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第一章 冒険の始まり
カイフク
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目が覚めたのは、腕が痛んだからなのか、喉が渇いたからなのか……。全くもって定かではないものの、とにかく、俺は、目を覚ました。
痛い。
右腕は、思わず気が遠くなるほどに痛かった。あの戦いのときには気づかなかったが、顔にも少量、スライムが飛び散っていたらしく、わずかに痛みを訴えてくる。そして、足の痛みは、きっと、そこまで酷くはない。
そんな痛みに苛まれた、ぼんやりとした頭は、この現状への対処を考えはじめる。
あぁ、でも、今は…。喉が、渇いたなぁ……。
フラフラとうつ伏せになった体を起こそうとして、俺は腕の激痛に呻く。腕の状態が一番酷い。腕を覆っていた革の防具は、溶解して皮膚にはりついている。そんな見ているだけでも痛いような状態。それでも、俺はどうにか体を起こす。
ここで動けないのならば、きっと『処分』されてしまう。そんな恐怖が、皮肉なことに今の俺を支えていた。
「ぐぅうっ」
痛い。涙が出るというか、もう泣き叫びたいレベルでの痛みだ。
どうにかこうにか体を起こした俺は、背負ったままだったリュックを下ろし、中身を確認する。冒険の書と『濁った水』と書かれたペットボトル、透明なビニール袋に入った葉っぱ一枚。収穫は冒険の書以外の二つだけ。たった、二つ。その二つのために、俺は、取り返しのつかないほどの痛みを受けた。
とにかく、この痛みから逃れたい。都合良く、この二つのアイテムに何かがあるとは思えないが、それでも、俺は痛む腕を庇いながら冒険の書を開く。
ひとまず、このアイテムが何か知りたい俺は、アイテム図鑑を開く。アイテム図鑑の『食糧編』と書かれたページ。そこに、新たな更新があった。
『2 濁った水
スライムのドロップアイテム
ちょびっとスライムのナニカで濁った水。
大丈夫、健康に問題はない!』
……これを読んで、言い知れぬ恐怖を覚えた俺はおかしいだろうか? 激しく、この濁った水を口にしたくないと思った俺は、潔癖症なのだろうか? 少しばかり、文章の書かれ方にイラッとしたのは間違っているだろうか?
一瞬、腕の痛みを忘れるほどの衝撃的な内容に、俺はこの文章を書いた人間はろくでもない人間だと認識する。しかし、そのろくでもない人間に振り回されているであろう現状を考えると、腕の痛みとは別の意味で涙が出そうだ。
腕の痛みと、妙な文章に対する様々な感情とで俺の思考はしばらく停滞する。何だか、寒くなってきているような気もするから、熱でも出ているのかもしれない……。
もう一つのアイテムに関して、『食糧編』と書かれたページには載っていなかったため、俺は他のページに書かれていないかと次を捲る。そもそも、この葉っぱが食糧だとしたら、それはそれで遠慮したいものだが……。
『アイテム図鑑
回復編
1 薬草(小)
スライムのレアドロップアイテム
傷口に刷り込んでごらん?
きっと、多分、回復してくれるから』
捲った先には、またしても、人を小馬鹿にしたような内容が記されている。
ゲームによくありがちな回復アイテム『薬草』。ゲームでは瞬く間にHPゲージを回復してくれるものだが、ここはゲームではない。現実だ。だからこそ、ここに書かれているように傷口に薬草を刷り込んだところで、すぐに治るとは思えない。しかし、それでも……。
痛い。腕が、熱い。
火で炙られているかのごとく、熱く感じるその腕に、俺は、とりあえず難しく考えることを止めにする。
何でもいい。この、痛みが和らぐなら……。
あまり怪我をしていない左手で『薬草(小)』を取ると、薄いそのビニールを口で引きちぎる。出てきたのは、一枚の大葉のような葉っぱ。それを、俺は左手で持ち、右腕に宛がおうとしたが………。それは、唐突に消えた。
「……はっ?」
俺は、しっかり『薬草(小)』を取り出したはずだ…。それなのに、そのはずなのに……俺の左手には何も残っていない。
「どうして……?」
疑問を口にする。が、そう言った瞬間、俺は腕に痛みがないことに気づいた。
「?」
あんなに痛かったのに……?
そう思い、視線を落とすと、そこには、あり得ない光景があった。
「……えっ? あっ? えぇっ!?」
見た瞬間には、理解が追いつかなかった。見て、数十秒で、ようやく俺の頭は目の前の光景を認識する。
……腕が、治っていた。
「治って……る?」
かなり酷い状態になっていたはずの腕は、最初から怪我などしていなかったかのように、綺麗に戻っている。
「……あ、足も?」
そして、よくよく観察してみると、足の軽い怪我もなくなっている。
「顔も、痛くない……」
鏡がないため、はっきりとは分からないが、自分で顔を触る限り、怪我をした跡など残ってはいなかった。
狐につままれたような気分で腕や足、顔の状態をペタペタと触れて確認する。
何とも、ない。
「薬草……?」
思い当たる節は一つだけ。ビニールを破った直後に消えた『薬草(小)』という名の葉っぱだけだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
こんな薬草、現実にも欲しいですねっ。
というか、ゲームの中でも、レベルが低い時の薬草って抜群の回復力を誇るから(いや、エリクサーとかもあるんでしょうけど)これを小説にしたら、きっとこんな感じで間違ってはいないと思うんです。
でも、何となく、一気に回復する分、弊害もありそうな……?
そこまで書くつもりはないですけどね。
と、いうわけで、まだまだ柿村君には頑張ってもらいますね~。
痛い。
右腕は、思わず気が遠くなるほどに痛かった。あの戦いのときには気づかなかったが、顔にも少量、スライムが飛び散っていたらしく、わずかに痛みを訴えてくる。そして、足の痛みは、きっと、そこまで酷くはない。
そんな痛みに苛まれた、ぼんやりとした頭は、この現状への対処を考えはじめる。
あぁ、でも、今は…。喉が、渇いたなぁ……。
フラフラとうつ伏せになった体を起こそうとして、俺は腕の激痛に呻く。腕の状態が一番酷い。腕を覆っていた革の防具は、溶解して皮膚にはりついている。そんな見ているだけでも痛いような状態。それでも、俺はどうにか体を起こす。
ここで動けないのならば、きっと『処分』されてしまう。そんな恐怖が、皮肉なことに今の俺を支えていた。
「ぐぅうっ」
痛い。涙が出るというか、もう泣き叫びたいレベルでの痛みだ。
どうにかこうにか体を起こした俺は、背負ったままだったリュックを下ろし、中身を確認する。冒険の書と『濁った水』と書かれたペットボトル、透明なビニール袋に入った葉っぱ一枚。収穫は冒険の書以外の二つだけ。たった、二つ。その二つのために、俺は、取り返しのつかないほどの痛みを受けた。
とにかく、この痛みから逃れたい。都合良く、この二つのアイテムに何かがあるとは思えないが、それでも、俺は痛む腕を庇いながら冒険の書を開く。
ひとまず、このアイテムが何か知りたい俺は、アイテム図鑑を開く。アイテム図鑑の『食糧編』と書かれたページ。そこに、新たな更新があった。
『2 濁った水
スライムのドロップアイテム
ちょびっとスライムのナニカで濁った水。
大丈夫、健康に問題はない!』
……これを読んで、言い知れぬ恐怖を覚えた俺はおかしいだろうか? 激しく、この濁った水を口にしたくないと思った俺は、潔癖症なのだろうか? 少しばかり、文章の書かれ方にイラッとしたのは間違っているだろうか?
一瞬、腕の痛みを忘れるほどの衝撃的な内容に、俺はこの文章を書いた人間はろくでもない人間だと認識する。しかし、そのろくでもない人間に振り回されているであろう現状を考えると、腕の痛みとは別の意味で涙が出そうだ。
腕の痛みと、妙な文章に対する様々な感情とで俺の思考はしばらく停滞する。何だか、寒くなってきているような気もするから、熱でも出ているのかもしれない……。
もう一つのアイテムに関して、『食糧編』と書かれたページには載っていなかったため、俺は他のページに書かれていないかと次を捲る。そもそも、この葉っぱが食糧だとしたら、それはそれで遠慮したいものだが……。
『アイテム図鑑
回復編
1 薬草(小)
スライムのレアドロップアイテム
傷口に刷り込んでごらん?
きっと、多分、回復してくれるから』
捲った先には、またしても、人を小馬鹿にしたような内容が記されている。
ゲームによくありがちな回復アイテム『薬草』。ゲームでは瞬く間にHPゲージを回復してくれるものだが、ここはゲームではない。現実だ。だからこそ、ここに書かれているように傷口に薬草を刷り込んだところで、すぐに治るとは思えない。しかし、それでも……。
痛い。腕が、熱い。
火で炙られているかのごとく、熱く感じるその腕に、俺は、とりあえず難しく考えることを止めにする。
何でもいい。この、痛みが和らぐなら……。
あまり怪我をしていない左手で『薬草(小)』を取ると、薄いそのビニールを口で引きちぎる。出てきたのは、一枚の大葉のような葉っぱ。それを、俺は左手で持ち、右腕に宛がおうとしたが………。それは、唐突に消えた。
「……はっ?」
俺は、しっかり『薬草(小)』を取り出したはずだ…。それなのに、そのはずなのに……俺の左手には何も残っていない。
「どうして……?」
疑問を口にする。が、そう言った瞬間、俺は腕に痛みがないことに気づいた。
「?」
あんなに痛かったのに……?
そう思い、視線を落とすと、そこには、あり得ない光景があった。
「……えっ? あっ? えぇっ!?」
見た瞬間には、理解が追いつかなかった。見て、数十秒で、ようやく俺の頭は目の前の光景を認識する。
……腕が、治っていた。
「治って……る?」
かなり酷い状態になっていたはずの腕は、最初から怪我などしていなかったかのように、綺麗に戻っている。
「……あ、足も?」
そして、よくよく観察してみると、足の軽い怪我もなくなっている。
「顔も、痛くない……」
鏡がないため、はっきりとは分からないが、自分で顔を触る限り、怪我をした跡など残ってはいなかった。
狐につままれたような気分で腕や足、顔の状態をペタペタと触れて確認する。
何とも、ない。
「薬草……?」
思い当たる節は一つだけ。ビニールを破った直後に消えた『薬草(小)』という名の葉っぱだけだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
こんな薬草、現実にも欲しいですねっ。
というか、ゲームの中でも、レベルが低い時の薬草って抜群の回復力を誇るから(いや、エリクサーとかもあるんでしょうけど)これを小説にしたら、きっとこんな感じで間違ってはいないと思うんです。
でも、何となく、一気に回復する分、弊害もありそうな……?
そこまで書くつもりはないですけどね。
と、いうわけで、まだまだ柿村君には頑張ってもらいますね~。
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