LOVE TRIANGLE

鳴宮鶉子

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リアル過ぎるアンドロイド

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AIロボットの開発に、桐嶋さんは人生全てを捧げてるようだった。
納期的に今詰めて取り組まなくても大丈夫なのに、家には寝に帰るだけで、早朝から深夜まで新技術研究所にこもって仕事をしてる。

桐嶋さんが作り出す人工知能はかなり高度なものだった。
人工知能に大量のデータを読み込ませ、そのデータからパターン認識することが出来るようにラベリングを施し、あたかも人間が思考しているような形にしあげた。
それだけでなく人間がプログラミングした機能に限らずAI自体が自分で学習しながら応用力も備えてあらゆることに対応できるようにした。

誰も予想をしていないぐらい速いスピードで人工知能は進化を遂げてる。
このペースで行くと2045年には人工知能が人間の知能を超えるいわゆる“シンギュラリティ”が起きると言われていて、桐嶋さんが作り出した感情を持たないはずなのに人のように対応ができるAIロボットを目の当たりにして、その日が近いのかもしれないと私は感じた。

****
レジスタッフアンドロイドを開発するにあたり、依頼主のトップイオンに出向き、食品売り場のチェッカーさんの仕事ぶりを見学させて貰う。

量販店の棚はシーズンや日によって並ぶ商品がころころ変わる。
だから、売り場に並んでる商品に関してはパソコンに食品の画像を取り込みデータにし、レジスタッフアンドロイドに送り認識させる事にした。

お客様からの返品や売り場の問い合わせなどに関しては、レジスタッフアンドロイドが即座に判断して動けるようプログラミングを施す。

「遥翔、観光案内ロボット完成した。都の観光企画課が広末すずみたいな清潔感のある女性にしろっていってきたからこんな感じになった」

リアルすぎる藍色の訪問着を着た人気タレントの広末すずそっくりの人型ロボットを引き連れて朔兄が新技術研究所AIロボット開発部に入ってきた。

人間の外見にほぼ完全に近い形で模倣し、独自のコンポーネントベースを作成したリアルな人工皮膚を取り付けた朔兄が開発したアンドロイドの外見ははもはや人間と区別ができない。

見た目だけでなく、桐嶋さんが動作に関して細かくプログラミングしていて、人間の表情を細かくコピーし、目、眉、唇、の筋肉の動きから600を超える表情ができる事から自然な会話をする事ができる。

人型アンドロイドロボットの開発は朔兄がこっそりソミーでしていて、アンドロイドの声に関しても朔兄の中高一貫校時代の親友でヤマハの御曹司 相葉涼真から音声生成技術を提供して貰い、リアルすぎる人型アンドロイドロボット自体は、朔兄と桐嶋さんがアメリカにいる時に完成させてた。

人に近い感情や思考力判断力表現力を人工知能に持たせることだけができてなかった。

『撫子でございます。どちらに行かれますか?ご案内致します』

自然な感じで観光案内アンドロイドが話しかけてきた。
このアンドロイドは、行きたい場所を伝えると内蔵されてるCPUで路線検索し、そこまで連れて行ってくれて、そして、観光案内もしてくれる。

「“撫子”を250体、タレントの櫻木翔似の“大和”を100体受注をうけた。部品はあるから半年後の東京オリンピックに間に合わせるよう生産を急がないといけない。観光案内アンドロイドは完成した。祝いに飲みに行くか!!」

関東圏に関しては完璧な案内ができるよう仕上げてるから、都の観光企画の担当者からかなり高評価を頂いたようで、朔兄はかなり上機嫌だった。

終業時間前なのに飲みにいくと言い出し、私と桐嶋さんを追い立て、パソコンの電源を切らせ、帰る支度をさせる。

トップイオンから依頼されたレジスタッフアンドロイドのAIシステムのプログラミングがキリが悪く、桐嶋さんはかなり不機嫌になった。

一緒に働き始めて4ヶ月が経つ。

朔兄にはたまに食事に連れて行って貰ってたけど、桐嶋さんと飲みに行った事はない。

オフィスビルを出て、走りのタクシーを拾って銀座へ向かう。

桐嶋さんとお酒を飲みながら話をするのがとても楽しみで胸がときめいた。



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