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第一章 帰還と波乱
第十話 ブリザードとお仕置きの教訓(ミーシャ視点)
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(お、お姉様の常識外れが悪化してて、ツライ……)
フィオナちゃんとやらと、ルクレチアさん、後は、姿は見えなかったはずだが、ラルフという面々が全員居なくなっていることに気づいたお姉様は、微笑みながらブリザード(比喩ではない)を発生させて、お城の一角を凍りつかせた(重ね重ね、比喩ではない)。
一応ついてきていた近衛騎士達は、そんなお姉様の様子にガクガクブルブル震えながら、それでも私を守ろうとしていて、その健気さに本当に、救われる思いだった。
「ミー、久々にユミリア嬢の姿を見たが……ちょっと、色々、不味い気がするのは私だけか……?」
「大丈夫です、皆、不味いと思っています」
こちらに合流してきたアルト様の姿に少しだけホッとしながらも、根本は全く解決していないので、お姉様から目は離せない。
「…………どうやら、攫われたわけじゃないみたい。凍らせちゃって、ごめんなさい」
しばらくブリザードが吹き荒れ、距離を取りながら凍えかけていた私達は、そんなお姉様の言葉と、完全に止んだブリザードに、深い、深い安堵の息をもらす。
と、いうか…………あのお姉様そっくりな少女が、簡単に誘拐されるところなんて、全く、想像ができないっ。
「ミーシャ、心の声が漏れてるよ? あの子は、まだまだ世間知らずだから、すぐに騙されて連れていかれて、下手をしたら大量虐殺事件に発展しかねないものだから、警戒していただけだよ? どうにも、自分の意思でこの場を離れたみたいだから……変なやつに話しかけられない限り、無駄に命が散ることはないと思うけど……」
「騎士団総動員で、フィオナちゃんを捜しますよ! あと、ルクレチアさんと、ラルフさんって人もっ!!」
涙目になりながら命令を下す私に、近衛騎士の一人が走り去って命令を伝えに行く。アルトもアルトで『父上に報告をっ』とか、様々な命令を下している。
「あ、大丈夫よ? 今から迎えに行って、ちょっとお仕置きしてくるから」
その言葉を聞いて、私は、一瞬、止めるかどうかに迷ってしまった。ただ、その一瞬でお姉様はその場から消えて、数分後に、三人を連れて帰ることに成功していて…………その後のお仕置きは、多分、色々とトラウマを刻み込む何かであったために、割愛することとする。
この事件による教訓としては、お姉様には絶対に逆らわない、ではあったものの、当然ながら、馬鹿はどこにでも居るもので、お姉様がイリアス様のところに向かった直後、それは湧いて出てきた。
フィオナちゃんとやらと、ルクレチアさん、後は、姿は見えなかったはずだが、ラルフという面々が全員居なくなっていることに気づいたお姉様は、微笑みながらブリザード(比喩ではない)を発生させて、お城の一角を凍りつかせた(重ね重ね、比喩ではない)。
一応ついてきていた近衛騎士達は、そんなお姉様の様子にガクガクブルブル震えながら、それでも私を守ろうとしていて、その健気さに本当に、救われる思いだった。
「ミー、久々にユミリア嬢の姿を見たが……ちょっと、色々、不味い気がするのは私だけか……?」
「大丈夫です、皆、不味いと思っています」
こちらに合流してきたアルト様の姿に少しだけホッとしながらも、根本は全く解決していないので、お姉様から目は離せない。
「…………どうやら、攫われたわけじゃないみたい。凍らせちゃって、ごめんなさい」
しばらくブリザードが吹き荒れ、距離を取りながら凍えかけていた私達は、そんなお姉様の言葉と、完全に止んだブリザードに、深い、深い安堵の息をもらす。
と、いうか…………あのお姉様そっくりな少女が、簡単に誘拐されるところなんて、全く、想像ができないっ。
「ミーシャ、心の声が漏れてるよ? あの子は、まだまだ世間知らずだから、すぐに騙されて連れていかれて、下手をしたら大量虐殺事件に発展しかねないものだから、警戒していただけだよ? どうにも、自分の意思でこの場を離れたみたいだから……変なやつに話しかけられない限り、無駄に命が散ることはないと思うけど……」
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その言葉を聞いて、私は、一瞬、止めるかどうかに迷ってしまった。ただ、その一瞬でお姉様はその場から消えて、数分後に、三人を連れて帰ることに成功していて…………その後のお仕置きは、多分、色々とトラウマを刻み込む何かであったために、割愛することとする。
この事件による教訓としては、お姉様には絶対に逆らわない、ではあったものの、当然ながら、馬鹿はどこにでも居るもので、お姉様がイリアス様のところに向かった直後、それは湧いて出てきた。
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