イケメンドクターな元彼の監禁的包囲網

鳴宮鶉子

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ピクニック

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冷蔵庫を開けると、中には肉や魚、卵、野菜、こんにゃくなどの食材がぎっしり入ってある。
私がいつも買ってた定番の食材。

先週私が作り置きしたおかず類は全てなくなってた。

自分の夕ご飯だけ作ろうと思ったけど、暇だからと、またすぐに食べられる作り置きおかずを作っていく。
冷凍するおかずは、ピーマンと椎茸の肉詰め、鶏の唐揚げ、コロッケとアジフライにブリの照り焼き。
冷蔵するおかずは、アジの南蛮漬けに
金平、煮卵、ポテトサラダに筑前煮。

憂さを晴らすようにひたすら料理を作り、夜中の2時過ぎにシャワーを浴びて眠った。

「凛音、起きろ!!」

身体を揺すられ目を開けると、至近距離に蓮翔くんの端正な顔があり、慌てふためく。

仕事から帰ってからシャワーを浴びた後らしく、髪が少し湿ってる。

「凛音、天気もいいし、ピクニックに行こう。お弁当、作ってくれる?」

起こされ、弁当を作れと催促され、キッチンへ行き、ご飯を研いで炊いてる間に卵焼きとウインナーを焼いて、昨日の夜に作り置きした鶏の唐揚げとピーマンと椎茸の肉詰めとポテトサラダとプチトマトを2段のお弁当箱のおかずの段に入れる。
ご飯が炊き上がり、焼き鮭と梅干しを入れたおむすびを作って完成。

私がお弁当を作ってる間、蓮翔くんは寝室のベッドで眠ってた。

「お弁当できたよ」

疲れ切って眠りにつく蓮翔くんをみて、起こすのが可哀想に思う。
ストイックに仕事をしてるから睡眠時間が全然足りてない。
ピクニックなんか行かずにこのまま寝かせてあげようと寝室から去ろうとしたら、iPhoneのアラームが鳴り、蓮翔くんが起きた。

「……準備できた?じゃ、行こうか」


****

蓮翔くんがタクシーで連れて行ってくれたのは新宿御苑。
都内人気ピクニックスポットなだけあり、ファミリーやカップルがたくさんいて賑わってる。

「ーー蓮翔、こっちだ!!」

「遅くなってすみません」

「夜勤明けに誘ったんだから仕方がない。やっと探し出した愛しの彼女?会えて嬉しいよ!!」

30人ぐらい集まっているの若者が集まってる所に連れてかれた。
病院ボランティアをしていた時に知り合った医者仲間らしい。

「彼女に合コン行った事がばれて、逃げられたんだよな。俺が誘ったばかりに悪かった。蓮翔、顔がいいから、サクラとして呼びつけてた」

いきなり初めて会った人に頭を下げられ、戸惑う。
蓮翔くんが合コンに行ってた事は私は全く知らなかったし、それが理由で蓮翔くんの前からいなくなったわけではない。

「菅野さん、凛音が困ってるから、昔の話を掘り返さないで下さい。凛音、おいで」

まさかの仲間内でのピクニックに連れて来られてしまった。

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