27 / 89
27.ポッチの抵抗
しおりを挟む
イレリアの言葉に、カインはまた何かがよぎり、頭の奥が痛んだ。
小さな手……温かな……優しい魔力……ダメだ。
思い出してはいけない――そんな思いがカインの頭を支配する。それらから逃げるようにカインは激しくイレリアを抱きしめた。
深く口付けし、イレリアの柔らかい肌に触れると夢中でイレリアを求めた。
イレリアは何も言わずにカインを受け入れた。
イレリアの体を感じている間は、何も考えなくてよかった。
そう。ただ、イレリアだけを感じていればいい。
最早、それが正しいか間違えているかはどうでもよかった。イレリアだけがカインを理解し、愛してくれている。それだけがカインの考えを支配していた。
翌朝になってようやくイレリアの部屋から出てきたカインの元に、アレッツォが身支度にやってきた。
「本日は午後よりオレリオ様と結界の魔法陣に魔力をお入れになる日です。オレリオ様は領地からそのまま王宮に向かわれるとのことですが、夜はこちらにお戻りになるそうです」
「そうか――」
「イレリア様はどのようになさいますか」
アレッツォの問いかけにカインは一瞬表情を曇らせたが、すぐにアレッツォを見ると「父上に紹介する。僕の妻となる人として」とだけ答えた。
何か言いたげなアレッツォだったが、言葉を飲み込むように恭しく頭を下げると、部屋を後にした。
父上なら理解してくださる。
カインは父親の愛を疑っていなかった。
夫人が亡くなってから、侯爵はわかりやすく意気を感じられなくなったが、それでも変わらずカインに愛を注いでくれていた。
カインが15歳になって仕事をするようになってからは、一年のほとんどを領地で過ごしている。結界の維持や会議の日に合わせて、時折首都にやってくる程度だ。
当然、カインも侯爵に会えるのはその間だけだった。
だが、会う度に侯爵はカインに惜しみなく愛情を注いでくれていた。
だからカインは寂しくなかった。
身支度を整え、屋敷の車寄せに繋がれていた草竜に跨ろうとすると、草竜は嫌がってカインから逃げるように、車寄せの近くにある大きな柱の陰に隠れた。
いつもはカインの顔を見ると嬉しそうに鳴き声を上げて長い首をもたげながら尻尾を振るのにと、カインが戸惑っていると、世話係の下男が草竜を追いかけた。
「こら、ポッチ!お前の大好きなカイン様じゃないか。一日見ないだけで忘れたのか」
下男は草竜の鞍を掴むと、一生懸命なだめようとしている。
「ポッチと呼んでいるのか」
カインは可笑しそうに笑いながら下男に尋ねた。
通常、草竜には名前は付けない。
個体の性格差はあれど、彼らはそれほど知能が高いわけではない。
魔力のある者であれば誰にでも服従するし、名をつけられてもそれが自分のことだと認識しない。だから、名前など必要ないというのが一般的な考え方だ。
下男はカインに話しかけられて驚きつつも、不敬とならないよう目を合わせないように下を向き「こいつだけなんですが――」と、ぼそぼそと口を開いた。
「こいつは他の草竜とは違いまして、私の言うことを理解しよるんですよ。あいつら、俺――私の魔力量が少ないからっていつもバカにしてからかってくるんですが、ポッチだけはそうじゃなく、おいでと言ったら来るし、私の言うことを理解してるような顔でいつも話を聞いてくれるんすよ。ジルダ様が言うには――」
ジルダの名前を出して、下男はハッと息を飲んだ。
「す……!すみません!私ごときが坊ちゃまのご婚約者様を名前で呼ぶなど」
下男はカインが口を挟む間もなく、慌てて地面に平伏して許しを請うた。
すると、下男とカインの様子がおかしいことを察した草竜が柱の陰から出てきて、下男とカインの間に入り込んだ。
そして、下男を庇うように下男の前に座り込むと、長い首を縮ませてカインを責めるような目で見上げた。
「驚いたな。草竜がこんな行動を取るとは――」
カインは子供の頃に父とよく乗っていた獣車を思い出した。
あの車を牽く草竜は、カインの魔力を感じて機嫌よく尻尾を振ってはいなかっただろうか。確かこんな模様だったような記憶があるが。
「――ジルダを名で呼ぶほど親しいのか」
草竜の責める眼差しに、カインは一瞬の邂逅を振り切り、下男に問いかけた。
「はい――いいえ。ジルダ――シトロン公女様はお努めを終えられると、よく獣舎に来られては草竜達にカイン様の魔力を分け与えておられるんです。その時に私とも世間話を――主に草竜についてのお話をされて行かれるのですが、私らのような下々の者にまで名前で呼ぶことをお許しになられて、そんでつい――」
「ジルダが許しているなら構わない。私がとやかく言う問題ではないだろ。しかし、外では弁えるように」
「もちろんです!ありがとうございます」
下男はまた地面に頭を擦り付け、それを見た草竜が喉の奥でグルル……と威嚇する音を鳴らした。
「お前が立ち上がってくれないと僕はポッチに食い殺されるかもしれん。すまないが立ち上がって僕の命を救ってはくれないだろうか」
カインが肩をすくめて下男に言うと、下男は慌てて立ち上がりポッチの背を撫でて宥めようとした。
「ポッチは――もしかして君はよく僕と父上が乗っていた獣車を牽いてた草竜じゃないか?」
長い首を甘えるように下男の腹に擦り付けていた草竜が、カインの言葉に振り向くと、「グアー」と小さく鳴いて懐かしむように目を細めた。
「驚いた……本当に理解しているんだな」
「ジルダ様がおっしゃるには、坊ちゃまの魔力が影響しているのではと」
下男の言葉にカインは眉をひそめたが、下男はカインの顔を見ないように下を向いていたので気が付かず、話をつづけた。
「坊ちゃまの魔力はとても強く、特別だとジルダ様はおっしゃっていました。ただ強く大きいだけではないので、毎回吸収に苦労するとも」
ジルダが苦労?いつも涼しい顔で大量の魔力を吸収して帰っていく姿しか見ていないカインは、下男の言葉に眉間の皺をより濃くした。
「ポッチは坊ちゃまが領地にいらっしゃる時から一緒におりまして。坊ちゃまの移動の際はいつも指導役の草竜と一緒に牽いてたんですが、3年前にそいつも死んじまったんです。一番長く坊ちゃまといるのはこいつだけになっちまったんですが」
草竜は群れで行動するので、獣車を牽く時は指導役の年配竜と組むのが草竜の育成の常識なのだと下男は説明した。
年配竜の魔力の影響を受けて、群れの習慣や役割を覚えていくのだと言う。
思い返せばその草竜も他の個体とは少し違う要素を見せていた気がするが、ポッチは調教を開始した1歳の頃からカインと過ごしていたので、より濃くカインの魔力の影響を受けているのではないかと下男は考えていた。
「その証拠にポッチは坊ちゃま以外には騎竜を許さないんです」
下男が一気に話して聞かせると、カインはなるほどと嘆息した。
「そうか。お前はあの時の草竜なんだな。気が付かなくてごめんよ――なのになぜ今日はそんなに嫌がるんだ?」
申し訳なさげに頭を下げる下男を無言で制して、カインはポッチに近寄ると手を伸ばした。
ポッチは少し首を傾げてカインをじっと見つめると、何か納得したように鼻息を小さく噴き出し、カインの手に顔を擦り付けた。
小さな手……温かな……優しい魔力……ダメだ。
思い出してはいけない――そんな思いがカインの頭を支配する。それらから逃げるようにカインは激しくイレリアを抱きしめた。
深く口付けし、イレリアの柔らかい肌に触れると夢中でイレリアを求めた。
イレリアは何も言わずにカインを受け入れた。
イレリアの体を感じている間は、何も考えなくてよかった。
そう。ただ、イレリアだけを感じていればいい。
最早、それが正しいか間違えているかはどうでもよかった。イレリアだけがカインを理解し、愛してくれている。それだけがカインの考えを支配していた。
翌朝になってようやくイレリアの部屋から出てきたカインの元に、アレッツォが身支度にやってきた。
「本日は午後よりオレリオ様と結界の魔法陣に魔力をお入れになる日です。オレリオ様は領地からそのまま王宮に向かわれるとのことですが、夜はこちらにお戻りになるそうです」
「そうか――」
「イレリア様はどのようになさいますか」
アレッツォの問いかけにカインは一瞬表情を曇らせたが、すぐにアレッツォを見ると「父上に紹介する。僕の妻となる人として」とだけ答えた。
何か言いたげなアレッツォだったが、言葉を飲み込むように恭しく頭を下げると、部屋を後にした。
父上なら理解してくださる。
カインは父親の愛を疑っていなかった。
夫人が亡くなってから、侯爵はわかりやすく意気を感じられなくなったが、それでも変わらずカインに愛を注いでくれていた。
カインが15歳になって仕事をするようになってからは、一年のほとんどを領地で過ごしている。結界の維持や会議の日に合わせて、時折首都にやってくる程度だ。
当然、カインも侯爵に会えるのはその間だけだった。
だが、会う度に侯爵はカインに惜しみなく愛情を注いでくれていた。
だからカインは寂しくなかった。
身支度を整え、屋敷の車寄せに繋がれていた草竜に跨ろうとすると、草竜は嫌がってカインから逃げるように、車寄せの近くにある大きな柱の陰に隠れた。
いつもはカインの顔を見ると嬉しそうに鳴き声を上げて長い首をもたげながら尻尾を振るのにと、カインが戸惑っていると、世話係の下男が草竜を追いかけた。
「こら、ポッチ!お前の大好きなカイン様じゃないか。一日見ないだけで忘れたのか」
下男は草竜の鞍を掴むと、一生懸命なだめようとしている。
「ポッチと呼んでいるのか」
カインは可笑しそうに笑いながら下男に尋ねた。
通常、草竜には名前は付けない。
個体の性格差はあれど、彼らはそれほど知能が高いわけではない。
魔力のある者であれば誰にでも服従するし、名をつけられてもそれが自分のことだと認識しない。だから、名前など必要ないというのが一般的な考え方だ。
下男はカインに話しかけられて驚きつつも、不敬とならないよう目を合わせないように下を向き「こいつだけなんですが――」と、ぼそぼそと口を開いた。
「こいつは他の草竜とは違いまして、私の言うことを理解しよるんですよ。あいつら、俺――私の魔力量が少ないからっていつもバカにしてからかってくるんですが、ポッチだけはそうじゃなく、おいでと言ったら来るし、私の言うことを理解してるような顔でいつも話を聞いてくれるんすよ。ジルダ様が言うには――」
ジルダの名前を出して、下男はハッと息を飲んだ。
「す……!すみません!私ごときが坊ちゃまのご婚約者様を名前で呼ぶなど」
下男はカインが口を挟む間もなく、慌てて地面に平伏して許しを請うた。
すると、下男とカインの様子がおかしいことを察した草竜が柱の陰から出てきて、下男とカインの間に入り込んだ。
そして、下男を庇うように下男の前に座り込むと、長い首を縮ませてカインを責めるような目で見上げた。
「驚いたな。草竜がこんな行動を取るとは――」
カインは子供の頃に父とよく乗っていた獣車を思い出した。
あの車を牽く草竜は、カインの魔力を感じて機嫌よく尻尾を振ってはいなかっただろうか。確かこんな模様だったような記憶があるが。
「――ジルダを名で呼ぶほど親しいのか」
草竜の責める眼差しに、カインは一瞬の邂逅を振り切り、下男に問いかけた。
「はい――いいえ。ジルダ――シトロン公女様はお努めを終えられると、よく獣舎に来られては草竜達にカイン様の魔力を分け与えておられるんです。その時に私とも世間話を――主に草竜についてのお話をされて行かれるのですが、私らのような下々の者にまで名前で呼ぶことをお許しになられて、そんでつい――」
「ジルダが許しているなら構わない。私がとやかく言う問題ではないだろ。しかし、外では弁えるように」
「もちろんです!ありがとうございます」
下男はまた地面に頭を擦り付け、それを見た草竜が喉の奥でグルル……と威嚇する音を鳴らした。
「お前が立ち上がってくれないと僕はポッチに食い殺されるかもしれん。すまないが立ち上がって僕の命を救ってはくれないだろうか」
カインが肩をすくめて下男に言うと、下男は慌てて立ち上がりポッチの背を撫でて宥めようとした。
「ポッチは――もしかして君はよく僕と父上が乗っていた獣車を牽いてた草竜じゃないか?」
長い首を甘えるように下男の腹に擦り付けていた草竜が、カインの言葉に振り向くと、「グアー」と小さく鳴いて懐かしむように目を細めた。
「驚いた……本当に理解しているんだな」
「ジルダ様がおっしゃるには、坊ちゃまの魔力が影響しているのではと」
下男の言葉にカインは眉をひそめたが、下男はカインの顔を見ないように下を向いていたので気が付かず、話をつづけた。
「坊ちゃまの魔力はとても強く、特別だとジルダ様はおっしゃっていました。ただ強く大きいだけではないので、毎回吸収に苦労するとも」
ジルダが苦労?いつも涼しい顔で大量の魔力を吸収して帰っていく姿しか見ていないカインは、下男の言葉に眉間の皺をより濃くした。
「ポッチは坊ちゃまが領地にいらっしゃる時から一緒におりまして。坊ちゃまの移動の際はいつも指導役の草竜と一緒に牽いてたんですが、3年前にそいつも死んじまったんです。一番長く坊ちゃまといるのはこいつだけになっちまったんですが」
草竜は群れで行動するので、獣車を牽く時は指導役の年配竜と組むのが草竜の育成の常識なのだと下男は説明した。
年配竜の魔力の影響を受けて、群れの習慣や役割を覚えていくのだと言う。
思い返せばその草竜も他の個体とは少し違う要素を見せていた気がするが、ポッチは調教を開始した1歳の頃からカインと過ごしていたので、より濃くカインの魔力の影響を受けているのではないかと下男は考えていた。
「その証拠にポッチは坊ちゃま以外には騎竜を許さないんです」
下男が一気に話して聞かせると、カインはなるほどと嘆息した。
「そうか。お前はあの時の草竜なんだな。気が付かなくてごめんよ――なのになぜ今日はそんなに嫌がるんだ?」
申し訳なさげに頭を下げる下男を無言で制して、カインはポッチに近寄ると手を伸ばした。
ポッチは少し首を傾げてカインをじっと見つめると、何か納得したように鼻息を小さく噴き出し、カインの手に顔を擦り付けた。
255
あなたにおすすめの小説
私が行方不明の皇女です~生死を彷徨って帰国したら信じていた初恋の従者は婚約していました~
marumi
恋愛
「あら アルヴェイン公爵がドゥーカス令嬢をエスコートされていますわ」
「ご婚約されたと噂を聞きましたが、まさか本当だとは!」
私は五年前までこの国の皇女エリシアだった。
暗殺事件に巻き込まれ、幼なじみで初恋の相手だった従者――アルヴェイン公子と共に命からがら隣国、エルダールへ亡命した。
彼の「必ず迎えに来る」その言葉を信じて、隣国の地で彼を待ち続けた……。
それなのに……。
やっとの思いで帰国した帝国の華やかなパーティー会場で、一際目立っているのは、彼と、社交界の華と言われる令嬢だった――。
※校正にAIを使用していますが、自身で考案したオリジナル小説です。
※イメージが伝わればと思い、表紙画像をAI生成してみました。
恋人に夢中な婚約者に一泡吹かせてやりたかっただけ
棗
恋愛
伯爵令嬢ラフレーズ=ベリーシュは、王国の王太子ヒンメルの婚約者。
王家の忠臣と名高い父を持ち、更に隣国の姫を母に持つが故に結ばれた完全なる政略結婚。
長年の片思い相手であり、婚約者であるヒンメルの隣には常に恋人の公爵令嬢がいる。
婚約者には愛を示さず、恋人に夢中な彼にいつか捨てられるくらいなら、こちらも恋人を作って一泡吹かせてやろうと友達の羊の精霊メリー君の妙案を受けて実行することに。
ラフレーズが恋人役を頼んだのは、人外の魔術師・魔王公爵と名高い王国最強の男――クイーン=ホーエンハイム。
濡れた色香を放つクイーンからの、本気か嘘かも分からない行動に涙目になっていると恋人に夢中だった王太子が……。
※小説家になろう・カクヨム様にも公開しています
誓いを忘れた騎士へ ―私は誰かの花嫁になる
吉乃
恋愛
「帰ってきたら、結婚してくれる?」
――あの日の誓いを胸に、私は待ち続けた。
最初の三年間は幸せだった。
けれど、騎士の務めに赴いた彼は、やがて音信不通となり――
気づけば七年の歳月が流れていた。
二十七歳になった私は、もう結婚をしなければならない。
未来を選ぶ年齢。
だから、別の男性との婚姻を受け入れると決めたのに……。
結婚式を目前にした夜。
失われたはずの声が、突然私の心を打ち砕く。
「……リリアナ。迎えに来た」
七年の沈黙を破って現れた騎士。
赦せるのか、それとも拒むのか。
揺れる心が最後に選ぶのは――
かつての誓いか、それとも新しい愛か。
お知らせ
※すみません、PCの不調で更新が出来なくなってしまいました。
直り次第すぐに更新を再開しますので、少しだけお待ちいただければ幸いです。
どんなあなたでも愛してる。
piyo
恋愛
遠征から戻った夫の姿が変わっていたーー
騎士である夫ディーノが、半年以上の遠征を終えて帰宅した。心躍らせて迎えたシエラだったが、そのあまりの外見の変わりように失神してしまう。
どうやら魔女の呪いでこうなったらしく、努力しなければ元には戻らないらしい。果たして、シエラはそんな夫を再び愛することができるのか?
※全四話+後日談一話。
※毎日夜9時頃更新(予約投稿済)&日曜日完結です。
※なろうにも投稿しています。
大好きな旦那様はどうやら聖女様のことがお好きなようです
古堂すいう
恋愛
祖父から溺愛され我儘に育った公爵令嬢セレーネは、婚約者である皇子から衆目の中、突如婚約破棄を言い渡される。
皇子の横にはセレーネが嫌う男爵令嬢の姿があった。
他人から冷たい視線を浴びたことなどないセレーネに戸惑うばかり、そんな彼女に所有財産没収の命が下されようとしたその時。
救いの手を差し伸べたのは神官長──エルゲンだった。
セレーネは、エルゲンと婚姻を結んだ当初「穏やかで誰にでも微笑むつまらない人」だという印象をもっていたけれど、共に生活する内に徐々に彼の人柄に惹かれていく。
だけれど彼には想い人が出来てしまったようで──…。
「今度はわたくしが恩を返すべきなんですわ!」
今まで自分のことばかりだったセレーネは、初めて人のために何かしたいと思い立ち、大好きな旦那様のために奮闘するのだが──…。
離婚した彼女は死ぬことにした
はるかわ 美穂
恋愛
事故で命を落とす瞬間、政略結婚で結ばれた夫のアルバートを愛していたことに気づいたエレノア。
もう一度彼との結婚生活をやり直したいと願うと、四年前に巻き戻っていた。
今度こそ彼に相応しい妻になりたいと、これまでの臆病な自分を脱ぎ捨て奮闘するエレノア。しかし、
「前にも言ったけど、君は妻としての役目を果たさなくていいんだよ」
返ってくるのは拒絶を含んだ鉄壁の笑みと、表面的で義務的な優しさ。
それでも夫に想いを捧げ続けていたある日のこと、アルバートの大事にしている弟妹が原因不明の体調不良に襲われた。
神官から、二人の体調不良はエレノアの体内に宿る瘴気が原因だと告げられる。
大切な人を守るために離婚して彼らから離れることをエレノアは決意するが──。
【完結】気付けばいつも傍に貴方がいる
kana
恋愛
ベルティアーナ・ウォール公爵令嬢はレフタルド王国のラシード第一王子の婚約者候補だった。
いつも令嬢を隣に侍らす王子から『声も聞きたくない、顔も見たくない』と拒絶されるが、これ幸いと大喜びで婚約者候補を辞退した。
実はこれは二回目の人生だ。
回帰前のベルティアーナは第一王子の婚約者で、大人しく控えめ。常に貼り付けた笑みを浮かべて人の言いなりだった。
彼女は王太子になった第一王子の妃になってからも、弟のウィルダー以外の誰からも気にかけてもらえることなく公務と執務をするだけの都合のいいお飾りの妃だった。
そして白い結婚のまま約一年後に自ら命を絶った。
その理由と原因を知った人物が自分の命と引き換えにやり直しを望んだ結果、ベルティアーナの置かれていた環境が変わりることで彼女の性格までいい意味で変わることに⋯⋯
そんな彼女は家族全員で海を隔てた他国に移住する。
※ 投稿する前に確認していますが誤字脱字の多い作者ですがよろしくお願いいたします。
※ 設定ゆるゆるです。
私は彼に選ばれなかった令嬢。なら、自分の思う通りに生きますわ
みゅー
恋愛
私の名前はアレクサンドラ・デュカス。
婚約者の座は得たのに、愛されたのは別の令嬢。社交界の噂に翻弄され、命の危険にさらされ絶望の淵で私は前世の記憶を思い出した。
これは、誰かに決められた物語。ならば私は、自分の手で運命を変える。
愛も権力も裏切りも、すべて巻き込み、私は私の道を生きてみせる。
毎日20時30分に投稿
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる