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第三章 悪魔
第五十四話 見つからない手がかり(アルム視点)
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「これ、は……」
シェイラの部屋の扉を開けたボクは、その部屋から溢れ出る、あまりにも高い濃度の魔力残滓に絶句する。
「っ、何の魔力ですの?」
「……まさか、悪魔、とか?」
恐らく、ルティアスの予想は間違っていない。シェイラの部屋を満たす魔力は、異質で、禍々しい。それに加えて、悪魔が出現した疑惑が当初から存在していたことを考えれば……おのずと、その可能性に行き当たる。
「っ、護衛は何をしていたっ!」
もちろん、護衛達でこの魔力の持ち主を相手取ることは困難だということくらい分かっている。しかし、それでも、異常に気づけなかったというのはおかしい。
「それが、どうも少し前から護衛全員が昏倒しているらしく、未だ、目を覚ましておりません」
青ざめながら告げたベラに、ボクは、この竜珠殿が悪魔に探られていたのだろうと気づく。
「アルム、心当たりはありますの?」
「……ルティアスの言う通り、今回は悪魔が関わっているとみた方が良い。しかも、第二階級か、第一階級辺りの……」
そう言えば、『絶対者』もルティアスも息を呑む。それだけ、悪魔の存在は脅威なのだ。
「……恐らくは、どこかに転移していますわね。場所までは特定できませんが……」
そう分析する『絶対者』はいつもより早口で、さすがに動揺しているらしい。しかし、動揺があるのはボクも同じだ。正直、竜王なんて立場でなければ、今すぐにでもシェイラを捜しに飛び出したい。
「リリス。シェイラさんはきっと大丈夫だよ。殺すのではなく連れ去ったということは、まだ生かされている可能性が高い」
「っ、そう、ですわね」
深呼吸をして、ひとまず落ち着いたらしい『絶対者』。
このままここに居ても、手がかりはなさそうだということで、ボクは即座に捜索部隊を編成し、今まで怪しいと目星をつけていた場所を捜すよう指示を出す。『絶対者』は、シェイラに持たせていた魔法具の魔力を辿れないかと、ルティアスに手を握ってもらいながら試しているようだったが、状況は芳しくないらしい。
「陛下、とりあえず、シェイラさんの身の回りに、最近何か変わったことがなかったか、全部吐いてください」
捜索部隊を出して、シェイラのためにやることがなくなってしまったボクは、『絶対者』の手を握りながら真剣に尋ねるルティアスに、最近の……シェイラがナット領に向かったことから始まる諸々を話すことにするのだった。
シェイラの部屋の扉を開けたボクは、その部屋から溢れ出る、あまりにも高い濃度の魔力残滓に絶句する。
「っ、何の魔力ですの?」
「……まさか、悪魔、とか?」
恐らく、ルティアスの予想は間違っていない。シェイラの部屋を満たす魔力は、異質で、禍々しい。それに加えて、悪魔が出現した疑惑が当初から存在していたことを考えれば……おのずと、その可能性に行き当たる。
「っ、護衛は何をしていたっ!」
もちろん、護衛達でこの魔力の持ち主を相手取ることは困難だということくらい分かっている。しかし、それでも、異常に気づけなかったというのはおかしい。
「それが、どうも少し前から護衛全員が昏倒しているらしく、未だ、目を覚ましておりません」
青ざめながら告げたベラに、ボクは、この竜珠殿が悪魔に探られていたのだろうと気づく。
「アルム、心当たりはありますの?」
「……ルティアスの言う通り、今回は悪魔が関わっているとみた方が良い。しかも、第二階級か、第一階級辺りの……」
そう言えば、『絶対者』もルティアスも息を呑む。それだけ、悪魔の存在は脅威なのだ。
「……恐らくは、どこかに転移していますわね。場所までは特定できませんが……」
そう分析する『絶対者』はいつもより早口で、さすがに動揺しているらしい。しかし、動揺があるのはボクも同じだ。正直、竜王なんて立場でなければ、今すぐにでもシェイラを捜しに飛び出したい。
「リリス。シェイラさんはきっと大丈夫だよ。殺すのではなく連れ去ったということは、まだ生かされている可能性が高い」
「っ、そう、ですわね」
深呼吸をして、ひとまず落ち着いたらしい『絶対者』。
このままここに居ても、手がかりはなさそうだということで、ボクは即座に捜索部隊を編成し、今まで怪しいと目星をつけていた場所を捜すよう指示を出す。『絶対者』は、シェイラに持たせていた魔法具の魔力を辿れないかと、ルティアスに手を握ってもらいながら試しているようだったが、状況は芳しくないらしい。
「陛下、とりあえず、シェイラさんの身の回りに、最近何か変わったことがなかったか、全部吐いてください」
捜索部隊を出して、シェイラのためにやることがなくなってしまったボクは、『絶対者』の手を握りながら真剣に尋ねるルティアスに、最近の……シェイラがナット領に向かったことから始まる諸々を話すことにするのだった。
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