10 / 26
第十話 商人ハンスの飛躍
昨日の騒動から一夜明け、森の朝は驚くほど静かだった。
私はパタパタとハタキとホウキを振りながら、板の間を掃除していく。
「……それにしても、体が重いなぁ」
冒険者たちが「聖地」として通ってくれるのは嬉しいけれど、一人で三十人、四十人の胃袋を支えるのは、想像以上に過酷だった。
お米を研ぎ、肉を切り、タレに漬け込み、揚げて、運んで、洗う。
OL時代の残業続きだった日々を思い出すけれど、あの頃と違うのは、目の前に「美味しい!」と笑ってくれる人がいることだ。
それが私の原動力になっているけれど、そろそろ物理的な限界が近づいているのも事実だった。
カランカラン。
入り口の鈴が、いつもより控えめに鳴った。
「いらっしゃいませ!」
私が振り返ると、そこには見慣れた顔が立っていた。
けれど、その姿は、最後に出会った時とは見違えるほど変わっていた。
「……ハンスさん?」
「ご無沙汰しています、美里さん。……いやぁ、噂は聞いていましたが、本当に大盛況のようですね!」
そこにいたのは、ボロい服を着たしがない行商人……ではなかった。
仕立ての良い紺色のダブレットを纏い、足元もしっかりとした革靴を履いている。
何より、その表情に自信と活力が満ち溢れていた。
「ハンスさん、その格好……! もしかして、商売がうまくいっているんですか?」
「おかげさまで。美里さんの店に食材を卸しているというだけで、街の市場での俺の信用が爆上がりしましてね。今じゃ馬車も二台に増やして、人を雇う余裕も出てきましたよ」
ハンスさんは土間で丁寧に靴を脱ぎ、板の間に上がってきた。
彼は窓際の席に座ると、懐から一冊の帳面を取り出した。
「今日は、新しい食材の提案と、今後の『専属契約』について相談しに来ました」
「専属契約……ですか?」
私はお茶を出しながら、ハンスさんの向かいに座った。
「ええ。美里さんの作る料理には、この世界にはない『特別な風味』があります。あの生姜やニンニク、そして聞いたこともないハーブ。……街の料理人たちが必死に真似ようとしていますが、誰も辿り着けない」
ハンスさんは目を輝かせて、身を乗り出した。
「美里さん。あなたが望む食材、俺がすべて世界中から探し出してきます。……その代わり、特定の希少食材については、俺以外からは仕入れない。そして、俺に独占で卸させてください」
私はハンスさんの真剣な眼差しに、少しだけ圧倒された。
けれど、これは私にとっても願ってもない提案だった。
一人で市場へ行き、重い食材を運び、品質を見極めるのはもう限界だったからだ。
「わかりました。……実はハンスさん、私もお願いしたいことがあったんです」
私は、昨夜のうちに書き留めておいた「食材リスト」を彼に手渡した。
『生姜(市場の端っこにあるものより、もっと瑞々しいもの)』
『ニンニク(大粒で香りが強いもの)』
『特定の香草(おばあちゃんの庭にあるものに似た、地元のハーブ)』
『良質な油脂』
『甘みの強い根菜』
「……ほう。これはまた、面白いリストだ」
「今のお店は、おばあちゃんが遺してくれた備蓄に頼っている部分が大きいんです。でも、それもいつかは底をつきます。だから、この世界の食材を使って、同じ味を安定して出せるようにしたいんです」
ハンスさんはリストを指でなぞりながら、ふと顔を上げた。
「美里さん。……あなたは、単に美味しい料理を作るだけの人じゃない。……この国の食文化そのものを塗り替えようとしている。俺は、その『革命』のパートナーになりたいんです」
ハンスさんの言葉に、私はドキリとした。
ただの古民家カフェのつもりだったけれど、私の「日本の知恵」は、この世界ではそれほどまでに強力な武器になっているのだ。
「ええ、ハンスさん。……一緒に、面白いことをしましょう」
私が手を差し出すと、ハンスさんはその手を力強く握り返した。
「約束します。……あんたの店が繁盛すれば、俺もこの国の頂点に立てる。……野心と商才、美里さんの料理。これ以上の組み合わせはありませんよ!」
ハンスさんはそう言い残し、新しいピカピカの馬車に乗って街へと帰っていった。
数日後。 ハンスさんは宣言通り、驚くほどのスピードで食材を運んできた。
彼が開拓した特別なルートから届く野菜は、どれも新鮮で力が溢れている。
私はその野菜を使って、新しいメニューに挑戦した。
「……よし、これならいける」
私が作ったのは、裏庭の野菜とハンスさんが持ってきた新鮮な素材を合わせた「人参ドレッシングのサラダ」だ。
人参の甘みを活かし、少しの酸味とオイルで和えた、色鮮やかな一品。
これが、意外な層に大ヒットした。
「……何かしら、このお野菜。……甘くて、宝石のようにキラキラしてるわ!」
これまで、ガッツリ系の肉料理を目当てにしていた男たちの後ろで、恐る恐る来店し始めていた「女性の冒険者」や、街の「商人の奥様」たちが、そのサラダを一口食べて歓声を上げたのだ。
「サラダなんて、ただの付け合わせだと思ってたのに……これだけでメインになれるわ!」
野菜を美味しく食べる。
その「当たり前」の楽しみが、美里の手によって異世界に広まり始めていた。
ハンスさんの馬車は、来るたびに豪華になり、連れてくる従者の数も増えていった。 彼は私の店を「拠点」に、さらに大きな商売へと羽翼を広げていく。
けれど、お店が繁盛すればするほど。
私の「ワンオペ」は、いよいよ崩壊のカウントダウンを始めていた。
野菜の千切り、お皿洗い、接客、会計。
笑顔で接客していても、足元の震えが止まらない。
「……あ、ありがとうございます……。お、お会計ですね……」
朦朧とする意識の中で、私はおばあちゃんの声を聴いた気がした。
『一人で抱え込まなくていいのよ……』
その日の夜。
私はカウンターに突っ伏したまま、深い眠りに落ちた。
夢の中に現れたおばあちゃんは、優しく微笑みながら、私の頭をなでてくれた。
明日。 明日こそは、なんとかしなきゃ。
そんな決意を秘めて、私は暗い屋敷の中で、微かな希望を抱きながら眠りについた。
次回予告
店主、ついに限界突破!? フラフラになりながら街へ買い出しに行った私が出会ったのは、路地裏で肩を寄せ合う二人の影。 「お腹、空いてる……?」 差し出した一個のおにぎりが、カフェ『みさと』に奇跡を呼ぶわ!
次回、「困窮する母娘」。 エレンさんの有能さに、私、もう足を向けて寝られません!
私はパタパタとハタキとホウキを振りながら、板の間を掃除していく。
「……それにしても、体が重いなぁ」
冒険者たちが「聖地」として通ってくれるのは嬉しいけれど、一人で三十人、四十人の胃袋を支えるのは、想像以上に過酷だった。
お米を研ぎ、肉を切り、タレに漬け込み、揚げて、運んで、洗う。
OL時代の残業続きだった日々を思い出すけれど、あの頃と違うのは、目の前に「美味しい!」と笑ってくれる人がいることだ。
それが私の原動力になっているけれど、そろそろ物理的な限界が近づいているのも事実だった。
カランカラン。
入り口の鈴が、いつもより控えめに鳴った。
「いらっしゃいませ!」
私が振り返ると、そこには見慣れた顔が立っていた。
けれど、その姿は、最後に出会った時とは見違えるほど変わっていた。
「……ハンスさん?」
「ご無沙汰しています、美里さん。……いやぁ、噂は聞いていましたが、本当に大盛況のようですね!」
そこにいたのは、ボロい服を着たしがない行商人……ではなかった。
仕立ての良い紺色のダブレットを纏い、足元もしっかりとした革靴を履いている。
何より、その表情に自信と活力が満ち溢れていた。
「ハンスさん、その格好……! もしかして、商売がうまくいっているんですか?」
「おかげさまで。美里さんの店に食材を卸しているというだけで、街の市場での俺の信用が爆上がりしましてね。今じゃ馬車も二台に増やして、人を雇う余裕も出てきましたよ」
ハンスさんは土間で丁寧に靴を脱ぎ、板の間に上がってきた。
彼は窓際の席に座ると、懐から一冊の帳面を取り出した。
「今日は、新しい食材の提案と、今後の『専属契約』について相談しに来ました」
「専属契約……ですか?」
私はお茶を出しながら、ハンスさんの向かいに座った。
「ええ。美里さんの作る料理には、この世界にはない『特別な風味』があります。あの生姜やニンニク、そして聞いたこともないハーブ。……街の料理人たちが必死に真似ようとしていますが、誰も辿り着けない」
ハンスさんは目を輝かせて、身を乗り出した。
「美里さん。あなたが望む食材、俺がすべて世界中から探し出してきます。……その代わり、特定の希少食材については、俺以外からは仕入れない。そして、俺に独占で卸させてください」
私はハンスさんの真剣な眼差しに、少しだけ圧倒された。
けれど、これは私にとっても願ってもない提案だった。
一人で市場へ行き、重い食材を運び、品質を見極めるのはもう限界だったからだ。
「わかりました。……実はハンスさん、私もお願いしたいことがあったんです」
私は、昨夜のうちに書き留めておいた「食材リスト」を彼に手渡した。
『生姜(市場の端っこにあるものより、もっと瑞々しいもの)』
『ニンニク(大粒で香りが強いもの)』
『特定の香草(おばあちゃんの庭にあるものに似た、地元のハーブ)』
『良質な油脂』
『甘みの強い根菜』
「……ほう。これはまた、面白いリストだ」
「今のお店は、おばあちゃんが遺してくれた備蓄に頼っている部分が大きいんです。でも、それもいつかは底をつきます。だから、この世界の食材を使って、同じ味を安定して出せるようにしたいんです」
ハンスさんはリストを指でなぞりながら、ふと顔を上げた。
「美里さん。……あなたは、単に美味しい料理を作るだけの人じゃない。……この国の食文化そのものを塗り替えようとしている。俺は、その『革命』のパートナーになりたいんです」
ハンスさんの言葉に、私はドキリとした。
ただの古民家カフェのつもりだったけれど、私の「日本の知恵」は、この世界ではそれほどまでに強力な武器になっているのだ。
「ええ、ハンスさん。……一緒に、面白いことをしましょう」
私が手を差し出すと、ハンスさんはその手を力強く握り返した。
「約束します。……あんたの店が繁盛すれば、俺もこの国の頂点に立てる。……野心と商才、美里さんの料理。これ以上の組み合わせはありませんよ!」
ハンスさんはそう言い残し、新しいピカピカの馬車に乗って街へと帰っていった。
数日後。 ハンスさんは宣言通り、驚くほどのスピードで食材を運んできた。
彼が開拓した特別なルートから届く野菜は、どれも新鮮で力が溢れている。
私はその野菜を使って、新しいメニューに挑戦した。
「……よし、これならいける」
私が作ったのは、裏庭の野菜とハンスさんが持ってきた新鮮な素材を合わせた「人参ドレッシングのサラダ」だ。
人参の甘みを活かし、少しの酸味とオイルで和えた、色鮮やかな一品。
これが、意外な層に大ヒットした。
「……何かしら、このお野菜。……甘くて、宝石のようにキラキラしてるわ!」
これまで、ガッツリ系の肉料理を目当てにしていた男たちの後ろで、恐る恐る来店し始めていた「女性の冒険者」や、街の「商人の奥様」たちが、そのサラダを一口食べて歓声を上げたのだ。
「サラダなんて、ただの付け合わせだと思ってたのに……これだけでメインになれるわ!」
野菜を美味しく食べる。
その「当たり前」の楽しみが、美里の手によって異世界に広まり始めていた。
ハンスさんの馬車は、来るたびに豪華になり、連れてくる従者の数も増えていった。 彼は私の店を「拠点」に、さらに大きな商売へと羽翼を広げていく。
けれど、お店が繁盛すればするほど。
私の「ワンオペ」は、いよいよ崩壊のカウントダウンを始めていた。
野菜の千切り、お皿洗い、接客、会計。
笑顔で接客していても、足元の震えが止まらない。
「……あ、ありがとうございます……。お、お会計ですね……」
朦朧とする意識の中で、私はおばあちゃんの声を聴いた気がした。
『一人で抱え込まなくていいのよ……』
その日の夜。
私はカウンターに突っ伏したまま、深い眠りに落ちた。
夢の中に現れたおばあちゃんは、優しく微笑みながら、私の頭をなでてくれた。
明日。 明日こそは、なんとかしなきゃ。
そんな決意を秘めて、私は暗い屋敷の中で、微かな希望を抱きながら眠りについた。
次回予告
店主、ついに限界突破!? フラフラになりながら街へ買い出しに行った私が出会ったのは、路地裏で肩を寄せ合う二人の影。 「お腹、空いてる……?」 差し出した一個のおにぎりが、カフェ『みさと』に奇跡を呼ぶわ!
次回、「困窮する母娘」。 エレンさんの有能さに、私、もう足を向けて寝られません!
あなたにおすすめの小説
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
婚約破棄されたので田舎の一軒家でカフェを開くことにしました。楽しく自由にしていたら居心地が良いとS級冒険者達が毎日通い詰めるようになりました
緋月らむね
ファンタジー
私はオルレアン侯爵令嬢のエルティア。十四歳の頃、家の階段を踏み外して頭を打った衝撃で前世を思い出した。
前世での名前は坂島碧衣(さかしまあおい)。祖父母の引退後、祖父母の経営していた大好きなカフェを継ぐつもりでいたのに就職先がブラック企業で過労の挙句、継ぐ前に死んでしまった。そして、自分が息抜きでやっていた乙女ゲーム「星屑のカンパニー」の悪役令嬢、オルレアン侯爵令嬢エルティアに転生してることに気がついた。
エルティアは18歳の舞踏会で婚約破棄を言い渡される。それだけならまだしも、婚約者から悪役令嬢として断罪され、婚約破棄され、父親から家を追い出され、よからぬ輩に襲われて殺される。
前世だってやりたかったことができずに死んでしまったのに、転生してもそんな悲惨な人生を送るなんて、たまったもんじゃない!!それなら私は前世継ごうと思っていた祖父母のやっていたようなカフェを開いて楽しく自由な人生を送りたい。
そして私は王都と実家を飛び出して森が開けた自然豊かな場所で念願のカフェを侍女のシサとともに開くことができた。
森が開けた自然豊かな場所で楽しく自由にカフェをやっていたら、個性豊かなS級冒険者たちが常連として私のカフェにやってくるようになりました!
家ごと異世界ライフ
もちもちほっぺ
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!
おばさんは、ひっそり暮らしたい
蝋梅
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
面倒くさがりやの異世界人〜微妙な美醜逆転世界で〜
蝋梅
恋愛
仕事帰り電車で寝ていた雅は、目が覚めたら満天の夜空が広がる場所にいた。目の前には、やたら美形な青年が騒いでいる。どうしたもんか。面倒くさいが口癖の主人公の異世界生活。
短編ではありませんが短めです。
別視点あり
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
『異世界味噌料理人』〜腹を満たす一杯から、世界は動き出す〜
芽狐@書籍発売中
ファンタジー
事故をきっかけに異世界へ転移した料理人タクミ。流れ着いた小さな村で彼が目にしたのは、味も栄養も足りない貧しい食事だった。
「腹が満ちれば、人は少しだけ前を向ける。」
その思いから、タクミは炊事場を手伝い、わずかな工夫で村の食卓を変えていく。やがて彼は、失われた発酵技術――味噌づくりをこの世界で再現することに成功する。
だが、保存が利き人々を救うその技術は、国家・商人・教会までも動かす“戦略食料”でもあった。
これは、一杯の料理から始まる、食と継承の長編異世界物語。
【更新予定】
現在ストックがありますので、しばらくの間は毎日21時更新予定です。
応援いただけると更新ペースが上がるかも?笑
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。