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事件簿008 『白波看板』その11
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下谷に着いた角右衛門は、お幸を探したが見つからない。
近くにいた年配の乞食に尋ねてみた。
「ここにお幸さんという片腕の女性がいると聞いたんだが知らないかね?」
「あぁ。お幸さんか・・・。昨夜、首を吊ったよ。」
「なんだってぇぇっ!!何があったんだ!!」
「わかんねぇよ。でも昨日、お幸さんが夕陽を見ながら笑ってたんだよ。あの子が笑ってるのを初めて見たから、声を掛けたのさ。そしたらな、こう言ってたよ。」
『今日は極楽に連れて行ってもらったんだ。たぶん神様が、もういいだろって言ってくれたんだ。』
角右衛門はその場に崩れ落ちた。
「同業がどん底に落として、俺がトドメを刺しちまった。お幸さん・・・すまなかった・・・。」
手下を呼び、お幸の遺体を引き取り、近くの寺に丁重に埋葬するよう命じた。
そして古くからの仲間を隠れ家に集めさせた。
近くにいた年配の乞食に尋ねてみた。
「ここにお幸さんという片腕の女性がいると聞いたんだが知らないかね?」
「あぁ。お幸さんか・・・。昨夜、首を吊ったよ。」
「なんだってぇぇっ!!何があったんだ!!」
「わかんねぇよ。でも昨日、お幸さんが夕陽を見ながら笑ってたんだよ。あの子が笑ってるのを初めて見たから、声を掛けたのさ。そしたらな、こう言ってたよ。」
『今日は極楽に連れて行ってもらったんだ。たぶん神様が、もういいだろって言ってくれたんだ。』
角右衛門はその場に崩れ落ちた。
「同業がどん底に落として、俺がトドメを刺しちまった。お幸さん・・・すまなかった・・・。」
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