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第十一話 卸業の成功とワンオペの限界
ハンスさんと専属契約を結んでから数日。
おばあちゃんの屋敷の納屋には、毎日新鮮な驚きが運び込まれるようになった。
「美里さん、見てください! 隣国のさらに奥、高地でしか採れないという『ルビーの実』です。甘酸っぱくて、美里さんのドレッシングに合うんじゃないかと思いましてね」
ハンスさんは、以前のボロい馬車が嘘のような、立派な幌馬車から次々と木箱を下ろしていく。
彼の身なりはさらに良くなり、今では二人の若い丁稚(でっち)まで連れている。
ハンスさんの商会は、カフェ『みさと』への希少食材の供給を独占することで、街の商工会でも無視できない存在に急成長していた。
「ありがとうございます、ハンスさん。……本当に、助かります」
私は届いたばかりの瑞々しい野菜を受け取りながら、少しだけふらついた。
「おっと。美里さん、大丈夫ですか? 顔色が悪いですよ」
「あはは……。ちょっと、昨日もお皿洗いが深夜まで終わらなくて。大丈夫です、これでお客さんが喜んでくれれば」
「……あまり無理はしないでくださいよ。あんたに倒れられたら、俺の商売も上がったりですからね」
ハンスさんは心配そうに私を見つめた後、次の取引先へと馬車を走らせていった。
ハンスさんが持ってきた新鮮な高冷地野菜。
私はそれを使って、新しい試みを始めた。
「よし。今日は『人参ドレッシングのサラダ』をメインに据えてみよう」
おばあちゃんの備蓄庫にあった、わずかな「お酢」と「菜種油」。
そこに、ハンスさんが運んできた驚くほど甘い人参をすりおろし、少しの塩と隠し味の砂糖を混ぜる。
人参の鮮やかなオレンジ色が目に眩しい、特製ドレッシングの完成だ。
これが、冒険者の男たちだけでなく、意外な層に火をつけた。
「……あら、ここかしら? 最近、街の奥様方の間で噂になっている『美肌の聖地』って」
昼下がりのティータイム。
これまでむさ苦しい男たち(失礼!)の独壇場だった板の間に、綺麗な刺繍の入ったドレスを着た女性たちが現れたのだ。
彼女たちは、ハンスさんの口コミで「野菜を魔法のように美味しく食べさせる店がある」と聞きつけてやってきたらしい。
「お待たせいたしました。『森の恵みのサラダランチ』です」
大皿に盛られた、シャキシャキのレタスやパプリカに似た野菜。
そこにたっぷりと黄金色の人参ドレッシングがかかっている。
「……何かしら、この食感! お野菜が、まるで摘みたてみたいに弾けるわ!」 「それにこのタレ……人参の嫌な癖が全くなくて、果物のように甘い……。身体の中から綺麗になっていく気がするわ!」
女性客たちの黄色い歓声が屋敷に響く。
彼女たちは食後に、おばあちゃんの蔵から出してきたハーブティーを楽しみながら、何時間も楽しそうにお喋りをして過ごしていった。
客層が広がり、売上は右肩上がり。
木箱の中の銀貨は重くなる一方だったけれど。
それに反比例するように、私の体力は底を突きかけていた。
夜、最後のお客さんが帰り、静寂が戻った屋敷。
ランプの火の下で、私は一人、山のようなお皿と格闘していた。
「……あいたたた。腰が、もう……」
冷たい水で洗う指先は、いつの間にか荒れて赤くなっている。
明日の仕込み。
オーク肉の切り分け、野菜の洗浄、お米の計量。
おばあちゃんの家は、近代的な設備があるとはいえ、調理そのものはすべて手作業だ。
一人で三十人以上の注文を捌き、配膳し、会計し、後片付けをする。
……無理だ。 もう、物理的に一日が二十四時間じゃ足りない。
「……あと、少し……。これを洗ったら、寝よう……」
私は重い瞼を擦りながら、最後の大皿を洗おうと手を伸ばした。
その時。
(……カチャンッ!)
手から滑り落ちたお皿が、流しの中で鈍い音を立てて割れた。
おばあちゃんの、大切にしていたお皿だった。
「……っ。……あ……」
拾い上げようとして、指先に鋭い痛みが走る。
じわりと滲む赤い血を見つめているうちに、視界が急激に歪んでいった。
情けない。
美味しい料理を作って、みんなに喜んでもらう。
そんな当たり前のことが、一人では続けられない。
「……誰か……。助けて……」
私は床に膝をつき、そのまま動けなくなってしまった。
意識が遠のく中、またおばあちゃんの優しい声が聞こえた気がした。
『美里。一人で抱え込まなくていいのよ……。あなたの手は、人を幸せにするためにあるんだから』
翌日。
私はふらふらする足取りで、街へと向かっていた。
今日はカフェをお休みにした。
このままでは、本当に倒れてしまう。
食材の買い出しという名目で街に来たけれど、私の本当の目的は「人」だった。
ハンスさんに相談して誰か紹介してもらうべきか、それとも。
「……お腹、空いたな……」
朝から何も食べていないことに気づき、私は大通りから一本入った路地裏を通り抜けた。
そこは、市場の華やかさから見捨てられたような、暗く湿った場所。
そこで、私は見てしまった。
壁際に寄り添うようにして座り込む、二人の人影。
ボロボロの灰色の服を着た、三十代くらいの女性と、その隣で丸まっている小さな女の子。
女性の顔は土気色で、虚ろな目で通り過ぎる人々を眺めていた。
女の子は、母親の服の裾をぎゅっと握りしめ、時折、乾いた咳をしている。
「……あ」
私は足が止まった。
昨日の自分も限界だと思っていたけれど。
目の前の彼女たちは、そんな次元ではない「境界線」に立っている。
私は無意識に、カバンの中に手を入れた。
そこには、自分のお昼ご飯用に握ってきた、特製のおにぎりが二つ。
おばあちゃんの備蓄庫にある最高級の塩と、大葉を巻いた、私の自信作。
私は震える足で、彼女たちの前にしゃがみ込んだ。
「……あの。これ、もしよろしければ……」
女性がゆっくりと顔を上げた。
そこには、絶望と、わずかな驚きが混ざり合っていた。
次回予告
路地裏で見つけた、二人の「命の火」。 差し出したおにぎりから始まる、新しい家族の物語。 「お姉ちゃん……これ、お菓子の神様がくれたの?」 ミナちゃんの笑顔を守るため、店主・美里、本気を出します! そして明かされるエレンさんの、衝撃の「超絶スキル」とは!?
次回、「困窮する母娘」。 カフェ『みさと』、いよいよ最強の布陣が揃います!
おばあちゃんの屋敷の納屋には、毎日新鮮な驚きが運び込まれるようになった。
「美里さん、見てください! 隣国のさらに奥、高地でしか採れないという『ルビーの実』です。甘酸っぱくて、美里さんのドレッシングに合うんじゃないかと思いましてね」
ハンスさんは、以前のボロい馬車が嘘のような、立派な幌馬車から次々と木箱を下ろしていく。
彼の身なりはさらに良くなり、今では二人の若い丁稚(でっち)まで連れている。
ハンスさんの商会は、カフェ『みさと』への希少食材の供給を独占することで、街の商工会でも無視できない存在に急成長していた。
「ありがとうございます、ハンスさん。……本当に、助かります」
私は届いたばかりの瑞々しい野菜を受け取りながら、少しだけふらついた。
「おっと。美里さん、大丈夫ですか? 顔色が悪いですよ」
「あはは……。ちょっと、昨日もお皿洗いが深夜まで終わらなくて。大丈夫です、これでお客さんが喜んでくれれば」
「……あまり無理はしないでくださいよ。あんたに倒れられたら、俺の商売も上がったりですからね」
ハンスさんは心配そうに私を見つめた後、次の取引先へと馬車を走らせていった。
ハンスさんが持ってきた新鮮な高冷地野菜。
私はそれを使って、新しい試みを始めた。
「よし。今日は『人参ドレッシングのサラダ』をメインに据えてみよう」
おばあちゃんの備蓄庫にあった、わずかな「お酢」と「菜種油」。
そこに、ハンスさんが運んできた驚くほど甘い人参をすりおろし、少しの塩と隠し味の砂糖を混ぜる。
人参の鮮やかなオレンジ色が目に眩しい、特製ドレッシングの完成だ。
これが、冒険者の男たちだけでなく、意外な層に火をつけた。
「……あら、ここかしら? 最近、街の奥様方の間で噂になっている『美肌の聖地』って」
昼下がりのティータイム。
これまでむさ苦しい男たち(失礼!)の独壇場だった板の間に、綺麗な刺繍の入ったドレスを着た女性たちが現れたのだ。
彼女たちは、ハンスさんの口コミで「野菜を魔法のように美味しく食べさせる店がある」と聞きつけてやってきたらしい。
「お待たせいたしました。『森の恵みのサラダランチ』です」
大皿に盛られた、シャキシャキのレタスやパプリカに似た野菜。
そこにたっぷりと黄金色の人参ドレッシングがかかっている。
「……何かしら、この食感! お野菜が、まるで摘みたてみたいに弾けるわ!」 「それにこのタレ……人参の嫌な癖が全くなくて、果物のように甘い……。身体の中から綺麗になっていく気がするわ!」
女性客たちの黄色い歓声が屋敷に響く。
彼女たちは食後に、おばあちゃんの蔵から出してきたハーブティーを楽しみながら、何時間も楽しそうにお喋りをして過ごしていった。
客層が広がり、売上は右肩上がり。
木箱の中の銀貨は重くなる一方だったけれど。
それに反比例するように、私の体力は底を突きかけていた。
夜、最後のお客さんが帰り、静寂が戻った屋敷。
ランプの火の下で、私は一人、山のようなお皿と格闘していた。
「……あいたたた。腰が、もう……」
冷たい水で洗う指先は、いつの間にか荒れて赤くなっている。
明日の仕込み。
オーク肉の切り分け、野菜の洗浄、お米の計量。
おばあちゃんの家は、近代的な設備があるとはいえ、調理そのものはすべて手作業だ。
一人で三十人以上の注文を捌き、配膳し、会計し、後片付けをする。
……無理だ。 もう、物理的に一日が二十四時間じゃ足りない。
「……あと、少し……。これを洗ったら、寝よう……」
私は重い瞼を擦りながら、最後の大皿を洗おうと手を伸ばした。
その時。
(……カチャンッ!)
手から滑り落ちたお皿が、流しの中で鈍い音を立てて割れた。
おばあちゃんの、大切にしていたお皿だった。
「……っ。……あ……」
拾い上げようとして、指先に鋭い痛みが走る。
じわりと滲む赤い血を見つめているうちに、視界が急激に歪んでいった。
情けない。
美味しい料理を作って、みんなに喜んでもらう。
そんな当たり前のことが、一人では続けられない。
「……誰か……。助けて……」
私は床に膝をつき、そのまま動けなくなってしまった。
意識が遠のく中、またおばあちゃんの優しい声が聞こえた気がした。
『美里。一人で抱え込まなくていいのよ……。あなたの手は、人を幸せにするためにあるんだから』
翌日。
私はふらふらする足取りで、街へと向かっていた。
今日はカフェをお休みにした。
このままでは、本当に倒れてしまう。
食材の買い出しという名目で街に来たけれど、私の本当の目的は「人」だった。
ハンスさんに相談して誰か紹介してもらうべきか、それとも。
「……お腹、空いたな……」
朝から何も食べていないことに気づき、私は大通りから一本入った路地裏を通り抜けた。
そこは、市場の華やかさから見捨てられたような、暗く湿った場所。
そこで、私は見てしまった。
壁際に寄り添うようにして座り込む、二人の人影。
ボロボロの灰色の服を着た、三十代くらいの女性と、その隣で丸まっている小さな女の子。
女性の顔は土気色で、虚ろな目で通り過ぎる人々を眺めていた。
女の子は、母親の服の裾をぎゅっと握りしめ、時折、乾いた咳をしている。
「……あ」
私は足が止まった。
昨日の自分も限界だと思っていたけれど。
目の前の彼女たちは、そんな次元ではない「境界線」に立っている。
私は無意識に、カバンの中に手を入れた。
そこには、自分のお昼ご飯用に握ってきた、特製のおにぎりが二つ。
おばあちゃんの備蓄庫にある最高級の塩と、大葉を巻いた、私の自信作。
私は震える足で、彼女たちの前にしゃがみ込んだ。
「……あの。これ、もしよろしければ……」
女性がゆっくりと顔を上げた。
そこには、絶望と、わずかな驚きが混ざり合っていた。
次回予告
路地裏で見つけた、二人の「命の火」。 差し出したおにぎりから始まる、新しい家族の物語。 「お姉ちゃん……これ、お菓子の神様がくれたの?」 ミナちゃんの笑顔を守るため、店主・美里、本気を出します! そして明かされるエレンさんの、衝撃の「超絶スキル」とは!?
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