趣味だったオメガバースの世界に転生したようだが、何か違うので布教しようとしたら変態扱いされる件

トネリコ

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中学生編

幕間3 それぞれの分岐点 お花ちゃん、聖也くん、健太

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◇お花ちゃんの場合



「ほっほ。ふむ、おまいさんはオメガじゃのう」
「そうですかぁ~」
「ふむ。不安に思うことはあるかの? いま詳しく説明するが」

 目の前の椅子では、優しく目を細めた私のお爺ちゃんみたいな医師がやわらかい声を掛けてくれる。
 
 オメガだとどんな未来があるのかちょっぴり不安はある。お父さんやお母さん達にまた心配かけちゃうかなと思うとドキドキする。
 でも、悲しくはない。

「いえ~、大丈夫ですよ~。だってみんなが居ますから」
「ほっほ…。そうかの。では詳しい資料はまた親御さんに説明するかの」

 そう言って、これは内緒じゃよ?とこっそり林檎の飴ちゃんをもらった。二人しかいないのに、しぃっと口元に手を当てるその様子が、私の大好きだったお茶目なお爺ちゃんそっくりでつい頬を染めてしまう。亡くなってしまったけど、皺の大きなお顔が面影を思い出させた。

「何かあったらいつでもこころのへやに相談に来るんじゃぞ」
「はい~」

 終始和やかに終わる。適性検査はやっぱりちょっぴり緊張したし、オメガだと分かって、お父さんやお母さんやみんなと一緒じゃないことにやっぱり落ち込む気持ちもある。
 大好きなりこちゃんや聖くん達と一緒だったら、やっぱり嬉しかったと思う。でも、たぶんお揃いにはなれないんだろうなぁって、私の自慢の友達のきらきらを思い出すとそう思う。
 
 けど、悲しい訳じゃない。
 だって私が何であってもお父さんもお母さんも娘だって思ってくれるし、聖くんもりこちゃん達も何があっても友達だって思ってくれるって、私、自信があるから。
 
 だから、大丈夫。

「ほっほ。いい周囲を持ったの。それが良く分かる」
「ふふ~。私の唯一の自慢なんです~」
「ほっほ。それは違うの」
「?」

 飴が小さくなるまで舌で転がしていたら、そう言われたのでつい不思議に思い小首を傾げた。

「いい周囲を持ち、継続するには自らが腐ってちゃいかん。例え最初は運でも人が集まり人が離れないなら、それはおまいさんが魅力的だからじゃよ。これからも自分と周りを大事にしていきなさい」
「ふふ、ふふふ」

 その言葉は病室で最期に声を掛けてくれた祖父と被り、つい頬が緩んでしまった。
 
 その後、何故かりこちゃんと聖くんに会ったら顔色が悪くなってたけど、なんでだろう




トネコメ『お爺ちゃん医師は、両ポケットにまだ計二十三個の飴を隠し持ってます(ぇ)。診察の日は必ずスーパーで飴ちゃんを二袋仕入れてくるそうです(ぇ)という誰得プチ情報。なお残念ながら(ぇ?)お花ちゃんは爺専ではありません。でも祖父やお爺ちゃん医師のことは大好きでした~☆』



◇聖也くんの場合


 今日は朝から嫌な予感はしてたんだ。でも、利根田さんにも花を見てくれるよう頼んだし、花にも自分の性を言い触らさないよう釘をさした。やれることはやったつもりだったから、席に座って自習を進める間、何とか話し掛けてくる相手にも笑顔で返してたんだ。

 でも、花が教室のドアを開けた瞬間、思わず自分の目を疑った。

 いつもよりもより可憐に、ふわふわした足取りで近付いてくる花。いつもなら僕を見掛けるとすぐぱたぱたと近寄って来るのに、薄紅色に染まった頬に片手を当て、夢見る様に僕の前を通り過ぎる。

 足元から世界が穴の底へと崩れ落ちていく心地だった。

 思わず通り過ぎようとした花へと引き攣るような声を掛ける。

「はっ、はな! 何かあった!?」
「え…? 聖くんどうしたの~?」
「花こそっ。誰に会ったんだよ」

 余裕が無くて珍しく捲し立てるように話したもんだから、花は少し驚いた様子でぱちりと瞬きした。周囲も、僕の珍しく取り乱した様子に注目していたけど、周りを気にしてる場合じゃない。
 もう花の性を聞くということよりも身近に迫った危機に慄いていると、花はまたすこし口元を緩めてゆっくりと桜色の唇を開いた。

「えっとね、とっても素敵なお医者様だったの~」
「い、しゃ……」

 思わず花の両肩を掴みながら笑顔で表情が凍結する。つまり同級生とかではなく、検査先の医師に花は…、花は……
 
「包容力があって、優しくお話聞いてくれて、とても素敵な言葉をくれたの~。飴ちゃんも……。あ、ひみつだったぁ」
「包容力…。優しい…、素敵……。ははっ…、飴…、あはは、ひみつ……」

 一音毎に音程が下がるのが自分でも分かった。

 周囲からガタッと椅子を鳴らす音が木霊する。

 僕は自惚れていた。花の一番近くに居る異性は僕だから、花からは特別に想われてるに違いないって。休み時間も休日も花のこと優先だし、何をおいても特別扱いをしている。花も僕に対して何でも話してくれるし、花の両親にも気に入られているから大丈夫だろうと調子に乗ってたんだ。

 僕は愚かだった。まずは花の気持ちを確認しないといけなかったのに……。でも、今更確認して花に拒絶されたら僕は生きていけない。花は鈍感な方だから気付いていないけど、だって花は僕の――――

 何故かみんなが目を合わせずに震えている中、賑やかな足音と声が近付いてくる。

 ドアが開いたのでこれ幸いと声を掛けた。
 
 そうだ。成功率をもっと上げないと。まず敵を知って、排除して、真似て……。進路は今からでも軌道修正出来る。飴で女の子を釣ろうとする変態藪医者なんて幾らでも排除のしようはある筈だ。

 花は隣でおかえり~と柔らかく声を掛けている。

 花を手放すことなんて僕には出来ないんだから


 だって花は僕の運命の―――



 トネコメ『聖也くんは普段は冷静な子なんですが、お花ちゃん関連は暴走しちゃいやす。恋は盲目?目隠し暴走特急?(おい)わーい、どこかの魔界の宰相と似てるね!☆何か病んでる気がするあれー?とはいえ、お花ちゃんには手も足も出ないので、尻に敷かれて手綱握られれば無害な子なので、みんな生温かく見守ってあげてね☆そして大抵お花ちゃんと一緒に出てくるので、あんまり冷静沈着な感じを出せていない気もする…あれー?←』 
 


◇健太の場合《小学五年生時点》


「りこ! グローブ揺れすぎ!」
「うっるさいなー! 初心者に基準求めすぎ!」
 
 文句を言いつつも、りこは後ろのフェンスに当たって遠くへ転がったボールを何度も拾いに行く。何だかんだ面倒見がいいから、こういう所が俺よりも女子にモテてんだと思う。りこは大抵何でも知ってるし何か頼れるというか安心感があるから、男女問わず皆寄って来るんだろう。

「投げるよー……あ」
「何でそんな暴投になんだよ!」
「初心者だからだよ!」

 頼れはしても運動神経はあんまりないが。あと、偶にすんげぇ大人に見えるのにすんげぇガキっぽいとこもあるが。
 こうして夕方までかなりの時間キャッチボールを続けてるのに、この様子じゃりこの初心者卒業は一生なさそうである。

「ちょっとタンマ。髪結ぶー」
「おう」

 無造作にりこが髪を解いて、髪紐を口に咥えてるのが目に入ってどきりとした。後ろのフェンスから差し込む夕日が綺麗に影を地面に映す。何だかまじまじと見てはいけないような気がして、横目でちらちら見てしまった。なんか、大人っぽい。

 りこは大人しそうな見掛けだしオシャレ好きとか派手な方でもないから、クラスで写真だけ見るともっとかわいい子はいる。背とかも高いわけじゃないし、太ってる程じゃないけど痩せてるわけじゃねーし……とか本人に言ったらキレられた。ちゃんと健康的で俺はいいと思うって言ったのによ

 それにちょっとたれ目気味なのは何かかわい……くないわけではないし、憎まれ口も話してて楽しいから好き……でないわけではない。わざわざ言ってねーけど

「出来た。……ん? 健太なに、もうピッチャー気取りで口元グローブで隠してんの? それってサイン読ませない為だからいま真似んの止めときなって」
「違ぇよ!」

 やっぱこの斜め上さで何で女子からモテんのか全然わっかんねぇ。まぁにやにや笑ってんのはムカつくけど、楽しそうだし笑うと片えくぼがかわい……くないわけでもなくはないけどさ

「ブース」
「てめぇぜってぇ許さねぇ!」

 何かむずがゆかったのでつい、いつもみたいに言ったら思いっ切り追いかけ回された。まぁりこの方が足遅ぇから大抵逃げ切れるんだけど。でもあいつズル賢いから帰り道でやると先回りされて家の玄関で待ってるわ、机ん中にケシカス入れられるんだよなぁ

 お互いキャッチボールで疲れてたので、追いかけっこも途中で切り上げてまたのんびりしたボール投げに戻る。

「健太パスパス」
「おう」

 速い球だとりこが取れないので、ゆっくり山なりの球を投げてキャッチボールを続ける。正直、入ったばっかのソフトボールチームの奴等とか、学校の奴等には女子と二人で遊んでるのを恥ずいから見られたくねーけど……

「健太凄いじゃん。ゆっくり投げでも前より球が速いし、やっぱり成長してるって」
「そ、そうか」

 りこからそう言われると俄然やる気が出るもんである。

「今から頑張れば甲子園も全く夢じゃないでしょ」
「! じゃあ俺が連れってってやろうか? 漫画読んでた時、こういうの羨ましいっつってたろ」
「へ…?」

 言ってから、きょとんとしたりこの顔を見てしくったと思わず焦りと恥ずかしさで頬が真っ赤になる。グローブで隠す暇もない。漫画の誘い文句をりこはどう思ったのだろうか。舞い上がり過ぎたとりこを置いてさっさと逃げて帰りたい気持ちでいっぱいだ。
 
 しかし、夕日が沈みかけて帰宅のアナウンス放送が公園へ響く中、りこが何か喋った気がした。不貞腐れた気持ちのままつい睨みつけるように見れば、そこにはいつもよりも素の表情に見える笑顔のりこが居た。

 飾らない自然な感じの大人びた笑み。
 いつもは偶に見掛けるぐらいだったから、面と向かうとこの状態のりこは苦手に思う。

「健太の癖に格好いいこと言うじゃん。それこそ漫画みたい。あははっ、あんたの夢に乗っけてくれてありがとう」
「……癖にってなんだよ。別に、そんなつもりじゃねーし」

 すぐにまた砕けた調子に戻ったので居た堪れなさは無くなった。
 なんかりこが従妹の姉ちゃんみたいで俺がガキみてぇに小さく感じるから、俺はバカ笑いしてるりこの方が安心する。距離を感じなくて済むから

 いつもの調子に戻ったりこは何やら唸り声をあげて米神に手を当てた。また何か突拍子もないこと言い出しそうな気がする。いつも変なことやらかしてるし

「こんな時なんて言ってたっけ。甲子園…はパクリだからプロ野球…、もういっちょ乗っけて私をメジャーに連れてって?」
「言えばいいってもんじゃねーかんな!」
「出来ないの?」
「余裕だし! 出来るっつーの!」

 思わず抗議するも、にやにやと意地の悪い顔で挑発的に言われるもんだからつい宣言してしまった。こんな時ばかりかわい子ぶって言っても全然かわいくねぇ! りこは勝ち誇ったみたいに涙が出る程笑っていやがったが、足取り軽く近付いて来てボールを俺のグローブにぽんと入れた。

「そしたらその日は私がこの世界に居る限り何を置いても観に行くよ」
「なんか難しいけど死んでなけりゃってことか? 約束だかんな」
「指切りするぅ~?」
「しねえ!」

 もう一度帰宅のアナウンス放送が流れる。夕日が落ちれば一気に暗くなるから、ボールも街灯だけだと全然見えなくなるし帰り時だ。りこが突っ立ってる放送スピーカーを眺めて「疲れたー。帰ろっかー」と背伸びする。

 りこは勘違いしてるけど、別に甲子園とか夢じゃなかったんだぜ

 りこが漫画見せて来て、いいっつって勧めるから丁度良かったしソフト始めたんだよな。親も勉強勉強うるさかったから逃げたかったし

 無性に悔しかったので俺は仕返し代わりに小さく呟くのだが、放送でりこは聞こえなかったようだ。

「健太またねー」
「おう」

 正直コーチは厳しいし、チームで喧嘩も偶にある。てか、今日口だけの煩い先輩と喧嘩したし。体力的にもしんどいし疲れるから、今日だってりこと遊ぶ前まではもう行きたくねーなと思ってたぐらい、本当は格好よくも何ともない。

 でもりこに球が速くなってるって言われたらそりゃ嬉しいし、上達が自分でも分かるとやっぱ楽しい。身体を動かすのは性に合ってる。

 甲子園っつっても漫画とか夏のテレビで偶に観るだけだし、遠すぎて想像さえつかない。
 ましてやプロとかメジャーなんか意味が分かんねぇ。
 けど、何を置いても来てくれる観客を未来で一人待たせてるなんて何か最高にイカしてる気がする。

 りこの背が曲がり角を曲がるまで見送ってから、俺も自転車のペダルを漕ぐ。前傾姿勢で無性に叫びたくなるのを我慢しながら、自転車の段を上げて思いっ切りスピードを上げて漕いだ。カゴに当たってボールが跳ねる音がする。

 思ってたのとちょっと違ぇけど漫画の憧れてたセリフ貰って嬉しいとか、始めたキッカケも続けてみようと決めたキッカケもりこだなんて

 口が裂けてもぜってぇ言わねー



 

 トネコメ『三人の中で一番難産だった健太くん。またの名を天邪鬼純情ツンデレ青春野球ボーイ(いがぐり頭)のイメージで書いてましたわーい☆りこちゃんも神様ではないので勘違いもある模様。時系列は前後するけど結果は一緒かな?(笑) でも人生のキッカケって些細なもんだよなーとプロのインタビュー見て思います(笑)もう一個大神くんとの差を出したかった所あるけど伝わるんだろうか? ちなみに、風呂場でうおおおとぶくぶくしてたら、オカンに煩いよ!と怒られた健太くんです←おい』
 











 先に3人が出来たので、載せますね~♪あと大神くんとりこちゃん予定です~☆
 それにしても健太が難産でしたぐおおw5回ぐらいやり直しぐおおw入れたい要素が多すぎたけど出せたのか(ぷるぷる)
 普段振り回されてるイメージなんですけど、りこちゃんも振り回す時もあるイメージです笑

 お花ちゃんは繊細でふんわりおおらかだけど、愛情を自覚出来てる子は強いイメージで書いてました~

 聖也くんは……ブレないお花ちゃん好きです笑

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