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第一章 幼少期編
第百二十七話 白黒兄弟1
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お城に着くと、出迎えてくれたのは……執事でもメイドでもなく、イルト王子とアルト王子だった。
「ユミリアじょうっ!」
私の姿を見た瞬間、イルト王子はパッと顔を輝かせる。そして、アルト王子は、頭に帽子を被った状態で、そんなイルト王子をニコニコと見つめていた。
「イルト様、お会いしたかったですっ。それと、アルト王子は、もうお加減はよろしいのですか?」
「うん、おかげさまで、いまはなんともない。たすけてくれてありがとう。ユミリアじょう」
恐らく、その帽子の下には、白い耳が生えていることだろう。しかし、それを不用意にさらすわけにはいかない。そんなことをすれば、どれだけ騒がれるか分かったものではない。
「まりょくのほうも、おさえるどうぐをおくってもらえて、とてもたすかっている」
「それは、ようございました」
どんなに白の獣つきになったことを隠そうとしても、魔力がいきなり増大してしまえば、すぐにバレてしまう。それを防ぐために、私はアルト王子が倒れた翌日、表に出てくる魔力を抑制する魔導具を生み出して贈っていた。
「イルトとおそろいで、うれしいっ」
ちなみに、贈ったのは色違いの腕輪だ。アルト王子には、セレナイトに金の縁取りをした腕輪、イルト王子はオニキスに金の縁取りをした腕輪だ。アルト王子の方には、魔力を抑制する効果、イルト王子の方には、何かあった時に治癒魔法が発動する効果をつけている。白と黒で対称的ではあるものの、二人の色を考えれば不自然ではない。ただ、そんな会話を繰り広げている私達を見るイルト王子は、少し複雑そうだった。
「……にいさんばかり、ユミリアじょうとはなして、ずるい」
イルト王子としては、アルト王子も大切だからこそ、ヤンデレモード発動とまではならなかったようだが、それでも、私がアルト王子と仲良く喋っている様子は、イルト王子にとってあまり面白くないらしい。しかも、イルト王子はゲームでの私の立ち位置まで知っている。私がアルト王子の婚約者になるはずだったと知って、冷静ではいられない部分もあるのだろう。
「なら、イルトもはなせばいい。イルトは、ユミリアじょうにあえるきょうを、たのしみにしていただろう? あまりにもきをとられて、さんぽちゅうにいけにおち、ふぎゅっ」
「にいさん、それはいわないでっ」
なるほど、池に落ちたのか、と思いながらも、一番に思うのは、イルト王子の怪我の有無だ。
「イルト様、お怪我は?」
「……だいじょうぶ」
私の問いかけに、顔を赤くして、目を逸らしながらボソッと答えるイルト王子。
「うんっ、かすりきずだっていわれてたぞっ」
「に、にいさんっ」
そして、見栄を張って何ともないように装ったイルト王子を、全く悪意の欠片もなしに突き落とすアルト王子。
しかし、まぁ……。
「分かりましたっ、では、今度からイルト王子が池に落ちても大丈夫なように、新しい魔導具を作ってみますねっ!」
「ユミリアじょうっ!?」
「おぉーっ、すごいっ! よろしくね、ユミリアじょうっ」
ワタワタするイルト王子と、パチパチと手を叩くアルト王子。そんな様子に和みながら、私達は庭園へとやってきた。
「ユミリアじょうっ!」
私の姿を見た瞬間、イルト王子はパッと顔を輝かせる。そして、アルト王子は、頭に帽子を被った状態で、そんなイルト王子をニコニコと見つめていた。
「イルト様、お会いしたかったですっ。それと、アルト王子は、もうお加減はよろしいのですか?」
「うん、おかげさまで、いまはなんともない。たすけてくれてありがとう。ユミリアじょう」
恐らく、その帽子の下には、白い耳が生えていることだろう。しかし、それを不用意にさらすわけにはいかない。そんなことをすれば、どれだけ騒がれるか分かったものではない。
「まりょくのほうも、おさえるどうぐをおくってもらえて、とてもたすかっている」
「それは、ようございました」
どんなに白の獣つきになったことを隠そうとしても、魔力がいきなり増大してしまえば、すぐにバレてしまう。それを防ぐために、私はアルト王子が倒れた翌日、表に出てくる魔力を抑制する魔導具を生み出して贈っていた。
「イルトとおそろいで、うれしいっ」
ちなみに、贈ったのは色違いの腕輪だ。アルト王子には、セレナイトに金の縁取りをした腕輪、イルト王子はオニキスに金の縁取りをした腕輪だ。アルト王子の方には、魔力を抑制する効果、イルト王子の方には、何かあった時に治癒魔法が発動する効果をつけている。白と黒で対称的ではあるものの、二人の色を考えれば不自然ではない。ただ、そんな会話を繰り広げている私達を見るイルト王子は、少し複雑そうだった。
「……にいさんばかり、ユミリアじょうとはなして、ずるい」
イルト王子としては、アルト王子も大切だからこそ、ヤンデレモード発動とまではならなかったようだが、それでも、私がアルト王子と仲良く喋っている様子は、イルト王子にとってあまり面白くないらしい。しかも、イルト王子はゲームでの私の立ち位置まで知っている。私がアルト王子の婚約者になるはずだったと知って、冷静ではいられない部分もあるのだろう。
「なら、イルトもはなせばいい。イルトは、ユミリアじょうにあえるきょうを、たのしみにしていただろう? あまりにもきをとられて、さんぽちゅうにいけにおち、ふぎゅっ」
「にいさん、それはいわないでっ」
なるほど、池に落ちたのか、と思いながらも、一番に思うのは、イルト王子の怪我の有無だ。
「イルト様、お怪我は?」
「……だいじょうぶ」
私の問いかけに、顔を赤くして、目を逸らしながらボソッと答えるイルト王子。
「うんっ、かすりきずだっていわれてたぞっ」
「に、にいさんっ」
そして、見栄を張って何ともないように装ったイルト王子を、全く悪意の欠片もなしに突き落とすアルト王子。
しかし、まぁ……。
「分かりましたっ、では、今度からイルト王子が池に落ちても大丈夫なように、新しい魔導具を作ってみますねっ!」
「ユミリアじょうっ!?」
「おぉーっ、すごいっ! よろしくね、ユミリアじょうっ」
ワタワタするイルト王子と、パチパチと手を叩くアルト王子。そんな様子に和みながら、私達は庭園へとやってきた。
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