女王蜂

宮成 亜枇

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おまけのSS

とある番のバレンタイン 2

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 白い肌に唇を寄せ、胸にある果実を含み、味わうように転がす。
「んぁっ、あっ……」
 かすかに漏れる声は色を含み、水無瀬の欲は主張を始める。 
 それは、古城も同じ。肌を滑るようにしていた手をそこに当てれば我慢できない、と言った様子で身をよじる。
 水無瀬は、ズボンの隙間から手を差し込み、今度は直接触れ、包み込んだ。
 少し扱けば、ぬめりが伝わってくる。間接照明だけの部屋に身を震わせ、目尻にかすかに涙を溜める古城の姿が浮かび上がり。
 ゴクリ、と。つばを飲み込んだ。

 何度、身体を合わせても飽きることはない。また次、と。いくらでも求める。
 枯渇してしまった湖のように、何度水をくみ入れても、土が吸い込み、満たされることはない。
 もう、手を十分に汚したぬめりを含めれば、……甘い。
 古城は「汚いからヤメロ!」と今回も言うが、水無瀬が辞めることはない。この蜜が甘いことを知っているのに食わないなんて
そんなもったいないことを、誰ができるか。彼は、そう思っている。

 汚れに汚れたズボンも抜きとり。
 互いに一糸まとわぬ姿になって、お互いの欲を貪り合う。
「くっ、あ……っ」
 古城の巧みな舌使いに、思わず水無瀬の声がうわずる。
 舌の先端で裏筋を舐めあげ、先端から一気に加え、啜る。
「あなた、だって。甘いじゃん」
 水無瀬が今、古城の表情を見ることができたらそれだけで爆ぜるのではないかと思うほど。
 うっとりと肉棒を見つめ、彼は微笑む。
 そうして再び口に含み、奉仕をしようとしたが。
「んあっ! はぁ……んっ!!」
 それは、水無瀬によって妨害された。
 古城の欲を含んだ水無瀬は、これでもかと言うほどに荒々しく、彼を『食う』。
 滴る蜜をじゅるりとすいあげ、舐め回し。顎が外れるかと思う勢いで、刺激を与えれば。
「はっ!やぁ……っ!! すぐ、るっ!!」
 限界だ、と訴えても構わず刺激は続き。
「やっ! ああーーっ!!」
 ビクビク、と。古城のからだが大きく反り、一気に弛緩する。
 口腔内に溢れた、苦くて甘い蜜を。水無瀬は残らず飲み干した。
「ふふっ。やっぱり、チョコよりこっちの方が良いな」
「おま……っ、バカ、だろ……。まいっかい、毎回、コリも、せず……」
 達した後のけだるさか。息も途絶え途絶え、それでも忘れずに文句を言う古城に、水無瀬は少しだけ立腹する。
 そして。
「ひぃあっ! な……っ。ちょ、っと。……んっ!!」
「ふふっ。文句言った罰」
 まだ、快楽に泳ぐ身体の蕾に、構わず指を突っ込む。初めは少し抵抗があったが、何度も繋がっているそこは、すぐに迎え入れ。
「くあっ。やだっ!」
「ヤダじゃないだろ? こんなにもひくつかせて。スゲー力で食いついてるけど」
「でもっ! や、だぁんっ!!」
『素直じゃないな』と思いながらも、身体の方は正直。水無瀬の指を離しまいと締めつける蕾は、快楽を求め、指を奥へ奥へと招き入れる。
 そうしてたどり着くのは『イイトコロ』。軽く引っ掻いただけで。
「ひぃあっ!」
 大きく、古城が跳ねた。


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