Substitute lover

鳴宮鶉子

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大好きな兄さん

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「……翔琉、もっと舐めてっ……、あうぅっ」

深夜2時半、仕事から帰ってきて、シャワーを浴びて部屋に戻ってきた翔琉の所へいく。
翔琉の隣の部屋が私の部屋。
仕事で疲れていても私が部屋に入るとベッドに誘い、私を組み敷き全身を愛撫して気持ちよくしてくれる。

「……あっ、いぃ。気持ちいい。……っそこ、イッちゃう!!」

右乳房の頂を口に含み乳首の付根に軽く歯で噛まれ舌で舐られ、膣内に長い指を2本根元まで入れられて中を掻き出すよう弄られ、陰核も親指で擦られ3点でイカされる。

夜中の情事だから、次の日に響くから早急に終わらせる。
でも、お互い絶頂を味わって満足して行為を終えたい。

弓なりに身体を反らせ、しばらく愉悦に体を震わすも、すぐに起き上がり、翔琉のパジャマのズボンとボクサーパンツを下げ、大きくなった雄竿を手で掴むと、上目遣いで翔琉を見上げながら裏筋を舌からペロっと何度か舐めてから口の中に入れ、右手で上下に擦りながら先端を口の中で舐ったり圧をかける。

熱を持ち放出しそうなぐらいになると翔琉はベッドポートの引き出しから避妊具を取り出し、開けて装着させると私を組み敷き、太腿を掴み開くとすぐに蜜口に挿入した。
翔琉の雄竿が欲しく舐めながら、涎を垂らすように愛蜜を垂らしていたそこは挿れられただけで軽くイッてしまい、膣壁は放さないと剛直を締めつける。

「……気持ちいい。心愛のここは最高な締めつけ感だ」

繋がったまま、私を持ち上げ、抱きしめる。
座位の体勢で腰を掴まれ、最奥に当たるよう腰を動かされ絶頂がきて意識が飛ばしそうになる。

そんな私の意識を持たそうと右乳房に吸いつき、もう片方は形が変わるぐらい揉みくちゃにされ、絶頂で敏感になってる膣もゆっくり抽送されて快楽に身をよぎらせる。

愉悦による体の震えが収まると、今度は騎馬位で腰を強く打ちつけられ、果てそうになった翔琉に正体位にされ、噛み付くようなキスをされ、舌を絡めあいながら一緒にイく。

子宮口にあたる角度で、翔琉は私を強く抱きしめ、薄い膜の中に温かい欲望を放出する。

しばらく余韻にしたるも、翔琉は私の膣内からまたやる気を起こしてる雄竿を出すとティッシュで後処理をし、パジャマを着る。

そして、私に下着とネグリジェを着せる。

「……明日も仕事だから、寝よっか」

「うん。おやすみ、翔琉」

「おやすみ、心愛」

私の頭を撫でてから、翔琉はほどよく筋肉がついた胸の中に押し込み抱きしめ、一緒に眠りにつく。

この情事は血がつながらない兄妹のいけない遊び。
ただ、お互いの性欲を満たすための行為。

かれこれ17年、私ができない日以外は毎日してる。



「心愛、これ、明日の朝までにお願い」

「はい。兄さん」

医療機器メーカー テルパスで、私は専務取締役をしてる翔琉のアシスタント業務を任されてる。
大型顧客担当の営業をしながら、医療機器の人工肺ekubo、ダイアライザーと透析用監視装置や消化器内視鏡システム、超音波診断装置、などの開発エンジニアをしてる翔琉。
私はカタログの用意や見積書や注文書を作成だけでなく、翔琉が開発に携わってる検査装置や医療装置の設計(画像処理などの非破壊検査検討と装置への組み込み調整)と制御用PLCプログラム設計・操作用タッチパネルのレイアウト設計の仕事をしてる。

医療機器メーカーの創業者一族に引き取られ育てられたから、例え、両親が仕事関係のトラブルで殺されたかもしれないけれど恩を感じ、父と同じ医療機器の開発技術のエンジニアになるために医大に通いながら電子工学系の夜間学校に3年通い、初期研修を終え、テルパスに就職した。

私は翔琉の側近として営業と開発のアシスタント業務を3年勤めてる。

今、任されたのは東京大学と共同開発をしている癌細胞画像診断機能付き内視鏡システムに、検査中に簡単な医療手術ならできる機能をつけたものの操作用タッチパネルのレウアウト設定。

慣れた手つきでパソコンのキーボードを叩く。
私の父は元々救急外科医をしてた。外傷によるものや心臓、脳の緊急オペだけでなく、癌のオペも手慣れたものだったらしい。
天才外科医と言われてた。

そんな父だけど、手を怪我してから外科医を辞めざるおけなくなり、自分の医療知識を活かしたいと思いテルパスな医療機器メーカーに転職し、ドクター目線で最先端の医療ロボットの開発に携わってた。

手を怪我したのも、天才といわれていた父を妬んだ先輩や同期に仕組まれた事故によるものだった。

その父の血を引いてるのもあり、私は人並み以上のIQをもって産まれた。

父が妬みで殺されたから、卒なく仕事などを熟すけど、手を抜き、目立たないよう気をつけてきた。

私が翔琉のアシスタント業務をしてるのも、他の社員と仕事をする事で能力や家柄の差による妬みと嫉妬で危害を加えられないようにするため。

翔琉の秘書業務も兼任していて、出張の手続きをしに総務課へいく。

『……今日も相馬翔琉専務、素敵だったわ』

仕事中なのに翔琉の事を話題にお喋りをしていてる一般職の女性社員達。
札幌行きの航空券と空港まで高速バスのチケットをとるためにきたけど、時間を改めてからまたこようかと少し悩む。

『遊びでいいから付き合って欲しいわ。社長に就任前にどこかの総合病院の御令嬢か大学教授の娘と結婚するんだよね。もう、結婚相手候補の話とかでてるのかな?』

『どうだろう。もうすぐ34歳だから、そろそろ結婚の話が出てもおかしくないよね』

メーカーの創業者一族の後継者の多くは結婚に関して自由はない。
結婚で絆を作り、自社の商品を卸す先や協力してくれる会社をを開拓していく。

私に関しては養女なのもあり、結婚させたりはしないと思う。
だけど、翔琉に関してはお爺様から結婚相手に関して家で決めた相手とするとキツく言われ育った。

だから、翔琉は遊びで女性と付き合うのは失礼な事で傷つけてしまうと彼女という存在がいた事がない。

だから、親の決めた相手と結婚しないといけない翔琉の性欲の捌け口に13歳の時になった。

『相馬専務、シスコンだから、結婚相手は大変そう』

『確かに、東大卒で医師免許取得してるのに医療機器開発エンジニアの技能もあるお人形みたいに綺麗だけど無表情なアンドロイドな義理の妹。使えるからサポートにつけてるだけだけど、あの人、人に見えないよ。感情が欠如して、何を考えてるか凡人には理解できない』

『伝説の天才ドクターで初代医療手術ロボット剣士の開発エンジニアの娘だから、社長が養女にしたんだよね。仕事させるために引き取った。あの2人の間に何かあるとは思えないし、人でなくロボットだと思えばいいんだよ』

『ーー確かに!!』

翔琉と2人きりの時は多少は感情が出せるようになったけど、3歳で両親を亡くし、翔琉のご両親に引き取られてからの生活も翔琉と翔琉のご両親以外は血が違うのもあり、無関心もしくは道具のように私を扱った。

IQ200Overなら医大を卒業して医師として大規模病院とパイプを持ち自社の医療機器を卸し先を見つけろとか、父親みたいに最先端の医療手術ロボットを開発してみろと、心ない言葉を血の繋がりのない同年代の従兄弟達から言われてきた。

それもあり、私は翔琉以外には本来の自分を出せなくなり、無表情で冷淡なアンドロイドみたいな態度しかとれなかった。

翔琉にただ仕事を与えられ、専務室で黙々と仕事をしてると思われてる私。
血の繋がりのない兄妹だけど兄妹で、体関係がないと思われてる。

翔琉と結婚する事はできないけど、翔琉が結婚するまでは、私だけが体関係があった。

タイムリミットは近いてるけど、翔琉と毎日一緒に仕事をし体関係を持てる事が幸せでならなかった。

「……翔琉、結婚相手、決まった?」

日曜日は完全休業で、今日は接待ゴルフもなく、家で私とごろごろしてる翔琉。

週末は父さんと母さんもいて、家政婦が1人ある。
麻布にある広い庭付きの8LDKの屋敷に住んでいるから、家の管理で家政婦2人と車のドライバーを1人雇ってる。

だから、離れた所に家族と家政婦がいて、いきなり尋ねてくるかもしれないから、昼間は甘い雰囲気にはならない。

日曜日は、翔琉の部屋でソファーに座った翔琉の開いた脚の間に座り、抱きしめられた大勢で医療関係のドラマか映画を観てる。
内鍵がかかるから、服を脱がなければいかがわしい事をしていてもすぐに誤魔化せる事はできる。

私の胸を揉みながら、時よりキスをしてきたりしながら『ドクターヘリ 緊急救命”を楽しんでる翔琉。

ドラマの話が終わったタイミングで聞いてみた。
テルパスの名誉会長をしてる祖父から5年ぐらい前から月1ぐらいでお見合いをさせられてる。
お見合いしたら即結婚ではなく、交流を持ち仕事に結びつけるための出会いの場を持ち、結婚を見据えた付き合いをさせられてる。
だから、平日の夜や土曜日にその付き合いで私の側にいない時がある。
たぶん翔琉は100人近い女性と会わされてると思う。

「………決まらないな。医療機器メーカーの次期社長より魅力的な男はたくさんいるから。仕事に結びついて収益には繋がってるけど、男女の仲にはならない。だから、心愛、もう少し、俺の相手をして」

翔琉が私の着てる桜色のふわふわした素材のブラウスを捲し上げ、ブラジャーから膨らみを取り出し、右の頂は口の中に入れ、反対は乳首を中指と人差し指の間に挟み擦ってきた。

「……リビングに父さんと母さんと三田さんがいるよ」

「……大丈夫。鍵閉めてるし、パンツしか脱がさないから」

ソファーに私を押し倒し、翔琉が私のショーツを剥ぎ取る。
そして、私の両脚をM字に開くと脚の付け根の茂みに顔を近づけ、感じる花芯に吸い付き、愛蜜を溢れさす。

「……すぐ、終わらすから」

蜜口に舌を割れ、音を立てながら愛蜜を啜りながら、花芯を指で弄ぐる。

花芯が弱点でイッて私が身体を震わせてる間にポケットに入れてた避妊具の袋を取り出し、スラックスから窮屈そうにしていた雄竿を取り出すとすぐに装着させた。

そして、ソファーに座ると私の手を引き、向き合うように跨らすと、蜜口を貫いた。

「……心愛、動いて」

挿れられただけで軽くイッてる私にサドっぽく翔琉が言う。
腰を前後に動かし、最奥に翔琉の剛直が当たるようにする。
翔も下から突き上げてくる。

「……心愛、本当にイキやすいな。可愛い。俺のを締めつけてくる。」

脱力して翔琉の胸板に倒れ込んだ私の唇に舌を割り込み絡めるキスをしてきて、愉悦の震えが止まったら、繋がったまま体を反転させられ、腰を掴まれ、立ち上がった翔琉に激しく腰を打ちつけられる。

ソファーの前の机に上半身倒れこみ、激しい抽送に感じてた。


達する寸前に私の両胸を掴み体を起こし、振り向いた私の唇を塞ぐと舌を絡めてくる。
ソファーに座った翔琉に子宮口に雄槍を串刺しされ、熱を放出される。
ドクドクと薄い膜越しに感じる欲望の熱。
すぐに抜かれ、後処理をすると翔琉はボクサーパンツとスラックスを履く。

私もべちょべちゃになった秘所を翔琉に見えないようティッシュで拭き、ショーツを履く。

「……暇だし、久しぶりに映画でも観に行って、それから新しい服でも買いに行くか!!」

昼間に2人っきりで部屋にいると、ついついおっ始めてしまい、両親や家政婦にバレないかひやひやする。
だからと言って、外出時は誰が見てるかわからないから、兄と妹という毅然とした態度で接し、立場をわきまえないといけない。
渋谷で先週放映開始したドクター系の邦画を観てから、仕事とプライベートで着る服や靴を購入しにいく。

給料はちゃんと支払われているけど、翔琉は私の身に付けるものや化粧品類、飲食するもの全てを買い与えてくれる。

翔琉は私を自分の色に染めたいという独占欲がある。
恋人ではない体関係のある妹というよりペットのような存在として私を可愛がってくれてる。

祖父が結婚まで話が進まない翔琉に対して苦言してるのは知ってる。
お見合い相手と結婚しなくても上手く関係を結んでる。
お見合い回数が3桁いったとしてもお見合いのたびに仕事面でプラスになるなら会社的には功績になる。
でも、翔琉は34歳で、身を固め跡取りを作って欲しいと祖父も両親も思うようになった。

私と翔琉のいかがわしい関係は、今の時点ではバレてない。
広い屋敷の2階で隣同士の部屋で行き来をしていても、仕事の話をしてると思われてる。
翔琉と2人きりの時は自分を出せても、そこに誰か他の人がいたら、私はアンドロイドのようになる。
無愛想で可愛げのない私に対し、翔琉は同情から相手をしているだけで、それ以上の関係ではないと思ってる。

もし、私が翔琉と体の関係があるとバレたらどうなるかを考えると怖い。
戸籍から除籍され、追い出されると思う。

だから休みの日の昼間に、翔琉と一緒にいるのが私はハラハラしてた。


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