137 / 310
第四章 竜騎士編
第136話 和睦
しおりを挟む
謁見が終わったので帰ろうと思ったが、今日も夜に戦勝パーティーがあるので参加して欲しいと言われてしまった。
俺はパーリーピーポー(笑)ではないので、即座に断ったのだが、ルーナが出席するとか言い出した。
ルーナ曰く、一番戦功を立てた俺が出席しないのはありえないそうだ。
理不尽すぎる。
強制参加の飲み会とか、どこの体育会系サークルだよと言いたくなるが、謁見が終わってからルーナがずっとご機嫌斜めなので、大人しく参加することにした。
パーティーに参加したところで、俺がすることなんて壁や床の素材を調べるだけなので、出席する意味はないと思うのだが。
そんなわけで俺たちは王宮内の客室で夜まで時間を潰すことになった。
俺たちが案内された客室は10畳程の個室だった。
王宮についてからずっと大勢のニンゲンの目に晒されていたので、少しほっとした――。
――のも束の間で、個室で3人だけになるなりルーナが説教を始めた。
「なんださっきの陛下への無礼な言葉遣いは!」
ルーナはマジギレしていた。
メイクをばっちり決めた今日のルーナはいつもよりも美人度マシマシで。
怒られた時の圧迫感もマシマシだった。
なので、とりあえず床に正座する。
「今回、お前は子爵になったんだぞ? 子爵と言えばもう立派な中級貴族だ。これからはちゃんとしたマナーとかも身に着けなきゃダメだ!」
ルーナにガミガミと説教される。
子爵なんてなりたくてなったわけじゃないのに……。
というか、権力者に対してはいつも以上にふざけた口調をしてしまう俺のロックな反骨精神を褒めてほしいくらいだ。
「怖い小娘ね。貴族になったばかりなんだから仕方ないじゃないの。よしよし、私はあなたの味方よ?」
ルーナに叱られてしょんぼりしていたら、セレナが俺の頭を優しく抱きしめてくれた。
夢がいっぱい詰まった巨乳に頭を包まれる。
ああ、柔らかい。
癒やされるわー。
「甘やかしちゃダメだ!! 大体、さっきのこいつの発言で一番許せないのは……」
そこで言葉を切ったルーナがギリギリと歯を噛みしめる。
なんか物凄く許せない発言があったらしい。
全然身に覚えがないんだけど。
「派遣してくれるなら美人がいいです! ってなんだ!?」
ルーナは怒りを露わにしながら怒鳴った。
ああ、そういえば言いましたな、そんなこと。
ルーナが近くで聞いていたんだった。
俺としたことがプロにあるまじき失態だ。
「なんで美人がいいんだ!? お前には私がいるじゃないか!!」
そう言いながら、ルーナの目にうるうると涙が溜まりだす。
うーん。
そりゃ俺にはルーナがいるのだが。
「いや、俺だってお前ほどの美人が来てくれるとは思ってないけどさ。どうせなら美人の方がテンションが上がるというか、オッサンだったら反乱を起こすというか……」
そんな言い訳になっていない言い訳をしてみる。
すると、ルーナは顔を真赤にして押し黙った。
え、何この反応。
「…………び、美人? 私が?」
何を今更。
「誰がどう見たって美人だろう? お前」
「ば、ばか! 突然、そういう事言うな! どういう顔していいかわかんなくなっちゃうじゃないか!」
ルーナは真赤になったまま顔を両手で覆ってしまう。
今まで何度か美人だって言ったことあるような気がするんだが。
というか、さっきまですげえ怒ってたのに……。
ルーナさんマジちょれえ。
相変わらず心配になるチョロさだ。
「……お前、もういい歳なんだから自分の見た目くらい把握しておいた方がいいぞ?」
美人と言われて真赤になっちゃう美人には危険な未来しか待ってないと思うのだ。
半年後にルーナがAV出演してたら嫌だ。
「だ、だって、学生の頃はよく私の机に、調子に乗るなブスってラクガキが……」
それは間違いなく嫉妬なんだろうけど、こいつどんだけ暗い学生時代を送ってんだよ。
友達もいないとか言ってたし、簡単に地雷を踏んでしまいそうなので学生時代の話題は避けるか。
「……でも、そうか。お前には私が美人に見えるのか……。あ、愛は盲目ってやつかな。えへへ」
なぜか俺がおかしい事になっているが、そう言ってはにかむルーナは尋常じゃなく可愛かった。
思わず正座を崩して抱きしめてしまう。
「……コウ……もっと強くギュッとして欲しいな?」
俺に抱きしめられながら、ルーナがそんな事を言う。
ああ、くそ、可愛いな。
「……ねえ、お前怒っていたんじゃないの? その浅はかさはなんなの? ちゃんと脳みそ入っているの? お前」
セレナはドン引きしていた。
脳みそ入ってなくてもいいじゃないか。
これだけ可愛いんだから。
なんか機嫌も治ったみたいだし。
そんなこんなでルーナとイチャついていたら、突然ドアがノックされた。
「お休みの所、失礼します、ハイランダー。お手数ですが、少々謁見の間までご足労願えないでしょうか?」
ドアの外からそんな声が聞こえた。
ハイランダー?
ああ、俺か。
まあ、ご足労願えないでしょうかと聞かれたら。
「嫌です」
今、ルーナと良いところなのだ。
邪魔すんなと言いたい。
「ば、ばか! ちゃんと行かなきゃダメじゃないか!」
しかし、ルーナにそんな事を言われてしまった。
まあ、せっかく直ったルーナの機嫌を損ねるのもアレだし。
仕方ないので行くか。
「でも、さみしいから早く帰ってきて欲しいな……」
ルーナはしょんぼりしながらそんな可愛いことを言った。
もう帰ってきたら押し倒そうと思った。
ルーナとセレナと別れて一人になった俺は、いやいや謁見の間まで戻ってきた。
今更何の用があるのだろうか。
しかし、謁見の間にいた人物を見て、俺のテンションは爆上げした。
そこに立っていたのは、褐色肌のダークエルフだった。
やや小柄でポニーテールをしたつり目のダークエルフだ。
その顔に見覚えがある。
確か抱いたはずだ。
「お久しぶりです。龍神王様。私の事、覚えていらっしゃいますか?」
そう言ってダークエルフは悪戯っぽい笑みを浮かべる。
ふっ、この俺の記憶力を甘く見るなよ。
俺は一度見たものは絶対に忘れない(美女に限る)。
「覚えているさ。内股にホクロがあった子だろう?」
このダークエルフがそのホクロを舐めると良く鳴いたのまで覚えている。
「……そ、そういう事はこういう場で言わないで欲しいんですが……」
ダークエルフは恥ずかしそうにモジモジと顔を俯ける。
そういえば、ここは謁見の間だった。
王様を始め大勢のニンゲンの目が俺たちに注がれている。
とたんに胃が痛くなってきた。
「こ、こほん。ハイランダー。そちらは風の民族長のキリア殿だ。この度、我が王国と風の民は和睦を結ぶ事になった」
王様の脇に立つ陰気な黒ローブの男がそんな事を教えてくれた。
和睦か。
ダークエルフ達風の民は全員が俺の女だ。
なので王国と戦争する理由は全くない。
和睦するのは妥当だ。
「ついてはハイランダーに和睦の調停に立ち会って貰いたいのと、風の民が貴殿の家臣になりたいと言っているのだが、いかがする?」
黒ローブの男がそう言うと、キリアと言うらしいダークエルフが俺に跪く。
「改めまして、風の民族長のキリアと申します。以前、臣下の礼はさせて頂きましたが、この場で我が一族を正式な家臣として頂けないでしょうか?」
家臣も何も既に風の民は全員俺のものだ。
「いいよ」
なのであっさりとOKしてみた。
「ありがとうございます!」
キリアの顔がぱあっと明るくなる。
ダークエルフのキリアは当然のように美人だった。
「……しかし、古龍(エンシェントドラゴン)に加えて、飛竜を駆る一族までアサギリ殿個人の戦力になるというのは……あまりに強力過ぎませんか? いくらハイランダーとは言え、王国の一家臣にすぎない者が強大な力を持つのは危険かと思われます」
謁見の間の両脇に控えていた家臣の一人がそんな事を言う。
その家臣は俺にとても好意的とは言えない目を向けている。
多分俺が嫌いなのだろう。
まあ、嫌われたら嫌い返せばいいので全然問題ないが。
多分、あまり絡むことは無さそうだし。
「……ふっ、そんなの今更だ。案ずるだけ無駄よ。なあ、ハイランダー?」
王様が嘲笑を浮かべながらそんな事を言った。
なんかよく分からないので、愛想笑いを返す。
俺の反応に両脇に控えていた家臣たちがざわついた。
一体、なんだと言うのか。
その後は、王様とキリアがなんかの書類にサインするのをただ見守った。
多分、和睦の手続きなんだろうが。
ふと思うのだ。
これ俺いる必要ある?
さっさと客室に戻ってルーナにエロいことをしたいのだが。
とりあえず脳内でルーナを押し倒していると、30分位で和睦の手続きは終わった。
謁見の間からの退出が許されたので、キリアと一緒に部屋を出る。
キリアも俺たちと同じように客室を用意されているらしいので、そこまで送ることにした。
ちなみに、一応前回の蛮族侵攻戦での敵だったキリアは今夜の戦勝パーティーには参加しないらしい。
物凄く羨ましかった。
「……それにしても族長だったんだな。風の民の族長ってもっとヨボヨボの婆さんを想像してたよ」
キリアと並んで王宮の長い廊下を歩きながら、そんな世間話を振ってみた。
「ふふ、これでも一族の長老ですから、結構なお婆ちゃんなんですよ? 我が一族は歳をとってもあまり見た目が変わらないのでわからないでしょうけど。あ、寿命は人間と一緒ですよ?」
どう見ても20代くらいにしか見えないキリアがそんな事を言った。
風の民まじかよ。
不老で美女しかいない種族とか。
あれ、なんだろう、感動のあまり目から汗が出てきた。
なんという素敵種族だ。
絶対に絶滅させてはいけない。
頑張って子種を仕込もうと心に誓った。
ちなみに、子種は仕込むが責任は取らない。
「ど、どうされたんですか? 竜神王様。あ、こんなお婆ちゃんを抱いちゃったので、お気を悪くされちゃいましたか?」
キリアが不安そうな顔でそんな勘違いをしていた。
全然お婆ちゃんには見えない上に、とても美味だったのでお気を悪くするわけない。
というか、カンナさんもそうだけど、この世界に来てから老婆の価値観が変わってしまった。
「そんなわけないだろ」
そう言いながらキリアの腰を抱く。
キリアは抵抗せずに身を寄せてくる。
適度に引き締まった女体だった。
たまらない。
「……それにしても、龍神王様の正式な家臣にして頂けて良かったです。きっとリュディアも喜びますよ」
おお。
リュディアか。
あいつ元気かな。
「あの子、竜神王様と別れてからひどい状態なんですよ。この前なんか、外で犬用の首輪をつけて、あの時はここで散歩してもらった。楽しかったなとかブツブツ言ってて……本当に、心配で……」
それは心配になりますな……。
そういえば、過酷な奴隷生活(笑)を送っている時、夜中に全裸のリュディアに首輪つけて外を散歩したな。
今にして思えば、どう考えてもやりすぎでドン引きだが。
あの時はリュディアも喜んでいた。
「しばらくしたらリュディアも連れて、龍神王様の領地に参ろうと思うんですが、よろしいですか?」
「おー来い来い」
俺は深く考えもせずに頷いた。
リュディアが来たらたっぷりかわいがってやろう。
「あ、私の部屋ここです」
いつの間にかキリアの用意された客室に到着してしまったらしい。
「……せっかくなので、少し寄って行かれます?」
キリアがそう言うので、お邪魔することにした。
キリアの客室は俺たちの客室よりも狭かった。
当然だが、そこは個室というか密室だ。
密室に美女と二人きりになってしまっては、ムラムラがどうしても抑えきれなかった。
なので、そのままキリアを押し倒した。
俺に服従しているらしいキリアは全く抵抗しないどころか。
「……私も結構な犬(男)を飼ってきたつもりなんですが、龍神王様の前ではただのメスに成り下がってしまいます。物凄くお上手なので……今日もかわいがってくださいね?」
そんな可愛いことを言う。
なんだこのババア。
本気になっちゃうじゃないか。
さすが長老だ。
そんなわけで戦勝パーティーが始まるギリギリまでキリアを抱き倒した。
慌てて戻ると、ルーナがむくれていて焦った。
俺はパーリーピーポー(笑)ではないので、即座に断ったのだが、ルーナが出席するとか言い出した。
ルーナ曰く、一番戦功を立てた俺が出席しないのはありえないそうだ。
理不尽すぎる。
強制参加の飲み会とか、どこの体育会系サークルだよと言いたくなるが、謁見が終わってからルーナがずっとご機嫌斜めなので、大人しく参加することにした。
パーティーに参加したところで、俺がすることなんて壁や床の素材を調べるだけなので、出席する意味はないと思うのだが。
そんなわけで俺たちは王宮内の客室で夜まで時間を潰すことになった。
俺たちが案内された客室は10畳程の個室だった。
王宮についてからずっと大勢のニンゲンの目に晒されていたので、少しほっとした――。
――のも束の間で、個室で3人だけになるなりルーナが説教を始めた。
「なんださっきの陛下への無礼な言葉遣いは!」
ルーナはマジギレしていた。
メイクをばっちり決めた今日のルーナはいつもよりも美人度マシマシで。
怒られた時の圧迫感もマシマシだった。
なので、とりあえず床に正座する。
「今回、お前は子爵になったんだぞ? 子爵と言えばもう立派な中級貴族だ。これからはちゃんとしたマナーとかも身に着けなきゃダメだ!」
ルーナにガミガミと説教される。
子爵なんてなりたくてなったわけじゃないのに……。
というか、権力者に対してはいつも以上にふざけた口調をしてしまう俺のロックな反骨精神を褒めてほしいくらいだ。
「怖い小娘ね。貴族になったばかりなんだから仕方ないじゃないの。よしよし、私はあなたの味方よ?」
ルーナに叱られてしょんぼりしていたら、セレナが俺の頭を優しく抱きしめてくれた。
夢がいっぱい詰まった巨乳に頭を包まれる。
ああ、柔らかい。
癒やされるわー。
「甘やかしちゃダメだ!! 大体、さっきのこいつの発言で一番許せないのは……」
そこで言葉を切ったルーナがギリギリと歯を噛みしめる。
なんか物凄く許せない発言があったらしい。
全然身に覚えがないんだけど。
「派遣してくれるなら美人がいいです! ってなんだ!?」
ルーナは怒りを露わにしながら怒鳴った。
ああ、そういえば言いましたな、そんなこと。
ルーナが近くで聞いていたんだった。
俺としたことがプロにあるまじき失態だ。
「なんで美人がいいんだ!? お前には私がいるじゃないか!!」
そう言いながら、ルーナの目にうるうると涙が溜まりだす。
うーん。
そりゃ俺にはルーナがいるのだが。
「いや、俺だってお前ほどの美人が来てくれるとは思ってないけどさ。どうせなら美人の方がテンションが上がるというか、オッサンだったら反乱を起こすというか……」
そんな言い訳になっていない言い訳をしてみる。
すると、ルーナは顔を真赤にして押し黙った。
え、何この反応。
「…………び、美人? 私が?」
何を今更。
「誰がどう見たって美人だろう? お前」
「ば、ばか! 突然、そういう事言うな! どういう顔していいかわかんなくなっちゃうじゃないか!」
ルーナは真赤になったまま顔を両手で覆ってしまう。
今まで何度か美人だって言ったことあるような気がするんだが。
というか、さっきまですげえ怒ってたのに……。
ルーナさんマジちょれえ。
相変わらず心配になるチョロさだ。
「……お前、もういい歳なんだから自分の見た目くらい把握しておいた方がいいぞ?」
美人と言われて真赤になっちゃう美人には危険な未来しか待ってないと思うのだ。
半年後にルーナがAV出演してたら嫌だ。
「だ、だって、学生の頃はよく私の机に、調子に乗るなブスってラクガキが……」
それは間違いなく嫉妬なんだろうけど、こいつどんだけ暗い学生時代を送ってんだよ。
友達もいないとか言ってたし、簡単に地雷を踏んでしまいそうなので学生時代の話題は避けるか。
「……でも、そうか。お前には私が美人に見えるのか……。あ、愛は盲目ってやつかな。えへへ」
なぜか俺がおかしい事になっているが、そう言ってはにかむルーナは尋常じゃなく可愛かった。
思わず正座を崩して抱きしめてしまう。
「……コウ……もっと強くギュッとして欲しいな?」
俺に抱きしめられながら、ルーナがそんな事を言う。
ああ、くそ、可愛いな。
「……ねえ、お前怒っていたんじゃないの? その浅はかさはなんなの? ちゃんと脳みそ入っているの? お前」
セレナはドン引きしていた。
脳みそ入ってなくてもいいじゃないか。
これだけ可愛いんだから。
なんか機嫌も治ったみたいだし。
そんなこんなでルーナとイチャついていたら、突然ドアがノックされた。
「お休みの所、失礼します、ハイランダー。お手数ですが、少々謁見の間までご足労願えないでしょうか?」
ドアの外からそんな声が聞こえた。
ハイランダー?
ああ、俺か。
まあ、ご足労願えないでしょうかと聞かれたら。
「嫌です」
今、ルーナと良いところなのだ。
邪魔すんなと言いたい。
「ば、ばか! ちゃんと行かなきゃダメじゃないか!」
しかし、ルーナにそんな事を言われてしまった。
まあ、せっかく直ったルーナの機嫌を損ねるのもアレだし。
仕方ないので行くか。
「でも、さみしいから早く帰ってきて欲しいな……」
ルーナはしょんぼりしながらそんな可愛いことを言った。
もう帰ってきたら押し倒そうと思った。
ルーナとセレナと別れて一人になった俺は、いやいや謁見の間まで戻ってきた。
今更何の用があるのだろうか。
しかし、謁見の間にいた人物を見て、俺のテンションは爆上げした。
そこに立っていたのは、褐色肌のダークエルフだった。
やや小柄でポニーテールをしたつり目のダークエルフだ。
その顔に見覚えがある。
確か抱いたはずだ。
「お久しぶりです。龍神王様。私の事、覚えていらっしゃいますか?」
そう言ってダークエルフは悪戯っぽい笑みを浮かべる。
ふっ、この俺の記憶力を甘く見るなよ。
俺は一度見たものは絶対に忘れない(美女に限る)。
「覚えているさ。内股にホクロがあった子だろう?」
このダークエルフがそのホクロを舐めると良く鳴いたのまで覚えている。
「……そ、そういう事はこういう場で言わないで欲しいんですが……」
ダークエルフは恥ずかしそうにモジモジと顔を俯ける。
そういえば、ここは謁見の間だった。
王様を始め大勢のニンゲンの目が俺たちに注がれている。
とたんに胃が痛くなってきた。
「こ、こほん。ハイランダー。そちらは風の民族長のキリア殿だ。この度、我が王国と風の民は和睦を結ぶ事になった」
王様の脇に立つ陰気な黒ローブの男がそんな事を教えてくれた。
和睦か。
ダークエルフ達風の民は全員が俺の女だ。
なので王国と戦争する理由は全くない。
和睦するのは妥当だ。
「ついてはハイランダーに和睦の調停に立ち会って貰いたいのと、風の民が貴殿の家臣になりたいと言っているのだが、いかがする?」
黒ローブの男がそう言うと、キリアと言うらしいダークエルフが俺に跪く。
「改めまして、風の民族長のキリアと申します。以前、臣下の礼はさせて頂きましたが、この場で我が一族を正式な家臣として頂けないでしょうか?」
家臣も何も既に風の民は全員俺のものだ。
「いいよ」
なのであっさりとOKしてみた。
「ありがとうございます!」
キリアの顔がぱあっと明るくなる。
ダークエルフのキリアは当然のように美人だった。
「……しかし、古龍(エンシェントドラゴン)に加えて、飛竜を駆る一族までアサギリ殿個人の戦力になるというのは……あまりに強力過ぎませんか? いくらハイランダーとは言え、王国の一家臣にすぎない者が強大な力を持つのは危険かと思われます」
謁見の間の両脇に控えていた家臣の一人がそんな事を言う。
その家臣は俺にとても好意的とは言えない目を向けている。
多分俺が嫌いなのだろう。
まあ、嫌われたら嫌い返せばいいので全然問題ないが。
多分、あまり絡むことは無さそうだし。
「……ふっ、そんなの今更だ。案ずるだけ無駄よ。なあ、ハイランダー?」
王様が嘲笑を浮かべながらそんな事を言った。
なんかよく分からないので、愛想笑いを返す。
俺の反応に両脇に控えていた家臣たちがざわついた。
一体、なんだと言うのか。
その後は、王様とキリアがなんかの書類にサインするのをただ見守った。
多分、和睦の手続きなんだろうが。
ふと思うのだ。
これ俺いる必要ある?
さっさと客室に戻ってルーナにエロいことをしたいのだが。
とりあえず脳内でルーナを押し倒していると、30分位で和睦の手続きは終わった。
謁見の間からの退出が許されたので、キリアと一緒に部屋を出る。
キリアも俺たちと同じように客室を用意されているらしいので、そこまで送ることにした。
ちなみに、一応前回の蛮族侵攻戦での敵だったキリアは今夜の戦勝パーティーには参加しないらしい。
物凄く羨ましかった。
「……それにしても族長だったんだな。風の民の族長ってもっとヨボヨボの婆さんを想像してたよ」
キリアと並んで王宮の長い廊下を歩きながら、そんな世間話を振ってみた。
「ふふ、これでも一族の長老ですから、結構なお婆ちゃんなんですよ? 我が一族は歳をとってもあまり見た目が変わらないのでわからないでしょうけど。あ、寿命は人間と一緒ですよ?」
どう見ても20代くらいにしか見えないキリアがそんな事を言った。
風の民まじかよ。
不老で美女しかいない種族とか。
あれ、なんだろう、感動のあまり目から汗が出てきた。
なんという素敵種族だ。
絶対に絶滅させてはいけない。
頑張って子種を仕込もうと心に誓った。
ちなみに、子種は仕込むが責任は取らない。
「ど、どうされたんですか? 竜神王様。あ、こんなお婆ちゃんを抱いちゃったので、お気を悪くされちゃいましたか?」
キリアが不安そうな顔でそんな勘違いをしていた。
全然お婆ちゃんには見えない上に、とても美味だったのでお気を悪くするわけない。
というか、カンナさんもそうだけど、この世界に来てから老婆の価値観が変わってしまった。
「そんなわけないだろ」
そう言いながらキリアの腰を抱く。
キリアは抵抗せずに身を寄せてくる。
適度に引き締まった女体だった。
たまらない。
「……それにしても、龍神王様の正式な家臣にして頂けて良かったです。きっとリュディアも喜びますよ」
おお。
リュディアか。
あいつ元気かな。
「あの子、竜神王様と別れてからひどい状態なんですよ。この前なんか、外で犬用の首輪をつけて、あの時はここで散歩してもらった。楽しかったなとかブツブツ言ってて……本当に、心配で……」
それは心配になりますな……。
そういえば、過酷な奴隷生活(笑)を送っている時、夜中に全裸のリュディアに首輪つけて外を散歩したな。
今にして思えば、どう考えてもやりすぎでドン引きだが。
あの時はリュディアも喜んでいた。
「しばらくしたらリュディアも連れて、龍神王様の領地に参ろうと思うんですが、よろしいですか?」
「おー来い来い」
俺は深く考えもせずに頷いた。
リュディアが来たらたっぷりかわいがってやろう。
「あ、私の部屋ここです」
いつの間にかキリアの用意された客室に到着してしまったらしい。
「……せっかくなので、少し寄って行かれます?」
キリアがそう言うので、お邪魔することにした。
キリアの客室は俺たちの客室よりも狭かった。
当然だが、そこは個室というか密室だ。
密室に美女と二人きりになってしまっては、ムラムラがどうしても抑えきれなかった。
なので、そのままキリアを押し倒した。
俺に服従しているらしいキリアは全く抵抗しないどころか。
「……私も結構な犬(男)を飼ってきたつもりなんですが、龍神王様の前ではただのメスに成り下がってしまいます。物凄くお上手なので……今日もかわいがってくださいね?」
そんな可愛いことを言う。
なんだこのババア。
本気になっちゃうじゃないか。
さすが長老だ。
そんなわけで戦勝パーティーが始まるギリギリまでキリアを抱き倒した。
慌てて戻ると、ルーナがむくれていて焦った。
2
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…
美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。
※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。
※イラストはAI生成です
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
転生?したら男女逆転世界
美鈴
ファンタジー
階段から落ちたら見知らぬ場所にいた僕。名前は覚えてるけど名字は分からない。年齢は多分15歳だと思うけど…。えっ…男性警護官!?って、何?男性が少ないって!?男性が襲われる危険がある!?そんな事言われても…。えっ…君が助けてくれるの?じゃあお願いします!って感じで始まっていく物語…。
※カクヨム様にも掲載しております
男が少ない世界に転生して
美鈴
ファンタジー
※よりよいものにする為に改稿する事にしました!どうかお付き合い下さいますと幸いです!
旧稿版も一応残しておきますがあのままいくと当初のプロットよりも大幅におかしくなりましたのですいませんが宜しくお願いします!
交通事故に合い意識がどんどん遠くなっていく1人の男性。次に意識が戻った時は病院?前世の一部の記憶はあるが自分に関する事は全て忘れた男が転生したのは男女比が異なる世界。彼はどの様にこの世界で生きていくのだろうか?それはまだ誰も知らないお話。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる