Sランクパーティから追放された俺、勇者の力に目覚めて最強になる。

石八

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元Sランクの俺、覚醒する

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 突如自分の右腕に現れた《勇者》の紋章。
 その紋章を手にした意味。思い当たる節は一つもなく、レンの頭を悩ませる。

 だが一つだけ分かることがある。
 それは今まで全く開花の兆しを見せなかったスキルの正体が《勇者》であることであった。

 そのおかげか、先程まで全身を包んでいた疲労感は綺麗さっぱり消え去り、失われていた身体能力や魔力が全盛期よりも倍以上になっていた。

 もしこれが《勇者》の力ならば、その力は計り知れないだろう。

「これなら……行ける!」

 レンの中で溢れかえっていた絶望が希望に変わる。

「聖なる光よ、その力で我らを護りたまえ。ホーリープロテクト」

 今まで魔力の問題で使えなくなっていた数多にある聖魔法の一つである《ホーリープロテクト》を自身とリルネスタに展開する。

 《ホーリープロテクト》とは熟練の聖魔法使いが使える防御魔法で、対象者の周囲に見えない聖なる魔力の障壁を造り、破壊されるまで攻撃から身を守ってくれる優れものだ。

 その耐久性は尋常ではない。言葉で表すならば、スレイヴスネークの得意とする尻尾の叩き付けを3発は耐えられるくらいの耐久性能であった。

 しかし、その分消費される魔力も多い。
 それでもレンは元々魔力の量が多く、そこに《勇者》のスキルが上乗せされたので、二人分の《ホーリープロテクト》を展開するのは造作もないことであった。

「ホーリープロテクトを展開してもこれだけ魔力に余裕がある。つまり、やっとに戻れたんだな」

 本当の自分とは言葉の綾であり、そのままの意味ではない。

 今までの本当の自分はとても輝いていた。前のパーティでは誰よりも強く、信頼され、ギルドからの期待も大きかった。

 誰よりも最前線を走り、来る魔物去る魔物を殲滅し、クエストを達成する。一時期は一部の冒険者から尊敬の目を向けられることもあった。

 だが、そんな絶頂期もある日突然終わりを迎える。

 それはレンたちのパーティがSランクに上がってから1週間後のことであった。

 Sランクのクエストというものは、Aランクのクエストよりも遥かに難易度が上がる。それでもレンたちは卒なくこなし、いつの間にかギルド内で知らない人はいないレベルにまでなっていた。

 しかし、2回目のSランククエストの討伐対象である《グラン・ゲリオルグ》と呼ばれる魔物との戦闘で悲劇は起きた。

 そう、レンの動きが明らかに鈍くなったのである。

 その理由はすぐにスキルを開花するための代償だと判明したので、ギリュウたちは声を揃えてレンを祝福した。

 だがいつまで経ってもレンのスキルは開花しない。

 そしてだんだんと周りからの視線が痛くなりはじめ、ギリュウによって戦力外通告を言い渡され、追放されたのである。

 今日までの日々。それはとても惨めで、情けない日々であった。

 それは言葉のとおり、自分が自分でないような。いつの間にか偽物の自分に入れ替わっているような、そんな気がしていたのだ。

「でも、もう違う。俺は……やっと俺に戻れたんだ」

 レンは木々の隙間から見える空を見上げ、清々しい笑顔を浮かべる。いつの間にか曇っていた空は晴れており、微かだが森の中全体が明るくなっていた。

『シュルルル……』

『シュルル……』

 森の真ん中で立ち尽くし、空を仰ぎ見るレンの周りを2匹のスレイヴスネークはいつでも襲いかかれるように動き回る。

 その動きは完璧で、既にレンの逃げ道は絶たれてしまっている。しかしレンは臆することなく、聖剣を片手で掴み、腰を低く下げて迎撃の構えをとっていた。

『シュラァウ!』

 顔に傷を負ったスレイヴスネークはレンに恨みがあるのか、もう片方のスレイヴスネークとアイコンタクトすらとらず、レンに向かって襲いかかる。

 だがレンは動こうとしなかった。別に足が竦んで動けないわけではない。恐怖で体が固まってしまったわけでもない。ただ避ける必要もがなかったのだ。

「遅せぇよ、蛇野郎」

 レンが聖剣を持つ手に力を込め、タイミングを合わせてスレイヴスネークの顎を下から力強く切り上げる。

 するとあの体重が何百キロ以上あるはずのスレイヴスネークが宙を舞ったのだ。それには打ち上げられたスレイヴスネークも驚いているのか、体勢を変える暇もなく倒れ込んでしまっていた。

「そういえば、最初に俺らを襲ってきたのはお前からだったよな。あのときは気配を消して奇襲してきたんだっけか?」

 倒れ込んだスレイヴスネークの元へ歩み寄り、レンは不敵な笑みを浮かべる。

 その言葉がスレイヴスネークに通じたかは不明だ。しかしそれでも声のトーンや話すスピードから挑発されてると受け取ったのか、体をうねらせて起き上がり、レンを睨みつける。

 だがその場からはレンの姿が消えていた。いや、正確には消えていたのではなく、視覚外に逃げ込み、スレイヴスネークの懐に潜り込んでいたのだ。

「まずは一匹」

 抜刀中のレンは聖剣の剣先をスレイヴスネークに向け、聖剣を持つ腕を引いて力を溜める。

 すると無詠唱にも関わらず、聖剣の刃がまるで《一閃》を発動したときのように白く染まり、スレイヴスネークの視界を白く塗り潰していく。

 そのあまりの眩さに怯むスレイヴスネークであったが、勇敢にもレンを丸呑みにしようと試みる。

 だがそれは自分の柔らかい口の中を晒す行為であり、ただの悪手であった。

「吹き飛べっ!」

 目で追えないほど鋭い突きがスレイヴスネークの口内へと繰り出される。その瞬間、森の中になにかが破裂したような鈍い音が響き渡った。

 その鈍い破裂音を聞き、レンは口角を上げて静かに笑う。

 そんなレンの見ている光景。それは首から上が肉塊となって弾き飛び、噴水のように血を噴き上げる首のないスレイヴスネークの姿があった。

 そして頭の無いスレイヴスネークは地を揺らしながら地面に力無く倒れ込む。だがレンはそんなスレイヴスネークに見向きもせず、自分の手の平を見つめていた。

「剣技を使ってないのにこの威力。剣に魔力は流したものの、単純な火力なら全盛期の倍。いや、それ以上か」

 足元に血だまりが広がり靴を汚すが、レンは特に気にしない様子で自分の右腕に刻まれた《勇者》の紋章に触れる。

 確かに自分は強かった。だがいつしか自身の限界を感じていた。しかし《勇者》のスキルのおかげで限界の壁を容易く飛び越えることができた。

 《勇者》のスキルがなくても、自分はSランクという栄光を掴み取ることができた。つまり《勇者》のスキルがある今なら更なる高みへ目指すことができるだろう。

 その力にレンは震えながらも右手を握りしめ、もう片方の潜んでいるスレイヴスネークの位置を探し、リルネスタの元へ歩み寄った。

「もう少しで終わるから待ってろ。絶対に2人で生きて帰るからな」

 リルネスタが乱れた髪と服を整え、ボロボロになった黒いローブを布団代わりにしてかけておく。

 そしてレンはいつまでも動かずこちらの様子を見ているスレイヴスネークの視線を感じ取り、その方向に向かって右手を差し出し、静かに魔力を高めていく。

「聖なる光よ、光を包む闇を砕け。ノヴァフラッシュ」

 高めに高めた魔力を一つの球体に変え、スレイヴスネークが隠れている森の奥へ高速で射出する。

 その球体は凄まじい熱を帯びていた。そのあまりの熱に、周囲の草木は焦げる間もなく蒸発していた。

『シュラァァアァウ!?』

 ノヴァフラッシュが放たれて数秒後。爆音と共に耳に劈く悲鳴が聞こえてくる。

 その悲鳴はスレイヴスネークのもので、木々を薙ぎ倒し、明らかに怒った様子でレンの目の前に姿を現した。

『シュルルルッ!』

「おいおい、あの綺麗で艶やかな鱗の体が見るに堪えないくらいボロボロだぜ? もしかして足を滑らせて大穴にでも落っこちたか? あぁ、すまん。お前蛇だから足無かったな」

 嘲笑いながらスレイヴスネークを煽ると、怒りで我を忘れたスレイヴスネークは自身の体を弾丸のように丸め、レンに向かって突進していく。

 あの巨体での突進を食らってしまえばいくらホーリープロテクトがあろうとただでは済まないだろう。

 だがレンは怯まずその場で腰を低くし、《一閃》に似た姿勢を作って剣技の詠唱を始めた。

「聖なる光よ……聖剣に宿り、深淵をも切り開く力になれ──」

『シュラァァアァウッ!』

 もうスレイヴスネークとの距離は数メートルまで近づいているのにも関わらず、レンは聖剣を地面に対し並行にしたままの体勢を維持をして待ち続ける。

 呼吸を止め、瞬きをせず、目の前に迫り来るスレイヴスネークを睨みつけてその時を待っていた。

 そして距離が残り3メートル以内に縮まったそのとき、レンは目を見開いて剣を引き抜いた。

一閃いっせん瞬光しゅんこう天翔斬てんしょうざんッ!」

 聖なる光の炎を纏う聖剣の一太刀が強靭な肉体を持つスレイヴスネークを切る。

 全長数十メートルを超え、頑丈で硬い鱗を持つスレイヴスネークの体に白い軌跡が走ったと思えば、頭から尻尾の先まで真っ二つに開き、鱗の破片が宙を舞う。

『シュルルル……?』

 あまりにも一瞬の出来事だったので、斬られた張本人は呑気な声を出していつの間にか真上に昇っていた太陽を仰ぎ見ていた。

 その太陽の光は自分の視界を塗り潰していき、次第に前が見えなくなる。そして気付いた時には──

「終わったな」

 光を失った聖剣を腰にぶら下げた鞘に収め、一息つく。

「ギルドに帰ろう。リルネスタ」

 未だに眠っているように気絶しているリルネスタを抱き抱え、背中に担ぎケルアへ帰るため森の出口へと向かう。

 その途中でレンは地面に落としておいたポーチを拾い上げて腰に付け、後方を振り向く。

 そこには白い粒が太陽の光に照らされてキラキラと輝きながら宙を舞っていた。そしてその付近にはスレイヴスネークの死骸は骨どころか鱗たりとも残ってはいなかった。
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