社畜、やり手CEOから溺愛されちゃいました

鳴宮鶉子

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親会社CEOがやってきた

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全国出版協会・出版科学研究所の発表によると、去年の出版物推定販売金額は、紙と電子を合わせて2兆4583億円。中でも電子出版は1兆7562億円と売り上げは好調。
コロン禍の影響で巣ごもり需要が続いていて、感染状況がやや落ち着いたことや人々の慣れもあって特需は消失しつつあるも、電子書籍というツールは気楽に余暇を楽しめる事から売り上げは伸びている。

コロン禍の影響で電子出版の売り上げが好調で、紙の書籍も15年プラスに転じ、紙と電子を合わせた市場全体で3年連続で前の年を上回っている。

電子出版の売り上げは電子コミックはアニメや映画になった作品や、スマホやタブレット向けに画面を縦にスクロールして読み進める作品がヒットしたことなどから、前の年より売上高は25.3%多かった。

なのに、ノベルスターは3年連続2億5千万もの赤字を出している。

月イチ運営会議。
ノベルスターのサイトは過疎化し、経営悪化は加速化している。
親会社が電子書籍の取次業者なのもあり、投稿作品を電子書籍化して電子書店へ提供する事が安易にできるようになった事で運営チームは手当たり次第にコミカライズ化させてる。

コミックサイトを除くと類似作品が溢れていて、ランキングを見ると大手出版社の月刊誌連載漫画とネット広告宣伝にかけてる作品の無料ページだけが閲覧されている状態だった。
ネット広告宣伝費は閲覧広告収入より高くつく。
無料ページを多くして広告収入を得ようとしてもスポンサーがつかず、かなり厳しい状態に追い込まれていた。

「神崎遥輝代表取締役CEOがコミカライズ作品を何作か手がけるって」

ノベルスターの運営チームが手がける作品からヒット作が生まれない事から、親会社のサイバープロジェクトの最高責任者CEOがコミカライズする作品に関与すると申し出てきた。

「神崎遥輝代表取締役社長CEOってどんな方なんですかね」

「電子書籍の開発技術で出版社からの電子書籍の取次業で成功して、M&Aで回収しまくって出版業界で最大手まで成り上がったやり手経営者だよね」

サイバープロジェクトは発足して10年と歴史が浅い会社。

サイバープロジェクトの会社概要のページを開き、代表取締役社長CEOのプロフィール写真を見て、固まる。

BARでお会いし一夜を共にした神坂一輝さんの写真が貼られていた。

情報通信系の最大手会社を経営していると言っていたけど、まさかサイバープロジェクトだとは思わなかった。

「神崎遥輝CEOが来月のミーティングに来るって!!32歳で独身、経営者として成功してるし何よりも超絶イケメン!!彼女いるのかな?いても結婚してないんだから奪えばいいんだよね」

独身の女子力高めの運営メンバーが良からぬ事を企んでいる。


****

「……月間訪問ユーザー数 98万ユーザー。新作投稿作品数83作。継続投稿作品数368作……」

年の瀬の12月と年度終わりの3月、年度初めの4月は訪問ユーザー数は減り、クリエイターさんの作品投稿の手も止まる。

年明け早々の月イチ運営会議。
挨拶回りで多忙な中、神崎遥輝代表取締役CEOはわざわざオフィスまで足を運んで下さる。

「コミカライズ作品を増やす事は悪くない。だが、仕事が雑過ぎる」

1年半ぶりに再会した憧れのクリエイター神坂一輝で、電子書籍取次最大手企業の代表取締役社長CEOという立場の神崎遥輝さん。

「ノベルスターの人気クリエイターが他の小説投稿サイトの専属になってるのおかしくないか?作品投稿していても転載で投稿して書籍化は他社でしてるようだし、クリエイターを雑に扱って信用を失ってるんじゃないか!!」

元トップクリエイターなだけあり、的を得た事を指摘してきた。

長身で細身の仕立てがいいスーツを着こなした眉目秀麗な男性からの言葉は、見た目効果もありかなりきつい言葉に捉えてしまう。

「サイトも動作が重くてサクサクと読めない。必要ない機能は削除するように」

超絶イケメンなドSなやり手最高経営責任者はゆるい体制のノベルスターの社員一同に対して、かなり細かく指導をして帰っていった。

神崎遥輝代表取締役CEOが指摘した事に対して、入社当初から私もそう思っていたから、咎められてスッキリした。






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