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その悪魔は不意に…(宗教関係の場合)
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(ご注意:異常な死に方を表現したシーンがあります)
年末をまじかにして、どんより曇った日曜日だった……
青森県にある平和宗の大本山の霊華院では、館長の霊華大僧正が、頭から足首まで完全に隠れる正装に身を包み、緊張した様子で本堂の地下にある奥の院に向っていた。
一方、本堂の一階の大部分を占める同人場には、総理大臣、国務大臣、警視総監、各警察署々長といった面々が一堂に会していた。
その後ろには、およそ百人の信者や同人が並び、大僧正の#__きとう__#祈祷が始まるのを待っていた。
開始時刻は二時となっていた。が、すでに十分過ぎていた。
これには理由があり、大僧正が手にする聖い札を奥の院で清めているからだった。
前方にある祈祷場では、大僧正の助手ともいえる十人の同人が、祈祷の準備をしていた。
本尊の全天大仏王の周りを清め、祈祷の依頼者からの供え物を配置した。
清い水の入った器を三方に置いた。
三十センチはあるローソクの十本に火をつけ、大きな台に並べた。
そして、それぞれのローソクの前に座った同人が読経を始めた。
さらに十分が経ち、ようやく聖碑を手にした大僧正が姿を見せた。
ローソクの前で読経していた同人たちは立つと、合掌しながら大僧正に会釈し、同人場に降りて座った。
一同は、深く会釈した。
大僧正も軽く会釈すると、静かに尊天大魔王の正面に進もうとした。すると、横から笑顔の少女が現れた。
長い金髪が不気味に揺れている、黒いドレスの可愛い少女だ。
「おばさん、見付けたー」
大僧正は無視して、本尊の正面の座布団に座った。
そして手にしていた聖い札を定位置に置こうとした時、横から少女がそれを取って燃やし、
「おばさん、もうすぐだよ」
「お前は何者じゃ?」
「あたしは……悪魔よ」
「そんなはずは……。悪魔はこの本堂には……」
「入れないはずって? でも入ってる。しょせんは人間が造った物だからね」
すると、同人場の後方にいた信者や同人たちが、一斉に殴り合いを始め、次々に死んでいった。
本堂の天井に、真っ黒い雲が現れると渦をまき、激しい雷が警視総監たちを襲った。落雷を受けた総理大臣や警視総監は、燃えながら真っ黒になって死亡した。
本堂内はパニックになり、みんな本堂から逃げようとしたが、総ての扉はビクリともせず開かなかった。
そのため、同人場にいた総ての人が、落雷を受けて焼死してしまった。
これを見た大僧正は、本尊の後ろにある非常口から逃げようとした。
が、天井から落ちてきた大きなクモの巣にからまれ倒れた。
さらに降りてきた大蜘蛛がその上に乗ると、大僧正の体液を総て吸い取った。
大蜘蛛の上に現れた少女は笑顔で、
「おばさん、一緒に遊ぼうね」
やがて本堂の扉は勝手に開いたが、駆け付けた人々は、その修羅場状態に、ただただ愕然としたり失神するだけだった。
大僧正は行方不明になったため、霊華院はパニック状態となり、そこにいた人々の大半は、
「神様が悪魔に負けたー!」
「ここは地獄の地となったー!」
「この地は呪われたー!」
「もうお終いだー!」
と、うろたえ、ほとんどの関係者がこの地を捨てて逃走し、この聖地は一変して惨劇の地となったのだった。
その夜のインターネットのニュースやテレビのニュースでは、この事件が早くも伝えられていた。
また翌日のテレビや新聞紙面も、このニュースで占められた。
専門家と言われる人達の解説もまちまちで、解決策は見付からず頭を抱えるだけだった。
こうして日本国民のほとんどが、次は自分では……?! と恐れおののく事態となった。
そして数日後、恐怖の新年は訪れるのだった……。
――The End――
年末をまじかにして、どんより曇った日曜日だった……
青森県にある平和宗の大本山の霊華院では、館長の霊華大僧正が、頭から足首まで完全に隠れる正装に身を包み、緊張した様子で本堂の地下にある奥の院に向っていた。
一方、本堂の一階の大部分を占める同人場には、総理大臣、国務大臣、警視総監、各警察署々長といった面々が一堂に会していた。
その後ろには、およそ百人の信者や同人が並び、大僧正の#__きとう__#祈祷が始まるのを待っていた。
開始時刻は二時となっていた。が、すでに十分過ぎていた。
これには理由があり、大僧正が手にする聖い札を奥の院で清めているからだった。
前方にある祈祷場では、大僧正の助手ともいえる十人の同人が、祈祷の準備をしていた。
本尊の全天大仏王の周りを清め、祈祷の依頼者からの供え物を配置した。
清い水の入った器を三方に置いた。
三十センチはあるローソクの十本に火をつけ、大きな台に並べた。
そして、それぞれのローソクの前に座った同人が読経を始めた。
さらに十分が経ち、ようやく聖碑を手にした大僧正が姿を見せた。
ローソクの前で読経していた同人たちは立つと、合掌しながら大僧正に会釈し、同人場に降りて座った。
一同は、深く会釈した。
大僧正も軽く会釈すると、静かに尊天大魔王の正面に進もうとした。すると、横から笑顔の少女が現れた。
長い金髪が不気味に揺れている、黒いドレスの可愛い少女だ。
「おばさん、見付けたー」
大僧正は無視して、本尊の正面の座布団に座った。
そして手にしていた聖い札を定位置に置こうとした時、横から少女がそれを取って燃やし、
「おばさん、もうすぐだよ」
「お前は何者じゃ?」
「あたしは……悪魔よ」
「そんなはずは……。悪魔はこの本堂には……」
「入れないはずって? でも入ってる。しょせんは人間が造った物だからね」
すると、同人場の後方にいた信者や同人たちが、一斉に殴り合いを始め、次々に死んでいった。
本堂の天井に、真っ黒い雲が現れると渦をまき、激しい雷が警視総監たちを襲った。落雷を受けた総理大臣や警視総監は、燃えながら真っ黒になって死亡した。
本堂内はパニックになり、みんな本堂から逃げようとしたが、総ての扉はビクリともせず開かなかった。
そのため、同人場にいた総ての人が、落雷を受けて焼死してしまった。
これを見た大僧正は、本尊の後ろにある非常口から逃げようとした。
が、天井から落ちてきた大きなクモの巣にからまれ倒れた。
さらに降りてきた大蜘蛛がその上に乗ると、大僧正の体液を総て吸い取った。
大蜘蛛の上に現れた少女は笑顔で、
「おばさん、一緒に遊ぼうね」
やがて本堂の扉は勝手に開いたが、駆け付けた人々は、その修羅場状態に、ただただ愕然としたり失神するだけだった。
大僧正は行方不明になったため、霊華院はパニック状態となり、そこにいた人々の大半は、
「神様が悪魔に負けたー!」
「ここは地獄の地となったー!」
「この地は呪われたー!」
「もうお終いだー!」
と、うろたえ、ほとんどの関係者がこの地を捨てて逃走し、この聖地は一変して惨劇の地となったのだった。
その夜のインターネットのニュースやテレビのニュースでは、この事件が早くも伝えられていた。
また翌日のテレビや新聞紙面も、このニュースで占められた。
専門家と言われる人達の解説もまちまちで、解決策は見付からず頭を抱えるだけだった。
こうして日本国民のほとんどが、次は自分では……?! と恐れおののく事態となった。
そして数日後、恐怖の新年は訪れるのだった……。
――The End――
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