3 / 20
スパダリな男性現わる
しおりを挟む
魔の年末年始期間を終え、5日間のまとまった休暇を貰う。
とはいえ、受け持ちの患者の所に毎朝顔を出さないといけないし何かあれば確認で電話がかかってくる。
そして、大事故が起きたら、病院からヘルプ要請がくる。
研修医に休みはない。
帰省ないし旅行でもしない限り、病院に拘束されてしまう。
久しぶりに新宿にやってきた。
通勤の時にしか着る事がない私服だけど、好きな服を着たい。
アプワイザーリッシュ、ジャスグリスティー、アンドスチュールとショップを回る。
宅配サービスで購入品を送って貰うから買いすぎなぐらいに購入してしまう。
院内では基本的にマゼンダ色のスクラブに白衣を羽織っているから、私服は気にしないでいい。
服だけでなく銀座に足を運び、CHANELでバックとヒールが低いパンプス。ティファニーでネックレスとヘアーアクセサリーを購入。
自由な時間が限られているストレスからか、散財してしまった。
「キャーー!!誰か助けて!!」
GINZA SIX | ギンザ シックスから出ると女性の悲鳴が聞こえた。
平日の昼間とはいえ、銀座には人が溢れてる。
「うおーっ! 殺してやる」
両手に包丁を持った男が叫びながら通行人を襲撃。
無差別に若いカップルを狙って次々と切りつけていく。
目の前で起きている惨劇に、身体が固まる。
「おいっ、刺されたいのか?店内に逃げろよ!!」
私の目の前に男性が現れた。
数秒前まではいなかった。
瞬間移動teleportation(テレポーテーション)してきたのかもしれない。
手を前に出すと、無差別通り魔犯が持つ包丁が2刀とも吹っ飛んで人がいないところに落ちた。
「なめるんじゃねえ」
靴の中にも1本の包丁をしのばせていた通り魔犯。
白目をむきながら男性をひとつきで誘うと走ってくる。
「気かねぇよ」
包丁がまた手から離れ、落ちる。
触れずに物体を動かすtelekinesis(テレキネシスまたはサイコキネシス)の力。
「無差別通り魔現行犯で逮捕する」
男性が警察手帳を通り魔犯に見せ、素早く両手を手錠にかけた。
「田辺、容疑者の身柄を確保した署に連行してくれ」
スマホで呼び出すとすぐに田辺署員がパトカーが駆けつけ通り魔犯を連行した。
「おまえ、医者だろ。怪我人……21名か。止血しないとまずいやつの手当てからしろっ」
田辺職員がパトカーから降ろして置いていった手術セット一式と消毒液を渡された。
「うわっ、心臓刺されてるわ。止血してすぐに病院に搬送して輸血しないとまずいな」
手慣れた手つきで血が溢れ出ている若い男性の心臓を塗っていく。
「もたもたすんな。お前、キュア使えるだろ?コイツら全員死なせたくない。病状悪化しないよう止血だけして回れ!!」
「天月、災難だったな。だが、助かった!!」
ウチの病院からトリアージで野嶋助教授が駆けつけてきて、被害者の治療に当たってる私に声をかけてきた。
「疲れてるだろ。今日はゆっくり休め」
止血でキュアを使い過ぎ疲労困憊、私自身の体力が失われる。
サイキックパワーは自分自身のエネルギーを消費するため、お腹も空く。
ドクターカーに乗り込み病院に戻っていく野嶋助教授を見送り、美味しいものを食べにいこうと銀座にあるレストランをスマホ検索する。
「天月奏音、付き合え!!」
意志が強い切れ長な知的な目元に、形が整った高い鼻。
180cmを超える長身に、身体の線は細いけど、鍛えてるのか腕に筋肉がしっかりついてある。
眉目秀麗な警視庁署員で天才Dr.な男性に声をかけられ、誘いを断る女性はいないだろう。
銀座帝王ホテル最上階にある会員制BARレインボーライオン。
「仕事柄酒は飲めないがホテル内のレストランのメニューをなんでも頼める」
鉄板焼が頂けるVIPルームに案内され、ランチを頂く。
見た目は超絶的イケメンな男が、シュフに目の前で焼いて貰ったおすすめ極上特選牛を猛獣のように頬張る姿にドン引きする。
出血多量な被害者の止血で回っていた私はさすがに赤肉は頂けない。
和食と洋食の海鮮料理をオーナーのおすすめで出して貰うも、食欲が失せて食が進まなかった。
「……よく、そんなに入りますね」
食後のデザートに3段スタンドのアフタヌーンティーも注文し、一瞬で平らげた男性のブラックホールな胃袋に圧巻される。
「サイキックパワーを使うと体力かなり消耗するだろ」
胃袋に限界があるから、私はそんなにたくさんは食べられない。
「あの、名前を伺ってもよろしいですか?ボランティアで医師をされてる方と伺ってますが、警視庁の方なんですか?」
男性の名前を伺ってなかった事に気づき、尋ねた。
「警視庁特別捜査課長 神宮寺翔琉。サイキックパワーが使える課員しかいない特殊部隊で構成された極秘機関の課長をしてる。誰にも言うなよ」
神宮寺さんはボランティアで現れる腕のいいニートドクターではなく、警察官だった。
「キュア使える課員は居ないんだよな。救急医と天月奏音、トリアージに必ず出てこいよ!!」
彼が私を食事に誘った理由。
それは、私をトリアージに駆り出すため。
「……私、救急医ではないです。初期研修医でまだ専門の科も決まってないです」
「キュア使えるし、救急医になれよ!!」
初期研修医は見習い医師で指導医の付き添いに過ぎない。
事故現場に応急処置で駆り出される事もあるが戦力にはならない。
救急科の研修を終え内科に移動するも、大規模事故や殺傷事件が起きるたびにトリアージで野嶋助教授の付き添いとして現場に派遣された。
とはいえ、受け持ちの患者の所に毎朝顔を出さないといけないし何かあれば確認で電話がかかってくる。
そして、大事故が起きたら、病院からヘルプ要請がくる。
研修医に休みはない。
帰省ないし旅行でもしない限り、病院に拘束されてしまう。
久しぶりに新宿にやってきた。
通勤の時にしか着る事がない私服だけど、好きな服を着たい。
アプワイザーリッシュ、ジャスグリスティー、アンドスチュールとショップを回る。
宅配サービスで購入品を送って貰うから買いすぎなぐらいに購入してしまう。
院内では基本的にマゼンダ色のスクラブに白衣を羽織っているから、私服は気にしないでいい。
服だけでなく銀座に足を運び、CHANELでバックとヒールが低いパンプス。ティファニーでネックレスとヘアーアクセサリーを購入。
自由な時間が限られているストレスからか、散財してしまった。
「キャーー!!誰か助けて!!」
GINZA SIX | ギンザ シックスから出ると女性の悲鳴が聞こえた。
平日の昼間とはいえ、銀座には人が溢れてる。
「うおーっ! 殺してやる」
両手に包丁を持った男が叫びながら通行人を襲撃。
無差別に若いカップルを狙って次々と切りつけていく。
目の前で起きている惨劇に、身体が固まる。
「おいっ、刺されたいのか?店内に逃げろよ!!」
私の目の前に男性が現れた。
数秒前まではいなかった。
瞬間移動teleportation(テレポーテーション)してきたのかもしれない。
手を前に出すと、無差別通り魔犯が持つ包丁が2刀とも吹っ飛んで人がいないところに落ちた。
「なめるんじゃねえ」
靴の中にも1本の包丁をしのばせていた通り魔犯。
白目をむきながら男性をひとつきで誘うと走ってくる。
「気かねぇよ」
包丁がまた手から離れ、落ちる。
触れずに物体を動かすtelekinesis(テレキネシスまたはサイコキネシス)の力。
「無差別通り魔現行犯で逮捕する」
男性が警察手帳を通り魔犯に見せ、素早く両手を手錠にかけた。
「田辺、容疑者の身柄を確保した署に連行してくれ」
スマホで呼び出すとすぐに田辺署員がパトカーが駆けつけ通り魔犯を連行した。
「おまえ、医者だろ。怪我人……21名か。止血しないとまずいやつの手当てからしろっ」
田辺職員がパトカーから降ろして置いていった手術セット一式と消毒液を渡された。
「うわっ、心臓刺されてるわ。止血してすぐに病院に搬送して輸血しないとまずいな」
手慣れた手つきで血が溢れ出ている若い男性の心臓を塗っていく。
「もたもたすんな。お前、キュア使えるだろ?コイツら全員死なせたくない。病状悪化しないよう止血だけして回れ!!」
「天月、災難だったな。だが、助かった!!」
ウチの病院からトリアージで野嶋助教授が駆けつけてきて、被害者の治療に当たってる私に声をかけてきた。
「疲れてるだろ。今日はゆっくり休め」
止血でキュアを使い過ぎ疲労困憊、私自身の体力が失われる。
サイキックパワーは自分自身のエネルギーを消費するため、お腹も空く。
ドクターカーに乗り込み病院に戻っていく野嶋助教授を見送り、美味しいものを食べにいこうと銀座にあるレストランをスマホ検索する。
「天月奏音、付き合え!!」
意志が強い切れ長な知的な目元に、形が整った高い鼻。
180cmを超える長身に、身体の線は細いけど、鍛えてるのか腕に筋肉がしっかりついてある。
眉目秀麗な警視庁署員で天才Dr.な男性に声をかけられ、誘いを断る女性はいないだろう。
銀座帝王ホテル最上階にある会員制BARレインボーライオン。
「仕事柄酒は飲めないがホテル内のレストランのメニューをなんでも頼める」
鉄板焼が頂けるVIPルームに案内され、ランチを頂く。
見た目は超絶的イケメンな男が、シュフに目の前で焼いて貰ったおすすめ極上特選牛を猛獣のように頬張る姿にドン引きする。
出血多量な被害者の止血で回っていた私はさすがに赤肉は頂けない。
和食と洋食の海鮮料理をオーナーのおすすめで出して貰うも、食欲が失せて食が進まなかった。
「……よく、そんなに入りますね」
食後のデザートに3段スタンドのアフタヌーンティーも注文し、一瞬で平らげた男性のブラックホールな胃袋に圧巻される。
「サイキックパワーを使うと体力かなり消耗するだろ」
胃袋に限界があるから、私はそんなにたくさんは食べられない。
「あの、名前を伺ってもよろしいですか?ボランティアで医師をされてる方と伺ってますが、警視庁の方なんですか?」
男性の名前を伺ってなかった事に気づき、尋ねた。
「警視庁特別捜査課長 神宮寺翔琉。サイキックパワーが使える課員しかいない特殊部隊で構成された極秘機関の課長をしてる。誰にも言うなよ」
神宮寺さんはボランティアで現れる腕のいいニートドクターではなく、警察官だった。
「キュア使える課員は居ないんだよな。救急医と天月奏音、トリアージに必ず出てこいよ!!」
彼が私を食事に誘った理由。
それは、私をトリアージに駆り出すため。
「……私、救急医ではないです。初期研修医でまだ専門の科も決まってないです」
「キュア使えるし、救急医になれよ!!」
初期研修医は見習い医師で指導医の付き添いに過ぎない。
事故現場に応急処置で駆り出される事もあるが戦力にはならない。
救急科の研修を終え内科に移動するも、大規模事故や殺傷事件が起きるたびにトリアージで野嶋助教授の付き添いとして現場に派遣された。
0
あなたにおすすめの小説
課長のケーキは甘い包囲網
花里 美佐
恋愛
田崎すみれ 二十二歳 料亭の娘だが、自分は料理が全くできない負い目がある。
えくぼの見える笑顔が可愛い、ケーキが大好きな女子。
×
沢島 誠司 三十三歳 洋菓子メーカー人事総務課長。笑わない鬼課長だった。
実は四年前まで商品開発担当パティシエだった。
大好きな洋菓子メーカーに就職したすみれ。
面接官だった彼が上司となった。
しかも、彼は面接に来る前からすみれを知っていた。
彼女のいつも買うケーキは、彼にとって重要な意味を持っていたからだ。
心に傷を持つヒーローとコンプレックス持ちのヒロインの恋(。・ω・。)ノ♡
6年分の遠回り~いまなら好きって言えるかも~
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
私の身体を揺らす彼を、下から見ていた。
まさかあの彼と、こんな関係になるなんて思いもしない。
今日は同期飲み会だった。
後輩のミスで行けたのは本当に最後。
飲み足りないという私に彼は付き合ってくれた。
彼とは入社当時、部署は違ったが同じ仕事に携わっていた。
きっとあの頃のわたしは、彼が好きだったんだと思う。
けれど仕事で負けたくないなんて私のちっぽけなプライドのせいで、その一線は越えられなかった。
でも、あれから変わった私なら……。
******
2021/05/29 公開
******
表紙 いもこは妹pixivID:11163077
橘若頭と怖がり姫
真木
恋愛
八歳の希乃は、母を救うために極道・橘家の門を叩き、「大人になったら自分のすべてを差し出す」と約束する。
その言葉を受け取った橘家の若頭・司は、希乃を保護し、慈しみ、外界から遠ざけて育ててきた。
高校生になった希乃は、虚弱体質で寝込んでばかり。思いつめて、今まで養ってもらったお金を返そうと夜の街に向かうが、そこに司が現れて……。
元カノと復縁する方法
なとみ
恋愛
「別れよっか」
同棲して1年ちょっとの榛名旭(はるな あさひ)に、ある日別れを告げられた無自覚男の瀬戸口颯(せとぐち そう)。
会社の同僚でもある二人の付き合いは、突然終わりを迎える。
自分の気持ちを振り返りながら、復縁に向けて頑張るお話。
表紙はまるぶち銀河様からの頂き物です。素敵です!
甘い束縛
はるきりょう
恋愛
今日こそは言う。そう心に決め、伊達優菜は拳を握りしめた。私には時間がないのだと。もう、気づけば、歳は27を数えるほどになっていた。人並みに結婚し、子どもを産みたい。それを思えば、「若い」なんて言葉はもうすぐ使えなくなる。このあたりが潮時だった。
※小説家なろうサイト様にも載せています。
恋は襟を正してから-鬼上司の不器用な愛-
プリオネ
恋愛
せっかくホワイト企業に転職したのに、配属先は「漆黒」と噂される第一営業所だった芦尾梨子。待ち受けていたのは、大勢の前で怒鳴りつけてくるような鬼上司、獄谷衿。だが梨子には、前職で培ったパワハラ耐性と、ある"処世術"があった。2つの武器を手に、梨子は彼の厳しい指導にもたくましく食らいついていった。
ある日、梨子は獄谷に叱責された直後に彼自身のミスに気付く。助け舟を出すも、まさかのダブルミスで恥の上塗りをさせてしまう。責任を感じる梨子だったが、獄谷は意外な反応を見せた。そしてそれを境に、彼の態度が柔らかくなり始める。その不器用すぎるアプローチに、梨子も次第に惹かれていくのであった──。
恋心を隠してるけど全部滲み出ちゃってる系鬼上司と、全部気付いてるけど部下として接する新入社員が織りなす、じれじれオフィスラブ。
俺に抱かれる覚悟をしろ〜俺様御曹司の溺愛
ラヴ KAZU
恋愛
みゆは付き合う度に騙されて男性不信になり
もう絶対に男性の言葉は信じないと決心した。
そんなある日会社の休憩室で一人の男性と出会う
これが桂木廉也との出会いである。
廉也はみゆに信じられない程の愛情を注ぐ。
みゆは一瞬にして廉也と恋に落ちたが同じ過ちを犯してはいけないと廉也と距離を取ろうとする。
以前愛した御曹司龍司との別れ、それは会社役員に結婚を反対された為だった。
二人の恋の行方は……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる