379 / 412
第三章 少女期 女神編
第三百七十八話 ユレイラの報復
しおりを挟む
「だいたいっ、あんたはイリアス様に相応しくないのよっ! イリアス様の入浴をちょーっと覗こうとしたら、毒液プールに突き落とされるわっ、イリアス様の私物を盗もうとしたら、偽物掴まされて、しかも爆発するわっ、ラブレターを贈れば、呪いがこもった手紙が送られて、三日三晩生死の堺を彷徨うわっ……とにかく、やることが異常なのよっ!!」
お千ちゃんに気を取られていた私は、ついついアエラの発言を許してしまい……ザクリ、と、血を吸い上げる小刀で彼女の頬を斬りつける。
「当然でしょう? イリアスに近づく虫には、そのくらいしなきゃ。一応、ちゃんと、死なない程度に加減してたのよ?」
アエラの話した報復は、まだまだほんの一部に過ぎない。魅了をかけようとした時は、ちょっとだけ、本物の地獄に突き落として、しばらく這い上がれないようにしたこともあるし、私達を尾行して、勝手にデート気分を味わおうとした時は、打ち上げ花火になってもらったりもした。イリアスを狙う虫は、大抵、一つか二つの報復を受ければ引き下がるものだが、アエラだけはしつこかったので、アエラ専用のデブで臭そうなストーカー人形を生み出して、ずっと、ずーっとストーカーさせるなんてこともしてみた。
そうして、いつの間にか邪神へと堕ちていたアエラ。普通の神であれば殺すわけにはいかないが、邪神なら、本当に何をしても良いのだと理解した私は、様々な実験道具を揃えて待っていたのに……結局、ムエリスと手を組んだアエラによって、策略にはまって、死んでしまうこととなった。
「でも、もう、手加減をしてあげるつもりはないの」
苦しめるならば、永遠の苦しみを。地獄に落とすなら、二度と這い上がれないように。殺すのであれば、魂レベルで粉々にする予定だ。
ガッツリ拘束されたアエラは、私がそう告げるだけで『ひぃっ』と情けない悲鳴をあげる。
(イリアスに、イルト様に、アプローチしようなんて……とりあえず、排除するしかないものね? あぁ、早く、排除しなきゃ。イルト様に集るゴミに価値なんてないんだから……)
アエラに笑みを浮かべて、そう考えていた私は、自分の中に神力が生まれたのを感じる。
「あ、神に戻ったみたい」
「っ、何でっ、なんでなのよぉっ!!」
報復したい、排除したいという気持ちが強かったおかげか、どうやら、力を取り戻したらしい。ガタガタブルブル震えるアエラに私は今度こそ、自分の力で、黒い鎖型の神力で雁字搦めに拘束してあげる。
「ふふっ、これで、安全に実験できるね?」
「いっ……いやぁぁぁぁぁぁぁぁあっ!!! ゴブゥッ」
泣き叫ぶアエラに、猿轡として、ムエリスの下着を突っ込み終えると、ユレイラであった頃、暴走して危険だった道具を入れていた異空間を開いて、そこに意識を失って沈黙しているムエリスと一緒に放り込むのだった。
お千ちゃんに気を取られていた私は、ついついアエラの発言を許してしまい……ザクリ、と、血を吸い上げる小刀で彼女の頬を斬りつける。
「当然でしょう? イリアスに近づく虫には、そのくらいしなきゃ。一応、ちゃんと、死なない程度に加減してたのよ?」
アエラの話した報復は、まだまだほんの一部に過ぎない。魅了をかけようとした時は、ちょっとだけ、本物の地獄に突き落として、しばらく這い上がれないようにしたこともあるし、私達を尾行して、勝手にデート気分を味わおうとした時は、打ち上げ花火になってもらったりもした。イリアスを狙う虫は、大抵、一つか二つの報復を受ければ引き下がるものだが、アエラだけはしつこかったので、アエラ専用のデブで臭そうなストーカー人形を生み出して、ずっと、ずーっとストーカーさせるなんてこともしてみた。
そうして、いつの間にか邪神へと堕ちていたアエラ。普通の神であれば殺すわけにはいかないが、邪神なら、本当に何をしても良いのだと理解した私は、様々な実験道具を揃えて待っていたのに……結局、ムエリスと手を組んだアエラによって、策略にはまって、死んでしまうこととなった。
「でも、もう、手加減をしてあげるつもりはないの」
苦しめるならば、永遠の苦しみを。地獄に落とすなら、二度と這い上がれないように。殺すのであれば、魂レベルで粉々にする予定だ。
ガッツリ拘束されたアエラは、私がそう告げるだけで『ひぃっ』と情けない悲鳴をあげる。
(イリアスに、イルト様に、アプローチしようなんて……とりあえず、排除するしかないものね? あぁ、早く、排除しなきゃ。イルト様に集るゴミに価値なんてないんだから……)
アエラに笑みを浮かべて、そう考えていた私は、自分の中に神力が生まれたのを感じる。
「あ、神に戻ったみたい」
「っ、何でっ、なんでなのよぉっ!!」
報復したい、排除したいという気持ちが強かったおかげか、どうやら、力を取り戻したらしい。ガタガタブルブル震えるアエラに私は今度こそ、自分の力で、黒い鎖型の神力で雁字搦めに拘束してあげる。
「ふふっ、これで、安全に実験できるね?」
「いっ……いやぁぁぁぁぁぁぁぁあっ!!! ゴブゥッ」
泣き叫ぶアエラに、猿轡として、ムエリスの下着を突っ込み終えると、ユレイラであった頃、暴走して危険だった道具を入れていた異空間を開いて、そこに意識を失って沈黙しているムエリスと一緒に放り込むのだった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
5,536
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる