異世界最強のレベル1

銀狐

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番外編

図書館に眠る主 2

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「いっそ森を燃やしてしまうのはどうかしら?」
「本はどうするの!?」
「森の表面だけよ。図書館の天井だけ燃やすようにする感じにするから大丈夫だわ」
「いや、無理でしょ……」

 はちゃめちゃなことを言うなあ。
 もしかしてこの大樹林から探すのが面倒くさいのか?
 でも確かにそっちのほうが楽そうだ。

「そういえばロックロックロックはなんで降ってきたんだろう?」
「ジャンプでもしたんじゃないのか?」
「そんなことできたかしら……」

 俺も適当に言ったけど、あのモンスターについて詳しくはしらない。
 でもあの岩のゴーレムが空を飛んていたとは思えないしなあ。

「もしくは誰かが運んでいるのを落とされたーとか?」
「持って帰って何に使うんだよ……」
「置物によさそうじゃない?ほら」

 それが1/100スケールだったらまあいいかもね。

「単純に何処からか落ちてきた、ってことかしら?」
「たぶんそれでいいと思う」

 何処からか落ちてきた。
 その考えで行くと答えはだいぶ絞られる。
 その一つはこれだな。

「上に何かがあるってことだな」

 上に建物か何かが浮いていると考えれば、このゴーレムが降ってくる可能性がある。
 本当にそんなところがあるのか?と思うが、何せ今回のクエストはイベント。
 イベント限定ステージがあってもおかしくはない。

「じゃあさっそく上に行ってみようか」
「れっつごー!」

 飛行フライの魔法を使い、空を探すことにした。
 規模的に考えれば大樹林より広くはなったが、ロックロックロックが落ちてきた付近を探せばいいことだ。
 もしかしたら、あのゴーレムが降ってきたのはヒントだったのかもしれない。

「見て!あそこに建物があるよ!」

 メルが指をさした方向には浮島があった。
 近くに寄ってみると、大きな建物が一軒に岩のオブジェクトがたくさん転がっているだけだった。

「なんだろうこの岩は?」
「ちょっとまて、不用心に触ると――」

 メルが岩に触った瞬間、岩は手と足が生えた。
 岩の正体は全部ロックロックロックだった。

「これ全部がロックロックロックなの!?」
「おいメル!えらいことになったぞ!」
「ごめんよー!」

 建物の周りには大小バラバラの岩が少なくとも100個ある。
 その岩すべてがロックロックロックだったのだ。
 これを一体一体相手をするのは時間がかかってしまうぞ……。

 まあ、俺には関係ないことだが。

「ここは俺がやるよ」
「ひゅー!かっこいいね!」
「茶化すなよ。それにメルのせいだぞ」
「だから悪かったってー!」

 それについては、まあいいや。

 ロックロックロックこいつは非常に硬い。
 だが、たまにレア素材のゴーレムの魂というのを落とす。

 これはゴーレムをつくるときに必須のアイテムだから、プレイヤーに売ればは高く取引される。
 ここで入手出来たら最高だな。

「二人は飛んでて」
「りょーかい!」
「わかったわ」

 よし、これで好きなように暴れられる。
 今回は呪われし死神のネックレスは付けていない。
 こいつら相手なら、俺は武器も魔法も必要ない。

「あらよっと!」

 このゲームで人間であるメリットは、どのステータスにも特化型をつくれること。
 ただし、それ相応に大変だけどね。

 このロックロックロック相手なら素手でも対処出来る。
 さすがにオリハルコンほどの硬さになってくると分からない。

「はい、終わりっと」

 一殴り一殺。
 時間はかからなかったものの、地味な戦いだよなあ、これ。

「いやーすごいねー!」
「ゴーレムの魂は落ちたのかしら?」
「1個だけしか手に入らなかった……」

 たとえどんなにも強くても上げられないものがある。
 それは運だ。

 確率系のアイテムはたくさん周らないと手に入らないからなあ。
 でもまあ、100体倒して1個でも手に入れば十分か。

「それじゃあ中に入ろうか」

 建物のドアを開けると、中は予想通り本で埋まっていた。
 どうやらここが図書館であっているみたいだ。

「それにしても、クエスト場所に東の大樹林って書くのずるいよねー!」
「もしかしたらだが、ここは動いているんじゃないか?
 だから東の大樹林と書かれていたんだと思う」
「それなら東の大樹林の上って書いてほしかったわ」

 それだと考える要素が無くて少しつまらない。
 でも、もう少しヒントがあってもいいと思う。
 俺たちはたまたまロックロックロックが降ってきただけだし。

 もしかして、ここを周回するときはロックロックロックが降ってくる場所を探さないといけないのか?

「それにしても中は広いねー!」
「ここから一冊を探すのなんて苦労するわよ」
「……本当だよなあ。今度は何の本か考えないと」

 大樹林での図書館探しより地獄のような物探しが始まった。
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