不幸なことに異世界へ!?意外と充実してます…

K

文字の大きさ
23 / 34

22.受付

しおりを挟む
さて、王都に入ることは出来たから早速マップを見て最短距離で学園へ向かうとしよう。

「ここが学園か…でけぇな…」

(主様。)

(ん?どした?)

(ここの学園では一人称を俺や僕よりも私にした方が好ましいかと思われます)

(そなの?…まぁ、気をつけます)

(はい…)

そうか…私の方がいいのか…いや、俺だって受験経験してるし!…あ、私だってだね…気をつけないと…。

「あの~…失礼ですが…この学園になにか用が?」

「ん?…君は…ここの生徒ですか?」

「はい…あなたは?」

「いえ、ここの求人情報を見てきたのですがね?受付を教えていただきたいのですが…」

「あ!わかりました!こっちですよ!」

なかなかのボンキュッボン最高ですね!いやいやいや…これから教師となるのにそんなことを考えてはダメだ!しっかりしなくては!

「えっと…なんとお呼びすればいいですか?」

「私はジンと言います。あなたは?」

「私はエレジェルと言います…では、ジン先生がいいですかね?」

「まだ先生ではありませんが…」

「いいじゃないですか!…それで先生は何をされている方なのですか?」

「私は商人をしています」

「商人なんですか?武器を持たれていたのでてっきり冒険者なのかと思いました!」

「それなりに武術は使えますからね~」

「なるほど~…あ、こちらが受付です」

「案内してくれてありがとうエレジェルさん」

「はーい!それでは失礼します!ジン先生!」

「失礼…求人情報を見てこちらまできたのですが…受付はこちらであっていましたか?」

「はい、あっていますよ!教職員試験を受けられますか?」

「はい、お願いします」

「かしこまりました。現在のご職業を教えてもらえますか?」

「1級商人です」

「…えっ!?…すみません…もう1度お聞かせ願えますか?」

「1級商人です」

「ふえぇぇぇ!?1級商人様がなぜ受験を!?」

「ダメですかね?」

「いえ!ダメなんて一言も!しかしよろしいのですか?給料はそこまで高くはありませんよ?…いえ!1級商人に比べてですからね?」

「大丈夫ですよ?受付は完了ということでよろしいでしょうか?」

「あ、はい!終わりました!こちらの札を試験の時にお持ちください!」

「わかりました、ありがとうございます」

札をもらった俺は学園を出ようとする…が先ほどのエレジェルさんに見つかってしまう。

「ジン先生~!」

「…ですからまだ先生ではないと!」

振り向くとそこにいたのはエレジェルさんともう1人の清楚系美人…こちらもすごくいい!…じゃなくて!誰!?

「えっと…」

「私は生徒会長をしておりますユミルです。エレジェルからの情報によると有望な先生のようですね。学園の試験に合格できましたらぜひとも授業を受けさせてください」

生徒会長…?

「えぇ、そのときはよろしくお願いします。それで…私になにか?」

「そうですね…お茶にしませんか?」

「お茶ですか?」

「ジン先生~行こうよ~!」

「はぁ…わかりました…ですが私は王都に来たばかりですのでお店など知りませんよ?」

「私達が案内しますので大丈夫ですよ」

「学園の中だから!」

「は、はぁ…」

と言われるがままに連れてこられた学園の中のとあるお店…。

「ここです!」

「いやいやいや、男の人いないじゃないですか!」

「えー、大丈夫ですよ!多分!」

「そこは多分をつけないでほしいなぁ…」

「大丈夫ですよ?男の人が入ったりするのを見たことがありますし」

「はぁ…」

「いらっしゃい!ユミルとエレジェルじゃないかいその男の人は誰だい?」

「今度の試験を受けるジン先生です!」

「正確にはまだ先生ではないですよエレジェル…」

「申し訳ありません…連れられるがままに入ってしまいましたがここは男の人が入っても大丈夫なのでしょうか?」

「大丈夫さ!ここはリラックスする場所だよ!そんなに緊張しなさんな!」

「ふぅ…ありがとうございます。あ、もし良かったらこれどうぞ」

「なんだい?鑑定してもいいかい?」

「えぇ…どうぞ」

「こりゃアンタ!希少級の茶葉じゃないかい!どこで手に入れたんだい!?」

「あ~、古い友人に貰いまして…もし良かったらお裾分けということで…」

「ありがたく貰っておくよ!そうだね…あんた達の茶葉はこれにしてあげるよ」

「お、ありがとうございます」

「ジン先生~こっちですよ!」

「向こうでまってな、できたら持っていくよ!」

「わかりました」

2人に呼ばれた方向へ向かう。

「ジンさんの席はこちらです」

「こっちだよ~」

いや、二人並んで座っててくれよ…。
あ、丸いテーブルがあるじゃん!

「私はあのテーブルがいいですね…3人仲良く座りましょう」

「むー、決めてくださいよ!」

「そうです!決めてください!」

「はぁ…お茶はゆっくり楽しむものですよ?優劣を決める時に私は飲みたくないですね…。」

「うまく逃げましたね…」

「そうね…ここでお茶なんてっていうと…」

「うん…絶対なにかが飛んでくるから…」

怖いな!おい!
しおりを挟む
感想 11

あなたにおすすめの小説

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました

しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、 「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。 ――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。 試験会場を間違え、隣の建物で行われていた 特級厨師試験に合格してしまったのだ。 気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの “超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。 一方、学院首席で一級魔法使いとなった ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに―― 「なんで料理で一番になってるのよ!?  あの女、魔法より料理の方が強くない!?」 すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、 天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。 そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、 少しずつ距離を縮めていく。 魔法で国を守る最強魔術師。 料理で国を救う特級厨師。 ――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、 ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。 すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚! 笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

処理中です...