ハメラレ婚〜こんな奴と結婚したくなかった!!〜

鳴宮鶉子

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子作りなんてありえない

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木曜日の夜、わたしがシャワーを浴びてる時に葵ちゃんからLINEメッセージがきて、それに勝手に返信してた大知。
わたしが葵ちゃんに結婚した経緯についてどう話してるか気になるみたいだった。

葵ちゃんは大知の立場もあるから安易に雅人さんにあの最低極まりない結婚の経緯は話したりしない。

だから、雅人さんがお祝いにとマンションの最上階にあるレストランのディナーに誘ってくれた。

1人2万円のコース料理。
土曜日のディナーは大知と2人きりでいないで済むと思うと嬉しい。

水曜日に結婚し、2日目の木曜日……。
可哀想なぐらい歩くのに違和感があるわたし。
引っ越しでギックリ腰になったわけではないです。

今朝も起きがけに目を覚ましたら挿されていて、寝込みを襲うのが趣味なのかと冷たい視線を浴びせた。

こいつのために手料理を作りたくないから、大知と地下の高級食品スーパー 成城石田でお造りの盛り合わせと焼き鳥、枝豆と明日のお弁当用に鳥の唐揚げとマカロニサラダを買って家に帰る。

シャワーを済ませて、ビールと酎ハイを飲みながら美味しい夕食を食べる。

成城石田のお惣菜は本当に美味しい。
さっさと食べて、片付けて歯磨きして速攻で寝たふりをする。

「……仕事に支障が出るくらい足腰が立たないの。お願いだから、今日は辞めて!!」

「今日は?じゃ、明日明後日はいいんだよな!!」

「とにかく、今日は辞めて!!」

「明日の夜は寝かさないからな!!」

なんとか木曜日の夜と金曜日の朝は性欲の塊の大知に襲われずに済んだ。

でも、金曜日の夜は、11月で日の出が遅い季節なのに、陽が高く上がるまで身体を弄ばれ、寝たのがたぶん午前9時過ぎでだから起きたのが午後5時過ぎで焦った。

葵ちゃんと相良さんPMと18時に待ち合わせをしているから、シャワーを浴びてワンピースに着替えてメークを施す。
タワーマンションの最上階にある格式高いレストランだから、ノーメイクにトレーナーにジーパンはいけない。
大知もスーツを着て、ネクタイを締めてた。

18時に5分前に着くと、もうレストランの前に葵ちゃんと相良PMが来ていて、慌てて相良PMに挨拶をする。

32歳の相良PMは27歳の大知より大人で、葵ちゃんを優しくエスコートしてた。
葵ちゃんも中高一貫女子校を卒業して大学卒業間際に両親が交通事故で亡くなった。
IT開発企業を営んでた両親。両親が亡くなった後はNACテクノシステムに吸収合併されたと前に葵ちゃんが話してた。

女の子らしくて守ってあげたい系の葵ちゃんが心配で、本当は実家の任天社に就職しようと思ったけど葵ちゃんと同じNACテクノシステムにわたしは入社を決めた。

夜景が一望できる席でワインを飲みながら、鉄板焼きメインのコース料理を頂く。
昨日の夜から何も食べてなく、しかもカロリー消費が激しい行為をし続けたからかなり空腹だった。

A5ランクの肉にアワビやサザエ、焼き雲丹や、伊勢海老を相良PMが追加で注文してくれて申し訳なく感じながら堪能する。

「速水くん達も、もう子供を考えてる?まだ若いから考えてないか」

柔らかい牛肉を口の中に頬張ってる時に相良PMにいきなり言われて咽せる。

「紗和が産んでくれるなら今すぐでも欲しいですよ。同期で同僚としてずっと隣にいましたし、もう親になりたいなと思ってます」

「速水くんは子供が欲しいんだ。私も同じだ。同じ時期に子供ができたら、葵も紗和ちゃんも育児がより楽しめると思う」

「そうですね。お互い、奥さんを説得して早く子供に恵まれたらいいですね」

葵ちゃんと目を合わせて苦笑する。
葵ちゃんは相良PMという素敵な旦那様だからいいけれど、わたしはハメられて結婚して、労わりなどない性欲の塊の書類上だけ旦那の大知なんかの子供なんて産みたくない。

その後は、相良PMと大知は陰湿な婚活女性社員に対する不満を話してた。

「確かに婚活女性社員、紗和の悪口を告げ口してきて可愛子ぶったりしてくるから睨みつけました。
相良PM、来月から紗和が第1課にお世話になるのでよろしくお願いします。葵さんは俺が守りますから」

結婚して2日しか経ってないけれど、女子トイレの悪口や私物を捨てられたりとかされていて頭にきてた。
葵ちゃんは、相良PMと結婚した事で妬まれ、嫌がらせを1ヶ月以上受け続けてる。

相良PMも大知も対処について色々考えて動いてくれてた。

食事を終え、相良PMにお礼を言ってからエレベーターに乗って家に戻る。

明日は午後から葵ちゃんと品川駅のそばに新しくできたスパにいく。

大知に全身に多数つけられた紅い痣が恥ずかしいからスパ以外の行き先に変えて貰おうと思ったけど、相良PMが車で送ってくれる事になったから諦めた。

葵ちゃんがわたしの全身についた紅い痣を見て驚いてた。
葵ちゃんにもついてるけど胸と首すじぐらいで、足やお腹にはついてなかった。

「速水くん、紗和ちゃんのことを心の底から好きなんだと思うけど、少し、異常だよね」

葵ちゃんとスパから出て品川駅構内のスタバで、わたしはコーヒー フラペチーノを葵ちゃんは抹茶 クリーム フラペチーノを注文し、ゆっくり時間を過ごす。
夕食前の時間に帰って、成城石田でお造りの盛り合わせとしゃぶしゃぶの材料を買って葵ちゃんの家でホームパーティをする事にした。

葵ちゃんのおかげで週末に大知とずっと一緒に居ないで済んで助かった。
大知はコミュニケーション能力が高く、友人や同僚としては素敵な最高の人。

でも、恋人や結婚相手としては最低だと思う。
キスマークという紅い痣をつけられないよう、気をつけようと思った。


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