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「あーつーいー……」
真っ青な空。照りつける太陽。
そして、どこまでも広がるエメラルドグリーンの海。
波打ち際に打ち上げられた私は、顔にかかった砂を払いながら身を起こした。
「……ここ、どこ?」
「座標計算によれば、王都から南へ約二千キロ。通称『常夏諸島』の無人島だ」
隣で起き上がったギルバートが、砂まみれの眼鏡を拭きながら即答する。
彼だけは「若返りの薬」の効果がまだ残っているのか、肌がツヤツヤしており、炎天下でも涼しげだ。
「二千キロ……。セイロン、貴方どれだけ飛ばしたのよ」
「いやぁ、若返って魔力が溢れすぎたようじゃ。テヘッ☆」
イケメン化したセイロンが、ヤシの木陰でココナッツジュース(現地調達)を飲んでいる。
反省の色はゼロだ。
「うおおおお! 暑い! 蒸される! 俺の愛が蒸発する!」
砂浜の向こうで、黒い鉄の塊がのたうち回っている。
父、ペコー公爵だ。
漆黒のフルプレートアーマー(日光吸収率100%)を着たまま南国に放り出されたのだから、それはもう直火焼き状態だろう。
「お父様、だから脱げと言ったでしょう。自業自得です」
「嫌だ! この鎧を脱いだら、ウーロンへの愛の守りが……あつっ! 鉄板焼きになる!」
「セバスチャン、お父様を海に漬けておいて。冷却が必要よ」
「承知いたしました。……えい」
「ぬおぉぉぉぉ!?」
セバスチャン(彼も無事だった)が、父の足を持って波打ち際へ引きずっていく。
ジュウウウ……という音が聞こえた気がした。
「ちょっと! 私の肌が焼けるじゃない! 日傘! 誰か日傘を持ってきなさい!」
岩陰で王妃エリザベス様が叫んでいる。
ドレスの裾をまくり上げ、葉っぱで必死に顔を隠す姿は、王族の威厳もへったくれもない。
「母上、日傘なんてありませんよ。このヤシの葉でも被っていてください」
ランバートが大きな葉っぱを差し出すが、王妃様はそれを手で払いのけた。
「こんな虫食いだらけの葉っぱが使えるもんですか! ああ、紫外線が……私の敵(エイジング)が攻めてくるわ……!」
カオスだ。
遭難初日にして、この団体行動の出来なさ。
私は額に手を当てて天を仰いだ。
「……帰りたい」
「同感だ。書類がないと手が震えてくる」
ギルバートが禁断症状を見せ始める。
だが、嘆いていても始まらない。私はパンパンと手を叩き、全員の注目を集めた。
「皆様、聞いてください! 現状を整理します!」
私は砂浜に木の枝で図を描いた。
「現在地、不明の無人島。食料、現地調達のみ。水、魔法で確保可能。そして帰還手段……」
私はセイロンを見た。
「魔力切れじゃ。回復には一週間はかかるのぅ」
「とのことです。つまり、私たちは最低一週間、この島でサバイバル生活を余儀なくされます」
「い、一週間だと!? 公務はどうする! お茶会は!?」
王妃様が悲鳴を上げる。
「諦めてください。ここは野生の王国です。身分も権力も通用しません。働く者のみが食うことを許されるのです!」
私は仁王立ちして宣言した。
「というわけで、今から『株式会社ウーロン・サバイバル』を設立します。社長は私。業務内容は、この島の資源管理と生活基盤の構築です」
「な、なぜお前がトップなのだ?」
父が海から顔を出して抗議する。
「お父様、この中で一番『稼ぐ力』があるのは誰ですか?」
「……お前だ」
「なら従ってください。さあ、業務命令です! 班分けを行います!」
私はテキパキと指示を飛ばした。
「【資材調達班】父上、ランバート。その筋力と体力で木材と石を集めてください。父上のハンマーなら巨木も一撃でしょう」
「おお、任せろ! ウーロンのための愛の巣(ログハウス)を建ててやる!」
「【食料確保班】モカ、セイロン。モカの『ドジ運』で何か見つけてきてください。毒キノコには注意して」
「はぁい! 私、魚釣りとか得意かもしれませんぅ!」
「【インフラ整備班】ギルバート、セバスチャン。魔法と技術で水道とカマドを作って。ギルバートの計算能力なら、快適な設計図が引けるはずよ」
「……了解した。最高の導線を確保しよう」
「そして【王妃様】」
「な、何をさせる気? 私は労働なんて……」
「貴女様は『広告塔(モデル)』です。そこで優雅に座っていてください。ただし、私が開発する『南国風エステ』の実験台になっていただきます」
「エステ……?」
「はい。ここの泥と海水、そしてハーブを使った『タラソテラピー(海洋療法)』です。王都では味わえない極上の美容体験を提供しますわ」
王妃様の目が輝いた。
「悪くないわね。採用よ」
こうして、漂流者たちによる無人島開拓が始まった。
数時間後。
「どっこいしょぉぉぉ!!」
ズドォォン!!
父がウォーハンマー一振りで大木をなぎ倒し、ランバートがそれを運ぶ。
親子共同作業(強制労働)により、あっという間に立派なコテージの骨組みが出来上がっていく。
「ふふ、水の循環システム、完成だ」
ギルバートが砂浜に魔法陣を描き、海水を真水に濾過してシャワーを作り出した。
さすが宰相、インフラ整備の手腕は国宝級だ。
「きゃあっ! また転んじゃいましたぁ!」
バシャーン!
モカが海で転ぶたびに、驚いた魚たちが砂浜に打ち上げられる。
「天然漁法」炸裂である。大量の魚介類が確保された。
そして私は。
「……ふむ。この葉、使えるわね」
島の植物を鑑定していた私は、ある発見に震えていた。
自生しているハイビスカスに似た花と、柑橘系の果実。
これらをブレンドすれば、爽やかな酸味とビタミンたっぷりの『トロピカル・ビューティー・ティー』が作れる。
「王都では手に入らない希少素材の宝庫じゃない……!」
私の商人魂が燃え上がる。
これは遭難ではない。
新規事業の「現地視察」だ。
夕方。
完成したコテージの前で、豪華なディナー(焼き魚とトロピカルティー)が振る舞われた。
「美味い! 労働の後の飯は格別だな!」
ランバートが魚にかぶりつく。王宮では見せなかった男らしい食べっぷりだ。
「あら、この泥パック……肌が引き締まるわ。ウーロン、これ商品化なさい」
王妃様が顔面を緑色に塗りたくりながらご満悦だ。
「ええ、すでに『アイランド・マッド』として商標登録の準備をしております」
私は手帳にメモを取る。
「しかしオーナー。このままここで暮らすのも悪くないのぅ」
セイロンがハンモックで揺れながら言う。
「そうですね。水よし、食料よし、景色よし。……いっそ、ここを『会員制リゾート』として売り出しましょうか」
「リゾート?」
「ええ。王都の喧騒に疲れた貴族たちを、転移魔法でここへ招くのです。デジタルデトックスならぬ『貴族デトックス』。高単価で売れますわよ」
私の提案に、全員が顔を見合わせる。
「……天才か」
「さすが俺の娘だ」
「余もここで働きたい……皿洗いでいいから」
遭難初日にして、私たちは完全に順応していた。
いや、むしろ王都にいる時より生き生きとしているかもしれない。
その夜。
波音を聞きながら、私は砂浜に座っていた。
隣には、ギルバート。
「……星が綺麗だな」
「ええ。王都の空とは違いますね」
「ウーロン。一週間後、魔力が回復したら帰るつもりか?」
「当然です。ここでのビジネスプランは完璧ですが、やはり本拠地は王都ですから。それに……」
私は懐から、あの地下倉庫で死守した『天使の溜息(の葉っぱ数枚)』を取り出した。
「これを商品化して、一山当てないと気が済みません」
「ふ……ぶれないな、君は」
ギルバートが笑い、私の手に自分の手を重ねた。
「帰ろう。そして、一緒に国を立て直そう。君の商売が繁盛する平和な国に」
「……契約書、作っておきますね」
「ああ。サインしてやる」
いい雰囲気だ。
波の音がBGMになり、二人の距離が近づく。
キスの一つくらい、あってもいいシチュエーションだ。
だが。
「ウーロン! パパと一緒に寝よう! 川の字だ!」
「空気読みなさいお父様ァァァ!!」
コテージから飛び出してきた父(鎧なし・パジャマ姿)によって、ロマンチックな夜は粉砕された。
こうして、私たちの『南の島サバイバル』は、騒がしくも充実した日々として過ぎていく――はずだった。
翌朝。
水平線の彼方から、巨大な影が近づいてくるのを、見張り役のランバートが発見するまでは。
「お、おーい! 船だ! 船が来るぞー!」
「助けが来たか!?」
全員が砂浜に駆けつける。
しかし、近づいてきたその船には、王家の旗でも商船の旗でもなく。
ドクロのマークが描かれた、真っ黒な旗が掲げられていた。
「……海賊?」
「しかも、あの規模……『南海の覇者』と呼ばれる大海賊団だ」
ギルバートが青ざめる。
無人島だと思っていたこの島は、実は海賊たちのアジトだったのだ。
「へっへっへ! 俺たちの島でキャンプとはいい度胸だなぁ!」
船から降りてきたのは、数百人の荒くれ者たち。
迎え撃つのは、鎧を着た親バカ一人と、若返った賢者、そして仕事中毒の眼鏡。
「……ウーロン。プランBは?」
「『海賊相手に商談を持ちかけ、お茶を売りつけて買収する』よ」
「採用」
真っ青な空。照りつける太陽。
そして、どこまでも広がるエメラルドグリーンの海。
波打ち際に打ち上げられた私は、顔にかかった砂を払いながら身を起こした。
「……ここ、どこ?」
「座標計算によれば、王都から南へ約二千キロ。通称『常夏諸島』の無人島だ」
隣で起き上がったギルバートが、砂まみれの眼鏡を拭きながら即答する。
彼だけは「若返りの薬」の効果がまだ残っているのか、肌がツヤツヤしており、炎天下でも涼しげだ。
「二千キロ……。セイロン、貴方どれだけ飛ばしたのよ」
「いやぁ、若返って魔力が溢れすぎたようじゃ。テヘッ☆」
イケメン化したセイロンが、ヤシの木陰でココナッツジュース(現地調達)を飲んでいる。
反省の色はゼロだ。
「うおおおお! 暑い! 蒸される! 俺の愛が蒸発する!」
砂浜の向こうで、黒い鉄の塊がのたうち回っている。
父、ペコー公爵だ。
漆黒のフルプレートアーマー(日光吸収率100%)を着たまま南国に放り出されたのだから、それはもう直火焼き状態だろう。
「お父様、だから脱げと言ったでしょう。自業自得です」
「嫌だ! この鎧を脱いだら、ウーロンへの愛の守りが……あつっ! 鉄板焼きになる!」
「セバスチャン、お父様を海に漬けておいて。冷却が必要よ」
「承知いたしました。……えい」
「ぬおぉぉぉぉ!?」
セバスチャン(彼も無事だった)が、父の足を持って波打ち際へ引きずっていく。
ジュウウウ……という音が聞こえた気がした。
「ちょっと! 私の肌が焼けるじゃない! 日傘! 誰か日傘を持ってきなさい!」
岩陰で王妃エリザベス様が叫んでいる。
ドレスの裾をまくり上げ、葉っぱで必死に顔を隠す姿は、王族の威厳もへったくれもない。
「母上、日傘なんてありませんよ。このヤシの葉でも被っていてください」
ランバートが大きな葉っぱを差し出すが、王妃様はそれを手で払いのけた。
「こんな虫食いだらけの葉っぱが使えるもんですか! ああ、紫外線が……私の敵(エイジング)が攻めてくるわ……!」
カオスだ。
遭難初日にして、この団体行動の出来なさ。
私は額に手を当てて天を仰いだ。
「……帰りたい」
「同感だ。書類がないと手が震えてくる」
ギルバートが禁断症状を見せ始める。
だが、嘆いていても始まらない。私はパンパンと手を叩き、全員の注目を集めた。
「皆様、聞いてください! 現状を整理します!」
私は砂浜に木の枝で図を描いた。
「現在地、不明の無人島。食料、現地調達のみ。水、魔法で確保可能。そして帰還手段……」
私はセイロンを見た。
「魔力切れじゃ。回復には一週間はかかるのぅ」
「とのことです。つまり、私たちは最低一週間、この島でサバイバル生活を余儀なくされます」
「い、一週間だと!? 公務はどうする! お茶会は!?」
王妃様が悲鳴を上げる。
「諦めてください。ここは野生の王国です。身分も権力も通用しません。働く者のみが食うことを許されるのです!」
私は仁王立ちして宣言した。
「というわけで、今から『株式会社ウーロン・サバイバル』を設立します。社長は私。業務内容は、この島の資源管理と生活基盤の構築です」
「な、なぜお前がトップなのだ?」
父が海から顔を出して抗議する。
「お父様、この中で一番『稼ぐ力』があるのは誰ですか?」
「……お前だ」
「なら従ってください。さあ、業務命令です! 班分けを行います!」
私はテキパキと指示を飛ばした。
「【資材調達班】父上、ランバート。その筋力と体力で木材と石を集めてください。父上のハンマーなら巨木も一撃でしょう」
「おお、任せろ! ウーロンのための愛の巣(ログハウス)を建ててやる!」
「【食料確保班】モカ、セイロン。モカの『ドジ運』で何か見つけてきてください。毒キノコには注意して」
「はぁい! 私、魚釣りとか得意かもしれませんぅ!」
「【インフラ整備班】ギルバート、セバスチャン。魔法と技術で水道とカマドを作って。ギルバートの計算能力なら、快適な設計図が引けるはずよ」
「……了解した。最高の導線を確保しよう」
「そして【王妃様】」
「な、何をさせる気? 私は労働なんて……」
「貴女様は『広告塔(モデル)』です。そこで優雅に座っていてください。ただし、私が開発する『南国風エステ』の実験台になっていただきます」
「エステ……?」
「はい。ここの泥と海水、そしてハーブを使った『タラソテラピー(海洋療法)』です。王都では味わえない極上の美容体験を提供しますわ」
王妃様の目が輝いた。
「悪くないわね。採用よ」
こうして、漂流者たちによる無人島開拓が始まった。
数時間後。
「どっこいしょぉぉぉ!!」
ズドォォン!!
父がウォーハンマー一振りで大木をなぎ倒し、ランバートがそれを運ぶ。
親子共同作業(強制労働)により、あっという間に立派なコテージの骨組みが出来上がっていく。
「ふふ、水の循環システム、完成だ」
ギルバートが砂浜に魔法陣を描き、海水を真水に濾過してシャワーを作り出した。
さすが宰相、インフラ整備の手腕は国宝級だ。
「きゃあっ! また転んじゃいましたぁ!」
バシャーン!
モカが海で転ぶたびに、驚いた魚たちが砂浜に打ち上げられる。
「天然漁法」炸裂である。大量の魚介類が確保された。
そして私は。
「……ふむ。この葉、使えるわね」
島の植物を鑑定していた私は、ある発見に震えていた。
自生しているハイビスカスに似た花と、柑橘系の果実。
これらをブレンドすれば、爽やかな酸味とビタミンたっぷりの『トロピカル・ビューティー・ティー』が作れる。
「王都では手に入らない希少素材の宝庫じゃない……!」
私の商人魂が燃え上がる。
これは遭難ではない。
新規事業の「現地視察」だ。
夕方。
完成したコテージの前で、豪華なディナー(焼き魚とトロピカルティー)が振る舞われた。
「美味い! 労働の後の飯は格別だな!」
ランバートが魚にかぶりつく。王宮では見せなかった男らしい食べっぷりだ。
「あら、この泥パック……肌が引き締まるわ。ウーロン、これ商品化なさい」
王妃様が顔面を緑色に塗りたくりながらご満悦だ。
「ええ、すでに『アイランド・マッド』として商標登録の準備をしております」
私は手帳にメモを取る。
「しかしオーナー。このままここで暮らすのも悪くないのぅ」
セイロンがハンモックで揺れながら言う。
「そうですね。水よし、食料よし、景色よし。……いっそ、ここを『会員制リゾート』として売り出しましょうか」
「リゾート?」
「ええ。王都の喧騒に疲れた貴族たちを、転移魔法でここへ招くのです。デジタルデトックスならぬ『貴族デトックス』。高単価で売れますわよ」
私の提案に、全員が顔を見合わせる。
「……天才か」
「さすが俺の娘だ」
「余もここで働きたい……皿洗いでいいから」
遭難初日にして、私たちは完全に順応していた。
いや、むしろ王都にいる時より生き生きとしているかもしれない。
その夜。
波音を聞きながら、私は砂浜に座っていた。
隣には、ギルバート。
「……星が綺麗だな」
「ええ。王都の空とは違いますね」
「ウーロン。一週間後、魔力が回復したら帰るつもりか?」
「当然です。ここでのビジネスプランは完璧ですが、やはり本拠地は王都ですから。それに……」
私は懐から、あの地下倉庫で死守した『天使の溜息(の葉っぱ数枚)』を取り出した。
「これを商品化して、一山当てないと気が済みません」
「ふ……ぶれないな、君は」
ギルバートが笑い、私の手に自分の手を重ねた。
「帰ろう。そして、一緒に国を立て直そう。君の商売が繁盛する平和な国に」
「……契約書、作っておきますね」
「ああ。サインしてやる」
いい雰囲気だ。
波の音がBGMになり、二人の距離が近づく。
キスの一つくらい、あってもいいシチュエーションだ。
だが。
「ウーロン! パパと一緒に寝よう! 川の字だ!」
「空気読みなさいお父様ァァァ!!」
コテージから飛び出してきた父(鎧なし・パジャマ姿)によって、ロマンチックな夜は粉砕された。
こうして、私たちの『南の島サバイバル』は、騒がしくも充実した日々として過ぎていく――はずだった。
翌朝。
水平線の彼方から、巨大な影が近づいてくるのを、見張り役のランバートが発見するまでは。
「お、おーい! 船だ! 船が来るぞー!」
「助けが来たか!?」
全員が砂浜に駆けつける。
しかし、近づいてきたその船には、王家の旗でも商船の旗でもなく。
ドクロのマークが描かれた、真っ黒な旗が掲げられていた。
「……海賊?」
「しかも、あの規模……『南海の覇者』と呼ばれる大海賊団だ」
ギルバートが青ざめる。
無人島だと思っていたこの島は、実は海賊たちのアジトだったのだ。
「へっへっへ! 俺たちの島でキャンプとはいい度胸だなぁ!」
船から降りてきたのは、数百人の荒くれ者たち。
迎え撃つのは、鎧を着た親バカ一人と、若返った賢者、そして仕事中毒の眼鏡。
「……ウーロン。プランBは?」
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「採用」
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