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第三章 悪魔
第五十八話 突入(アルム視点)
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「ここか」
シェイラの行方を追って、ボク達はようやく、その場所に辿り着いた。周りには騎士達を配し、ギースには自分の部隊を引き連れて先に潜入してもらっている。『絶対者』は、何がなんでも着いていくと言って聞かなかったため、今は、ルティアスとともにこの場に居た。
目の前にそびえるのは、名目上、バルファ商会の倉庫となっている建物だ。恐らくは、悪魔が召喚された場所でもある。
(シェイラ、無事でいてくれっ)
先行しているギースの部隊が、シェイラを見つけて保護するか、シェイラの姿がないことを確認するかという状態になれば、ボク達はこの場所に突入する予定だ。ただ、現状、シェイラの居場所の心当たりがここ以外に考えられないため、できることならばシェイラに居てほしいところだった。
全員が、じっと息を押し殺した中、ふいに、魔法の気配がする。
《報告します。シェイラ様発見。シェイラ様発見。保護をしました》
伝音魔法によるそれを聞いた瞬間、待機していた騎士達は武器を構える。
「突入っ!」
騎士団長が指示を出せば、彼らは力強く地面を蹴り、駆け出す。
「わたくし達も行きますよ」
「うんっ」
その後ろを、『絶対者』とルティアスが続き、ボク自身も駆け出す。本当は一番に駆け出したいところではあったが、竜王という立場がそれを許さない。先頭に出たい気持ちを抑えながら、ボク達は大きな足音を立てて倉庫へと押し入る。
「な、なんだっ!」
「ひぃいっ!」
「逃げろぉおっ!」
倉庫内に居た竜人達は、軒並み騎士達が捕らえていく。容疑は、悪魔召喚に関与したというもので……シェイラの情報が正しければ、今、逃げ惑っている彼らの容疑も固まることになるだろう。
(どこだっ、どこに居るっ、シェイラ!)
悪魔召喚に関わった者を捕らえることは、確かに重要だ。しかし、それより何より、ボクにとってはシェイラの安否が気になった。
(保護したとは言ったが、無事なのか?)
怪我をしていないだろうか? 恐怖に震えていないだろうか? 妙な呪いをかけられたりしていないだろうか?
心配は尽きない。何人もの竜人が捕縛されるのを横目に、ボクは必死にシェイラの姿を捜し回り……。
「っ、シェイラ!」
ギースが守る場所に、力なく横たわるシェイラを見つけて、駆け寄る。
「ぅ、ん……」
「シェイラっ、シェイラっ」
見た限り、怪我はなさそうだ。そう思いながらも、まだまだ心配は多くて、目をゆっくりと開けるシェイラを不安一杯で見つめる。そして――。
「っ、危ない!」
シェイラにばかり気を取られていたボクは反応が遅れ、せっかくシェイラが大きく目を見開いて警告してくれたというのに、背後からの凶刃に身を守る術を持たなかった。
シェイラの行方を追って、ボク達はようやく、その場所に辿り着いた。周りには騎士達を配し、ギースには自分の部隊を引き連れて先に潜入してもらっている。『絶対者』は、何がなんでも着いていくと言って聞かなかったため、今は、ルティアスとともにこの場に居た。
目の前にそびえるのは、名目上、バルファ商会の倉庫となっている建物だ。恐らくは、悪魔が召喚された場所でもある。
(シェイラ、無事でいてくれっ)
先行しているギースの部隊が、シェイラを見つけて保護するか、シェイラの姿がないことを確認するかという状態になれば、ボク達はこの場所に突入する予定だ。ただ、現状、シェイラの居場所の心当たりがここ以外に考えられないため、できることならばシェイラに居てほしいところだった。
全員が、じっと息を押し殺した中、ふいに、魔法の気配がする。
《報告します。シェイラ様発見。シェイラ様発見。保護をしました》
伝音魔法によるそれを聞いた瞬間、待機していた騎士達は武器を構える。
「突入っ!」
騎士団長が指示を出せば、彼らは力強く地面を蹴り、駆け出す。
「わたくし達も行きますよ」
「うんっ」
その後ろを、『絶対者』とルティアスが続き、ボク自身も駆け出す。本当は一番に駆け出したいところではあったが、竜王という立場がそれを許さない。先頭に出たい気持ちを抑えながら、ボク達は大きな足音を立てて倉庫へと押し入る。
「な、なんだっ!」
「ひぃいっ!」
「逃げろぉおっ!」
倉庫内に居た竜人達は、軒並み騎士達が捕らえていく。容疑は、悪魔召喚に関与したというもので……シェイラの情報が正しければ、今、逃げ惑っている彼らの容疑も固まることになるだろう。
(どこだっ、どこに居るっ、シェイラ!)
悪魔召喚に関わった者を捕らえることは、確かに重要だ。しかし、それより何より、ボクにとってはシェイラの安否が気になった。
(保護したとは言ったが、無事なのか?)
怪我をしていないだろうか? 恐怖に震えていないだろうか? 妙な呪いをかけられたりしていないだろうか?
心配は尽きない。何人もの竜人が捕縛されるのを横目に、ボクは必死にシェイラの姿を捜し回り……。
「っ、シェイラ!」
ギースが守る場所に、力なく横たわるシェイラを見つけて、駆け寄る。
「ぅ、ん……」
「シェイラっ、シェイラっ」
見た限り、怪我はなさそうだ。そう思いながらも、まだまだ心配は多くて、目をゆっくりと開けるシェイラを不安一杯で見つめる。そして――。
「っ、危ない!」
シェイラにばかり気を取られていたボクは反応が遅れ、せっかくシェイラが大きく目を見開いて警告してくれたというのに、背後からの凶刃に身を守る術を持たなかった。
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