強欲な俺から、無欲な君へ贈る

おしゃべりマドレーヌ

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3.何が欲しい?

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「……と言うわけで、少し時間が欲しい」
「…………なるほど、まぁいいだろう。こちらとしても準備まで多少時間はかかるからな」
 王太子・アルベルトへと事の経緯を説明した。父親は今回の件について了承した。正式に、隣国への婿入りの準備を始めたいが、その前に、伴侶への義理を果たしたいと説明したのだ。
「お前がそれほど伴侶の事を気に掛けるタイプだとは思わなかった」
「……四年も婚姻関係を続けてて、勝手に破談にするんだ。気にかけて当然でしょう」
 とは言え、あまり時間はないぞと言われてしまう。
 ライオネルに約束をした手前、出来れば彼が本当に欲しがる物を贈りたい。たった四年の結婚生活なんて、きっと彼にとっては一生のうちの一瞬の事だろうけど、それでも欲しい物を欲しいと言って、手に入れる事の喜びくらいは教えてやりたい。手を伸ばして欲しがることを怖がらないで欲しい。

「待たせたな、行こう」
「あ、はい」
 手を伸ばせばおずおずと、手が差し出された。それを握り絞めて、馬車へ乗り込む。
(……あ、手、繋がなくても良かったか)
 まるで幼い子に手を伸ばすかのようにしてしまったが、嫌では無かっただろうか。隣に座るライオネルの表情を見ると、気まずそうな顔をしていて、思わず笑ってしまいそうになる。この国では男同士の結婚が出来ないわけではないが、数は少ない。グレンの家のように家の事情により、跡継ぎをこれ以上増やしたくない場合などに家同士の繋がりを優先して、男同士でも婚姻を結ぶことがある。街中で男同士で手を繋いでいれば多少、不思議がられるだろうがそれだけだ。互いが気にならないならそれで良い。
 仕事が午前中の訓練だけだったので、午後から家に帰ってライオネルを買い物に連れて行く約束をしていた。
 この間服を買って貰ったばかりなのにと恐縮するライオネルを、無理矢理説得して連れ出している。名目は、グレンの欲しい物があるから選んで欲しいというものだったが、それですらライオネルは珍しく渋っていた。仕事をいくら頼んでも嫌がったりはしないのに、買い物についてくるのは嫌がる。これが実はライオネルの欲しい物を探すための買い物なのだと言えばもっと嫌がっただろう。
「……本当に、私でいいんですか」
「俺が、お前がいいって言ってるからいいんだよ」
 同僚に聞いてきたカフェも、文具屋も雑貨屋も、本が好きかもしれないので本屋の場所も頭に入れてある。
 城下町ですることと言えばたまに同僚に付き合って、同僚の奥方へ贈る菓子を見繕うか、酒を浴びるほど飲むかくらいでグレンも何があるのかはよく知らない。同僚が奥方へ贈るのだと選んだ菓子を、同じように買ってライオネルに渡したこともあったが、今思えばそれも、彼にとっては欲しいとも、欲しくないとも判断のつかないものだったのだろう。ありがとうとは言う癖に、嬉しそうでも無かった理由が今ではわかる。極端に欲しい、と言うのを怖がりすぎて、好きも嫌いも、たぶん知らないのだ。
(欲しい、の前に、まず好きか嫌いかだろ)
 あれから何度か話をしてわかったのは、ライオネルにとって「欲しい」と言葉にする事はかなりハードルが高そうだと言う事だった。
「ライオネル」
 たどり着いた文具屋で、店の中に入って、ライオネルを呼び寄せる。カウンターに並べられたのは、万年筆だ。
「どれが好きだ?」
「……………………」
 色とりどりの、形も違う万年筆は、持てば感触も違うし、書き心地も違う。選ぶための条件は様々だ。
 けれど、どれが好き? と問いかけても、ライオネルは固まってしまって動かない。じっ、とカウンターデスクに並べられたペンを見つめるだけだ。
「ほら、これは琥珀の部分が綺麗だろ。俺の瞳と同じ色。それにインクの伸びがいい、一回試しに書いてみろよ」
 気の良い店主が差し出してくれた、試し書き用の紙にグレンが書きつけて見せる。そのまま万年筆を渡すと、恐る恐るライオネルも同じように字を書いた。
「じゃあ、次こっち、ほら」
 これはこういう色で、綺麗。書き心地はこう、と、ひとつひとつ説明をしていく。その度に、一本ずつ見せて、書かせて、何度か繰り返すとライオネルもその動作に慣れて、緊張も解れたようだった。
「で、どれが良かった?」
「……っ、………………」
 五本の万年筆を試して、それぞれの特性もわかったらしいのに、どれが良かったという問いに答えるには難しかったらしい。
「じゃあこの五本のうち、どの色が俺に似合う?」
 選び方の視点を変えてやる。主体がライオネル自身じゃなくて、グレンになれば答えられるだろうか。
「…………これ」
 か細い声で、時間を掛けてライオネルが指をさしたのは、最初に試した一本だった。グレンの瞳と同じ、アンバーのペン軸の一部の素材として使われたものだ。
「ああ、これ。確かに書きやすかったし、うん。ペンの軸もいいな。じゃあこれ、頼むよ」
「えっ」
「今日は俺の買い物だって言っただろ?」
 自分が選んだものを、グレンが買うとは思っていなかったのか、驚いたライオネルが焦った顔をしていた。万年筆を差し出すグレンの腕を掴んで来る。
「で、でも……っ、あの、もっとちゃんと選んだほうが……!」
「ちゃんと選んだよ。書き心地も試したし、ペン軸のデザインもよく見ただろ」
「っ、……でも、」
「これ、俺に似合わなかった? 俺はこれがいいと思ったけど」
 そう言って、選んだ一本を指させば、視線をうろうろとさせて、しばらくは逡巡していたようだったが、それでも最後には『これがいいと、思う』と言ってくれた。箱に包まれた万年筆をきれいな紙袋に入れて貰って、店を出る。
「いいのが買えて良かった」
「こういうの、困ります」
「困らせたいんだよ、困っていいから、また選べよ」
 隣を歩くライオネルの頭をぽんぽんと叩いてカフェの方へと誘導する。好きを知らないらしいライオネルは、食事の好みもあまりない。だから色々と食べさせている。家の料理番にもなるべく毎日違う新しい物を食べさせるように言っている。
「どうだ?」
「……甘い」
「そうだな。俺は好きな甘さだ。お前は? 甘すぎる? 甘すぎない?」
「…………ちょうどいい」
「そうか」
 隣国へ婿に行くと言っても、双方の国での下準備がある。準備には一年ほどかかるとの事だったが、民に通知を出すことなども考えれば、あと半年ほどが、グレンがライオネルの側にいられる時間だ。この家に来て、四年も放置して今更と思われるかもしれないが、以前よりもグレンはライオネルを気に掛けていた。前よりも話すようになったおかげもあって、人となりをわかり始めたからかもしれない。
 基本的には周囲の事には興味を持たない。持たないようにしている、というのが正しい。
 ごくわずかに興味を示しそうになっても、反射的に興味を失うように努力すらしているようだった。生家ではあまり待遇が良くなかったらしいとは聞いていたが、あの後、調べさせたところ、妾の子であるという事で特に父親からは厳しい躾けをされていたらしい。指先まで意識した洗練された動きや、背筋の伸びた姿を綺麗だと思っていたが、それはどうやら恐怖で支配された末のものらしい。
 そう思うと早いうちにグレンのところへ嫁ぐ形になったのは、ライオネルにとっては良かったのかもしれない。
 悔やまれるのは、もう少し早い内から気にかけてやっていれば良かったと言う事だ。六歳も年下の相手を前にして、関係を深める努力も何もしてこなかった。必要ないとすら思っていたし、お互いに仕事をして、それでうまく回っていて満足していた。それでも一度家族となったのだから、もう少し腹を割って話してみれば良かったのだ。
「あの」
「うん?」
「……グレン様、最近すごく、お時間を使って下さるんですが、本当に気にしないでください。欲しい物があったほうが良いというのであれば、何か考えます」
 こうして二人で出かけるのは何度目かの事だった。最初に出かけたときは「お前の欲しい物を探しに行こう」と誘ったせいで、恐縮しきりで、何も手に取る事すらしなかった。二度目の時は「執事に普段の御礼をしたいから、贈り物を考えて欲しい」という口実で出かけた。そうすると、自然と、色々な品を手に取って見るようになったので、それからは何度か同じような口実を使って出歩いている。
 けれどさすがにこうも頻繁だと、グレンの意図に気が付いたらしい。
「どうせなら、お前が一番欲しがる物を見てみたい」
「……大した物ではないですよ、きっと」
「それでもいい。何でもいいんだ、お前が欲しいと思った物があるならなんだって手に入れてやる」
 それはグレンの心の底からの願いでもあり、ここのところ楽しみにしている事だった。何も欲しがらない、欲しがることに恐怖すら抱いているライオネルが、一番最初に欲しがるものは何だろうと観察をしている。食べる事は嫌いではないらしい。街中で二人で歩いていて、屋台に立ち寄って買って渡したものは大抵おいしそうに食べているし、その後にカフェに連れて行ったって、一度だってお腹がいっぱいだと言ったことはない。意外とよく食べるタイプらしい。
 今日は馬車で市中に来たが、たまに馬に乗せてやるとそれも嫌いでは無いらしい。最低限の武芸も経験があると言っていて、軽い剣を渡せばグレンとも打ち合いが出来る。
 グレンが働いている間は同じように良く働き、勤勉で、真面目だ。それでいて最近はグレンが帰宅すると、玄関まで迎えに出てくるようになった。おかえりなさい、と言って、それから二人で夕飯を取る。宿舎に泊まる事も多いので、今までは出迎えはいらないと言っていたのだが、どうせそのまま一緒に食事を取るならと迎えに出る事にしたらしい。
「今日は何をしていた?」
「そろそろ経理の締めをする時期なので、その準備を。それからお義父様へご生誕のお祝いの品を手配しました」
「ああ、そろそろだったか。助かる」
 話す内容はいつだって事務的な内容と仕事の話ばかりだ。それでも以前よりもよく話すようになった。
 食事が終わった後も、風呂に入ってサロンへ向かうと、グレンが買い与えた服を着て本を読んでいるライオネルが座っている。ゆっくりとページを捲る姿を目を眇めて眺めていると、近くまで来たグレンに気づいて本を閉じる。
「何の本を読んでいたんだ」
「隣国の貿易商が書いたいくつかの国の文化の違いについて書かれた本です」
「なるほど」
 側に控えていた召使に茶を淹れるように指示をして、ゆっくりとライオネルの側へ腰を下ろす。
 これもここ最近になって出来た新しい習慣だった。ライオネルは基本的に、日中は仕事をして、決まった時間に食事をして、することが無ければ寝てしまう。ずっとそうだった。けれどここの所、グレンが帰って来る日は、夕食の時間をグレンに合わせ、食後の時間をサロンで過ごすようになっていた。本を読む姿を見た事がなかったので、珍しいなと思って声を掛けたのが始まりだった。
 話す事と言えばライオネルが読んでいた本の話と、騎士団で聞いた貴族や政治の動きの話。それくらいだ。話していて楽しい話でも無いだろうと思うのに、それでもライオネルはしっかりと視線を合わせて聞いている。
「……今日は何を食べたんだ」
「鴨のローストと、季節の野菜のスープを」
「うまかったか?」
「はい」
 まるで質問されるのを楽しみにしているようで、思わずいくつも質問をしてしまう。まるで懐かない動物を懐かせたようで、思わず構いすぎてしまう。欲しい物は決まったか? といつものお決まりの言葉を口にして、首を横に振るライオネルを見守るまでが一連の流れだった。
「そうか、今日はもう寝よう」
 カップに注がれた紅茶を飲み干して、かちゃん、と音を立ててカップを置く。それを合図にライオネルも立ち上がるが、今日はまだもう少し話をしたそうな表情をしている気がした。勿論きっと他人から見ればそう表情が変わったようにも見えないのだろうが、ほんの少し残念そうに見えたのは気のせいだろうか。
「ライオネル」
「? はい」
 グレンよりもひとつ手前の部屋がライオネルの私室だ。一歩後ろを歩いていたライオネルに話しかけると不思議そうな顔をしてこちらを見上げている。
 薄暗い廊下で、ゆらゆらと揺れる灯りに照らされて、長いまつげがキラキラと輝いて見えて綺麗だと思った。
「……一緒に寝るか?」
 それは、気まぐれだった。気まぐれと言うには、胸の内がざわざわとしていた事は隠さない。
 もう少し話がしたいなら、眠るまで隣にいればいいと思ったのだ。
 幸い、互いに部屋があって、互いの部屋にベッドはあるけれど、互いの部屋を繋ぐ部屋が間にはある。そこはいわゆる夫婦の寝室だ。そこで二人が寝たのは、ライオネルがこの家に来たその日だけだったが、今のふたりの関係でなら、あの頃のように気まずい思いはしないだろうと思っての事だった。
「……………………いえ、結構です」
 それだけ言って、私室に消えて行ったライオネルの表情を見る事は出来なかった。
(……いや、何ショック受けてるんだよ。俺)
 何故か、そのときは、その要望が受け入れられると思ってしまったのだ。自分勝手が過ぎる。
 よくよく考えれば、離縁しようと提案してきた相手にそんな事を突然言われても断るに決まっているのに、勘違いも甚だしい。
(うわ……)
 嫌な思いをしただろうか。
 せっかくここまで悪くない関係を築けるところまで来ていたのに。けれどいくらこれ以上関係を深めたって、あと少しで別れる事になるのだ。
 距離感を間違えてはいけない。
 グレンにはまだまだやりたい事がある。もっと家を大きくしたいだとか、自分の領地を持ちたいとか、そういう野望のようなものをいくつか。他にも色々あるが、やりたい事を叶えるには、目標までのステップが必要だ。そのステップのうちのひとつが、今回の隣国の皇女殿下への婿入りだ。もうすでに決まったことで、今更撤回など出来ない。
 多くの人が、グレンと隣国の皇女殿下の為に動き始めているのだ。迷惑を掛けるわけにはいかない。
 あと少しすればグレンはライオネルを手放すし、ライオネルには相応しい婚約者を用意する。
「距離感、間違えないようにしないと」
 とにかく、明日、朝起きたら謝ろうと思って、部屋へと戻る。

 結論から言うと、グレンはライオネルに謝罪をすることも、朝食をともにすることも出来なかった。
 早朝に早馬の伝令が来て、至急国境警備に当たるようにと言われたのだ。どうやら不穏な動きが確認されたらしい。本来国境周辺を警備するべき部隊が、たまたま別のエリアで警護に当たっていて、その部隊が戻って来るまでの間、王太子殿下の親衛隊が事前の調査をすると言う事になったのだ。
「グレン、そう言えばお前のとこの奥方は元気か」
「……はぁ
(もうすぐ離縁しますが)
 親衛隊の隊長に付き従って周辺調査をしているものの、特に何も見つからずに時間を持て余している。
 この隊長とも長い付き合いになりつつあるが、元気がありすぎて困る。朝方まで浴びるほど酒を飲んでいても、次の瞬間にはしっかり戦えるほど酒に強いし、体力がある。この隊長が弱音を吐いたことなどついぞ見た事などなかったが、最近貰った嫁に尻に敷かれてばかりらしい。
「滅多な事は言えないんだ、うちは。相手はお姫様だからな、大事にしないといけない」
 王太子殿下に気に入られて、殿下の妹君を嫁に貰ったとあってはもう頭を下げ続けるしかない。家でも緊張すると言っていて可哀想ですらある。勿論、実は妹姫の片想いから始まった縁談なので、たとえ隊長がいわゆる横柄な男らしい態度を取ったところで、妹姫は気にも留めないだろうが、自分の何が姫君を傷つけるかわからずにいるのだと言う。
「大体なんで俺なんだ……もっと、こう、イケメンの……若い騎士の方が良かっただろうか」
「姫君のご指名でしょう」
「……だとしても、王はお許しになるべきじゃなかった」
 この婚姻は姫君の一方的な想いを、王が叶える為に結ばれた縁談だと聞いた。つまり王族からの申し出とは言え、断る余地は残されていたのだ。それを断らなかったと言う事は、隊長とてそれなりの覚悟はあったはずだが、結婚をして半年が経ってもまだこのありさまだ。
「……遠慮、しない方がいいですよ。俺は、もっと遠慮しなければ良かったと思ってるんで」
「なんだ、お前。やっぱり結婚歴の長い奴は言う事が違うな」
「話を、しなければ分かり合えない事があるって知ってたんですけど」
 そうだ。コミュニケーションが大切なのは戦場でも同じだ。話をしなければ分かり合えない。当たり前のことだったのに、その努力を怠っていた。警戒して、距離を置いてしまっていた。可哀想な事をした。十六歳でこの家に来て、きっと心細い思いをしていたかもしれないのに。
(……せめて)
 せめて、欲しい物を、遠慮せずに欲しがっていいのだと教えてやりたい。
 自分が自分の意志で選んだ者を、手放さなくて良いのだと、興味を持ったものに手を伸ばしていいのだと教えてやりたい。
 
 欲しいものを諦めるだけの人生はあまりに可哀想で、不憫だ。

 

 

 
 
 
 
 


 
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