近未来判事「タクヤ」

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事件簿012 『火事息子』その18

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一件落着できないボクは、いつものバーで孔明さんを待っていた。

「おお、黒真珠はいくつパクれたかな?」

「やめてください!人聞きの悪い!」

「やっと、ひと仕事終わったぞ。」

「孔明さん、どういう関係なの?早く教えてくださいよっ!」

いつもバーボン一杯しか飲まない孔明さんが、マスターにトロピカルカクテルを頼んでいる。
いやいや、ここはスルーだ。

「亡くなった大河内さん、実は息子の消息は知っておったのじゃよ。」

「え?知ってた?行方不明じゃなかったの?」

「5年前、大河内さんに頼まれてな。ワシが宗二郎くんを探し出したんじゃ。」

「へぇー。でも、なんで家に戻んなかったの?」

「宗二郎くんも悩んでおった。父親の力になりたいが、学生の自分では何もできない、とな。」

孔明さんはカクテルをカラカラと弄んでいる。
突っ込めよ、と言いたいんだろうが、そうはいかないぞ。

「あんな格好してるけど、親思いのいい子だったんだね。」

「いや、ああなったのは最近のことじゃよ。5年前はちょっと悪っぽいだけじゃった。」

「何があったんだろう?彼女に振られた?いやいや、話はそこじゃない!」

「そっちのほうが、話はおもしろいかもしれんがな。」

このじぃさんは話を逸らすのが天才的にうまいんだ。
あぶないあぶない。
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