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仕事しろっ
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専務専属の秘書……7人。
普通、役員秘書は2~3人で、こんなにつける必要あるのか!?
しかも、私以外の6人は……。
「和羽《かずは》さん、今日のコンパはどこで?」
「銀座の神楽坂。今日も御曹司集めたから!!」
三凛グループのCEO候補で三凛商事の社長になる予定の仁野雅人専務の花嫁候補として秘書になった、見た目麗し女性達……。
仁野専務が海外出張でコロンビアに長期出張だからと、金曜日のアフター5はコンパ三昧。
毎日始業ギリギリの9時5分前に出勤し、終業時間の18時にはさっさと帰っていく。
ーー仕事してません。
「私、英語読めないから無理」
「私、パソコンよくわからないから無視」
「私、話すの苦手だから電話とれない」
色々理由をつけて、仕事をしない。
私より年上で社会人経験がある御令嬢もそう言い張り、真面目な性格と地味
な容姿が裏目に出て、私が1人で仕事をこなしてる。
「堀越さん、オックスフォード大学卒業で電通信の御令嬢でしょ?頼りになるわ」
実家の規模と学歴は私が1番いいかもしれないけど、この花嫁候補カースト最下位な気がする。
三凛グループCEOの奥さんになる気ないから、地味なスーツを選んで着てる。
広告代理店最大手の電通信の社長令嬢だから安っぽい格好はできないから、サンローランやシャネル、エルメス、などのハイブランドで敢えて地味目スーツを見繕って貰って着てる。
そして、レーシックで視力治したから眼鏡はいらないけど、ダサくみえるよう、わざーとかけてる。
花嫁に選ばれたくない。
電通信にできる人材を引き込むために政略結婚するならいい。
政略結婚で他の会社に嫁がされるなんて、まっぴらゴメンだ。
仕事をしない御令嬢な花嫁候補なだけの秘書達はコンパのため、帰っていく。
私はイラン、カナダ、ノルウェーなどの国から輸入手続きと、輸入したLNG(天然ガス)の総供給量から、LNGを求める各企業に卸す量と価格を決める本来は専務が取り仕切らないといけない仕事を代行してる。
ロシアやアメリカ、オーストラリアからのLNG輸入量と比べたら微々たるもんだけど、今年の初めからトップ3からの輸入量が減らされLNGが足りなくなって、それをなんとかしようと御曹司専務は現地へ行ってガス田所有者と交渉してる。
ちなみに現在、足りない分を賄うために他の国のガス田保有者に交渉してLNGを掻き集めて火力発電と大規模工場に分配してる。
メールとライブミーティングで私が担当者にごますりをし、『少しだけでも少しだけでも』と頼み込む。
ちなみに御曹司専務が留守中の専務室で、専務のパソコンを使用してライブミーティングをしてるんだけど、芋ルックだと印象が悪いから勝負服着用し、メイクもバッチリほどこしてる。
『Please come to Russia to meet.
(ロシアに会いに来てよ)』
『I'm sorry. I have to defend executive director's absence by a secretary.
(ごめんなさい。私は秘書で専務の留守を守らないといけません)』
『Then, I go to meet.
(じゃあ、私が会いに行きます)』
毎日5件ほどライブミーティングでLNGの追加を催促してるんだけど、担当者に口説かれる……。
可哀想にと同情されて輸出量を増やしてくれるけど、見返りに付き合え的なオーラを出す担当者がいて怖い。
「……今日のライブミーティングはおしまい。早く帰って酎ハイ飲んで寝よう」
深夜2時。iPhoneでタクシーを呼ぼうとしたら、専務室のドアが開く。
総合商社は海外のクライアントと仕事をしてるから時差の関係でこの時間に働いてる社員もいるにはいる。
でも、ここに出入りできる専属秘書は私以外は定時で帰った。
てか、内鍵を閉めてるから、鍵を持ってる人しか入れない。
守衛さんも秘密保持のために役員室の鍵は持ってない。
「ーー堀越…なのか?」
コロンビアにいるはずの御曹司専務が私の姿を見て目を見開いて固まってる。
「……そうですけど」
「堀越が社内で俺がやらないといけない仕事を肩代わりしてくれて、他国の輸入元に、メールとライブミーティングをして交渉してくれて不足分のLNGを調達してくれてるのは知ってたけど……」
御曹司専務は、私が仕事の肩代わりしてる事を知ってたらしい。
ロシアとオーストラリアとアメリカに行って滅多に帰国しない御曹司専務。
御曹司専務が留守だから、御曹司専務がやらないといけない社内の業務を私が肩代わりするしかなく、そのせいで平日は睡眠時間3時間の生活を虐げられてる。
「……堀越、オックスフォード大卒だから才女で仕事ができるやつとは思ってたが、容姿もよかったんだな。地味な格好をしてたから気づかなかった」
御曹司専務が私に近づいてくる。
そして、私の顔をまじまじと見てきた。
「……仕事ができて、容姿もいい。結婚相手、堀越才花に決めた。才花、俺の奥さんになって!!」
「お断りしていい立場ではないですがお断りします。私、実家の電通信の仕事をしたいんです。だから、三凛グループのCEOをなさる貴方とは結婚したくないです」
実家の電通信の仕事をするために、私は勉強等をしてきた。
「……才花に俺の仕事を手伝って欲しい。仕事だけでなく俺のパートナーになって欲しい」
クライアント先に足を運び、実にならない交渉しかしてない御曹司専務の奥さんには絶対になりたくない。
仕事を押し付けられ、奥さんとしての務めや役回りもしないといけなくなるなんて嫌だ。
三凛グループの倒産が目に浮かぶけど、仕事をしない社長には金遣いの荒い奥様がお似合い。
「才花を俺の奥さんに決めた事を父と重役に報告するから。もう夜中の3時だから、送っていく」
私の意思を無視され、御曹司専務の婚約者にさせられた。
次の日、花嫁候補なだけの御令嬢秘書達は解雇し、その代わりの秘書にLNGの輸入に携わるエネルギーグループから3人有能な人材を連れてきた。
そして、私は奥さんとして御曹司専務に連れ回される事になった。
普通、役員秘書は2~3人で、こんなにつける必要あるのか!?
しかも、私以外の6人は……。
「和羽《かずは》さん、今日のコンパはどこで?」
「銀座の神楽坂。今日も御曹司集めたから!!」
三凛グループのCEO候補で三凛商事の社長になる予定の仁野雅人専務の花嫁候補として秘書になった、見た目麗し女性達……。
仁野専務が海外出張でコロンビアに長期出張だからと、金曜日のアフター5はコンパ三昧。
毎日始業ギリギリの9時5分前に出勤し、終業時間の18時にはさっさと帰っていく。
ーー仕事してません。
「私、英語読めないから無理」
「私、パソコンよくわからないから無視」
「私、話すの苦手だから電話とれない」
色々理由をつけて、仕事をしない。
私より年上で社会人経験がある御令嬢もそう言い張り、真面目な性格と地味
な容姿が裏目に出て、私が1人で仕事をこなしてる。
「堀越さん、オックスフォード大学卒業で電通信の御令嬢でしょ?頼りになるわ」
実家の規模と学歴は私が1番いいかもしれないけど、この花嫁候補カースト最下位な気がする。
三凛グループCEOの奥さんになる気ないから、地味なスーツを選んで着てる。
広告代理店最大手の電通信の社長令嬢だから安っぽい格好はできないから、サンローランやシャネル、エルメス、などのハイブランドで敢えて地味目スーツを見繕って貰って着てる。
そして、レーシックで視力治したから眼鏡はいらないけど、ダサくみえるよう、わざーとかけてる。
花嫁に選ばれたくない。
電通信にできる人材を引き込むために政略結婚するならいい。
政略結婚で他の会社に嫁がされるなんて、まっぴらゴメンだ。
仕事をしない御令嬢な花嫁候補なだけの秘書達はコンパのため、帰っていく。
私はイラン、カナダ、ノルウェーなどの国から輸入手続きと、輸入したLNG(天然ガス)の総供給量から、LNGを求める各企業に卸す量と価格を決める本来は専務が取り仕切らないといけない仕事を代行してる。
ロシアやアメリカ、オーストラリアからのLNG輸入量と比べたら微々たるもんだけど、今年の初めからトップ3からの輸入量が減らされLNGが足りなくなって、それをなんとかしようと御曹司専務は現地へ行ってガス田所有者と交渉してる。
ちなみに現在、足りない分を賄うために他の国のガス田保有者に交渉してLNGを掻き集めて火力発電と大規模工場に分配してる。
メールとライブミーティングで私が担当者にごますりをし、『少しだけでも少しだけでも』と頼み込む。
ちなみに御曹司専務が留守中の専務室で、専務のパソコンを使用してライブミーティングをしてるんだけど、芋ルックだと印象が悪いから勝負服着用し、メイクもバッチリほどこしてる。
『Please come to Russia to meet.
(ロシアに会いに来てよ)』
『I'm sorry. I have to defend executive director's absence by a secretary.
(ごめんなさい。私は秘書で専務の留守を守らないといけません)』
『Then, I go to meet.
(じゃあ、私が会いに行きます)』
毎日5件ほどライブミーティングでLNGの追加を催促してるんだけど、担当者に口説かれる……。
可哀想にと同情されて輸出量を増やしてくれるけど、見返りに付き合え的なオーラを出す担当者がいて怖い。
「……今日のライブミーティングはおしまい。早く帰って酎ハイ飲んで寝よう」
深夜2時。iPhoneでタクシーを呼ぼうとしたら、専務室のドアが開く。
総合商社は海外のクライアントと仕事をしてるから時差の関係でこの時間に働いてる社員もいるにはいる。
でも、ここに出入りできる専属秘書は私以外は定時で帰った。
てか、内鍵を閉めてるから、鍵を持ってる人しか入れない。
守衛さんも秘密保持のために役員室の鍵は持ってない。
「ーー堀越…なのか?」
コロンビアにいるはずの御曹司専務が私の姿を見て目を見開いて固まってる。
「……そうですけど」
「堀越が社内で俺がやらないといけない仕事を肩代わりしてくれて、他国の輸入元に、メールとライブミーティングをして交渉してくれて不足分のLNGを調達してくれてるのは知ってたけど……」
御曹司専務は、私が仕事の肩代わりしてる事を知ってたらしい。
ロシアとオーストラリアとアメリカに行って滅多に帰国しない御曹司専務。
御曹司専務が留守だから、御曹司専務がやらないといけない社内の業務を私が肩代わりするしかなく、そのせいで平日は睡眠時間3時間の生活を虐げられてる。
「……堀越、オックスフォード大卒だから才女で仕事ができるやつとは思ってたが、容姿もよかったんだな。地味な格好をしてたから気づかなかった」
御曹司専務が私に近づいてくる。
そして、私の顔をまじまじと見てきた。
「……仕事ができて、容姿もいい。結婚相手、堀越才花に決めた。才花、俺の奥さんになって!!」
「お断りしていい立場ではないですがお断りします。私、実家の電通信の仕事をしたいんです。だから、三凛グループのCEOをなさる貴方とは結婚したくないです」
実家の電通信の仕事をするために、私は勉強等をしてきた。
「……才花に俺の仕事を手伝って欲しい。仕事だけでなく俺のパートナーになって欲しい」
クライアント先に足を運び、実にならない交渉しかしてない御曹司専務の奥さんには絶対になりたくない。
仕事を押し付けられ、奥さんとしての務めや役回りもしないといけなくなるなんて嫌だ。
三凛グループの倒産が目に浮かぶけど、仕事をしない社長には金遣いの荒い奥様がお似合い。
「才花を俺の奥さんに決めた事を父と重役に報告するから。もう夜中の3時だから、送っていく」
私の意思を無視され、御曹司専務の婚約者にさせられた。
次の日、花嫁候補なだけの御令嬢秘書達は解雇し、その代わりの秘書にLNGの輸入に携わるエネルギーグループから3人有能な人材を連れてきた。
そして、私は奥さんとして御曹司専務に連れ回される事になった。
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