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下衆男と結婚するなら死んだ方がマシ side 心結
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下衆男の部屋からの朝帰りを喜ぶ、うちの母…。
なぜか、母さんは涼真を気に入ってる。
旅行に行く先々で、涼真が喜びそうな物を見つけたら購入し、わたしに託けて渡させる…。
因みに、可愛い1人娘のわたしには、土産など無い。
「涼真くんの血をひいた子なら、絶対に美形が産まれるわ」
絶対に、あり得ない。
アイツの遺伝子を引き継ぐ子を、わたしは産む気は無い…。
涼真は、見た目と頭は良い、仕事もできる。
容姿端麗、頭脳明晰、成績優秀。
やつがワンナイトLOVE男だと知っても、遊ばれるとわかってても立候補する女性が後を絶たない事を、わたしは、知ってる。
優秀な遺伝子を持ってると思う。
だから、毎週金曜日のワンナイトLOVEでの行為で、どこかにやつの遺伝子を引く子が産まれているかもしれない。
「母さん、あいつとは子供ができるような事をしてないから。
あいつと結婚するなら、死んだ方がいい。
仕事に行ってくる」
下衆男にヤラレなかった自分に安堵し、業務に入ると、高校時代の友達からLINEメッセージが入った。
“心結、報告したい事あるから、ランチに近くのロッテリアに来てくれん?”
高校から大学時代の友人からの久しぶりのLINE通知。
もちろん、クマさんのオッケースタンプを返す。
食堂で下衆男涼真と出くわしたくないし…。
友人は個人建設事務所でCADオペをしてる。
報告したい事ってなんだろうっと、思いつつ、新規の喫茶店の内装レウアウトのレウアウトに集中した。
昼休憩、急いで徒歩5分のところにあるロッテリアに入る。
親友の田辺愛香ちゃんが一階の窓際席で待っていてくれた。
エビバーガーセットを購入し、彼女の前に座る。
愛香ちゃんは、オレンジジュースしか頼んでなかった。
「愛香、報告したい事って?」
休憩時間は、移動時間を省くと、後、30分しかない。
先に要件を聞くことにした。
「あのね、わたし、結婚する事にしたの。で、今、妊娠4カ月なの…」
「えっ、できちゃった婚?相手は?」
「相手はカズくんだよ。転勤で福岡に行って、遠距離だったんだけど、たまたま会った日が排卵日で、ゴム無いままやって、できちゃった。
近いうちに結婚は考えてたんだけど、カズくん、転勤から本社勤務に戻った時期に考えてたみたいでね。
まっ、できたもんは仕方がない。
つわりが酷くて、仕事は辞めたの。
で、来週に福岡に行く。
だから、心結には、LINEじゃなくて直接報告したくて、呼び出してごめんね」
高校時代からの親友からの報告に驚く。
愛香とカズくんは高1の頃から付き合ってる仲で、いつかは結婚するだろうなとは思った。
まさかのデキ婚になるとは思わなかったけれど…。
てか、そんなに、子供って簡単にできるのか?
それなら、下衆男涼真、隠し子が、二桁ぐらいいそうだ…。
「おめでとうっで、いいのかな……。そっか、愛香とカズくん、結婚するんだ。
愛香が福岡に行くのは寂しいけれど、カズくん、来年の4月に本社に帰れるんだよね?
赤ちゃん、産まれたらか、抱っこさせてね!!」
「うん。本社にタイミングが悪いよね。まさかのデキ婚、親にも怒られたし…。
心結と涼真は結婚しないの?」
「あいつと付き合ってないし、毎週のようにコンパで女をお持ち帰りして、一夜限りの関係を結んでるあいつとなんかと、結婚するわけないじゃん。
あいつ、絶対に隠し子が2桁いるわ…」
涼真とは、産まれた時からの幼馴染で、就職先までずっと同じ腐れ縁の腐った関係で、男女の関係どころか、友情関係も無いわ……。
「涼真が、一夜限りの関係ばかりしてるの知ってる?」
オレンジジュースをストローで一口飲み、愛香は言った。
涼真とカズくんは親友で、今も、連絡を取り合ってるらしい。
「盛ってるだけじゃないの?」
「違う、涼真くん、心結を忘れたくて、本気でその子と付き合おうと思って、コンパの後にホテルに連れ込んでも、いつも最後まではできないんだって。
だから、交際に発展しないらしい」
真昼間のロッテリアで話す内容ではないけど、平然と堂々と語る愛香。
一夜限りの関係ばかり持つ、ワンナイトLOVE男で有名な涼真が、遺伝子を他の女で放出してないなんて、信じられない。
「涼真、心結しか愛せないんじゃないかな……。
あいつ、心結と別れてから、誰とも付き合ってないじゃん?
身体の関係だけの女も一回限りというルールを作ってたし」
あいつの一夜限りや一回限りの関係にこだわってたのを、わたしは不思議に思ってた。
でも、やってる行為が最低なのは、間違いない。
「心結もさ、涼真と結婚して、赤ちゃんを作って、産んでよ。
今なら、この子と同級生になるから」
愛香がお腹をさすりながら言った。
愛香の子供とわたしの子供が同級生になったら、子育てが楽しそうだなと思う。
でも、結婚相手と子供の父親が涼真なのはありえないから。
涼真と結婚するぐらいなら、死んだ方がマシ。
なぜか、母さんは涼真を気に入ってる。
旅行に行く先々で、涼真が喜びそうな物を見つけたら購入し、わたしに託けて渡させる…。
因みに、可愛い1人娘のわたしには、土産など無い。
「涼真くんの血をひいた子なら、絶対に美形が産まれるわ」
絶対に、あり得ない。
アイツの遺伝子を引き継ぐ子を、わたしは産む気は無い…。
涼真は、見た目と頭は良い、仕事もできる。
容姿端麗、頭脳明晰、成績優秀。
やつがワンナイトLOVE男だと知っても、遊ばれるとわかってても立候補する女性が後を絶たない事を、わたしは、知ってる。
優秀な遺伝子を持ってると思う。
だから、毎週金曜日のワンナイトLOVEでの行為で、どこかにやつの遺伝子を引く子が産まれているかもしれない。
「母さん、あいつとは子供ができるような事をしてないから。
あいつと結婚するなら、死んだ方がいい。
仕事に行ってくる」
下衆男にヤラレなかった自分に安堵し、業務に入ると、高校時代の友達からLINEメッセージが入った。
“心結、報告したい事あるから、ランチに近くのロッテリアに来てくれん?”
高校から大学時代の友人からの久しぶりのLINE通知。
もちろん、クマさんのオッケースタンプを返す。
食堂で下衆男涼真と出くわしたくないし…。
友人は個人建設事務所でCADオペをしてる。
報告したい事ってなんだろうっと、思いつつ、新規の喫茶店の内装レウアウトのレウアウトに集中した。
昼休憩、急いで徒歩5分のところにあるロッテリアに入る。
親友の田辺愛香ちゃんが一階の窓際席で待っていてくれた。
エビバーガーセットを購入し、彼女の前に座る。
愛香ちゃんは、オレンジジュースしか頼んでなかった。
「愛香、報告したい事って?」
休憩時間は、移動時間を省くと、後、30分しかない。
先に要件を聞くことにした。
「あのね、わたし、結婚する事にしたの。で、今、妊娠4カ月なの…」
「えっ、できちゃった婚?相手は?」
「相手はカズくんだよ。転勤で福岡に行って、遠距離だったんだけど、たまたま会った日が排卵日で、ゴム無いままやって、できちゃった。
近いうちに結婚は考えてたんだけど、カズくん、転勤から本社勤務に戻った時期に考えてたみたいでね。
まっ、できたもんは仕方がない。
つわりが酷くて、仕事は辞めたの。
で、来週に福岡に行く。
だから、心結には、LINEじゃなくて直接報告したくて、呼び出してごめんね」
高校時代からの親友からの報告に驚く。
愛香とカズくんは高1の頃から付き合ってる仲で、いつかは結婚するだろうなとは思った。
まさかのデキ婚になるとは思わなかったけれど…。
てか、そんなに、子供って簡単にできるのか?
それなら、下衆男涼真、隠し子が、二桁ぐらいいそうだ…。
「おめでとうっで、いいのかな……。そっか、愛香とカズくん、結婚するんだ。
愛香が福岡に行くのは寂しいけれど、カズくん、来年の4月に本社に帰れるんだよね?
赤ちゃん、産まれたらか、抱っこさせてね!!」
「うん。本社にタイミングが悪いよね。まさかのデキ婚、親にも怒られたし…。
心結と涼真は結婚しないの?」
「あいつと付き合ってないし、毎週のようにコンパで女をお持ち帰りして、一夜限りの関係を結んでるあいつとなんかと、結婚するわけないじゃん。
あいつ、絶対に隠し子が2桁いるわ…」
涼真とは、産まれた時からの幼馴染で、就職先までずっと同じ腐れ縁の腐った関係で、男女の関係どころか、友情関係も無いわ……。
「涼真が、一夜限りの関係ばかりしてるの知ってる?」
オレンジジュースをストローで一口飲み、愛香は言った。
涼真とカズくんは親友で、今も、連絡を取り合ってるらしい。
「盛ってるだけじゃないの?」
「違う、涼真くん、心結を忘れたくて、本気でその子と付き合おうと思って、コンパの後にホテルに連れ込んでも、いつも最後まではできないんだって。
だから、交際に発展しないらしい」
真昼間のロッテリアで話す内容ではないけど、平然と堂々と語る愛香。
一夜限りの関係ばかり持つ、ワンナイトLOVE男で有名な涼真が、遺伝子を他の女で放出してないなんて、信じられない。
「涼真、心結しか愛せないんじゃないかな……。
あいつ、心結と別れてから、誰とも付き合ってないじゃん?
身体の関係だけの女も一回限りというルールを作ってたし」
あいつの一夜限りや一回限りの関係にこだわってたのを、わたしは不思議に思ってた。
でも、やってる行為が最低なのは、間違いない。
「心結もさ、涼真と結婚して、赤ちゃんを作って、産んでよ。
今なら、この子と同級生になるから」
愛香がお腹をさすりながら言った。
愛香の子供とわたしの子供が同級生になったら、子育てが楽しそうだなと思う。
でも、結婚相手と子供の父親が涼真なのはありえないから。
涼真と結婚するぐらいなら、死んだ方がマシ。
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