Substitute lover

鳴宮鶉子

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引き離されてしまった喪失感 side翔琉

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心愛が瀬坂将生と喧嘩して、実家に帰ってきた日。
理性で抑えないといけなかったのに、俺は本能のまま、心愛を抱いてしまった。

そして、心愛の体中につけられた瀬坂将生のマーティングの痕を上書きするようキスマークをつけ、そして、ベッドのシーツに溢れでるぐらい、心愛の中に俺の子種を放出した。

心愛は瀬坂将生に嫁いだ身。
瀬坂将生を知る友人達から、彼は医師会会長の孫なだけでなく、外科医としても優秀で、医療手術ロボットの日本一の使い手と称されてると聞いた。
そして、大学入学当初からずっと心愛を口説いていて、やっと想いが通じ交際を省き結婚したと2人の馴れ初めについても教えて貰った。

東大病院で彼に会うと、いつも睨まれていた。
心愛と俺は血の繋がりはないが兄妹で、だから心愛の事をライバル視してるから俺の事も毛嫌いしてるんだと思ってた。

それが反対で、瀬坂将生は心愛は俺と同じぐらい溺愛し執着してると知る。

心愛が実家に1泊した事をよく思わなかった瀬坂将生は、次の日から心愛をテルパスに行かせなかった。

手術支援ロボットでのオペの方が術後の経過も良く、体に残る傷も最小限ですむ。
それ故に患者から、手術ロボットでのオペを依頼されるようで、予定オペの予約はどこの病院も半年待ちらしい。

設備はあっても使いこなせる医師がいないらしく、東大病院の院長からいきなり心愛を手術支援ロボットでの執刀医に育てたいといわれ、テルパスへの出向をしばらくなしにされた。

そして、テルパスの医療機器のデータは吉原セレナに託けるといわれ、金曜日の夜のプライベートな時間に会って受け取る事になった。

心愛が瀬坂将生と結婚してから、心愛に似た女性と何人か付き合ってみた。
セレナは24歳と若いが研修医なのもあり、しっかりしたものの考え方ができ、いい子だとは思う。

だが、どうしても、セレナに欲情する事ができない。

心愛以外の女に全く機能しない俺は、若い彼女と会って、性欲を発散させる事に嫌気がさしてきて、申し訳ないが結婚相手としてはやっていけないと思ってる。

なのに、新型医療手術ロボット龍馬のシステム開発に必要なデータが入ったUSBを受け取らないといけないから、毎週末会わないといけない。

毎週水曜日に、プラトニックな関係を受け入れ俺と結婚してくれそうな女性を食事に誘い、婚活に勤しんでる。

俺が結婚すれば、瀬坂将生は心愛を週に1~2回ぐらいはテルパスに出社させてくれるだろう。

決してやってはいけない行為だがら、心愛がまた相手をしてくれないかと期待してる俺がいる。


「ここの料亭、旅館として宿泊ができるんです!!」

どうしても泊まりたいとこがあるとセレナにせがまれ、彼女に宿泊先を予約させた。

高級ホテルではなく、老舗料亭。
料理は最高に美味しい。
和食が特に新鮮な刺身が好物な心愛を連れてきたら喜ぶだろうなと思いながら、料理を口にする。
さっさと食事を済ませ、いつもみたいにデータを受け取ってノートパソコン開いて仕事をしようと目論む。

食事を終え、仲居さんに配膳を下げて貰うとセレナが俺の首に手を回し、キスしてこようとする。
食後に好きでもない女とキスはしたくない。
かなり日本酒を呑んでたセレナは呂律が回ってない。
指でイかせ、とっとと意識を飛ばさせ寝かせようと、キスをかわしセレナを畳に押し倒した。

そして、左手で胸を揉みしだき、右手親指で陰核を強く擦り、中指と人差し指を膣内に入れて、Gスポットを掻き出すよう強く弄り潮を吹かせる。

『……翔琉さん、ソコ……もっと触って下さい!!……あっ、あ、アン!!』

いつも以上のボリュームで喘ぎ声をあげるから、即、イカせた。
料亭は他の部屋に声が漏れる。
だから、今日はねだられても仕事を理由にやらない事にした。

諦めが悪いセレナは俺の肉棒を扱こうとしたり、時に精力剤を俺に飲ませようとしてきた。

薬を飲ませて勃たせても、挿入する前に萎えてしまう。
心愛以外の女に触られただけで、元気を失くす。

俺は心愛以外の女とは性行為はできない。だから、俺はテルパスの後継者を作る事は絶対にできない。

結婚相手に求める事はプラトニックな関係。
セレナは東大病院の救急科の部長の娘だから、卑下に扱えない。

手でイカされるだけの行為で満足しているセレナ。

俺の事を諦め、本気で愛してくれる男に抱かれた方が断然気持ちよくしてくれて楽しめると思う。

お風呂から出てきて仕事の邪魔をしてくるセレナを布団に寝かせ、洗いたてだから乳首を口で刺激してやり、鞄に入れてた大人のおもちゃで満足するまで遊んでやって、アメリカンサイズのおもちゃで完全にイカせ、意識を飛ばさせた。
気持ちよさそうによだれを垂らして失神してるから、突っ込んだままにして布団をかけ、俺はテーブルがある部屋に戻り、寝ずに仕事をした。

セレナに寝込みを襲われたくない。明日が休みなのをいい事に、渡されたUSBのデータをノートパソコンでシステムに同期する処理をする。

心愛が執刀したオペの動画を見つけると魅入ってしまう。
天才外科医櫻井将輝の血を引くだけあって、完璧な執刀で、手術支援ロボット龍馬も完璧に使いこなしていた。

心愛が医師として成長している姿を知り嬉しく思うも、俺は心愛にテルパスに戻ってきて欲しかった。


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