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エピローグ
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「奈月、朔兄に交際申し込まれて付き合い始めたんだ!!」
月曜日の昼下がり、六本木のスポーツジムでエアロバイクを漕ぎながら、奈月ちゃんから報告を受けた。
「それでね、社長秘書としてドリームトレインで働く事になったの」
浮気性な朔兄の監視というより悪さを働かせない為に、社長秘書として勤める事になったらしい。
「美玲ちゃんも、リモートワークじゃなくて出勤しない?私、17時までのパートになるから、朝と夕方に美玲ちゃんとスポーツジムで身体を動かして、昼と夜、ご飯を一緒に食べたい!!」
システム運営で新機能の追加やエラーの修復など、1人で行う仕事が大半だから、自分のペースで仕事ができるリモート勤務をしてた。
「朔弥さんに、私が水城透子だという事をカミングアウトしたら、ノベコミスターでコンテストの審査員をするよう言われたの。美玲ちゃんと一緒に仕事したいな」
奈月ちゃんとスポーツジム活を始めて1ヶ月が経とうとしていた。
友達と深い付き合いをした事がなかったから1人でいる方が気楽でいいと思ってた。
だけど、奈月ちゃんと友達になってからは、奈月ちゃんと一緒にいるのが楽しくて、他者と関わりを持ちたいと思えるようになった。
だから、リモート勤務を辞め、出勤するようになった。
****
「妊娠……した。交際始めて1ヶ月経ってないよね?
朔兄と奈月ちゃんは交際をスタートさせてから即同棲を始め、即懐妊し、そして……即結婚をした。
「ちょうど排卵日の日に求め合って、ゴムが足りなくてそのままやっちゃって、ナカには出さなかったんだけどできちゃって。美玲ちゃん、先に私が妊娠したから、……ゴメンね」
避妊薬を投薬してるから妊娠しないだけで、不妊症ではない。
だけど、奈月ちゃんにそう思われてた。
「美玲ちゃんとママ友になりたいな。美玲ちゃんのお腹にコウノトリさんがやってきますように!!」
蓮との間に子を求められてきたけれど、コミュニケーション能力がない孤独が好きな私が母親になって大丈夫かという不安から、子供を作れなかった。
「そうだね……、私も奈月ちゃんと同じ時期に子育てをしたい!」
半年後に私も子供を授かる。
蓮は妊娠検査キットの陽性を見て、マジ泣きしてた。
蓮と結婚し、親友のような義姉の奈月ちゃんができ、朔兄以外を全く寄せつけなかった私は今、信頼できる人との関わりの中で日々幸せを噛み締めてる。
月曜日の昼下がり、六本木のスポーツジムでエアロバイクを漕ぎながら、奈月ちゃんから報告を受けた。
「それでね、社長秘書としてドリームトレインで働く事になったの」
浮気性な朔兄の監視というより悪さを働かせない為に、社長秘書として勤める事になったらしい。
「美玲ちゃんも、リモートワークじゃなくて出勤しない?私、17時までのパートになるから、朝と夕方に美玲ちゃんとスポーツジムで身体を動かして、昼と夜、ご飯を一緒に食べたい!!」
システム運営で新機能の追加やエラーの修復など、1人で行う仕事が大半だから、自分のペースで仕事ができるリモート勤務をしてた。
「朔弥さんに、私が水城透子だという事をカミングアウトしたら、ノベコミスターでコンテストの審査員をするよう言われたの。美玲ちゃんと一緒に仕事したいな」
奈月ちゃんとスポーツジム活を始めて1ヶ月が経とうとしていた。
友達と深い付き合いをした事がなかったから1人でいる方が気楽でいいと思ってた。
だけど、奈月ちゃんと友達になってからは、奈月ちゃんと一緒にいるのが楽しくて、他者と関わりを持ちたいと思えるようになった。
だから、リモート勤務を辞め、出勤するようになった。
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「妊娠……した。交際始めて1ヶ月経ってないよね?
朔兄と奈月ちゃんは交際をスタートさせてから即同棲を始め、即懐妊し、そして……即結婚をした。
「ちょうど排卵日の日に求め合って、ゴムが足りなくてそのままやっちゃって、ナカには出さなかったんだけどできちゃって。美玲ちゃん、先に私が妊娠したから、……ゴメンね」
避妊薬を投薬してるから妊娠しないだけで、不妊症ではない。
だけど、奈月ちゃんにそう思われてた。
「美玲ちゃんとママ友になりたいな。美玲ちゃんのお腹にコウノトリさんがやってきますように!!」
蓮との間に子を求められてきたけれど、コミュニケーション能力がない孤独が好きな私が母親になって大丈夫かという不安から、子供を作れなかった。
「そうだね……、私も奈月ちゃんと同じ時期に子育てをしたい!」
半年後に私も子供を授かる。
蓮は妊娠検査キットの陽性を見て、マジ泣きしてた。
蓮と結婚し、親友のような義姉の奈月ちゃんができ、朔兄以外を全く寄せつけなかった私は今、信頼できる人との関わりの中で日々幸せを噛み締めてる。
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