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その悪魔は不意に…(フリーライターの場合)
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(ご注意:異常な死に方を表現したシーンがあります)
日中はダリアが目をひき、夜になると月に雲がかかっていた火曜日……
「ようやく今回の原稿も、これで終了と……」
フリーライターの隆は、ノートパソコンを利用した執筆を終えた。
そしてUSBメモリーにも保存してポケットに入れると、そのマンションを出た。
R私鉄の始発駅に急ぎ、最終電車に間に合った。
さすがに乗客は、十人ほどだったが、それなりにゆったり座ることが出来た。
二つ目の駅を過ぎた頃、隆がウト……ウト……して、ふと顔を上げると、
他の乗客はいなかった。
隆が、他の車両に移ったのかな……? と不思議に思っていると、いつのまにか隣に、一人の少女
がいた。
金色の長い髪が妙にマッチしている可愛い少女だった。
うん? 何でこんな時間に……? と思っていると、少女は振り向き、
「おにいさん、見付けたー」
「えっ、何? 僕のこと?」
椅子から降りて、向こうのドアの前にいった。
その子を目で追っていく内に、隆はスーッと気が遠くなった。
はっと気がつくと、なぜか車内は暗かった。
「ん? なんで?」
外の夜景が動いているから、この電車が走っているのは確かだった。
やがて奥から、白いドレスを着た女が走ってきて、
「さー、あなた早く逃げましょう!」
隆の手を引っ張ったるのだ。
「えっ、僕ですか?」
仕方なく隆が立ち上がると、正面のドアが開いた。
「えっ、まさか飛び降りるの?」
女は問答無用という感じで、
「さー、いくわよ」
「いやいや、ちょっと……」
と言ってる間に、女は隆の手を握ったまま飛び降りた。
ウワー!
ハッと目を開けると、そこはR私鉄の始発駅で、隆はベンチで寝ていたのだった。
目の前には、まだ終電があり、発車を知らせる音楽が鳴っている。
彼はあわてて乗車した。
車内はさっきと同じで、乗客は十人ほどだった。
隆はゆったりとドアの横に座った。
(さっきのは、夢だったのかな……?)
ふと見ると、少女が座っていた。
(あっ、多分この子だ……。また、おにいさん、見付けたーって言うのかな?)
すると少女は振り向き、
「おにいさん、おそくまで大変だね」
「おっ。うん……ありがとう」
やがて電車が次の駅に着くと、少女は向こうのドアの方へ行った。
そしてドアが開くと、少女は降りながら隆に手招きした。
隆は、フラ……と降りた。少女はもう改札の向こうにいた。
そしてまた手招きした。
隆が改札を出ると、少女の姿はなく、駅の照明も消えた。
「あーあ、最終なのに降りちゃったよ……」
隆は仕方なく、山につづく道へと歩きだした。
さわやかな風が吹いてきて、だんだん気持ち良くなっていった。
道は予想以上に長くつづいていた。
歩けども歩けども、その道は同じような感じで続いていた。
「いったい……どうなってんだ……?」
ふと見ると、山の大きさが、駅から見た時と同じだった。
「オレはなんで、歩いてるんだ……?」
しかし彼の足は止まらなかった。
前方に誰か立っていた。あの少女だった。彼女は笑顔で、
「おにいさん、もうすぐだよ」
「おい君、どうなるんだ……?」
少女は、フッと消えた。
隆がヘトヘトになりながら歩いていくと、やがてトンネルが現れた。
「この向こうは、どうなってるのかな……?」
隆は、不安に思いながら入っていった。
トンネル内には照明はあったが、非常に暗かった。
ようやくトンネルから出ると、何も無い砂丘のような所で、異常に寒かった。
「なんだ……? ここは……」
隆がフラフラ……と歩を進めてから振り向いた。
するとそこにトンネルは無かった。
隆が呆然としていると、やがて呼吸が苦しくなってきた。
ふと空を見ると、そこに見えたのは美しい地球だった。
「ということは……ここは、月……。どういう事だ……?!」
まもなく窒息状態になり、ぶっ倒れた。
そこに、あの少女が現れて、
「おにいさん、一緒に遊ぼうね」
隆が倒れた所は日なたになり、その体は徐々に黒くなっていった。
日中はダリアが目をひき、夜になると月に雲がかかっていた火曜日……
「ようやく今回の原稿も、これで終了と……」
フリーライターの隆は、ノートパソコンを利用した執筆を終えた。
そしてUSBメモリーにも保存してポケットに入れると、そのマンションを出た。
R私鉄の始発駅に急ぎ、最終電車に間に合った。
さすがに乗客は、十人ほどだったが、それなりにゆったり座ることが出来た。
二つ目の駅を過ぎた頃、隆がウト……ウト……して、ふと顔を上げると、
他の乗客はいなかった。
隆が、他の車両に移ったのかな……? と不思議に思っていると、いつのまにか隣に、一人の少女
がいた。
金色の長い髪が妙にマッチしている可愛い少女だった。
うん? 何でこんな時間に……? と思っていると、少女は振り向き、
「おにいさん、見付けたー」
「えっ、何? 僕のこと?」
椅子から降りて、向こうのドアの前にいった。
その子を目で追っていく内に、隆はスーッと気が遠くなった。
はっと気がつくと、なぜか車内は暗かった。
「ん? なんで?」
外の夜景が動いているから、この電車が走っているのは確かだった。
やがて奥から、白いドレスを着た女が走ってきて、
「さー、あなた早く逃げましょう!」
隆の手を引っ張ったるのだ。
「えっ、僕ですか?」
仕方なく隆が立ち上がると、正面のドアが開いた。
「えっ、まさか飛び降りるの?」
女は問答無用という感じで、
「さー、いくわよ」
「いやいや、ちょっと……」
と言ってる間に、女は隆の手を握ったまま飛び降りた。
ウワー!
ハッと目を開けると、そこはR私鉄の始発駅で、隆はベンチで寝ていたのだった。
目の前には、まだ終電があり、発車を知らせる音楽が鳴っている。
彼はあわてて乗車した。
車内はさっきと同じで、乗客は十人ほどだった。
隆はゆったりとドアの横に座った。
(さっきのは、夢だったのかな……?)
ふと見ると、少女が座っていた。
(あっ、多分この子だ……。また、おにいさん、見付けたーって言うのかな?)
すると少女は振り向き、
「おにいさん、おそくまで大変だね」
「おっ。うん……ありがとう」
やがて電車が次の駅に着くと、少女は向こうのドアの方へ行った。
そしてドアが開くと、少女は降りながら隆に手招きした。
隆は、フラ……と降りた。少女はもう改札の向こうにいた。
そしてまた手招きした。
隆が改札を出ると、少女の姿はなく、駅の照明も消えた。
「あーあ、最終なのに降りちゃったよ……」
隆は仕方なく、山につづく道へと歩きだした。
さわやかな風が吹いてきて、だんだん気持ち良くなっていった。
道は予想以上に長くつづいていた。
歩けども歩けども、その道は同じような感じで続いていた。
「いったい……どうなってんだ……?」
ふと見ると、山の大きさが、駅から見た時と同じだった。
「オレはなんで、歩いてるんだ……?」
しかし彼の足は止まらなかった。
前方に誰か立っていた。あの少女だった。彼女は笑顔で、
「おにいさん、もうすぐだよ」
「おい君、どうなるんだ……?」
少女は、フッと消えた。
隆がヘトヘトになりながら歩いていくと、やがてトンネルが現れた。
「この向こうは、どうなってるのかな……?」
隆は、不安に思いながら入っていった。
トンネル内には照明はあったが、非常に暗かった。
ようやくトンネルから出ると、何も無い砂丘のような所で、異常に寒かった。
「なんだ……? ここは……」
隆がフラフラ……と歩を進めてから振り向いた。
するとそこにトンネルは無かった。
隆が呆然としていると、やがて呼吸が苦しくなってきた。
ふと空を見ると、そこに見えたのは美しい地球だった。
「ということは……ここは、月……。どういう事だ……?!」
まもなく窒息状態になり、ぶっ倒れた。
そこに、あの少女が現れて、
「おにいさん、一緒に遊ぼうね」
隆が倒れた所は日なたになり、その体は徐々に黒くなっていった。
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