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第一章 帰還と波乱
第二十三話 街へ行くために(ミーシャ視点)
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フィオナちゃんもラルフ君も認識を改めたところで、私達は解散する。立場のある人間ばかりが集まる中、ずっとここに居るなんてことはできないということだ。
お姉様は、アルテナ家の方々に、また会いに行く旨を告げ、これから娘と未来の息子のために街に繰り出して人間界についての学習をするらしい。そして……その不幸な同行者に選ばれたのは、私とセイだった。
「すまない。私の力不足で……」
「アルトのせいじゃありませんよ。ただ、お姉様達についていけて、尚かつ人間界の常識を理解できてるのが、私とセイだけだったから、仕方ありません」
「僕も、さすがに細かいところは自信がないからね。ミーシャに付いてきてもらえるとありがたいよ」
ちなみに、ルクレチアさんは審判の神として様々な人間の記憶を見てきたため、案外、知識だけは詳しかったりする。……もちろん、こちらも全く問題ないと判断するのは早計だと思うが、フィオナちゃん達よりはマシだ。
「よろしくね。ミーシャ、セイ」
「「よろしくお願いします!」」
「よろしく」
「私も、よろしくお願いしますね」
お姉様とフィオナちゃん、ラルフ君、そして、イリアス様にルクレチアさんという面々を引き連れて、街の案内………………。
「……頑張ります」
「……僕達から離れないでね?」
この面々を見て、不安になったのは私だけではないらしい。セイも少し不安そうな表情で注意を促して、投げ出すことなく受け入れることを決める。と、いうわけで、私達は、それぞれ街に行くのに適した服へと着替えて、もう一度集まった。
「では、今から街へと向かいます。注意点としては、勝手に私達から離れないこと。何か質問があっても、とりあえずは私達以外に聞こえないようにして話すこと。あとは、神力や魔力は極力使わないことと、人間につっかからないこと。これを守って、付いてきてください」
「「「はーい」」」
「はい」
「分かった」
女性陣はノリノリでの返事、男性陣は端的な返事をして、街へ繰り出す準備を整えようとして……。
「……二人とも、武器を手に持つのも禁止だよ」
なぜか、薙刀やら鞭やらを取り出すフィオナちゃんとラルフ君に気づいたセイの声で、私もそれを確認して、頬を引つらせる。ちなみに、一番大人しそうなラルフ君が、大量の刃をつけた鞭を取り出したのは少しばかり衝撃的だったりする。
「? あっ、そうですね! ここに私達を脅かす存在はいませんよねっ!」
「言われてみれば……。はい。分かりました」
今まで、どういう生活をしていたのだろうかと思いながら、前途多難な未来に遠い目をしてしまうのは、見逃してほしい。
お姉様は、アルテナ家の方々に、また会いに行く旨を告げ、これから娘と未来の息子のために街に繰り出して人間界についての学習をするらしい。そして……その不幸な同行者に選ばれたのは、私とセイだった。
「すまない。私の力不足で……」
「アルトのせいじゃありませんよ。ただ、お姉様達についていけて、尚かつ人間界の常識を理解できてるのが、私とセイだけだったから、仕方ありません」
「僕も、さすがに細かいところは自信がないからね。ミーシャに付いてきてもらえるとありがたいよ」
ちなみに、ルクレチアさんは審判の神として様々な人間の記憶を見てきたため、案外、知識だけは詳しかったりする。……もちろん、こちらも全く問題ないと判断するのは早計だと思うが、フィオナちゃん達よりはマシだ。
「よろしくね。ミーシャ、セイ」
「「よろしくお願いします!」」
「よろしく」
「私も、よろしくお願いしますね」
お姉様とフィオナちゃん、ラルフ君、そして、イリアス様にルクレチアさんという面々を引き連れて、街の案内………………。
「……頑張ります」
「……僕達から離れないでね?」
この面々を見て、不安になったのは私だけではないらしい。セイも少し不安そうな表情で注意を促して、投げ出すことなく受け入れることを決める。と、いうわけで、私達は、それぞれ街に行くのに適した服へと着替えて、もう一度集まった。
「では、今から街へと向かいます。注意点としては、勝手に私達から離れないこと。何か質問があっても、とりあえずは私達以外に聞こえないようにして話すこと。あとは、神力や魔力は極力使わないことと、人間につっかからないこと。これを守って、付いてきてください」
「「「はーい」」」
「はい」
「分かった」
女性陣はノリノリでの返事、男性陣は端的な返事をして、街へ繰り出す準備を整えようとして……。
「……二人とも、武器を手に持つのも禁止だよ」
なぜか、薙刀やら鞭やらを取り出すフィオナちゃんとラルフ君に気づいたセイの声で、私もそれを確認して、頬を引つらせる。ちなみに、一番大人しそうなラルフ君が、大量の刃をつけた鞭を取り出したのは少しばかり衝撃的だったりする。
「? あっ、そうですね! ここに私達を脅かす存在はいませんよねっ!」
「言われてみれば……。はい。分かりました」
今まで、どういう生活をしていたのだろうかと思いながら、前途多難な未来に遠い目をしてしまうのは、見逃してほしい。
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