近未来判事「タクヤ」

yellowgg

文字の大きさ
73 / 214

事件簿006 『江戸の夢』その23

しおりを挟む
「で、三人の死因はわかったのかね?」

バーのカウンターで孔明じぃさんが目を輝かせている。

本当にこのじじぃは好奇心の塊だ。
たぶん骨になっても世界中を彷徨ってるに違いない。
昔見た海賊の映画にそんなシーンがあった気がする。

「無理心中だったようです。寝たきりの両親を息子夫婦で自宅介護していたそうですが、その息子がメンタルをやられて働けなくなり引き籠ってしまった。さすがに三人の面倒を一人で見るのは無理だと、息子の嫁が逃げ出したそうです。それで息子が両親と心中を図ったんだろうと。」

「よくそこまでわかったな~。」

「家出をしていた奥さんが見つかったんです。三人が死んだことも知らなかったそうです。さっさと男を作って30年間海外にいたとか。」

「同じ30年とはいえ、人それぞれ重さが違うのぉ・・・。」

「あ、そうそう。健作さんの実家の宗家茶輔の提案で、浅草と高千穂がグリーンティロードっていう観光事業を共同でやるそうですよ。」

「ほほぅ。では久しぶりに浅草寺でもお参りしてくるか。」

「お土産待ってますよ!」

家に戻ったタクヤが玄関に近づくと、ドアの前にダンボール箱が置いてあった。
開けてみると見覚えのあるムクムクとした毛皮??

「みゃぉ~。」

「ち、ちえ~~~~っ!!!」

家出してからまだ2週間しかたってないのに、30年ぶりの再会のようにボクは智恵を抱きしめた。
ふと見ると、智恵の首輪にメッセージカードが挿してある。

『見つけたお礼は高千穂宗茶ね。』

見覚えのある女性の文字。
あのお茶って市販されてないじゃん・・・。高千穂まで連れて行けってか・・・。
それにしても、サエが智恵を探してくれてたなんて知らなかった。

「サエのやつ、実は僕に惚れてるな。」

どこからか急に風が吹いてきて、僕の頬を横殴りしていった・・・。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】

絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。 下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。 ※全話オリジナル作品です。

ビキニに恋した男

廣瀬純七
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。 そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。 「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。 時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。 多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。 この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。 ※医学描写と他もすべて架空です。

ワシの子を産んでくれんか

KOU/Vami
ライト文芸
妻に先立たれ、息子まで亡くした老人は、息子の妻である若い未亡人と二人きりで古い家に残された。 「まだ若い、アンタは出て行って生き直せ」――そう言い続けるのは、彼女の未来を守りたい善意であり、同時に、自分の寂しさが露見するのを恐れる防波堤でもあった。 しかし彼女は去らない。義父を一人にできないという情と、家に残る最後の温もりを手放せない心が、彼女の足を止めていた。 昼はいつも通り、義父と嫁として食卓を囲む。けれど夜になると、喪失の闇と孤独が、二人の境界を静かに溶かしていく。 ある夜を境に、彼女は“何事もない”顔で日々を回し始め、老人だけが遺影を直視できなくなる。 救いのような笑顔と、罪のような温もり。 二人はやがて、外の世界から少しずつ音を失い、互いだけを必要とする狭い家の中へ沈んでいく――。

黄泉津役所

浅井 ことは
キャラ文芸
高校入学を機にアルバイトを始めようと面接に行った井筒丈史。 だが行った先は普通の役所のようで普通ではない役所。 一度はアルバイトを断るものの、結局働くことに。 ただの役所でそうではなさそうなお役所バイト。 一体何をさせられるのか……

春に狂(くる)う

転生新語
恋愛
 先輩と後輩、というだけの関係。後輩の少女の体を、私はホテルで時間を掛けて味わう。  小説家になろう、カクヨムに投稿しています。  小説家になろう→https://ncode.syosetu.com/n5251id/  カクヨム→https://kakuyomu.jp/works/16817330654752443761

あまりさんののっぴきならない事情

菱沼あゆ
キャラ文芸
 強引に見合い結婚させられそうになって家出し、憧れのカフェでバイトを始めた、あまり。  充実した日々を送っていた彼女の前に、驚くような美形の客、犬塚海里《いぬづか かいり》が現れた。 「何故、こんなところに居る? 南条あまり」 「……嫌な人と結婚させられそうになって、家を出たからです」 「それ、俺だろ」  そーですね……。  カフェ店員となったお嬢様、あまりと常連客となった元見合い相手、海里の日常。

処理中です...