ひと夏だけと思ってたアバンチュール

epilogue

涼真さんとのお付き合いは、線香花火のようにあっという間に終わってしまうと思ってた。
線香花火の物語と同じドラマチックなひと夏の恋路をさせて貰ってると思ってた。

ーーー5年後

「パパ、ママ、見てーー、きれい！！」

わたしは再会してすぐに妊娠し、橘涼真さんと結婚し、双子の兄弟の母をしてる。

涼真さんは、愛しい我が子に愛花と凛斗と名づけられた。

「僕の勝ち！！」

毎年お盆休暇に海のコテージへ行く。
夜にバーベキューをした後、花火をする。

線香花火を楽しむ子供達

子供達が線香花火でどっちが1番長く持たせれるかを競い、負けて悔しがり愛花が頬を膨らませた。

「線香花火、すぐ消えるからもうやらない」

そんな愛花を優しく諭し、打ち上げ花火などの別の花火をして子供達を楽しませてる涼真さん。

良い父で良い夫

涼真さんと夫婦になり、2人のかけがえのない2人の子に恵まれ、わたしは幸せです。

線香花火が燃えてるのを見て長く続いてという想いを抱くのは恋と同じだと思う。

涼真さんとアバンチュールだと思ったあのひと夏。

わたしはあのひと時のことを忘れない。