なんで私が異世界に!?

銀狐

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「ここは一体……」

 周りには、黄色い光のようなものが飛んでいます。
 足元には白い通路があるだけです。

「あれ?君たちはいるんだね」

 ユーラスはいないですが、妖精たちはたくさんいます。
 というより、先ほどより多い気がします。

 立ち止まっていたら妖精たちに引っ張られました。

「えっ、ついて来て欲しいところがあるの?」

 もしかして私がさっき言ったところへ連れて行ってくれるの?
 そうでしたらついて行きましょう。

 同じような道、同じような風景が続く先には大きな木がありました。
 この木は何の木なんでしょうか?

「お客様?」

 木の上の方には人と同じ大きさの妖精がいました。
 私を見つけると降りてきました。

「初めまして!私はリーフィアよ」
「は、初めまして。姫路鷹華と言います」
「ヒメジ?」
「あっ、ヨウカが名前です」
「そうなの?よろしくね、ヨウカ!」

 見た目は大人っぽいのですが、話し方が少し子供っぽいです。
 でも綺麗な人です。

 長い金髪とバランスが整った体系。
 羨ましいです……。

「えっ?この子が私たちの寝ている場所を見たくて呼んだの?」
「妖精の声が聞こえるんですか?」
「もちろん聞こえるわよ。私は妖精の王、妖精王なのですから!」

 そう言うと、妖精の羽を開きました。
 妖精たちが大きくなったらこんな風になるんでしょうか?

「でもさっきまで羽がなかったように見えたんですが」
「私は羽が無くても飛べるからね。普段は仕舞っているわ」

 そんなことまで出来るのですか……。
 妖精たちは本当にすごいです。

「私たちはこの木で寝ているわ」
「この木、ですか?」
「ええ!」

 確かに大きな木で、枝には何人か妖精たちが寝ています。
 可愛い寝顔があちこちにあって心が温まります。

「この木は一体何ですか?」
「これはユグドラシルの木、世界を支える一本の木よ」

 この木が世界を支えているのですか……。
 とてにもそうは見えません。

「その目、信じていないでしょー」
「えっ!?いや、そんなことは――」
「大丈夫大丈夫!私だっていきなり言われたら驚くもん」

 びっくりしました……。
 まさかいきなり思っていたことを突かれるとは思いませんでした。

「でも本当よ。この木がないとこの世界はなくなっちゃうの」
「そうなんですか……」
「だから私はこれを守るためにここにいるのよ」
「でもそうだったら、私みたいな人が来るのは良くないのでは……」

 そんな大切なところに私を入れてくれるのはうれしいですが、もしもの時があると大変です。

「大丈夫よ。ここに来れる人は妖精に本当に愛されている人だけ。それに、来れるのなんてヨウカぐらいだわ」
「そうなんですか?」
「ええ!あなたほど妖精たちに愛されているのは初めてだわ」

 そう言うと、リーフィアさんは私に近づいてきた。

「うん、みんなが好きになる気持ちが分かるわ。まるで天使の光のような人だもの」
「あ、ありがとうございます……」
「そうだ!これは私からのプレゼント!」

 そう言うと、金の鈴をくれました。

「鈴?」
「うん!でも普通の鈴と違い、特別製の鈴だからね」
「どう特別なんですか?」
「この場所に来たいと思い、鈴を鳴らせばここに来れるわ」

 大切な木があるこの場所に?
 いいのでしょうか、貰っちゃっても。

「ヨウカといつでもお話がしたいからね」
「私も同じです、リーフィア」

 私もリーフィアと一緒に話したい。
 でも木を守っているから動けないのでしょう。
 この鈴は受け取っておきます。
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