近未来判事「タクヤ」

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事件簿003 『五貫裁き』その3

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そうそう。孔明じぃさんの話だけど覚えてるのは、青砥なんとか(調べたら藤綱だった)という鎌倉時代の武士の話。
鎌倉時代に評定衆という制度があったらしい。内閣と、国会と、裁判所をまとめたような幕府の最高機関。彼は、その評定衆の一人でえらく出来た人だったそうだ。

ある日、滑川(なめりかわ)の河原で銭十文を紛失した彼は家来に五十文の松明(たいまつ)を買いにやらせ落とした銭を見つけ出した。
十文の為に五十文も使うとは損得の計算もできないのかと、皆は嘲笑した。
すると、彼はこう言ったらしい。

「十文を捨てたままなら十文の死に金。しかし、松明の代金として商人に払った五十文と拾った十文、合わせて六十文が世の中に流通することになった」

経済に疎いボクでも、「おおおっ!」と叫んだ。
「この発想が世界にあれば2026年の経済大恐慌は避けられた。」
そうつぶやいた孔明じぃさんの悔しそうな顔が印象的だった。
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