異世界最強のレベル1

銀狐

文字の大きさ
39 / 60
氷山の討伐

34

しおりを挟む
「「「「「いっただっきまーす!!」」」」」
「「「いただきまーす……」」」

 俺たちは今、デローザの町の人達とモグラを食べようとしていた。

 見た目こそは良くなったものの、モグラを見てからだとあまり食欲がわかない。
 俺だけではなく、ファラとメルも同じようだ。

「いやー、やっぱり肉が一番ですな!」
「本当ですよ!いつも芋ばっかりだと肉が恋しくなりますな!」
「町長!もっとモグラを狩りましょうよ!」
「こらこら、そんなことしたらモグラがいなくなってしまうだろう」

 町の人達は食べなれているようで抵抗がない。
 正直いまは羨ましい。

「あれ、皆さん食べないのですか?」
「いやー、ちょっと……」
「ねぇ……」
「だよね……」
「あぁー、ご安心ください。モグラでしたけど味は美味しいので」

 ええい!男は根性!
 いつまでもうじうじ言ってはいけない!

 俺は豪快にモグラの肉を食べた。
 その瞬間、俺は震えだした。

「どうしたのディラ?」
「まさかお腹に当たったとか!?」

 違う、そういう事ではない。

「…美味しい」
「「えっ?」」
「美味しいんだよ!二人も食べてみなって!」

 モグラの肉はとても美味しかった。
 下手したら村の時にみんなに配った、雷猪王の肉より美味しいかもしれない。

「はっはっはっ、気に入りましたか?」
「ああ!本当に美味いよ、これ!」

 ついつい全部食べ切ってしまった。
 そんな俺を見た二人は、ようやく口へと運んだ。

「美味しい!!」
「本当だわ……!」

 二人も気に入ったみたいだ。
 目のまえにあったお肉がすぐになくなった。

 でもなんでこんなにも美味いんだろうか?
 気候や温度のせいなのか?
 でもモグラは地面の中にいるし。

「よかったら野菜もどうですか?」
「あっ、じゃあ頂こうかな」

 びっくりなことに、野菜まで美味しい。
 もしかしてここの土が特別なのか?
 本当に面白い場所だな。

「それでアイスマウンテンロックの手がかりは見つかりましたか?」
「さっぱりだ。もしかしたら雪男みたいに幻の生物っていう可能性もあるしな」
「雪男ですか……。話は聞いたことがありますが、見たことがありませんね」
「俺たちは何回もあるけどな」

 ここではないが、ゲームではよく出てきた。
 何体倒したかも覚えていないほどに倒しまくった。
 ポジション的には少し強いザコ敵。

「明日また調べなおしかな」
「左様ですか。でしたら泊っていかれますか?」
「いいのか?」
「ミアを助けてもらったお礼です。この町に宿はないですが、私の家は部屋が余っていますので」

 こうして俺たちは今夜、町長の家に泊ることになった。
 良いことをすると戻ってくるって本当みたいだな。

 その日の夜、俺たちは町長の家に招かれた。

「ファラさんとメルさんには申し訳ないのですが、同じ部屋でいいでしょうか?空いている部屋が二部屋しかないので」
「「むしろみんなで一部屋でもいい」」
「いや、俺がよくないから」

 美少女たちと寝るなんて相当抑えないといけないんだぞ?
 ゆっくり休みたいときは別々がいい。

 その後、俺は二人と別れて部屋にあるベッドに寝転がった。
 一体アイスマウンテンロックはどこにいるんだか。

 姿を隠すためにこんなに猛吹雪にしたのか?
 それなら天候まで操らないで、ひっそりと暮らせばいい。
 うーむ……。

 そんな時、部屋のドアをノックされた。

「どうぞ」
「失礼しまーす!」
「遅くにごめんね、ディラ」
「大丈夫だよ。どうしたの?」

 ファラとメルが部屋に入ってきた。
 二人は少し真剣な顔をしていた。
 そんなファラの手には何かがあった。

「ディラ、これを見て」
「…ただの石みたいだけど」

 きれいな結晶みたいな石だ。
 色は水色、よくこんなのを見つけたな。

鑑定エキスパート・オピニオンを使ってみて」
「? わかった」

 鑑定エキスパート・オピニオンは言葉通り鑑定の魔法。
 分からないアイテムはこの魔法を使って調べることが多い。

 調べた結果、なんとこの石は生きているとわかった。

「石が生きているだと!?」
「そうなのよ。不思議だと思わないかしら?」
「思うけど、一体これをどこで見つけたんだ?」
「あのモグラ、アイスモールにくっついていたのよ」

 モグラにくっついていたってことは地面にこの石があるということか。
 待てよ、確か俺たちが討伐しに来たのはアイスマウンテンロック。
 そしてこの石は生きていると分かった。

「――もしかして!」
「そう、アイスマウンテンロックは地下にいるかもしれないわ」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 宣伝です。

 昨日、『虚構少女シナリオコンテスト』の応募作品を公開しました。
 タイトルは『なんで私が異世界に!?』ジャンルはファンタジーで異世界モノです。

 よろしければ読んでみてください!
 面白いと思ったらお気に入りや感想をお願いしますm(_ _)m

 URL( https://www.alphapolis.co.jp/novel/117450540/644207041 )

 ※URLからいけない場合は、ユーザー名(銀狐)をクリックし、
  『Webコンテンツ』を開くと作品があります。
しおりを挟む
感想 22

あなたにおすすめの小説

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~

ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。 王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。 15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。 国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。 これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。  

異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~

松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。 異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。 「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。 だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。 牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。 やがて彼は知らされる。 その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。 金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、 戦闘より掃除が多い異世界ライフ。 ──これは、汚れと戦いながら世界を救う、 笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。

転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする

ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。 リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。 これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。

『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!

たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。 新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。 ※※※※※ 1億年の試練。 そして、神をもしのぐ力。 それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。 すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。 だが、もはや生きることに飽きていた。 『違う選択肢もあるぞ?』 創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、 その“策略”にまんまと引っかかる。 ――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。 確かに神は嘘をついていない。 けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!! そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、 神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。 記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。 それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。 だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。 くどいようだが、俺の望みはスローライフ。 ……のはずだったのに。 呪いのような“女難の相”が炸裂し、 気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。 どうしてこうなった!?

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜

KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞 ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。 諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。 そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。 捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。 腕には、守るべきメイドの少女。 眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。 ―――それは、ただの不運な落下のはずだった。 崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。 その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。 死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。 だが、その力の代償は、あまりにも大きい。 彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”―― つまり平和で自堕落な生活そのものだった。 これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、 守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、 いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。 ―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。

異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

処理中です...