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結婚準備と兄の嫁探し
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わたしの結婚に向けての準備をする中で、兄と父が、恩人の椎名社長の娘さん探しに明け暮れ、ぶりつってるわたし。
うちの会社のお家騒動で、恩人夫婦を自殺に追い込んだ過去。
娘さんを見つけて、自殺に追い込んだ原因を伝え、責任で兄と結婚をさせるのはどうかと思った。
兄は責任からの結婚ではないと言っていた。
でも、中高一貫校時代からずっと疎遠だった。
なのに、なんで、そんなに、その女性に執着するのか、理由がわからなかった。
「父さん、葉瀬葵が、椎名さんの娘で間違いない。ずっと仕事で絡みがあって、やりやすいなって思ってたけど、まさかこんな近くに葵がいたなんて、今まで気づかなかった」
兄はあれから、社内や客先で葵という名前の女性を探していた。
3週間後にやっと見つけ出し、探偵を3社雇って、彼女の過去を調べ上げた。
報告資料が実家のリビングの机の上に置いてあり、読んで、あまりの過酷な生活を送ってきたのを知り、衝撃を受けた。
両親が自殺し、身寄りがなく、実家が会社経営をしていて倒産したのもあり、名字を母方に変え、1人で生きていた。
しかも、自己破産をせずに、負債を、高級クラブのホステスをして、毎月返済してた。
兄が絶対に彼女と結婚して幸せにすると言った理由がわかった。
高級クラブに勤めても、身が硬く、恋人は長いこといないらしい。
遊んでいるイメージの夜の世界でも、高級クラブは違うらしい。
葉瀬葵さんに、わたしは会ってみたいと思った。
そして、わたしの義姉さんになって欲しいと思った。
「葵さんって、どんな人ですか?」
結婚式が近づき、水曜日と金曜日の夜に、将輝さんと仕事が終わった後に食事をする日が増えた。
「あのクラブには、静かに酒を呑む目的で行ってたからわからない。
ただ、愛子ちゃんの兄さんの同僚で、気づいたきっかけが、タワマンのシステムキッチンを異様に観察する姿だったらしいから、俺は好印象を持ってる。
ホステスをしてるけど、会社では正反対の地味な子らしいから……」
「将輝さん、その人の今の名字と部署をご存知ですか?」
「確か、葉瀬葵さんだったかな。商品企画部のマーケティング課だったかな」
兄が堕としたいと思っている女性を一目見てみたいと思った。
「愛子ちゃんは、ブラコンだな」
最近、いつも、兄の話ばかりしていて、将輝さんは呆れてた。
でも、そんな、わたしの話を真剣に聞いてくれる将輝さん。
優しい将輝さんにわたしは、惹かれてた。
週明け、 昼休憩に商品企画部を覗き、葉瀬葵さんを探した。
地味な黒のスーツスカートの彼女。
でも、顔は隠してるつもりかもしれないけど、美しく、仕事も、かなり、できる人だった。
彼女に話しかける勇気はなく、すぐに立ち去った。
でも、わたしのお姉さんになって欲しいと思った。
「愛子ちゃんのお兄ちゃん、今日、勝負に出るって」
金曜日。将輝さんと待ち合わせをして、将輝さんが予約してくれた料亭で懐石料理を頂きながら、思い出したように将輝さんが言った。
わたしの兄、思い立ったらすぐ行動の人で、探偵からの報告書類が届いてからは仕事が手につかないぐらいに、葵さんと結婚しようとあれこれ考えてるようだった。
「お兄ちゃん……、葵さんに、何をしようとしてるんですか?」
兄が何をしでかすか気になった。
わたしが神妙な表情を浮かべていたからか、将輝さんが教えてくれた。
「帰りに待ち伏せして、葵さんが今勤めてる【蝶々2号店】に同伴して、酔い潰れて、家まで連れて帰って貰って、昔の写真を見せて、家族ぐるみで仲良く付き合ってた頃を思い出させて近づくって言ってたな」
「俺も、要を見習わないとな……。俺たちは政略結婚で、可もなく不可もなしで、このまま結婚するけれど、俺も愛子ちゃんが【TATA】に就職して受け付けに座るようになった頃から、愛子ちゃんの事、いいなと思ってた。
その頃は、愛子ちゃんが要の妹という事も知らなくてだから、【TATA】の御令嬢だという事も知らなかった。
だから、【TATA】の社長から、縁談の話を受けた時に、相手が、惹かれてた受け付けの女性として嬉しかった」
将輝さんが兄に影響を受けたのか、わたしに対する気持ちを話してくれた。
「俺たち、1ヶ月後には夫婦になる。知り合って間もないし、ゆっくり、愛情を育てて行こう」
大人の将輝さんは、恋愛未経験のわたしに合わせてくれる。
いつも、食事と観光だけの逢瀬。
「お兄ちゃん、葵さんを連れ込んで、良からぬ事をしでかそうとはしてないですか?」
「成り行きで、無理強いはしないだろう。そろそろ、帰ろうか」
食事を終え、将輝さんにタクシーで送られ、帰宅した。
うちの会社のお家騒動で、恩人夫婦を自殺に追い込んだ過去。
娘さんを見つけて、自殺に追い込んだ原因を伝え、責任で兄と結婚をさせるのはどうかと思った。
兄は責任からの結婚ではないと言っていた。
でも、中高一貫校時代からずっと疎遠だった。
なのに、なんで、そんなに、その女性に執着するのか、理由がわからなかった。
「父さん、葉瀬葵が、椎名さんの娘で間違いない。ずっと仕事で絡みがあって、やりやすいなって思ってたけど、まさかこんな近くに葵がいたなんて、今まで気づかなかった」
兄はあれから、社内や客先で葵という名前の女性を探していた。
3週間後にやっと見つけ出し、探偵を3社雇って、彼女の過去を調べ上げた。
報告資料が実家のリビングの机の上に置いてあり、読んで、あまりの過酷な生活を送ってきたのを知り、衝撃を受けた。
両親が自殺し、身寄りがなく、実家が会社経営をしていて倒産したのもあり、名字を母方に変え、1人で生きていた。
しかも、自己破産をせずに、負債を、高級クラブのホステスをして、毎月返済してた。
兄が絶対に彼女と結婚して幸せにすると言った理由がわかった。
高級クラブに勤めても、身が硬く、恋人は長いこといないらしい。
遊んでいるイメージの夜の世界でも、高級クラブは違うらしい。
葉瀬葵さんに、わたしは会ってみたいと思った。
そして、わたしの義姉さんになって欲しいと思った。
「葵さんって、どんな人ですか?」
結婚式が近づき、水曜日と金曜日の夜に、将輝さんと仕事が終わった後に食事をする日が増えた。
「あのクラブには、静かに酒を呑む目的で行ってたからわからない。
ただ、愛子ちゃんの兄さんの同僚で、気づいたきっかけが、タワマンのシステムキッチンを異様に観察する姿だったらしいから、俺は好印象を持ってる。
ホステスをしてるけど、会社では正反対の地味な子らしいから……」
「将輝さん、その人の今の名字と部署をご存知ですか?」
「確か、葉瀬葵さんだったかな。商品企画部のマーケティング課だったかな」
兄が堕としたいと思っている女性を一目見てみたいと思った。
「愛子ちゃんは、ブラコンだな」
最近、いつも、兄の話ばかりしていて、将輝さんは呆れてた。
でも、そんな、わたしの話を真剣に聞いてくれる将輝さん。
優しい将輝さんにわたしは、惹かれてた。
週明け、 昼休憩に商品企画部を覗き、葉瀬葵さんを探した。
地味な黒のスーツスカートの彼女。
でも、顔は隠してるつもりかもしれないけど、美しく、仕事も、かなり、できる人だった。
彼女に話しかける勇気はなく、すぐに立ち去った。
でも、わたしのお姉さんになって欲しいと思った。
「愛子ちゃんのお兄ちゃん、今日、勝負に出るって」
金曜日。将輝さんと待ち合わせをして、将輝さんが予約してくれた料亭で懐石料理を頂きながら、思い出したように将輝さんが言った。
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「お兄ちゃん……、葵さんに、何をしようとしてるんですか?」
兄が何をしでかすか気になった。
わたしが神妙な表情を浮かべていたからか、将輝さんが教えてくれた。
「帰りに待ち伏せして、葵さんが今勤めてる【蝶々2号店】に同伴して、酔い潰れて、家まで連れて帰って貰って、昔の写真を見せて、家族ぐるみで仲良く付き合ってた頃を思い出させて近づくって言ってたな」
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その頃は、愛子ちゃんが要の妹という事も知らなくてだから、【TATA】の御令嬢だという事も知らなかった。
だから、【TATA】の社長から、縁談の話を受けた時に、相手が、惹かれてた受け付けの女性として嬉しかった」
将輝さんが兄に影響を受けたのか、わたしに対する気持ちを話してくれた。
「俺たち、1ヶ月後には夫婦になる。知り合って間もないし、ゆっくり、愛情を育てて行こう」
大人の将輝さんは、恋愛未経験のわたしに合わせてくれる。
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