は実家からの手紙を受け取り、ふと冷静になってしまったのだ。
『婚約おめでとう。……ところで、結婚式の準備のため、一度実家に戻りなさい』
その手紙を見て、私の「現実主義」が鎌首をもたげた。
(……待って。私、ここにいていいの?)
(公爵夫人になるということは、事務官としての仕事は辞めるということ?)
(……無職になるの?)
仕事人間特有の、「働いていないと不安になる病」が、幸せの絶頂で発症しようとしていた。
13
あなたにおすすめの小説
王国最強の天才魔導士は、追放された悪役令嬢の息子でした
由香
ファンタジー
追放された悪役令嬢が選んだのは復讐ではなく、母として息子を守ること。
無自覚天才に育った息子は、魔法を遊び感覚で扱い、王国を震撼させてしまう。
再び招かれたのは、かつて母を追放した国。
礼儀正しく圧倒する息子と、静かに完全勝利する母。
これは、親子が選ぶ“最も美しいざまぁ”。
ある王国の王室の物語
朝山みどり
恋愛
平和が続くある王国の一室で婚約者破棄を宣言された少女がいた。カップを持ったまま下を向いて無言の彼女を国王夫妻、侯爵夫妻、王太子、異母妹がじっと見つめた。
顔をあげた彼女はカップを皿に置くと、レモンパイに手を伸ばすと皿に取った。
それから
「承知しました」とだけ言った。
ゆっくりレモンパイを食べるとお茶のおかわりを注ぐように侍女に合図をした。
それからバウンドケーキに手を伸ばした。
カクヨムで公開したものに手を入れたものです。
【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った
五色ひわ
恋愛
辺境伯令嬢としてのんびり領地で暮らしてきたアメリアは、カフェで見せられた新聞で自身の婚約破棄を知った。アメリアは真実を確かめるため、3年ぶりに王都へと旅立った。
※本編34話、番外編『皇太子殿下の苦悩』31+1話、おまけ4話
わたしはくじ引きで選ばれたにすぎない婚約者だったらしい
よーこ
恋愛
特に美しくもなく、賢くもなく、家柄はそこそこでしかない伯爵令嬢リリアーナは、婚約後六年経ったある日、婚約者である大好きな第二王子に自分が未来の王子妃として選ばれた理由を尋ねてみた。
王子の答えはこうだった。
「くじで引いた紙にリリアーナの名前が書かれていたから」
え、わたし、そんな取るに足らない存在でしかなかったの?!
思い出してみれば、今まで王子に「好きだ」みたいなことを言われたことがない。
ショックを受けたリリアーナは……。
公爵令嬢の辿る道
ヤマナ
恋愛
公爵令嬢エリーナ・ラナ・ユースクリフは、迎えた5度目の生に絶望した。
家族にも、付き合いのあるお友達にも、慕っていた使用人にも、思い人にも、誰からも愛されなかったエリーナは罪を犯して投獄されて凍死した。
それから生を繰り返して、その度に自業自得で凄惨な末路を迎え続けたエリーナは、やがて自分を取り巻いていたもの全てからの愛を諦めた。
これは、愛されず、しかし愛を求めて果てた少女の、その先の話。
※暇な時にちょこちょこ書いている程度なので、内容はともかく出来についてはご了承ください。
追記
六十五話以降、タイトルの頭に『※』が付いているお話は、流血表現やグロ表現がございますので、閲覧の際はお気を付けください。
悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!
たぬきち25番
恋愛
気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡
※マルチエンディングです!!
コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m
2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。
楽しんで頂けると幸いです。
※他サイト様にも掲載中です
王子妃教育に疲れたので幼馴染の王子との婚約解消をしました
さこの
恋愛
新年のパーティーで婚約破棄?の話が出る。
王子妃教育にも疲れてきていたので、婚約の解消を望むミレイユ
頑張っていても落第令嬢と呼ばれるのにも疲れた。
ゆるい設定です
幼い頃、義母に酸で顔を焼かれた公爵令嬢は、それでも愛してくれた王太子が冤罪で追放されたので、ついていくことにしました。
克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
設定はゆるくなっています、気になる方は最初から読まないでください。
ウィンターレン公爵家令嬢ジェミーは、幼い頃に義母のアイラに酸で顔を焼かれてしまった。何とか命は助かったものの、とても社交界にデビューできるような顔ではなかった。だが不屈の精神力と仮面をつける事で、社交界にデビューを果たした。そんなジェミーを、心優しく人の本質を見抜ける王太子レオナルドが見初めた。王太子はジェミーを婚約者に選び、幸せな家庭を築くかに思われたが、王位を狙う邪悪な弟に冤罪を着せられ追放刑にされてしまった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる